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レインボークラウン

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第二百四十二話

            第二百四十二話  博士にとっては
 小田切君がライゾウ、そしてタロとボヘミアングラスを見つつ博士の家具等を見る目について話しているとその博士が来た、するとすぐにだ。
 小田切君は博士にだ、あらためて尋ねた。
「博士はボヘミアングラスお好きですか?」
「うむ、大好きじゃ」 
 実際にとだ、博士も答える。
「ワインとくればな」
「ボヘミアングラスですか」
「赤でも白でもワインならグラスじゃが」
「その中でもですか」
「ボヘミアングラスじゃ」
 これが第一だというのだ。
「わし的にはな」
「それで買われたんですね」
「そうじゃ、ただのう」
「ただ?」
「他のグラスも持っておる」
 ボヘミアン以外にもというのだ。
「色々とな」
「そういえばそうですね」 
 小田切君は棚のグラス達をざっと見て博士に答えた。
「どのグラスも」
「いいものじゃろ」
「こうしたことを集める趣味は」
「それを趣味といえば趣味じゃ」
 実際にというのだ。
「こうしたものを集めて使うのは好きじゃ」
「やっぱりそうなんですね」
「うむ、わしの趣味は多い」
 生体実験や大量殺人兵器の開発製造等以外にもだ。
「こうしたkとも好きじゃ」
「というかこっちの趣味の方がいいんじゃ」
「何じゃ?ならず者を殺したり実験にしたり細菌兵器や科学兵器を造ってはいかんのか」
「完璧に国際法違反ですからね」
 しかも最初の二つは確実に殺人罪だ。
「博士これまで十億は殺されてますよね」
「ならず者だけな」
「それはちょっと」
「いかんのか、心外じゃな」
「心外じゃないですよ」
 到底とだ、小田切君も言葉を返す。
「そうした趣味を続けてるとまたクラウンの娘達か自衛隊か日帝衆が来ますよ」
「日帝衆か。面白いのう」
 博士は日帝衆と聞いて笑って返した。
「あの連中とも戦いたいわ」
「またそう仰るんですね」
「わしは戦いも趣味じゃ」
「ですからコレクションに専念されたらどうですか?」
「趣味は多い方がよい」
「普通の趣味ならですね」
 こう言うのだった、とかく物騒な趣味も多い博士である。


第二百四十二話   完


                             2015・6・3 
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