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劇場版フルーツプリキュア!沖縄修学旅行!

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劇場版フルーツプリキュア!
沖縄修学旅行
  最終話 最大最悪の不幸

 
前書き
 修学旅行、糸満観光農園から四ツ葉高校帰着までお送りします。
 最大最悪の不幸は、本島南部にある戦争関連記念館で知ることになります。最大最悪の不幸へ持って行かないためにも、ひめゆり平和祈念館で黙祷をし、心の中でプリキュアに変身し、ラビリンスとの戦いを一刻も早く終わらせることを宣言します。この時、ひめから近未来のプリキュア「キュアプリンセス」が登場!更に、ゆりからキュアムーンライトも登場します。2人の前でキュアピーチとキュアチェリーは宣言します。 

 

 四ツ葉高校修学旅行生が乗車中の観光バス

 具志頭を発車したバスは、国道331号線を西へ進み仲座交差点を通過した。

 その直後

 「皆様、間もなく糸満観光農園に到着します。先生と交代します。」
 「到着しましたら、ガイドさんの後に付いて以下の順序で巡ってください。果樹温室、ワイン工場、熱帯果樹展示館、ワイン館。最後ワイン館で解散・自由行動しますが、班単位で行動し時間までにバスに戻ってください。以上。」
 バスは到着した。

 果樹温室

 「沖縄でもチェリー(さくらんぼ)があるんだ。」
 「いや、違うわよ。似ているけど、別種の果物アセロラよ。ビタミンCたっぷり。美肌効果大。」
 「なるほど。ング。」
 「プリーーーッ(しゃべっちゃダメ)。」
 「あら、またシフォンちゃんが出て来ちゃって。」
 「わ、分かったよ、シフォン。」
 「もう1種類あるけど、収穫期に入っていないのよ。」
 「どんな果物。」
 「パッションフルーツよ。」
 「パッションフルーツ。悪キュアの果物ね。」
 「確か、石垣島でも悪魔の果物と言われ人気が無かったわ。」

 ラビリンス首都ピョンピョン国防省内大臣執務室

 「ハクション。誰だ。あたしの噂をしている奴は。あいつか。」
 あいつとは、桃園ラブのことである。

 ワイン工場

 「ここで、ワインが製造されてるんだ。」

 熱帯果樹展望館

 「うわぁ。いろんな果物が実ってる。」
 「あれもあるかな。アボカドとかドリアンとか。」
 「きっとあるわよ。」
 この2種類も悪キュアが司っており、悪魔の果物と呼ばれております。

 ワイン館

 「ここでやっと自由行動になった。」
 「あら、土産物買うためよ。」
 「それもそうね。」
 「どれにしよう。」
 「ラブちゃん、ジャムなんかどう。」
 「それ良い。」
 ラブは、アセロラとパイナップルのジャムを選択した。
 「アセロラってマジ赤い。それに比べ、パッションフルーツ全然赤くなーい。」
 「それで赤いジャムを。」
 「うん。」

 一方

 ミユキは先回りして平和祈念公園にいる。
 「何か、褒め言葉が聞こえるね。ラブちゃん、あたしのこと称えているのかしら。」

 ラビリンス国防省内大臣執務室

 「ハクション。まただ。チキショーあのアマめ。」

 ワイン館

 「買った買った。」
 「もう時間よ。戻るわよ。」
 「うん。」
 ラブたちの班はバスに戻った。

 全員戻って

 「お待たせしました。次は県営沖縄記念公園へ向けて発車します。」
 「パチパチパチパチッ。」
 「ブオン、ブオーーーーーッ。」

 3分後

 「皆様、間もなく県営沖縄記念公園に到着します。」
 「エエーーーッ、もうーーー。」
 「近所なんですよ。先生と交代しますね。」
 「ここではガイドさんの案内に従ってください。最初に沖縄平和祈念堂へ行きます。その後、沖縄県平和祈念資料館へ行きます。該当するチケットをお持ちください。」
 バスは到着した。

 沖縄平和祈念堂

 「これって世界の平和を願う堂よ。」
 「そうなの。」
 「他に美術館があるよ。」
 ラブたちの班は美術館へ向かった。

 スウィーツ王国首都アラモード内ナノ研究所

 「あの2人、県営沖縄記念公園へ入ったか。」
 「こことひめゆりは、第2次世界大戦(太平洋戦争)沖縄戦の関連資料が膨大な数置いてあるぞい。」
 「そうなんですか。」
 「ラビリンスとの戦争をより早く終わらせるために、プリキュアとして何をすれば良いのかよく考えることじゃ。」
 「そうか。この戦争も長引けば長引くほど悲惨な結果を生んでしまう。」
 「そうじゃ。」

 平和祈念堂内美術館

 「すごい展示物。」
 「本当ね。」
 続いて、四ツ葉高校修学旅行御一行は、沖縄県平和祈念資料館へ向かった。

 ナノ研究所

 「いよいよ、沖縄戦の核心へ入ったか。」
 「見れば分かるはずじゃ。戦争をしてはいけないって言うことを。」
 「ラビリンスとの戦闘を食い止めるための参考にしてくれれば良いのだが。」
 「そうじゃ。」

 平和祈念資料館

 「ゲッ、こんなにひどかったの。」
 「沖縄は地上戦があったのよ。疎開なんか通用しないわ。」
 「那覇の街も空襲・空爆があったし、島中メチャクチャになっていたよね。」
 「戦争は、2度とやっては行けないわ。」
 「こんな風になるんだ。(ここから小言)ラビリンスってこんなことまでして世界征服しようとしているの。絶対に許せないわ(ここまで)。」
 「ラブちゃん。」
 「み、ミユキさん。」
 「やっぱり、来てると思って先回りしていたのよ。」
 「そうですか。」
 「これらの写真や展示物を見て分かるでしょ。」
 「はい。」
 平和祈念資料館の観覧を終え、四ツ葉高校修学旅行御一行はバスへ、ミユキは車へそれぞれ戻った。
 「皆様、お待たせしました。次は、ひめゆりの塔・ひめゆり平和祈念資料館へ向けて発車します。」
 「パチパチパチパチ。」
 「ブオン、ブオーーーーン。」
 バスは発車した。

 国道331号線を西へしばらく走行中

 「皆様、左手に見えて参りました施設は沖縄ファミリーランドです。」
 「ファミリーランド。遊園地っぽく見えないけどな。」

 更に進んで

 「左手に見えて参りました石碑はひむかいの塔です。」
 「ひむかいの塔。」
 「ひめゆりの塔は近いぜ。」
 「本当。」
 「皆様、間もなくひめゆりの塔・ひめゆり平和祈念資料館に到着します。先生と交代します。」
 「諸君、入館券は必ずお持ちください。到着後はガイドさんの案内に従ってください。先にひめゆりの塔をみてから平和祈念資料館へ入館します。以上。」
 バスは到着した。 

 ひめゆり平和祈念資料館入口付近

 「皆様、これがひめゆりの塔です。」
 「おおーーーーっ。」
 「塔と言うよりは巨大な石碑のような。」
 「この石碑は後で設置したものよ。」
 「そうなの。」
 「さて、ひめゆりについて少しご説明させていただきます。」
 「ひめゆりとは2つの学校の生徒さんたちの愛称から来ております。」
 「2つの学校。」
 「そうです。1校は『沖縄県立第一高等女学校』で愛称は乙姫(ひめ)、もう1校は『沖縄師範学校女子部』で愛称は白百合(ゆり)。この2校合同で部隊を結成され、ひめゆり学徒隊となり、当時の沖縄県内21の中学校の女子生徒と共に戦場を送られ、陸軍病院で負傷兵士の看護を行っていました。中学、高校と言っても旧制ですから、当時の中学は現在の高校、当時の高校は大学になります。」
 「では、師範学校は。」
 「現在の教育大学及び大学院になります。それでは、ここでの説明は終わりとします。詳しくは、
平和祈念資料館にてお確かめください。」
 御一行は、ひめゆり平和祈念資料館入館へ向かった。

 後にいるミユキは

 「あたしも入ろうっと。」
 ミユキも個人一般として入館券をご購入の上、入館した。

 ひめゆり平和祈念資料館 第一展示室=ひめゆりの青春

 「当時旧制の中学生以上の学生たち、戦場へ全員送られたんだ。」
 「本当、戦争ってひどいよね。私たちと同世代の女の子たちよ。」
 「ひどい。」

 第二展示室=ひめゆりの戦場

 「これらの展示物って当時、使われたものなの。」
 「そうらしいよ。」

 第三展示室=解散命令と死の彷徨

 「ゲッ、残虐。」
 「ひどい。」
 「(ここから小言)ラビリンスもこんなことして世界征服を企んでいるのかしら(ここまで)。」
 映像を見終えた。

 第四展示室=鎮魂

 「この遺影って。」
 「当時の戦争で亡くなった人たちらしいの。」
 「その通りよ。」
 「み、ミユキさん。」
 「あたしも何度かここへ来て見てるけど、マジ悲しくなるのよ。どう、生存者の証言本も読んでみなさい。」
 「はい。」
 ミユキとラブたちの班は、遺影の向かい側にある証言本を読み始めた。
 「ううっ。」
 「シクシク。」
 「うわーーーん。」
 「本当に泣けてくる。」
 「さあ、次へ行きましょう。余計、泣けてくるだけだから。」

 第五展示室=回想

 「ねえ、ラブちゃんとちょっと2人きりで話がしたいの。良い。」
 「良いですよ。」
 「じゃあ、ラブちゃんここへ来て。」
 「エッ、ミユキさん。一体何を。」
 ミユキは小声で話始めた。
 「ラブちゃん。」
 「はい。」
 「シーッ。ここは小声で耳打ちして。」
 「こうですか。」
 「そう。あたしは、キュアチェリーよ。ラブちゃんはキュアピーチに成り切って。」
 「はい。」

 回想編2人の心の中

 「あなたは。キュアムーンライト。」
 「ひめゆりと聞いてここへ来たわ。」
 更に、もう1人、近未来から1人のプリキュアらしき人物が現れた。
 「見たことない子ね。あたなは。」
 「私、キュアプリンセス。本名、白雪ひめよ。」
 「ひ、ひめ。」
 「そう、2人合わせてひめゆりよ。」
 「だから、私たち2人、ひめゆり学徒隊の無念の魂を背負ってるの。」
 「それで、姿を現したの。」
 「そうよ。」
 「お2人さん、あの学徒隊の遺影、米軍の攻撃、生存者の証言、いろいろ見て分かったでしょ。」
 「はい、『戦争はしては行けない。』って言うこと。」
 「あたしたちは、スウィーツ王国の命を受けてラビリンスとの侵攻を食い止めている。これ以上長引いて行けば、あのような悲惨な結果になるのよ。分かる。」
 「そうなんですか。」
 「だから、誓って。これ以上、被害を及ぼさないためにも。ラビリンスを降伏させる目的で。」
 「はい。」
 心の中のキュアピーチとキュアチェリーは、姿を現したキュアムーンライトとキュアプリンセスにこう宣言します。
 「一刻も早く、ラビリンスとの戦闘を終わらせます。」
 「良いわ、戻って。」
 「はい。」

 現世に戻って

 「お手数をおかけしました。」
 「いやあ、簡潔に済んで良かったです。」
 「では、次の展示室へ行こうね。」
 「はい。」

 第六展示室=平和の広場

 「絶対に早くあの戦いを終わらせてみせる。長引けば長引くほど、あのような悲惨な結果になる。」
 「ミユキさん、これらの展示物を見て分かったよ。ラビリンスをこれ以上放置できない。皆をラビリンスの私利私欲のために皆を不幸に陥れてはならない。ラビリンスを降伏させ、全世界の皆を幸せゲットへ導いてみせる。」
 「ラブちゃん。」
 「うっ。」
 「何ブツブツ言ってるの。」
 「いやあ、何でも。」
 「もう時間よ。バスへ戻るわよ。」
 「はーい。」
 御一行は、ひめゆり平和祈念資料館を後にしバスへ戻った。みゆきも車に戻った。

 発車前のバス車内

 「皆様、お疲れ様でした。バスはこれから、次の目的地『道の駅いとまん』へ向けて発車します。」
 「パチパチパチパチッ。」
 「ブオン、ブオーーーーン。」
 バスは発車した。

 国道331号線

 更に西へ向かって走行しております。
 「皆様、左手に見えて参りました建物は沖縄漆器です。」
 「漆器も作ってるんだ。」
 「そうみたいね。」

 更に進んで

 「皆様、左手に見えて参りました白い大きな建物は琉球ガラス村です。」
 「大きい。」
 「本当、北の施設よりは大きいね。」
 「もっと豊富に展示物がありそう。」
 「そうね。」

 東京都板橋区赤塚公園レッスン会場

 「フーフー。」
 「ハアーハアー。」
 「大分できるようになったね。」
 「今日はここまで。」
 「はい。」
 「待って。ねえ、皆。ドーナツカフェへ寄らない。」
 「はい。」

 ドーナツカフェ

 「兄弟、よくやってくれたでい。」
 「ヘエ。」
 「カオル。」
 「ジュリアーノはんにチェリーはんのオトンとオカンや。」
 「あら、これが噂の喋るマングースね。」
 「マングースやなくてフェレットでっけど。」
 「まあっ。」
 「ところで、どうなのよ、今日の売り上げ。」
 「これでーい。」
 「バーーン。」
 「うわっ、すごい額。」
 「カオルちゃん、本当に感謝しております。」
 「なーに、あと1日あるでい。おっと、兄弟に報酬あげねえとな。」
 カオルちゃんは、売れ残ったドーナツを袋詰めし始めた。

 糸満市街地

 「うわっ、また両側海だ。」
 「小さな船がたくさん停泊してるね。」
 「漁港の橋だぜ。」
 「そうなの。」
 「皆様、間もなく『道の駅いとまん』に到着します。先生と交代します。」
 「ここでは40分時間を取ります。自由行動ですが、各班毎に行動してください。時間までに必ずバスに戻ってください。以上。」
 バスは到着した。
 「うわぁ、広い。」
 「いろんな店があるね。」
 「何を買おうか迷っちゃう。」
 ここでは道の駅の他にJAファーマーズマーケット、お魚センター、障害者就労支援施設イノー、糸満物産センター遊食楽(ゆくら)の4施設があります。

 すると

 「ラブちゃん。」
 「ミユキさん。」
 「丁度良いわね。夕食の買い物に。」
 「実家で。」
 「夕食作るわよ。」
 「そうですか。」

 ドーナツカフェ

 「こんばんは。」
 「これはナナちゃんとレイカちゃん。美希ちゃんに祈里ちゃんまで。」
 「ダンスレッスンはどうかな。」
 「かなり上達してきました。明日も行う予定です。」
 「本当、熱心ね。」
 「オーディションが近付いているからな。」
 「はい。」

 すると

 「あっ、あゆみオカンや。」
 「あゆみさん。」
 「こんばんは。たくさん来てるね。」
 「あゆみさん、こんばんは。」
 「これは、ミユキさんのお父さん、お母さん。」
 「沖縄フェアーの視察に来ました。」
 「そうですか。」
 「おばさん。」
 「これは美希ちゃんに祈里ちゃん。頑張ってるね。」
 「はい。」
 「ラブ、明日の夕方帰って来るわよ。」
 「そうですか。」
 「やっと、再会ね。楽しみだわ。」
 「どんな風に帰って来るのかな。」
 「きっと、お土産どっさりよ。」
 「そうね。」
 「ハハハハハハハッ。」
 「さあタルト、一緒に帰るわよ。」
 「ヘェ。」
 あゆみとタルトは家路へ向かった。
 「それでは、私たちも失礼します。」
 「気を付けて帰るのですよ。」
 「はい。」

 道の駅いとまん

 「大分買っちゃった。」
 「明日は最終日だからね。あっ、時間よ。戻らなきゃ。」
 「うん。」
 ラブたちの班はバスへ戻って行った。

 バス車内

 「皆様、全員お揃いですね。それでは、那覇市内のホテルへ戻ります。」
 「パチパチパチパチ。」
 「ブオン、ブオーーーッ。」
 バスは発車した。

 桃園家ラブの部屋

 「タルト、気を付けて帰るのですよ。」
 「ヘエ。」
 タルトはポスター裏側へ入って行った。

 一方

 バスはモノレール高架が見えて来た。その後、赤嶺交差点を右折し県庁へ近付いて来た。
 「皆様、長らくのご乗車お疲れ様でした。間もなく県庁前にあるホテルに到着します。」
 「やっと着いたあーーー。」
 「本当、大変だったね。」
 バスは到着した。

 スウィーツ王国ワッフル城

 「ただいま。」
 「オトンや。」
 「タルト様、お帰りやす。」
 「うわっ、何すんねん。」
 「ビリッ、バリッ、コロコロコロ。」
 「ドーナツや。ドーナツ。」
 「ムシャムシャバクバク。」
 「よう、食いまんな。」
 「美味しい。」
 「おいちい。」
 「タルト様、こんな子供たちがうれしい顔してくれるのは、ドーナツのおかげどす。」
 「そうでんなあ。」
 「ムシャムシャバクバク。」

 四ツ葉高校御一行が宿泊するホテル

 夕食を食べ終えた後、大浴場で入浴した後、最後の一夜を過ごした。
 「ねえ、由美。」
 「何。」
 「明日、東京へ帰るよね。皆、どうしてるのかな。」
 「ラブちゃんは、よその学校のお友達も多いからお土産楽しみにしてるけど。」
 「由美はどうなの。」
 「家族だけ。」
 「麻生さんは。」
 「三郎さん、大学へ進学してからゴールデンウィークかお盆ぐらいしか逢えないのよ。地方の大学だから。」
 「貨物便で土産を送れば。」
 「もう、送ったわよ、いくつか。」
 「そうか。」
 「私も、大分土産買っちゃったからね。」

 翌朝

 「今日は、最終日だから荷物をまとめて行かないとダメよ。」
 「はい。」
 最終日の朝は忙しかった。

 1階レストラン

 「ラブちゃんまた山盛り。」
 「大きな荷物も持って行くんだから、たっぷり食べないとね。」
 「では皆で。」
 「いただきまーす。」
 「アグン。」

 桃園家

 「今日、ラブが帰って来るか。和希君はどうしよう。」
 「あら、お昼まで大丈夫よ。ゆっくり過ごしたら。」
 「そうするよ。」
 「私、ラブの部屋へ行って来るわ。」
 「タルトか。」
 「そう。」

 ホテル1階ロビー

 「皆、荷物まてめてますね。」
 「はい。」
 「置いていくと忘れ物になりますよ。気付いた方は今すぐ取りにいくように。」
 何人か客室へ向かった。
 「今日も、那覇空港まで観光(貸切)バスに乗車します。大きな荷物は床下のトランクへ入れるように。」
 「はい。」
 「それでは、今日巡る場所のチケットを配布します。各クラス班長は取りに来るように。」
 「はい。」

 スウィーツ王国ワッフル城

 「今日も買うてや。」
 「またかいな。」
 「タルト様、今日、ピーチはんとチェリーはんが帰って来るどす。今日最後だと言い聞かすから言って送れやす。」
 「ヘエ。」

 ホテル1階ロビー

 「はい、ラブちゃん。」
 「エッ、今日少ないなぁ。たった2枚だけ。」
 「そう。入場券は『中城(なかくすく)城跡』だけ。もう1枚は『ドレスダイナーランチバイキング』の食券よ。」
 「そうかあ。」
 「じゃあ、行きましょう。」
 「はい。」

 ミユキ祖父母の実家

 「ごちそうさま。」
 「今日、帰るのか。」
 「はい。」
 「もう車は使えんぞ。」
 「はい、公共交通機関を利用して那覇空港へ向かい東京へ帰ります。」
 「大輔君にもよろしく伝えて。」
 「気を付けて帰るのですよ。」
 「はい。」

 一方、ラブたちの班は

 「ラブちゃん、ラブちゃん。大きな荷物ここへ入れて。」
 「はい。」
 バスの床下トランクに大きな荷物を入れた。そして、バスに乗り込んだ。

 全員揃って

 「皆様、おはようございます。」
 「おはようございます。」
 「バスは最初の目的地『中城城跡』へ向けて発車します。」
 「パチパチパチパチ。」
 「ブオン、ブオーーーッ。」
 バスは発車した。

 桃園家ラブの部屋

 「ゴソゴソゴソ。」
 「着いたでー。」
 「タルト。」
 「スルスルスル。」
 「オカン。」
 「今日もドーナツカフェまで一緒に行くよ。」
 「ヘエ。」

 一方

 バスは、識名公園付近を経由して那覇インターチェンジへ。ここから沖縄自動車道を北中城インターまで走行します。

 ドーナツカフェ

 「カオルちゃん、おはようございます。」
 「おはよう、オバサンと兄弟。」
 「今日もタルトをよろしくお願いします。」
 「合点でい。」

 すると

 「おはようございます。」
 「あら、ナナちゃんにレイカちゃん。」
 「カオルちゃん、オバサン。今日もダンスレッスン開催予定よ。」
 「そうですか。」
 「そうかい。」

 更に

 「おはようございます。」
 「おおっ、お嬢ちゃんたちでい。」
 「今日もレッスンを受けるのね。」
 「はい。」
 「レッスンを受けながら、ラブちゃんの帰りを待つわ。」
 「そう。これから私は、スーパーへ仕事行きますからね。」
 「お気を付けて。」
 あゆみはタルトを置いて去った。
 「さあ、レッスン開催するわよ。」
 「はい。」
 ナナをはじめ4人はレッスン会場へ向かった。
 「兄弟、今日は千秋楽(最終日)でい。しっかり頼むぜ。」
 「ヘエ。」

 四ツ葉高校御一行が乗車しているバス

 バスは北中城インターを降り、第一安谷屋交差点へ近付いた時だった。
 「皆様、正面に見えて参りました敷地は『米軍海兵隊施設喜舎場テラスハイツ』です。」

 更に

 右折した時、広大な米軍基地が左側に姿を現した。
 「相変わらずでけえ。」
 「本当ね。」
 バスは、次の安谷屋交差点を右折した。
 「皆様、左手に見えて参りました小高い緑地は若松公園です。」
 「大したことないね。」

 更に、進んで

 「左手に見えて参りました山の中の旧跡は『荻堂貝塚』です。」
 「貝塚か。」
 「本土にもあるもんね。」

 更に進んで

 「皆様、間もなく中城城跡に到着します。先生と交代します。」
 「ここから、現地ガイドさんの案内に従って進んでください。各自入場券を必ずお持ちください。時間を余分に取っておりますので、現地ガイドさんの案内前にトイレへ行きたい方は今のうちに行ってください。全員が揃い次第、現地ガイドさんの案内で中城城跡を巡ります。以上。」
 バスは到着した。

 トイレ小休憩の後

 「全員揃いましたね。」
 「はい。」
 「それでは、中城城跡ご案内させていただきます。」
 四ツ葉高校御一行は、現地ガイドの案内に従い中城城跡へ入って行きます。以下の順序で巡っている。
 裏門、北の郭、大井戸(ウフガー)、三の郭、西の郭の順に巡り二の郭に到着した。

 解説を聞いた後

 「海がよく見えるね。」
 「ここでまた写真はどう。」
 「いいね。」
 「俺たちも入れて。」
 「大輔君。裕喜君も。」
 「また。」
 「良いじゃない。また4ショットで頼むぜ。」
 「良いよ。では、はい、チーズ。」
 「カシャッ。」
 「どう。」
 「良いねえ。」
 「次、俺が撮影するぜ。」

 数分後

 「それでは皆様、後半ご案内します。」
 その後一の郭、南の郭、正門、カンジャーガマ(鍛冶屋跡)の順に巡り小休憩時間となった。
 十分後、学生たちはバスに戻った。

 バス車内

 「皆様、お待たせしました。これから伊計島へ向けて走行し折り返し、勝連城跡まで参ります。途中、うるま市海の文化会館へ立ち寄ります。」
 「パチパチパチパチッ。」
 「ブオン、ブオーーーーッ」
 バスは発車した。

 牧志駅

 ミユキはモノレールに乗ってこの駅で下車し、国際通りを散策し始めた。
 「皆に何買って行こうかなぁー。」

 御一行が乗車しているバス

 バスは国道329号線へ向かって狭い道をクネクネと下っております。
 「ブオーーーーン。」
 「大分うなっているね。」
 「山道だからね。」

 数分後

 バスは国道329号線へ入った。
 「皆様、右手に見えて参りました大きな建物は中城モールです。」
 「大きい。」
 「地元の買い物拠ね。」
 「海もすぐ側だ。」
 その後、バスは渡口交差点から右折し県道227号線へ入ります。
 「ねえ、右側海だ。」
 「本当、海沿いに来たわね。」
 「皆様、左右両方をご覧ください。沖縄県総合運動公園です。」
 「うわぁ、でけぇー。」
 「本当に大きなスポーツ公園ね。」
 「更に、右手奥には『奥武岬』がございます。」
 公園を抜け一瞬、海沿いを走ります。

 その直後

 「大きな町に入った。」
 「皆様、只今入りました市街地は沖縄市の市街地です。」
 「沖縄市の市街地ね。あっ、また海が見えたわよ。」
 「本当だ。」
 「右手に見えて参りました埋立地にある緑地帯は、海邦公園です。続いて左手、市街地の中にある緑地帯はマンタ公園です。」
 「マンタ公園か。」
 「美ら海水族館で見た巨大エイを思い出すね。」
 「あの宇宙人か。」
 「ラブちゃん、マンタは宇宙人じゃないって。」
 「そうか。」
 
 十数分後

 バスは海中道路西口交差点を通過した。
 「皆様、左右両方向ご覧ください。海中道路を走行しております。」
 「うわーーー、すげえ。」
 「ラブちゃん、興奮しちゃって。」
 「内陸の荒川中流域で産まれ育っていたんでは、この景色をみたら驚くだろうな。」
 「何よ、大輔。フーーンだ。」
 「間もなく、うるま市海の文化資料館に到着します。先生と交代します。」
 「30分時間を取ります。自由行動ですが、班単位行動してください。時間が近付いたら、必ずバスへ戻ってください。以上。」
 バスは到着した。

 海の駅あやはし館屋外

 「海の眺めがすごーーい。」
 「見とれそう。」
 「皆、資料館へ行きましょう。」
 「はい。」

 うるま市海の文化資料館

 「海運関連の展示物が多いね。」
 「海上にある施設だからね。」

 その後、外へ出て

 「ねえ、また記念撮影しよう。」
 「うん。」
 「俺たちも入るぜ。」
 「大輔、裕喜。また。」
 「資料館で全然見かけなかったわね。」
 「ここまで来たら、遊びホケるだけだぜ。」
 「全く。」
 「じゃあ、行くよ。」
 「OK。」
 「ハイ、チーズ。」
 「カシャッ。」
 「どう。」
 「良いね。」
 「次は、俺のカメラだぜ。」
 撮影が続いている間、バスの発車時刻が近付いている。
 「さあ、バスに戻るよ。」
 「チッ、遊び足りねえなあ。」
 「行く行く。」
 皆、バスへ戻った。

 バス車内

 「皆様、お待たせしました。これから伊計島まで行き、折り返して勝連城跡へ向けて発車します。」
 「パチパチパチパチ。」
 「ブオン、ブオーーーーッ。」
 バスは、海中道路を更に奥へ進み始めた。
 「皆様、間もなくバスは平安座島へ入ります。左手に見えて参りました緑地は『平安座西公園』です。」
 「入ったなり公園か。」
 「それでも結構、町になっているわよ。」
 「本当だ。」
 「続いて、右手に見えて参りました島は『浜比嘉島』で、それにつながる橋は『浜比嘉大橋』です。」
 「この島も橋で結んでいるんだ。」
 「そうね。」
 バスは更に進み、山林を通過して巨大な燃料タンクが連なっている場所を走行しております。
 「左手に見えて参りました巨大な燃料貯蔵施設は『沖縄石油基地』です。」
 「すごい。」
 「尖閣諸島の海底も掘るべきだね。」
 「本当。輸出もできて沖縄の経済、財政も閏のにねえ。」
 「本当、このまま放置すれば、あの中国に盗られるよ。」
 「米軍もよく燃料使うぜ。」
 「何よ、大輔。」
 「あんだけ、戦闘機や輸送機やヘリが飛び交ってるからな。」
 「なるほど。」
 「続いて皆様、バスは宮城島へ入って参りました。最初に見える集落は桃原集落です。」

 集落を通過して

 「この島は先ほど通過した平安座島とは違い、自然が多く残っている島です。」
 「本当だ。」
 「右が海で左が山。海沿いと山沿いの両方を走っている。」
 「あっ、見て見て。赤いトラス橋だ。」
 「この橋を渡ると伊江島よ。」
 「そうか、ここまで橋でつながっているんだ。」
 「そうみたいね。」

 赤いトラス橋梁を渡り始めて

 「皆様、バスは伊計島へ入ります。左手に見えて参りました砂浜は伊計ビーチで、右手に見えて参りました集落は伊計集落です。」
 その後、バスは集落を抜け広大な畑の中を走行します。突き当たりを左折した。

 しばらく走行して

 「皆様、右手に見えて参りました灯台は伊計島灯台です。」
 「灯台。岬じゃないの。」
 「小さな島だから岬にもならないのよ。」

 更に、しばらく進んで

 「皆様、右手に見えて参りました砂浜は大泊ビーチです。」
 「綺麗な砂浜。」
 「夏は大いに賑わうよね。」
 「ドライブ楽しみながらよく泳ぎに来るぜ。」
 「なるほど。」
 5差路に着いた時、手前側を右折し折り返し始めた。
 「アッ、戻って来た。」
 「皆様、ここから本島へ戻ります。美ら海の景色を是非ご堪能ください。」

 伊計ビーチを通過した後

 「ゴオーーーーッ。」
 「トンネルだ。」

 トンネルを抜けて

 「赤い橋が見えてきた。」
 「本当に戻るみたいね。」

 すると

 「ドドン。」
 「赤い橋を渡り始めてる。」
 「宮城島へ戻って来るよね。」
 「うん。」
 ガイドは、保管庫から三線を持ち出してきた。
 「それでは皆様、本島まで戻る間、沖縄民謡や琉球ポップスの弾き語りを行います。」
 「パチパチパチパチッ。」
 ガイドは三線の弾き語りを始めた。その間バスは宮城島、平安座島、海中道路を順調に折り返した。海中道路西口交差点を通過した時、三線の弾き語りを終えた。

 しばらく走行して

 「皆様、間もなく勝連城跡に到着します。先生と交代します。」
 「30分時間を取ります。ここでは自由に巡っても構いません。班単位で行動してください。時間が近付きましたら必ず、バスへ戻ってください。以上。」
 バスは到着した。
 「まず、高台に一の曲輪へ登るよ。」
 「登って行くの。」
 「そう。」
 「これって、結構しんどい。」

 勝連城跡一の曲輪

 「ハアハアハアハア。」
 「ラブちゃん、見て見て。」
 「うわぁ、すごい眺め。」
 「たまらないね。」
 「ねえ、また写真撮ろう。」
 「うん。」
 「まず、ラブちゃんと由美ちゃんで撮影ね。」
 「ハイ、チーズ。」
 「カシャッ。」
 「どう。」
 「良いね。」
 「おい、俺たちも入れてくれ。」
 「また来たわよ。」
 「ラブ、一緒に映ろうぜ。」
 「また。」
 「良いじゃねえか。」
 また、例の如く4人での撮影となる。
 「行くわよ。」
 「OK。」
 「はい、チーズ。」
 「カシャッ。」
 「どう。」
 「良いねえ。」
 その後、撮影は続いたが、ラブたちの班は一足早くバス駐車場の側へ向かった。そこに勝連城跡の資料館があります。

 勝連文化財資料室

 「ここにも資料館があるのね。」
 「ああ、ありますよ。」
 「御子柴君。」
 「君たちよりも一足早く来てますよ。僕たち班は、東大も目指すガリ勉揃いだからね。」
 「なるほど。」
 「展示物見ようっと。」
 「この城って、かなり歴史があるわよ。」
 「中城より古いよ。」
 「なるほど。」
 その後、ラブたちの班は、御子柴君のいる班と共にバスへ戻った。

 全員揃って

 「皆様、お待たせしました。それでは、昼食会場『ドレスダイナー』へ向けて発車します。」
 「パチパチパチパチ。」
 「ブオン、ブオーーーーーッ。」
 バスは発車した。

 十数分後

 「何だか大きなホテルがあっちこっち点在する。」
 「リゾートホテル街ね。」
 「本当。」
 バスはクネクネとリゾートホテル街を走っております。

 すると

 「ねえ、一際大きい建物があるよ。」
 「もしかして、これ。」
 「はい、この建物の中ですよ。」
 「マジ。」
 「皆様、右手に見えて参りました大きな建物は、東京第一ホテルオキナワグランメールリゾートで昼食会場のレストラン『ドレスダイナー』もここにあります。まもなく到着します。先生と交代します。」
 「必ず昼食券をお持ちください。レストラン係員の案内に従ってください。食べ放題ですので、レストランへ入店した後、解散します。その後は班単位で行動してください。発車時刻に近付きましたら、必ずハスにお戻りください。以上。」
 バスは到着した。

 オキナワグランメールリゾート

 「めんそーれ。」
 御一行は、係員の案内でレストラン『ドレスダイナー』へ向かった。

 レストランドレスダイナー

 「やったあ、食べ放題だ。」
 「うれそうね、ラブちゃん。早速、取り分けに行こう。」
 「うん。」
 取り分け中のラブを見て大輔と裕喜は
 「またやるぞ山盛り。」
 「また言うぞ。『お母さんご飯おかわり。』って。」
 「んもうー、大輔と裕喜ったら。」
 「ハハハハハハハッ。」
 「ラブちゃん、気にしたらダメよ。」
 「うん。」

 テーブルに着いて

 「今日は多いねえ。」
 「四ツ葉高校だけじゃないわ。隣の徳丸高校もいるみたい。」
 「さあ、いただきましょ。」
 「うん。」
 「いただきまーす。」
 「アグン。」
 「美味しい。」
 数十分後、昼食を終えバスへ戻ります。

 全員戻って

 「皆様、お待たせしました。最終目的地『那覇空港』へ向けて発車します。」
 「パチパチパチパチ。」
 「ブオン、ブオーーーーッ。」
 バスは発車した。しばらく狭い道をクネクネと走り、国道329線との突き当たりを右折し、しばらく走り渡口交差点を右折し県道81号線へ入った。この道路を進んだ後、喜舎場スマートインターチェンジから沖縄自動車道へ入った。

 沖縄三越

 「大分買っちゃたね。そろそろモノレール駅へ行こうか。」
 ミユキは沖映大通りを西へ歩き美栄島駅へ向かった。

 美栄橋駅

 「ここで那覇市街地とお別れね。那覇空港までのチケット買ってっと。」
 「ゴトン、チャリチャリ。」
 「改札口へ向かおうっと。」
 「スルッと、パッ。」

 赤塚公園内ドーナツカフェ

 「うわぁーーー。」
 「すごいすごい。」
 「マングースが芸をしてる。」
 沖縄フェアー最終日は大盛況である。

 美栄橋駅プラットホーム

 「キューーーンキューーンキューーンキューーウーーゥーーーッ。プシュッ、ピンポンピンポン。」
 ミユキは那覇空港行きモノレールに乗り込んだ。
 「那覇空港行き発車します。ドアにご注意ください。」
 「プシュッ、ピンポンピンポン。」
 「タタタタタタタンタタタタタタタン。」
 「ブーーーーッ、キューーンキューーン。」
 「次は県庁前、県庁前。お出口は右側です。」

 十数分後

 那覇空港駅到着予告メロディーが鳴った。
 「間もなく那覇空港、那覇空港終点です。」
 「やっと着くわ。」

 那覇空港チェックインカウンター

 ミユキは、一連のチェックイン手続きを終了した。
 「13時40分発全日空128便だったね。さあ、荷物預けに行ってこ。いよいよ、東京へ戻るわ。ナナとレイカ、美希ちゃんと祈里ちゃん今頃、どうしているのかしら。」

 赤塚公園レッスン会場

 「良いわね。」
 「BGM鳴らしてのベリーダンスの振り。」
 美希と祈里は、順調にマスターに近付いているようだ。

 バス車内

 「皆様、長らくのご乗車お疲れ様でした。間もなく那覇空港に到着します。先生と交代します。」
 「まず、車内に忘れ物・落し物が無いよう、荷物棚・座席の周りをよく確かめるように。降りましたら、床下に荷物を預けている諸君は、必ず取りにいくように。その後、チェックインカウンター前の出発ロビーに集合するように。以上。」
 バスは到着した。

 那覇空港

 「ボーディングブリッジね。ドアまでもうすぐ。」

 機内に入って

 「大きい機内ね。これで、東京へ戻るのね。」

 一方、ラブたちは

 「うわっ、また6校勢揃いだよ。」
 「先生方の手続きも時間がかかるからね。」
 「チャーター機だからね。」
 帰りのチャーター機は、定期便と同じ大きさです。

 一方、ミユキは

 「出発したわ。」
 しばらく進んで滑走路にかかった時
 「うわっ、もの凄く早く感じる。」
 ミユキが搭乗する全日空128便は離陸した。

 再び、ラブたちは

 「やっと動いたわ。」
 「荷物預けれるね。」
 「でも、一斉に動いたから大行列よ。」
 その後、必要手続きを終え荷物を預かり、搭乗改札口を通過してボーディングブリッジへ。
 「もう、沖縄とお別れか。」
 「でも、今回の旅行は良かったと思うよ。本島だけでなく、石垣島まで行けたのだから。」
 「これも、飛行機だから可能にしたワケ。」
 「そうよ。船だと東京から那覇まで2泊3日かかるわよ。」
 「ゲッ、そんなにかかるの。」
 「だから、沖縄への移動は飛行機が主力よ。」
 「そうかあ。」

 チャーター機内

 「広い。」
 「私たちの班は窓側座席があるわ。」
 「私、窓側よ。」
 「まあっ、ラブちゃんったら。」
 その後、班内で座席の着席を話し合った。その結果、ラブちゃんの着席する座席は3人掛けになっており、奈美ちゃんが由美と一緒に座ることになった。

 一方、男子高生たちは

 「何だよ、中席かよ。」
 「何にも見えねえじゃねえか。」
 「ワガママ言わない。」
 「板橋区都立6高校男子高生の皆様、様々な映像を配信いたしますので、どうかこれで退屈をお凌ぎ願います。」
 「あのスクリーンか。」
 「他に、個人向けにインアーム液晶ビジョンもございます。」
 「そうか。」
 「それも悪くないな。」
 男子高生たちは、おとなしく着席するようになった。

 数分後

 四ツ葉高校と徳丸高校の修学旅行生が搭乗しているチャーター機は出発します。
 「う、動いた。」
 「いよいよ、東京へ帰るのね。」
 滑走路へ入って
 「すごい。スピードが上がってる。」
 「沖縄とはお別れね。」
 「さようなら、沖縄。」
 チャーター機は離陸した。

 ラビリンス総統官邸内謁見の間

 「何、マザープリキュア(ママキュア)から襲撃しようとするのか。」
 「ハッ、不幸のゲージの満タンも近付いておるざーます。スウィーツ王国へ通じるワープホールを見つける必要があるざーます。」
 「そうか。その所在を知るのがいるってことだな。」
 「ハッ、見つけるためには、他の女幹部の協力が必要ざーます。」
 「そうか、相手は3人もいるからな。男は役に立たないからな。」
 「サウラーはダメざーます。特に、キュアベリーマザーに何度もメロメロになってるざーます。」
 「で、いつ頃攻撃する予定だ。」
 「まず、作戦を立てなくてはなりません。他の女幹部と共に念密に。5日は必要ざーます。」
 「金曜日か。」
 「ハッ。」
 「相分かった。ノーザよ。マザープリキュア襲撃作戦プランが完成したら、改めてここに来るが良い。」
 「ハッ。」
 「下がって良いぞ。」
 「ハッ。」
 ノーザは謁見の間から去った。

 羽田空港

 一足早くミユキは到着した。
 「京急電車で三田まで行き、三田から乗り換えてレッスンやってるから、高島平へ向かうわ。」
 ミユキは京急羽田空港駅へ向かった。

 チャーター機内

 「見えてきた、東京、羽田空港。」
 「本当、帰ってきたね。」
 「皆様、間もなく羽田空港に到着します。着陸態勢に入りますので皆様、シートベルトの着装にご協力お願いします。」
 「カチッ、カチッ、カチッ。」

 しばらくして

 「ガクガクガクガク。」
 「うわぁーーー、揺れた。」
 「もう大丈夫よ。降りる準備をしましょう。」
 「うん。」
 チャーター機は到着した。
 預けた荷物を取りに行った後の到着ロビーでは
 「皆、取りに行ったね。」
 「はい。」
 「では、観光バス発着場へ行くよ。」
 「はい。」

 赤塚公園

 「今日はレッスン終わり。」
 「はい。」
 「只今、ミユキさんから連絡がありまして現在、都営地下鉄三田駅にいるそうです。」
 「本当。」
 「あと40分位で、この公園に来るよ。」
 「その間、ドーナツカフェで休憩しながら待ちましょう。」
 「やったあ。」
 「きっと、ラブちゃんたちも着いてるはずよ。」
 「今頃、国際興業の観光バスに乗り込もうとしているのかな。」

 国際興業観光バス車内

 「皆様、沖縄修学旅行はいかがでしたか。」
 「良かった。」
 「おもしろかった。」
 「満足でした。」
 「良い勉強になりました。」
 「それは良かったですね。それでは皆様、四ツ葉高校へ参ります。」
 「ブーーーーーッ。ブオン、ブオーーーーーッ。」
 バスは発車した。

 ドーナツカフェ

 「オッ、レッスン終わりかい。」
 「はい。」
 すると
 「これは、ミユキさんのお父さんお母さん。」
 「皆様、レッスンお疲れ様でした。」
 「子供たちが帰って来るのを待っております。」
 「良いわね。」
 「今日は、沖縄フェアー最終日だから午前中から来てるんでい。」
 「そうですか。」
 「息子や娘の帰って来るのを楽しみにしております。」
 「ん。」
 「ラブちゃんからだわ。」
 「ブッキー、メール。」
 「うん。」
 「何々。今、観光バスに乗って環八通りを北上中だって。」
 「着いても一旦、集合して校長先生のご挨拶と校長先生へのご報告があるからね。この後だね。」
 「続きがあるわ。必ず大輔君を連れてくるって。」
 「それは、お気配りしていただいて。」

 高島平駅

 「ピンポポポピンポポポポロローーン。」
 「間もなく、4番線に西高島平行きが到着します。ホームドアから下がってお待ちください。」
 「フォン、ゴオーーーーーッ、キューーンキューーンキューーンキューーンキューーーウーーーーゥーーーッ。プシュッ、パンポンパンポン。」
 「ピューーーピューーーッ。」
 「高島平、高島平。」
 「やっと着いた。皆、ドーナツカフェにいるって言ったね。急ごう。」

 数分後、ドーナツカフェ

 「ミユキさんが来たわ。」
 「本当だ。」
 「ただいま、お父さん、お母さん、皆。」
 「お帰りなさい。」
 「お疲れ様です。」
 「チェリーはん、お帰りやす。」
 「タルト君もいるね。お土産が欲しいでしょ。」
 「ヘエ。」
 「子供が5匹いると聞いてるからね。はい、べにいもタルトとちんすこうよ。」
 「おおきに。」
 「タルトちゃん良かったね。」
 「ヘエ。」

 更に数分後

 バスは四ツ葉高校に到着した。その後、床下トランクから荷物を取り出し、校庭へ全員集合した。
 「諸君、事故も無く無事に帰って来たことに感謝します。それでは解散をします。解散。」
 「大輔。」
 「何だよ。」
 「ミユキさん、お父さん、お母さんがドーナツカフェにいるらしいよ。一緒に行こう。」
 「何で、ラブと。」
 「そんなこと言わない。頼まれてるからね。」
 「うわぁーー。」

 数分後、ドーナツカフェ

 「おっ、あのお2人さんが来たでい。」
 「まあっ。」
 「ラブちゃん。」
 「いやあーーー。」
 「その様は正しく。」
 「甘酸っぺえーーーーー。」
  完 
 

 
後書き
 沖縄修学旅行は、ここまで。ここから先のストーリーは、本編第39話以降のエピソードをお読みください。 
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