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エターナルトラベラー

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第十八話

ヒナタと一緒に修行するのは最後だと、そう思っていたんだけど…

今、俺達は無事にアカデミーを卒業して担当上忍 夕日紅 の前に並んでいる。

勿論ヒナタ、ソラの3人で。

何故?

しかも俺達だけ変則で男女比がおかしい事になってるし。

周りの班を見ると男2女1が基本だったはず。

まあ、合格者の数で変わるかもしれないが、この班編成には作為的なものを感じる。

日向家当主の差し金か…もしくは神のいたずらか。

「無事アカデミー卒業まずはおめでとうと言っておこう」

今日から俺達の上司になる上忍の紅先生が言葉を発する。

「ありがとうございます」

「だが、まだお前達の卒業試験は終わっていない」

「どういうことですか?」

ヒナタの質問は当然だ。

「アカデミーでの試験は下忍になる素質があるものを選別するための物。つまり私の眼鏡にかなわなければアカデミーに戻ってもらう事に成る」

まあ、そりゃそうだろ。

幾らなんでも卒業試験が分身の術だけだったものね。

いやまあ、アカデミーで教わる事の殆どは術と言うより技と言った感じだし。

手裏剣やクナイの扱い方、体術や組み手、分身の術や変わり身の術といった余りチャクラを使わないものばかり。

チャクラコントロールの修行すら行ってません。

…大丈夫なのかな、あの学校。

「それで、どうしたらいいでしょうか」

俺は紅先生に問いかけた。

紅先生は、にぃっと笑いながら

「鬼ごっこよ」

なんて事を言った。

そして俺達は紅先生に連れられて演習場に移動する。

「ルールは簡単。一時間私から逃げ切る。場所はここの演習場の中だけ。時間内に捕まった物はそこの丸太に繋がれてもらうわ。一時間経って丸太に繋がれていたものはアカデミーに戻ってもらう」

「ええ!?」

困惑するヒナタとソラ。

「異論は認めない。それから忍術、忍具の使用は許可する。私をけん制するもよし、一時間逃げ切れれば合格」

「忍術って。良いんですか?演習なのに」

心配そうな表情で聞き返すヒナタ。

「たかが下忍にやられるほど上忍は甘いものではないわ。そんな心配は無用よ」

アカデミー卒業したてのひよっこに負ける訳無いといった表情の紅先生。

「それじゃ始める。5分したら私は追いかけるから。開始!」

ぽちっとアラームが突いた時計をセットする紅先生。

俺達はそれをみて演習場にある林の中に駆け出した。

「どうするの?アオ」

「そうだよ、一時間も上忍である紅先生から逃げ切るなんて」

ソラとヒナタから声を掛けられる。

「うーん。影分身と絶を使えば何とか成るんじゃないか?」

「うん、そうかも」

「え?」

納得のソラと困惑のヒナタ。

「影分身に囮になってもらって、本体は気配を消して隠れる。一時間くらいなら騙せると思う」

「なるほど」

今度こそ納得の表情のヒナタ。

「それじゃいくよ」

「「「影分身の術」」」

そして林の中へと走り去っていく影分身を眺め、俺達は身を隠せそうなところを探し、絶でオーラの放出を止め、気配を完全に殺す。

「紅先生、騙されてくれるといいけれど」

「影分身を見抜くのは白眼でも無理だろう?ならば大丈夫だよ。紅先生も手荒な真似はしないだろうからそうそう影分身が消える事もないと思うし、やられれば直ぐにわかるしね」

「そうだね」


一時間後。

ジリリリリリリ

丸太にぐるぐる巻きにされている3人。

「だめね。残念だけどアカデミーで修行し直してきなさい」

どうやら影分身はとっ捕まってしまったらしい。

「そんな」
「流石にそれはひどいと思う」

なんて事を言っている影分身の俺達。

俺達は気配を消して紅先生の後ろに近づく。

「そうだよ、それに俺達は捕まってないしね」

「な!?」

俺の声に振り返る紅先生。

振り返ると俺とソラ、そしてすまなそうな表情をしているヒナタ。

「じゃあ、私に捕まったのは」

バッと丸太のほうを振り向いた紅先生を確認して俺達は影分身を解いた。

ボフン

「やられたわ、影分身じゃない。一体何処で覚えたの?禁術よ?」

「子供の頃、死んだ母親に教わりました」

「…そう」

俺とソラが孤児だと言う事は知っているのだろう。

その出自までバレていないと良いのだけれど。

「それで先生。俺達は?」

「くっ、合格よ、合格。後ろから声を掛けられるまで気配に気づかないなんて。気配の殺しかたは一流じゃない」

「やった!」
「よかったぁ」

「明日から早速任務になるわ、今日は帰って休みなさい」

「はい!」

そんな感じで俺達は紅上忍のもとで下忍の任に付く事になったのだった。


その日からDランク任務5回、Cランク任務3回。

その内容は里の雑用が殆どだ。

まれに護衛任務があったけれど、その殆どは特に争いごとも無く任務をこなしていった。

その間に紅先生から木登りの行、水面歩行の行など、チャクラコントロールの基本と応用を教えてもらったんだけど、コントロールは『流』の修行で散々やっているので特に問題なく終了。

水面歩行の行は放出系の基本なので俺は多少てこずってしまったが。

「チャクラコントロールの扱いは既に下忍のレベルを超えてるね。だから忍術の修行を 付けてやりたい所だが生憎私は幻術くらいしか教える事が出来ない。忍術を修行したければ知り合いの上忍を紹介するが」

なんて事を言われたけれど、とりあえず忍術よりも覚えていない幻術の習得は有用そうなので俺達は紅先生に幻術の指導を請うた。

折角一級品の催眠眼、幻術眼を有する写輪眼、しかし俺達はそのどちらも有効に使えていない。

幻術は凄く有用だと思う。

かかれば誰でも一瞬はその動きを止める。

その一瞬があれば逃げたりする事もたやすい。

繰り出す幻術をことごとく模倣し、打ち破る俺とソラに、最後の方は紅先生も意地になっていたのか秘術級の幻術を掛けてきていたため、幻術のスキルの大幅アップに繋がった。

まあ、総て写輪眼があればこそだけど。

そんな感じで着実に忍者としてレベルアップしている俺達。

そんな矢先に紅先生から今度木の葉の里で開催される中忍試験に登録したと報告された。

「中忍試験ですか?」

「そうだ。登録しといたから」

「登録…」

「一応スリーマンセルでの登録だから、誰か一人でも止めるなら受験出来ないんだけど。どうする?」

「どうするって言われても…その」

弱気な発言をするヒナタ。

「ヒナタが決めればいいよ」

「うん」

ソラの意見に俺は同意した。

「わ、私が!?」

「そう、ヒナタが受けようと思うなら俺達は協力する、でも嫌なんだったら別に受けなくてもいいと思う」

「そんな…」

「別に俺達は中忍に成りたいって訳でもないからね」

これは事実である。

下忍でも任務をこなせば食っていくには困らない。

むしろ中忍になってランクの高い任務につけば、それ相応の危険があるのだ。

忍者になったのも成り行きとヒナタの護衛の延長だしね。

「えと…その。…受けてみようと思います」

ヒナタが弱弱しい声で答えた。

「そうか、解った。頑張りな」

紅先生はそう激励して、俺達の前から去っていった。

「中忍試験…」

受けると答えたのにまだ踏ん切りがついていないヒナタ。

「大丈夫、ヒナタは此処最近強くなってきた。念の習得だって。不意打ちにさえ気をつければそうそう死ぬような事もないよ」

うん、これは本当。

『堅』さえしていれば大抵の攻撃は『痛い』で済むし。

白眼を使えば不意打ちの心配も減る。

それに『円』もあるし。

最近俺の円は伸びに伸び、好調の時は70メートルほどにまで増えた。

ソルを使えば210メートルは行ける。

どんな試験か覚えてないけれど、死なないように頑張ろう。

俺はヒナタを励ましつつ、中忍試験当日を迎えた。


試験会場に三人で赴くと会場の部屋の前に陣取っている2人の忍者。

どうやら受験者を通せんぼしているらしい。

しかし会場は301号室。

此処は201号室。

どうやらあの2人は幻術を掛けているらしい。

紅先生の幻術の訓練で幻術の耐性が上がっている俺達は直ぐさまその幻術を見破れた。

幻術を越え、本物の301号室へと向う。

部屋の中に入るとアカデミーの同期卒業の級友が話しかけてきた。

「お前らも受験するのか」

そう話しかけてきたのは奈良シカマル。

その隣りに居る秋道チョウジと山中イノの3人組。

「これでサスケたちの班も来たら同期は全員集合って感じだな」

そう話しながらよってきたのは犬塚キバ。

その隣りにいる油女シノと脇野エイコ。

俺の原作知識が確かならこの脇野エイコの所にヒナタはいたはずだ。

その代わりにキバたちと組む事になった少女と言ったところだろう。

この改変は俺達が日向家に関わってしまった結果だ。

これが致命的な事態にならなければいいけれど。

と言うか迂闊だった。

もしかしなくてもこの中忍試験は原作にあった話ではないだろうか?

微かに記憶に引っかかる物は感じてはいるのだが、思い出せずにいる。

最近昔の事を思い出せなくなって来ている。

これは転生を記憶をもったまま二回も行った弊害かもしれない。

名前などは覚えているのだが、両親の顔などは既に思い出せない。

「それにしても何だ?その服装。黒マントに黒いバイザー。お前らはどこのコスプレイヤーだ」

「いや、まあ、必要にせまわれまして」

シカマルの言葉に曖昧に返す俺。

今の俺達の服装は某、黒の王子様ルック。

どうしてもサングラスだけは必要だった…マントは趣味だけど…

写輪眼を発動させるとどうしてもその瞳に如実な変化が現れる。

写輪眼は有名な物であるため、その形状も知れ渡っている。

俺達は表向きはうちはとは何の関わりのない孤児と言う事になっているのに写輪眼を持っていると知られるのはヤバイ。

だけど写輪眼を使わずに切り抜けられるほど忍者の世界は甘くは無いだろうとの事から、いつでもバレずに発動できるようにサングラスを掛けるようにしたのだ。

「まあ、いいけどよ。ヒナタまでその怪しい趣味に付き合わせるなよ」

「…あはは」

そうなのだ。

ヒナタも俺達と同じく黒マントを着用している。

まあ、バイザーは懐にしまっているが…

何でも仲間はずれは嫌だったらしい。

その後、俺達より送れたやって来た同期の中の最後の一班。

主人公であるナルト達のところへヒナタが向かう。

その後他里の連中とのいざこざの後、一次試験が始まった。

現れた試験官によると、一次試験はペーパーテストだそうだ。

…全然解りません。

試験官の言葉の裏を読むに、ばれないようにカンニングしろって事だろうけど。

うーん。

写輪眼を使えば何とかなるかな。

俺は休まず腕を動かしている受験生を見つけると写輪眼でその動きをコピーする。

うん、大丈夫そうだ。

ソラとヒナタもこの試験の裏に気づけば大丈夫だろう。

最後の10問目。

この45分が過ぎてから出題されると言う問題。

45分が過ぎ、この問題が正解できなければ一生中忍になれないというルールを試験官から聞かされる。

ちらほら受けずにリタイアする受験生が居る中、物語の主人公であるナルトが吼えた。

「なめんじゃねーーー!!!.俺はにげねーぞ!受けてやる!一生下忍になったって…意地でも火影になってやるから別にいいってばよ!怖くなんてねーぞ」

その言葉で中退する者は居なくなり、その答えを聞いて試験官が試験終了を言い渡す。

十問目は『受ける』が正解だったらしい。

皆が一次試験通過を安堵している頃合を見計らって二次試験官、みたらしアンコが窓を突き破ってド派手に登場。

皆その登場に呆気に取られている。

…この試験官空気読めてない…

二次試験官に連れられて俺達は第44演習場、別名「死の森」に移動した。

二次試験の内容は巻物争奪戦らしい。

「天の書」と「地の書」どちらか片方を渡すから、もう片方の巻物を他のチームから奪って天地両方の巻物を持って中央にある塔に来ること。

「しかし、27チームとはきりが悪いわね。どうしようか。ああ!何処かのチームに巻物二本渡すからそのチームはシードって事で」

「な、そんなのズルイってばよ!」

「うるさいな。此処では私がルールなの。従わなければ失格にするわよ。それに貴方のチームが選ばれるかもしれないのだし。それに天地両方の巻物を渡したチームは全員に公表するわ。有利だからと言ってもその分狙われる確率が上がる訳だからそんなに不公平でもないでしょう」

確かに。

天地両方持つと言う事はそのチームを襲えば必ず反対の巻物を持っているということだ。

これはシード権は立派なジョーカーだな… 
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