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ハイスクールD×D大和の不死鳥

作者:sou×yuki
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86VSロキ一戦目後編


◇いのり



「出てこいッ! 我が愛しき息子よッッ!」

ロキが叫ぶと灰色の狼が現れる

「マズイ……。おまえら、あのデカい狼には手を出すなッ!」

 アザゼルの表情はいままでに無いほど、緊張に包まれたものだった。

神喰狼(フェンリル)……」

『――ッ!?』

 私の一言に全員(ヤマト眷属抜き)が驚愕し、同時に納得したかのようだった。



「フェンリル! まさか、こんなところに!」

木場が驚きの声をあげ、アリサとオレーシャを見るとフェンリルに冷たい視線を送っていた。

「気をつけたまえ。こいつは我が開発した魔物のなかでトップクラスに最悪の部類だ。何せ、こいつの牙はどの神でも殺せるって代物なのでね。試したことはないが、他の神話体系の神仏でも有効だろう。上級悪魔でも伝説のドラゴンでも余裕で致命傷を与えられる」

 すーっ。

 ロキの指先が私に向けられる。

「本来、北欧のもの以外に我がフェンリルの牙を使いたくはないのだが……。まあ、貴公ほどの悪魔なら良いだろう」

「オレーシャ……私が考えてることわかりますか?」

「もちろん♪本物のフェンリル所属、ゴットイーターの私達が神話の神殺しのフェンリルを狩るんだよね?」

「はい…二人でフェンリル(笑)を殺りましょう。ヤマトが居てくれればいいんですが…仕方ないですけどね」

アリサ……そんなこと言っちゃうと来ちゃうよ?

「へぇ~俺が死んだあと…こうなってたんだ」

いつの間にかヤマトが私の近く着ていた。

「うんじゃ、フェンリルは俺とアリサ、オーレの三人で相手するからよろしく」

そう言ってヤマトはフェンリルに向かっていった

◇リアス

私達の前ではヤマトさん、アリサさん、オレーシャさんの三人がフェンリルを手玉に取っていた

「こっちも忘れてんじゃねぇぞ、ロキィィィィッ!」

 私はアザゼル先生の声で視線をロキに戻す
アザゼル先生とバラキエルが光の槍と雷光をロキに向けて放った。

「フェンリルを使わずとも、貴様ら堕天使2人程度では我の相手は無理だ」

 魔法陣が盾となって空中に広がっていく。

 アザゼル先生とバラキエルの攻撃は容易に防がれてしまった。

「――ッ! 北欧の術かッ! 術に関しては俺らの神話体系よりも発展していたっけな! さすがは魔法、魔術に秀でた世界だ!」

 アザゼル先生が憎々しげに吐き捨てた。

「だったら、同じ術式で!」

 ブィィィィィィンッ!

 ロスヴァイセがロキと同様の魔法陣を宙に何重にも展開して、魔法攻撃を放出させた。

 すごい出力ね。さすがオーディンさまの付き人ね。

 でも……

 ロキは防御魔法陣で全身を包み、ロスヴァイセの攻撃を防いでしまった。

 やっぱりまだ出力が足りない。

「では、次はこちらの手番だな」

 ロキから感じるプレッシャーと殺気が高まっていく。

「クロスファイアーシュート!」

「アクセルシューターシュート!」

そんなロキに無数の魔力弾が襲う。

「む」

ロキは防御魔法陣で防いでしまう。

「このままではこちらの分が悪いか。今日は一旦引き下がらせてもらう」

 ロキはフェンリルを自身のもとに引き上げさせる。

 ロキはマントを翻すと、空間が大きく歪みだして、ロキとフェンリルを包んでいった。

「だが、この国の神々との会談の日! またお邪魔させてもらう! オーディン! 次こそは我と我が子フェンリルが、主神の喉笛を噛み切ってみせよう!」

 ロキとフェンリルがこの場から姿を消した。

続く 
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