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FAIRY TAIL~水の滅竜魔導士~

作者:山神
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緋色の空

 
前書き
個人的ではありますが漫画の緋色の空の扉絵のエルザ・・・好きですw 

 
「ジェラール・フェルナンデス。連邦反逆罪で貴様を逮捕する」

評議院はジェラールの腕に手錠をかける

「ま・・・待ってください!!」

「ジェラールは記憶を失っているんです!!何も覚えてないんですよ!!」

俺とウェンディがラハールさんに伝える。

「憲法第13条によりそれは認められません。もう術式を解いていいぞ」

「はっ」

ラハールさんに言われ評議院の人が術式を解除する。
確かに認められないのはわかってる・・・だけど・・・

「で・・・でも!!」

「いいんだ。抵抗する気はない」

納得できないウェンディにジェラールが言う。
ジェラールは俺たちの方を向き、うつむいたまま話し出す

「君たちのことは最後まで思い出せなかった。本当にすまない。シリル、ウェンディ」

「この子たちは昔、あんたに助けられたんだって」

ジェラールに向かってシャルルが言う。ジェラールは顔をあげこちらを見る。

「そうか・・・俺は君たちにどれだけ迷惑をかけたか知らないが、誰かを助けたことがあったのは嬉しいことだ」

ジェラール・・・でも・・・記憶がないからなのかな。俺の知っているジェラールとは何かが違うような気がしてならない

「エルザ・・・」

ジェラールはエルザさんの方を向く

「いろいろありがとう」

ジェラールはそう言って評議院に連れられていく

「他に言うことはないか?」

「ああ」

ラハールさんはすれ違い様にジェラールに問う

「死刑か無期懲役はほぼ確定だ。二度と誰かと会うこともできんぞ」

「え!?」

「そんな・・・」

「いや・・・」

俺とルーシィさんはラハールさんの言葉に驚きウェンディはうっすら涙を浮かべながら俺の手を強く握る

それを聞いたエルザさんが動こうとした時

「行かせるかぁーっ!!」

ナツさんが評議院数人の頭を掴み暴れ出す

「ナツ!」

「何してるの!?相手は評議院よ!!」

グレイさんとルーシィさんが言う。

「そいつは仲間だ!!連れて帰るんだぁっ!!」

ナツさんはそう叫びながらジェラール評議院を押し退ける。

「よ・・・よせ・・・」

ジェラールが呟くがナツさんは止まらない

「と・・・取り押さえなさい!!」

ラハールさんの指示を受けて評議院がナツさんを取り押さえようとするが

「いけ!!ナツ!!」

「グレイ!?」

グレイさんが評議院たちを体当たりする

「こうなったらナツはもう止まらねぇからな。気に入らねぇんだよ。ニルヴァーナ防いだ奴に労いの一言もねぇのかよ!!」

「それには一理ある、その者の逮捕は不当だ!!」

「ジュラさんに賛成だな。そいつの解放を求めよう!!」

グレイさんの言葉にジュラさんとリオンさんが賛同し加勢する

「悔しいけど、その人がいなくなるとエルザさんが悲しむ!!」

一夜さんも次々と評議院を倒していく

「もう、どうなっても知らないわよ!!」

「あいっ!!」

ルーシィさんとハッピーも参戦する

「ジェラール!!行くな!!」

俺も我慢できずに皆さんと一緒に戦う

「お願い!!ジェラールをつれていかないで!!」

ウェンディが泣きながら叫ぶ

「来い!!ジェラール!!」

ナツさんは評議院に掴まれながらも懸命にジェラールに向かって手を差し出す

「お前はエルザから離れちゃいけねぇっ!!ずっとそばにいるんだ!!エルザのために!!だから来いっ!!
俺たちがついてる!!仲間だろ!!」

ナツの言葉にジェラールは震えていた。

「全員捕らえろぉぉぉ!!公務執行妨害及び逃亡幇助だー!!」

ラハールさんの言葉で評議院が次々俺たちを捕らえる

「ジェラール!!」

「行くなジェラール!!」

ナツさんと俺はジェラールに向かって力いっぱい叫ぶ。しかし俺たちも次々に来る評議院に捕らえられる

「もういい!!そこまでだ!!」

エルザさんが大声を出すとその場にいた全員が動きを止める

「騒がしてすまない。責任は全て私がとる」

全員がエルザさんを見る。

「ジェラールを・・・・つれて・・・いけ・・」

エルザさんがそう言うとジェラールは少し微笑んだように見えた

「エルザ!!」

「座ってろ!!」

「はい!!」

ナツさんがエルザさんに突っかかろうとしたがエルザさんの一言で正座する。
ジェラールは再び評議院に掴まれ歩いていく

「そうだ」

ジェラールは立ち止まり振り返る

「お前の髪の色だった」

「!?」

ジェラールがそう言うとエルザさんは驚いた顔をする。
ジェラールはそのまま評議院の車へと乗り込む

「さようなら、エルザ」

「ああ」

そうして評議院はジェラールをつれてその場を去っていった














評議院が帰ったあと・・・俺たち全員の空気はとても重かった

「エルザ・・・どこ行ったんだろ・・・」

「しばらく一人にしてあげよ・・・」

「あい・・・」

ハッピーとルーシィさんがその場にいないエルザさんの心配をする

「・・・・」

ウェンディは膝をついて涙を目いっぱいに浮かべている。俺はウェンディの頭をそっと撫でる

「シリル・・・」

ウェンディは俺を見る。

「ウェンディ・・・ジェラールはやってはいけないことをしてしまったんだ・・・それはわかるだろ?」

「・・・うん・・・」

ウェンディはそっとうなずく。俺は日が明けてきて少し明るくなってきた空を見上げる

「でも・・・ジェラールはあの時俺たちを助けてくれた・・・それは絶対に変わらない。だからジェラールがどれだけ悪いことをしたとしても、ジェラールは俺たちの恩人だ」

「うん・・・」

ウェンディは自分の涙を拭う。

「私たちは・・・ジェラールの分まで頑張ろう。私たちが人を助ければ、それはジェラールが助けたのと一緒だもん・・・」

「うん・・・だから俺たちは・・・強く生きよう」

ウェンディはその後いっぱい泣いた。俺もウェンディを抱き締めながら静かに泣いた。大好きだったジェラールとのお別れ・・・でも・・・いつかまた会えたらいいなと、願いも込めながら






 
 

 
後書き
いかがだったでしょうか。最後の方がうまく作れなかったのが私的に悔しいです。次はギルドとのお別れです・・・また次回もよろしくお願いします
 
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