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大陸の妖精

作者:sinの妖精
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サタン降臨

 
前書き
久々に書いたので誤字等ありましたら報告していただけるとありがたいです。 

 


マグノリアの街


祭りを楽しむ人たちの中を必死に走るアルト


ラクサスを探すのを中断し、マグノリアの街を駆け抜ける



「エルフマン、元に戻ってるかなぁ」


先程、エバーグリーンを倒したアルトは石化が解除されたことを確かめるため、エルフマンがいた場所まで戻っていた



「エルフマン!!」


アルトが倒れているエルフマンに声をかける


どうやら石化は完全に解除されたようだ



「おい、しっかりしろ!!目を覚ませ!!」


エルフマンの頬を軽く叩いて意識を呼び覚まそうとするアルトだが、一向に目覚める気配がない


その身体中には無数の焦げ跡や刺し傷が刻まれていた



「くそ、死ぬなよエルフマン!!」


そう言ったアルトは倒れているエルフマンを背負って歩きだした



「アルト!」


「!」


すると、アルトの目の前の方からミラジェーンが歩み寄る


その表情は青ざめていて、今にも泣きそうな感じであった



「ひどいケガ・・・」


「俺はなんとか大丈夫だ・・それより、エルフマンが・・・」


背負うエルフマンに視線を向けて言うアルト


傷ついたアルトとエルフマンの姿を見たミラはじわじわと目に涙を浮かべる



「ごめんねアルト・・エルフマン・・ごめんね」


「な・・何でミラさんが謝るんだよ!?」


「私・・ファントムの時も・・今回も・・・何もできなくて・・・それで・・・」


涙を流し、俯くミラ


そんなミラを見たアルトが笑みを浮かべて言う



「何もしなくていいんだよ、ミラさんは・・・このくだらねえ喧嘩が終わったら、笑顔でみんなを迎えてくれればいい」


「うっ・・うえ・・ひっ・・」


両手で顔を覆い、ミラは嗚咽を漏らしていた



「だからお願いだミラさん・・・泣かないで」


ミラの気持ちを察し、優しく声をかけるアルト


アルトの言葉を聞いたミラは静かに頷いた











フェアリーテイルギルド内



【バトル・オブ・フェアリーテイル 結果速報】



【ビックスローvs.ルーシィ 勝者 ルーシィ】


空中にルーシィが勝利したと表示される


それを見たナツとガジルは驚きの声を上げ、術式を解いていたレビィは感心していた



「マジか!!?あのバニーガール戦えたのかよ!!?」


「ルーシィは強えぞ、きっと」


「ウソだろ!?だってバニーだぞ!!!」


文字を見上げ、驚き叫びっぱなしのガジル


どうやらガジルはバニー=弱い、戦えない的な偏見を持っているようだ



「さすがルーちゃん!!私も負けてられない!!!」


メガネをかけ、術式を解くのに専念するレビィ



「あとはここさえ解ければ・・・」


「バニーは強いんだよ!!」


「そんな話聞いたことねえヨ」


レビィが術式解読する後ろで騒がしい口論を繰り広げるナツとガジル


とても計算や読解を落ち着いて取り組める環境ではない



「おまえウサギと亀の競争の話知らねーのか?」


「ウサギ負けてんだろそれっ!!」


「最初の一回はな、この後 何百回競争してもウサギの連勝だ」


「な・・なるほど、教訓を活かして・・・」


「それだっ!!!!」


突然 顔を上げて叫ぶレビィ


ナツとガジルのやかましい口論の中に術式解読のヒントを見つけたようだ



「そうだよ!!二つの文法を違う速度で解読していくんだ、一周して同期した文字の整数をギール文法に変換してさらにローグ言語化・・・」


最後の難関を攻略したレビィは休まず文字を書き続ける


やがて紙の右端まで綺麗に書きそろえ、嬉しそうに言う



「解けたっ!!!!」


「「おおっ」」


術式の解読に成功したことを知り、顔をほころばせるナツとガジル



「待ってて、術式を書き換えてくる」


書きあげた紙を持ち、二人に視線を向けるレビィ



「準備はいい?バトル・オブ・フェアリーテイル参戦だよ」


「おう!!!!」


「ひと暴れしてやんよ」


痺れを切らした様子で闘志を燃やす二頭の竜


神鳴殿を止めるため今、凄まじい戦いが始まろうとしていた















ミラとアルトがマグノリアの街を歩く


気を失っているエルフマンに気をつけながら、ギルドの医務室まで運んで行こうとしていた



「神鳴殿・・・あれが・・・!!」


「そう・・しかもあの魔水晶(ラクリマ)には生体リンク魔法が掛けられていて手を出すことも出来ないのよ」


マグノリアを囲む黄色の球体を見上げるアルト


ミラから神鳴殿の事を聞き、驚いていた



「ラクサスの奴・・いくら何でもやりすぎだ・・」


「早く神鳴殿を止めなきゃ、大変な事に・・・」


二人が石橋の前を歩く



すると突然 石橋が音を立てて崩れる


石橋の瓦礫と共に、傷だらけのカナが絶叫しながら落ちてきた



「あぁあああぁあぁぁ!!!」


「カナ!!」


「どうしたんだ!?」


「ぐうぅう!!」


ミラとアルトが倒れているカナに駆け寄る


小さな呻き声を上げ、のたうちまわるカナ



「しぶとい、さすがギルドの古株といったところか」


崩れた石橋の上に立つフリードは、カナたちを見下ろす


右手にはレイピアが握られていた



「取り消しなさい・・・ジュビアを『ファントムの女』と言った事を取り消しなさい!!!!」


カナは涙を流し、枯れたような声でフリードに怒鳴った


鋭い目つきで睨むが、フリードは意に介さない様子だ



「う・・あぎっ・・ばはっ!!」


カナの体中から骨が軋み、折れる音が聞こえる


苦しそうに喉を押さえ、血反吐を吐いたカナはそのまま白目をむいて気絶した



「カナ!!」


「くっ・・ミラさんは下がってて!!」


背負っていたエルフマンを壁に凭れさせ、アルトはフリードの方へと走り出す



「次の相手はお前かアルト・・・エバを倒した実力、見せてもらうぞ!」


「!!」


フリードはレイピアを振り、何かの文字を書いて放つ


それを見たアルトは飛んでくる文字をかわし、崩れた石橋の端に立つ



「いい加減にしろよフリード・・俺たちは仲間だろうが!!」


「かつては。しかし、その構造を入れ替えようとしているこのゲーム内では、その概念は砕ける・・ラクサスの敵は俺の敵だ」


レイピアの先をアルトへ向け、冷静に言い放つフリード



「これでもまだ仲間と言えるか?」


「!?」


冷たい声でそう言ったフリードはレイピアに魔力を込め、ミラへと視線を向ける



「まさか・・!!」


フリードがやろうとした事に察しがついたアルト


急いで石橋から降り、ミラの方へ走る



「闇の文字(エクリテュール)〝痛み〟」


「!!」


書かれた文字がミラへと放たれる


カナとエルフマンは気を失っており、助けに入る事は出来なさそうであった



「(間に合えーー!!!)」


文字がミラに直撃する寸前、アルトが間を割って入った


すると、アルトの胸元にはフリードが書いた文字が記されていた



「ア・・アルト・・・!?」


「良かった・・怪我は―――――!!!?」


言葉の話す途中、激しい激痛がアルトを襲う


体中を駆け巡る堪えがたい激痛に、アルトが苦しみ膝をつく



「ぐ・・が・・ぁ・・・!!!」


「アルト!!」


「その文字は現実となり、お前の感覚となる・・・闇の文字(エクリテュール)〝恐怖〟!!!」


新たな文字をアルトに刻むフリード



「うがぁああぁあああ!!!!」


まるでこれ以上ない恐怖を味わったかのように絶叫するアルト



「そんな・・・アルト!!」


その光景を見ていたミラがアルトの名を叫ぶ



「ぐあぁああがぁああぁぁあ!!!」


「(私のせいで・・・私を庇ったせいで・・・)」


頭を抱え、涙を流し続けるミラ



「闇の文字(エクリテュール)〝苦しみ〟!!!」


「お願いフリード!!!何でもするからもう助けて!!!」


フリードに向かってそう叫ぶが、攻撃の手は休まらない


それどころか徐々に強さを増していた



「闇の文字(エクリテュール)〝痛み〟〝痛み〟〝痛み〟〝痛み〟〝痛み〟〝痛み〟!!!!」


「がぁああああぁああぁぁあ!!!!」


アルトの体中から凄まじい破壊音が響く


あまりの激痛に身動き一つとれず、アルトはただただフリードの攻撃を食らい続ける


その光景から目を逸らすかのように、目を閉じて頭を抱えてるミラ


大粒の涙を流しながら叫んだ




「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!」


「いやぁーーーーーっ!!!」


アルトの絶叫と共鳴するかのようにミラの悲痛な叫びが響く



「闇の文字(エクリテュール)・・・」


「はぁ・・・はぁ・・・」


かろうじて意識を保っていたアルト


しかし、次の攻撃を避ける事は出来そうにない



「やめてぇーーーーーっ!!!!」


ミラの叫びが一帯に響く


しかしフリードはミラの叫びなど聞かず、凄まじい輝きを放ったレイピアを構えた




「〝死滅〟」


その言葉を聞いた瞬間、ミラの表情が変わった






(死・・・!!?)


綺麗な瞳を見開き、半ば放心状態に陥る


その最中、ミラの脳裏に焼き付く〝悲しい記憶〟が甦る




『ミラ・・姉・・』


苦しそうに息を切らし、自分に手を伸ばす少女


自分がもっと早く助けてあげられれば死ぬはずのなかった妹の姿―――




「!!?」


「!!!」


妙な魔力を感じ、攻撃を止めるフリード


同じくその魔力を感じたアルトは驚愕の表情を浮かべていた



「な・・何だ、この魔力は!?」


魔力を察知したフリードは慌てふためく


それほど強力な魔力が発生しているのだ



「ああ・・・あああ・・・」


体を小刻みに震わせ、呻き声を上げるミラ



「ミラジェーン!?」


冷や汗を流すフリードがミラジェーンの名を呼ぶ




その刹那、ブチッという音と立て、ミラの中にある何かが切れた






「ああぁあああぁああ!!!」


発狂するミラの体からは凄まじい魔力が溢れだす


地面を抉り、綺麗な銀色の髪を逆立て、まるで悪魔の腕と尻尾を持っていたミラ


いつものような柔らかい雰囲気はまるで無く、覇気と怒気が入り混じった目つきでフリードを睨みつける



「あ・・はは・・・やっぱ・・・すげェなぁ」


魔人化したミラの姿を見て、歓喜の声を上げるアルト






魔人と化したミラは、その鋭い爪でフリードに襲いかかる


「くっ!!!闇の文字(エクリテュール)〝翼〟!!!!」


名を刻んだ背中からは双方 綺麗な翼が生え、ミラの一撃を飛んでかわす


しかし、悪魔の力を得たミラの背中にも禍々しい翼が生えており、超スピードでフリードに追いついた



「ぐはあっ」


ミラの右拳がフリードの頬を打ち抜く


空中を三回転し、自身の動きを止めるフリード



「消す」


鋭い眼光を放ち、フリードをまっすぐ見据えるミラ



「(こ・・これが魔人ミラジェーンのテイクオーバー・・・サタンソウル!!!!)」


目の前の魔人を見たフリードは歯を食いしばる


その瞳には焦りが映っていた

 
 

 
後書き
ルーシィとビックスローのバトルは省きました。 
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