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ガンダムビルドファイターズ ~try hope~ 外伝

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息抜きもいいよね?
  光輝く道!暗い空に咲く花!そしてお金を巻き上げまくる店!お祭りじゃー! 前編

 
前書き
ヒ「タイトル長っ! 」

作「…言わないでください」 

 
新しいガンプラが完成し、全国大会二日前に朝からまたトウイ、シノ、ヨシナ、コムカイ、アマミヤが来た。

「ヒロヤ君!今すぐ出かける準備を!早く!はようせや!! 」

「関西弁かよ!てか出かけるってどこに行くんだよ? 」

「この格好を見てまだ分からぬか君は…。これだからヒロヤ君は」

「あっ?三回死んで二回生き返れよ」

「それじゃ一回足りないじゃないか!? 」

「うるせい。もう見た瞬間からどこに行くかはわかってるよ」

そう。なんせシノとアマミヤが浴衣を着ているのだから、だいたい予想がつく。

「祭りなんだろ?どうせ行きたいのは? 」

「そういうことよ。というわけで早く行きましょう」

「さっさとしろよノロマ」

「じゃあちょっと待っててくれ。あとコムカイ死ね」

「お前が死ね」

一度部屋に戻り、財布と携帯をポケットに入れて、念のため新しくなったケルサスガンダムを鞄にに入れて、トウイ達のところに戻った。

「にしても祭りなんてダルいと思うんだが…」

「サオトメ君は祭りとか来なかったんですか? 」

「去年も誘おうとしたら、内容を伝える前に断られたよ」

「ニュータイプ並の勘のよさね…」

そんな雑談をしながら祭りの会場の駅前まで歩き、そこには沢山の屋台とかが準備をしていた。

「なあ。これ来るの早すぎたんじゃないのか? 」

「いや、そうでもない。こっちに来てくれたまえ」

ヨシナが先導して駅前から徒歩十五分ぐらい歩くと、ある店にたどり着いた。

「ここイチバ模型店の場所だったよな? 」

「そうだけど何かおかしいか?」

「それに、どこからどう見てもイチバ模型店ですよ? 」

「いやいやいやいや!これ店の形明らかに変わってるよな!?なんでこうなってる!? 」

イチバ模型店の面影は無くなって、今や巨大な屋台と化していた。屋台らしく看板には『ガンプラ夏祭り』と書かれている。

「とりあえず入って見ましょう?どうせイチヨウさんの悪ふざけだと思うし」

「それにしてはやることが大きい気がするんだが…」

「いやでも、これぐらい軽くやりそうな気もするよ? 」

「とにかく入りたまえ。毎年このように、祭りの日だけ店の形が変わるんだ」

「毎年やってんのかよ! 」

立ち止まっているのもなんなので、とりあえず店の中に入るとそこにはいろいろ準備をしていた。

「む?おおリンドウ君達か。ちょいと待っておれ。もうすぐ準備が終わるから…よい! 」

そう言うとすぐに棚を動かし、そこにガンプラ等を並べた後椅子を一つ取り出して座った。

「にしても朝から早いのぅ。まだ客の仕入れ時でもないのに」

「イチヨウさん…。このぐらいの時間に来いって言ったのはあなたですよ。忘れたのですか? 」

「おろ?そうじゃったか?忙しすぎて忘れてしまったわ!ハッハッハッ! 」

「はあ……」

「そういえばヨシナ。その時他になんて言われたんだ? 」

「店の手伝いをしてくれと言われたんだ…。もう必要ないようだが」

「ん?まだリンドウ君達は必要じゃぞ?」

「はっ?いったい何があるんだよイチヨウさん? 」

「フッフッフッ。それは……これじゃ!! 」

いったいどこに隠し持ってたのか、背中から浴衣を出して見せてきた。なんで浴衣?

「お主達には売り子をやってもらいたいのじゃ。二人は浴衣を着ているからともかく、男共は私服ではないか。じゃから四人分の浴衣を用意したからあそこで着替えてくれたまえ」

「また雑用かよ…。夏休みに入ってからずっと雑用三昧で嫌になるわ…」

「なお二時までやってもらい、ちゃんとその分バイト代は出すから頑張っておくれ」

「よっしゃー!やるぜー! 」

切り替え早いなおい!金で釣られやがったぞコイツ!?てかなんで俺まで…。

「まあいいんじゃないかな?浴衣なんて着る機会そうそうないし、それに働いた分、後の祭りの時に使う費用ももらえるしね」

「そうですよ。それにサオトメ君の浴衣姿を見てみたいです。ねっ?トオサカさん? 」

「なんで私に振るの!?でもまぁ……確かに見てみたいけど…」

「ん?最後なんて言ったんだシノ? 」

「なんでもない! 」

「あっ。そうですか…」

なんでもないと言ったシノは頑なに何も言わないので諦めるとして、イチヨウさんから渡された浴衣を受け取って更衣室で着替えてきた。

「ほう…。なかなか似合っとるではないか。では午後二時よろしく頼むぞい」

「「「「「はーい」」」」」

返事をしてしばらくすると、それは言葉通りすごい人数の客が来て、ガンプラ射的やらガンプラヨーヨーやらガンプラくじ引きやらガンプラ型抜きやらetc.…。

あげくにガンプラをくじ引きで選んで、その番号のガンプラを店から貸し出して戦うというガンプラ大会までもやった。
その対応もしながら他の種目の対応し、それだけで午前中が潰れた。

「ていうか暑い!!これ暑いんだけど!!! 」

「蒸れる…」

さっき…いや。客が来始めた時から浴衣が蒸れて汗がダクダクとかいていて、もうタオルとかうちわなんか必需品だわ。クーラーがあるのになんでこんなに暑いんだよ!あっ。浴衣のせいか。

「ほっほっほっ。あと二時間頑張りまえ」

「イチヨウさん。あなたも仕事してください」

イチヨウさんがカウンターでお茶でも飲みながらアニメを見ていると、ヨシナに連れていかれた。哀れだな…。

「けど、確かに蒸れて気持ち悪いです…」

「それな…」

「なんで浴衣なんですか?イチヨウさん」

「祭りといえば浴衣じゃろう」

「なんじゃそりゃ…」

雑談をしながらも仕事をこなし、ようやくバイト終了時刻まで終わらした。

「お主達お疲れじゃ。ほれバイト代」

終わるとすぐにイチヨウさんが計六枚の封筒を渡してきて、それを受け取り中身を見ると、諭吉が一人と野口が五人いた。…手伝っただけにしては高すぎね?これ全員の金額合わせると諭吉が九人になるぞ?

「イチヨウさん。これ高いような…」

「な~に。爺からの小遣いついでだと思っておくれ」

「イチヨウさん、珍しいですね。あなたがそんなこと言うのは」

「ほっほっほっ。ここまで賑やかなのは始めただからのう。孫が出来たみたいで嬉しいわい。ほれ。お主達もさっさと遊びに行っておれ」

そう言って俺達を店の外に出すと、イチヨウさんが店にシャッターを降ろした。あっ。そこは普通に店なんだな。

「あっ、そうそうお主達。七時半になったらもう一度店に来い。それと、それまで浴衣は貸しといてやるわい。ではまた」

シャッター越しにイチヨウさんが言って、それ以来何も言わなくなった。てかそれまで浴衣でいなきゃいけないのかよ…。

「まあいいんじゃないかな?それよりも早く祭りに行こうか」

「そうしましょっか。ほらヒロヤ。行きましょう」

「っておい!待てよ! 」

シノに手を引かれ、慌てて走り出す。

ーーー--

「賑やかだなぁ~、やっぱり」

「まあ祭りだからな」

「あっ!サオトメ君!わたあめ買ってください! 」

「お前金あるだろ!?自分で買え! 」

「うわっ。お前それぐれぇ買ってやれよ…。器が小せえ奴だな」

「はあ?お前よりはあるわ」

「じゃあ買ってあげなよヒロヤ君。ついでに僕とシノさんにも」

「その場合はお前だけには買わん」

「ひどい!? 」

「じゃあ買って、ヒロヤ」

シノが満面の笑みで言って、その笑顔に負けて結局五人分のわたあめを買うはめになった。ちなみにヨシナはいいと言ったので買わなかった。

「なんで俺が…」

「ヒロヤ君。君やっぱツンデレ君だね」

「誰がツンデレ君だ。殺すぞ? 」

「アハハハ」

このあとも、アマミヤとシノに頼まれていろいろ奢らされながらも祭りを楽しんでいた。

「サオトメ君。次は射的やりましょうよ」

「はあ…」

射的の屋台まで行き、お金を払い(もちろん俺が)鉄砲をシノ、トウイ、アマミヤ、コムカイ、俺も持った。

「といっても、何を狙ったものか…」

「ヒロヤ君。ではそんな君に僕が道を照らそう。狙うはあれだよ」

トウイが指を指した方には、そこには定番中の定番にしては超巨大なクマさん人形があった。いやあれ無理だろ。仮に取れたとしても、抱えて運ばなければいけないほどだぞ?

「そこは僕達が道を作る。君はそこを狙い撃って。コムカイ君」

「話は聞こえてた。ハルカゼ、後でなんか奢れよ? 」

「合点承知。では構えて」

トウイに言われて、俺達は鉄砲を構える。てかなんでこんなことを?いや。気にしたら負けにしよう…。
ちなみにシノ達は人形を狙っているのがわかったが、いかんせん巨大なため無理だったらしいな。

「その名の通り……」

「「狙い撃つぜぇ!! 」」

コムカイが引き金を引いて、人形に当たると同時にトウイも引き金を引いて弾を放つ。その間にもコムカイが弾を詰め直して、トウイの弾が当たると同時に引き金を引いた。この間、時間にして一秒。どんな早業だよ!

それを繰り返し、トウイとコムカイが最後の弾を同時に放って人形に当たるとバランスを崩したので、そこをすかさず狙い撃つと、人形はゆっくりと倒れていった。

「おおーー!!おめでとう兄ちゃん達!!ほれ景品だ!! 」

屋台のおじさんが感心しながら人形を俺に渡してきたので、それを受けとるも大きすぎてやはり抱えるしかない。
さて、問題はこれをどうするかだが…。

「トウイ。なぜ俺はこれを取らなければいけなかったんだ? 」

「うわっ…。今さら何言ってんのヒロヤ君?そりゃあシノさんかアマミヤさんに渡すためじゃないの? 」

「やはり最初からそれが狙いかお前は。でっ、俺はどっちに渡せばいいんだよ? 」

「前みたいに選択式にすれば? 」

「二度もやるのかよ…」

が、結局そうすることにしましたよええ。アマミヤに渡す場合『選択1』へ。シノに渡す場合『選択2』へ。どうなるんだこれ…?

「よし。ここは第三の選択肢、?の『選択3』を選んでみよう!勝手に追加したけどどうせ前みたいに物語に影響はないから、わざわざ選ぶ必要もないけど読者にも楽しんでもらおうかな。ではどうぞ」
 
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