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もしも、コナンの正体が新一だとばれてしまったら・・・

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園子と蘭の反応

 ある日の昼下がり、毛利探偵事務所。

 静まり返った室内。夏の暑い日差しが神妙な顔つきの蘭や園子を照らしていた。突如として現れた信じがたい真実に、二人は向かい合って立ち尽くしていた。

 「まさか、あのガキンチョが……、新一くんだったとわね。」

 園子はそう言って、小五郎のデスクの上に忽然と置かれた度の入っていない黒縁のメガネを見下ろした。それは変装のためコナンがいつも身につけていたものだった。

 「何で、私 気づかなかったんだろう……。」

 泣きそうな声で、自分を責めるようにうつむく蘭に園子は一瞬、言葉を失った。

 「だ、大丈夫だって! 薬で体が縮むなんて誰だって思いつくことじゃないよ。」

 「でも、新一のお父さんやお母さんだって……。服部くんだって気づいてたのに!」

 そう言って蘭は顔を手で覆い、肩を震わせた。

 「蘭……。」

 園子が蘭の震える肩に手を置こうとした瞬間、蘭は呟くように言った。

 「私だけ……。」

 思わず、園子の動きが止まった。
 
 「私だけ……、何も知らなかった。なんで新一は教えてくれなかったんだろう?」

 蘭の言葉に、行き場を失った園子の右手は悔しげに空を掴むと、次の瞬間、蘭の肩を力強く引っ叩いていた。

バシッ――――!!

 「しっかりしなさいよ、蘭!」

 「園子……。」

 顔をあげた蘭に、腰に手を当てた園子は叱りつけるように言った。

 「いつまでもウジウジして! 蘭らしくないよ。」

 目を丸くする蘭に、さらに園子は続けた。拳を握りしめ、闘志に燃える武道家のように言い放った。

 「こんなに蘭のことを待たせるなんて……。蹴りの一発でもお見舞いしてやんな!」

 その剣幕に思わず蘭からも笑みがこぼれる。コナンの姿の新一に蹴りを入れる自分を想像してみたのだ。

 「もう、園子ったら……。」 
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