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ダンボール戦記ZERO

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第一話 謎のLBX

 
前書き
書いてみました!
ダンボール戦記大好きです!
 

 
「・・・完成だ!」
僕の、僕だけの。オリジナル機体!
蒼乃 創太―――LBXを始めて数ヶ月の少年。数日前までの愛機は『アキレスディード』
初心者と中級者の境目程の実力の持ち主。バトル技術は中の下で、経験を積めば相当の実力者に化けると思われる可能性を秘めた少年。カスタマイズ技術は同年代に比べれば群を抜いており、バトル技術をLBXのカスタマイズ技術で補っている。
「早速、CCMと同期っと。
あぁ〜遂に! 僕の! 最強の機体!」
コードネーム『アキレス・ZERO』
市販のアキレスのアーマーフレームをベースにオリジナルパーツを加え、補助装甲・補助スラスター等を装備。
武器は『ZEROランス』
左手に『ZEROシールド』
近距離・中距離対応型LBX『アキレスZERO』
自分のスタイルに合わせたオリジナル機体を鞄に押し込み、創太は家を飛び出した。
目的地は公園。友達との待ち合わせ場所だ。
「一緒に頑張ろうな! アキレスZERO!」


「喰らえ!必殺ファンクション!」

『アッタクファンクション! ライトスピア』
槍の先端にエネルギーを集中。それをビームの様に放つ、ランス系必殺ファンクションの基礎的な技だ。
当たれば大ダメージだ。でも、その攻撃は単調。一直線のみに放たれる猪突猛進攻撃なのだ。
アキレスZEROは真横にステップ。ライトスピアを回避、その後ランスを構え、突進する。
「ZERO!攻撃だ!」
至近距離での連続攻撃。
敵LBX『サムライ』のHPゲージを減らす。
全距離をオールラウンダーで戦えるアキレス・ZEROは最強だ!
「やるな! でも、これなら!」
サムライの武器が変わった。
片手剣に変更され、攻撃法が変わる。
カン!カン!カン!
サムライの攻撃がZEROのHPを減らす。
「ZERO!?」
怒涛の連続攻撃にアキレスZEROの体勢は大きく崩れ、HPゲージが激変する。
回避行動を積み重ね、学習するんだ。
アキレス・ZEROに搭載されているシステム『0』
敵の攻撃パターンを覚え、自動回避行動を発動する。
「なんだ、攻撃が当たんねぇ!?」
学習システムが攻撃パターンを学習している。時間を重ねれば重ねる程、相手の攻撃命中確率は下がる!
紙一重の回避―――完全な回避行動。
「なら、必殺ファンクション!」

『アッタクファンクション!『ソードサイクロン・陣雷!』』

追加アップデート必殺ファンクション!?
サムライは電源を纏い、巨大な竜巻を生み出す。
「避けろ! ZERO!」







「ハハハハハハ~~~~~~~~」
完敗だ、僕の完全敗北だ。
操縦技術&操作技術がアキレス・ZEROの足を引っ張った。
反応速度・予測行動演算システム・硬機動補助モジュールを装備するアキレス・ZEROは全地形に対応可能な完璧なLBXだ。その性能は到底並のプレイヤーの技量では性能の半分も活かせない。僕の場合は更に半分の半分・・・ZEROゴメンな。

「ガシャンンンンン!!!!!」

「え、うわァァ、!?」
突然、目の前で『何か』落下した!?
空を見上げると沈む太陽、地面を見ればLBX?
「なんだ? このLBX?」
所々、破損してるな。
―――――初めて見るアーマーフレーム・・・LBXだ。
市販のLBXじゃないな。多分、オリジナルカスタマイズで造られたLBXだろう。
「誰の、かな」
空を見上げても、持ち主は見えない。
落し物扱いなのかな?―――――飛行可能なLBXって事か。
破損箇所は所々、見当たるが直せない程の破損じゃない。肝心のコアブロックは無傷ポイし、外見の修理なら内部構造が解らなくても可能だと思う。
「えっと・・・・名前は?」
CCMの内部カメラで、謎のLBXを撮影。
大抵のLBXは外見の姿に名前の由来が隠されている。オリジナル機体でも、その機体の名前は外見に由来する名前の筈だ。
あれ? なんだ?
「イ・プ・シ・ロ・ン?」
開発codenumber『AX―O2』機体名『イプシロン・air』再起動確認。
CCMに膨大なデータがインストールされている。起動アクセスコード・使用確認プロセス・特殊モード『VR』の使用許可を申請――――確認。同期完了『イプシロン・air』再起動を実行後機動確認・・・・error。
CCMの画面にerrorerrorerrorと表示された。
勝手に、起動するのか?
僕のCCMに無理矢理同期するなんて、待てよ?
って事は動けるのか?
errorと表示されているが、破損の影響だろう。
CCMと同期しているので『イプシロン・air』の状況は把握できる。左腕部破損・頭部メインモニター破損状態か―――直せば、使えるよね。
僕のアキレス・ZEROと基本コンセプトは似てる。
なら、ZEROの製作で余ったパーツを加えれば起動する事は可能な筈。
中身のコアブロックに破損は確認されず、完全修復は無理でも、80%程度まで修理するぞ!
イプシロン・airを鞄に突っ込み、僕は走って家に帰った。



カチャカチャカチャ・・・カチャカチャカチャカチャ。
内部装甲は丈夫だ、成程ね。
外部の破損は見掛け倒し、中身は無傷に近いって事か。でも、コアスケルトン『AX―O2』専用アーマーフレーム『イプシロン・air』の破損が原因で一時的にerrorを起こしていると。
左腕はアキレス・ZEROの予備パーツで補って、頭部メインモニターはアキレスディードのを一時的装着で完成だ!
「イプシロン・air! 起動!」
起動コード受信。イプシロン・air起動を開始します。
ふむふむ・・・イプシロン・airの補助システムね。イプシロン・airの性能は常人の操作では操作不可能な欠陥品らしく、システムアシストを受けながら操作する様だ。中身のCPUは非売品なのか詳細不明で、イプシロン・air専用の演算処理システムと考えるが、演算処理速度が異常だぞ。操作に全くブレを感じさせない。
だが、操作するのが僕な訳で。
コテっと転んでしまった。性能が良すぎるのと機体の重臣がズレているのが主な原因だ。
直せる所は直した・・・でも、完全な修復は不可能だった。
非売品パーツを無理矢理装着する様な荒業でギリギリ稼働させている。
「駆動系伝達クリア・・・補助操作アシストOK」
ふー。一応、直ったぞ。
「操作可能範囲は1km。
CPUが電波を受信後に拡散するのか、って事はルーター扱いも可能なのか」
ブレインジャックの応用と電波の拡散を組み合わせた電波受信か、指揮官タイプのLBXだな。
電波拡散受信の範囲内は200~250m内。範囲内に入っているLBXは遠隔操作可能で、悪用すればCCMの電波を妨害すると同時にコントロールを得ると・・・数年前の事件で悪用された『アキレスディード』と告示する点が見当たるぞ?
まさか、その残党LBX?

『自動更新』

CCMの画面に地図が表示された。
正確な地図だ、裏道や地下の道筋等の色々と悪用されそうな地図は拡大表示され、一部のエリアを表示する。
「アルテミス会場の中央ステージ?」

『時間更新2時53分 襲撃予定』
予測時間の修正を加え、データを自動更新。
イプシロン・air『デストロイ・モード』禁止コード解除。
『VR』発動時間・約3分。制限時間拡張データ受信・・・追加項目更新中。
自動更新――――僕のCCMの容量を減らすな。
勝手な自動同期、勝手な更新データのインストール。
まぁ、正体不明のままだと僕も、困るが。膨大なデータ更新は前持って連絡するのが筋だよ。修理したのは僕だからね?
自動更新データのアップデートが終了すると同時に僕は更新データを確認する。
更新内容は破損箇所に合わせた体重移動とデストロイ・モードの活動時間延長?
―――僕の修理に対応する為のプログラムを自動更新するのか?
相当、このイプシロン・airのCPUは優秀の様だ。いや、開発者と言えべきか・・・重心の変わった事をCPUは把握する。で、勝手にデータを何処かに送信して送られたデータを更新すると。
破損状況のデータを送信してるのか、修理に必要なパーツ入手方も自動で更新内容はされている。
これなら完全な修理が可能だろう。僕のじゃないけど。
明日、キタジマ模型店でパーツは揃えるか。
でも、結構レアなパーツも使ってるのか。一部代用品パーツで補って買えれば、買うかな。
コアパーツの移植データはパックアップ。補助操作システムリンクっと追加データと交互に同期開始!
重心移動を移動補助&補助操作と組み合わせ破損箇所を補う。設定に左側に重心移動をさせると最初から指示すれば右肩の破損は大丈夫そうだ。ズレはバトル中に微調整で、・・・イカンイカン。
「なんで僕が、無関係のLBXの修理を・・・」
って、もう修理を終えちゃった後に言っても説得力が。
ま、まぁ。完全な修復は出来てないし。落し物だし~交番に届けるのが義務だよね!人間として!
ある程度修理した状態で、持ち主に返した方が善人だよね!壊れたまま返すの持ち主が可哀想だし!
「よ、よ~し。修理してやろうじゃないの!
僕が完全に!完璧に!」









 
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