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FAIRY TAIL~水の滅竜魔導士~

作者:山神
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ニルヴァーナ起動

「西の廃村………ですか?」

「あぁ。古代人たちの町だったらしい。奴等はそこを拠点にしているそうだ」

俺たちはさっきのサル(ていうかゴリラ?)から言われた西の廃村に向かっている。確かに昔人が住んでいたところなら拠点として使うにもいいかもしれない

「オオッ!! あれじゃねぇか?」

ようやく森から抜けるとそこは崖になっていてその下の方には確かにそれらしきものがあった

「たぶんそうですね!!よし!!」

俺は目一杯空気を吸って叫ぶ

「ウェンディ!!」

「ちょっとシリル!!敵がいるかも知れないのよ!?」

「ハッピー!!」

「うわぁ!! ナツくんまで!!」

俺とナツさんでウェンディとハッピーを呼ぶ。すると突然何かが光って

「ぐあぁ」

「ぐはぁ」

「うわぁ」

何かによって殴られる。このスピード感のある魔法を使うのは

「レーサーか!!」

レーサーはすばやく木に登っていきこちらを見下ろす

「ここはまかせろ!! 早く下にいけ!!ナツ!!シリル!!」

「おし!!」

「俺も残ります!! 一人はダメってジュラさん言ってましたので」

俺もレーサーの方を向く

「行かせるかよ!!」

レーサーがナツさんに向かっていくが

ツルッ

「おっ!! ぎゃっ」

グレイさんの氷に滑り地面に落下する

「シャルル!! セシリー羽………あ!!」

ナツさんが二人を見ると二人はさっきのレーサーの攻撃で気絶してしまっている

「ナツさん!! これで下まで行ってきてください!!」

俺はウォータースライダーを作り下までの通路を作る

「サンキューシリル!! 行くぞ!!」

ナツさんが勢いよくウォータースライダーに乗り滑っていく

「うおおおおおお」

「きゃああああああ」

「うああああああ」

途中でシャルルとセシリーを目を覚ましたのか2人の叫び声も聞こえてくる

「てめぇ………この俺の走りを止めたな」

「滑ってコケただけだろーが」

「その通りだと思います」

レーサーがなんか因縁つけてくるのを俺とグレイさんでツッコム。だってレーサーが滑らなかったら問題なかったし………

「シリル!! こいつは俺一人で十分だ。どっかに隠れてな」

「いえ!! 俺もサポートくらいならできると思います」

勝てる自信はないけど

「ずいぶんなめてくれてるな………だが」

レーサーが一瞬で視界からいなくなる。すると同時に脇腹に痛みが走る

「うっ」

「ぐっ」

グレイさんも同様に脇腹を押さえる。こいつ………早すぎて動きが見えない

「だったら………モード水天竜!!バーニア!!」

俺は速度上昇魔法を自分とグレイさんにかける

「おらぁ!!」

レーサーが再び俺たちに向かってくるが今度は俺たちはそれを回避する

「お!!なんか体が軽いぞ」

「速度上昇の魔法です。これである程度は対抗できると思います」

「やるな!! アイスメイク」

グレイさんに説明するとグレイさんは魔法の体勢にはいる

「アイスキャノン!!」

ドガッ

グレイさんの魔法はレーサーにかわされ木に直撃する。そしてよけたレーサーはこちらに向かってきてグレイさんを木に蹴り飛ばしぶつける

「くっ」

「グレイさん!! うわぁ!!」

レーサーがこちらにけりをいれようとしたのをギリギリで頭を下げてよける

「ほう………俺のスピードについてこれるのか」

「いや…ついていけないついていけない」

反射でよけただけだし!!たまたまよけれただし!!

「広範囲に放てば当たるかな? 水竜の翼撃!!」

俺は広範囲に攻撃できる魔法で対応するがそれを掻い潜りレーサーは俺の背中にけりをいれる

「ぐあ」

「アイスメイク………突撃槍(ランス)!!」

グレイさんも魔法で対抗するがレーサーはそれをよけグレイさんを蹴り飛ばす

「ぐはっ」

「グレイさん!!」

「大丈夫だ!! しかし………なんて速さだ」

レーサーは目にも止まらぬ速さで登っていく。確かに物凄く速い

「俺のコードネームはレーサー。誰よりも速く何よりも速く………ただ走る。ん?」

レーサーが上を向くので俺も上を見るとそこにはナツさんたちと一緒に飛んでいるウェンディの姿があった

「助け出したか!!」

「やった!!」

「バカな!! 中にはブレインがいたハズだろ!?どうやって!?」

「ぶちのめしたに決まってんだろ!!」

一瞬動揺するレーサー。しかしすぐに気を取り直して木をつたってかけ登っていく

「くそ!! いかせるか!!」

「ナツ!!」

「ナツさん!! 危ない!!」

しかし俺たちの声に気づいたときにはもう遅くナツさんとウェンディは地面に蹴りおとされる

「がっ」

地面に落下するナツさんさんとウェンディも一緒に落ちてくる。それを俺がなんとかキャッチする

「ナイスシリル!!」

「セシリー!! ウェンディを………て」

セシリーたちの方を見ると3人とも目を回して気絶している

「くっそーっ!!」

3人をナツさんが抱えて走り出す。俺もウェンディを背負ってるからとにかく逃げないと!!

「行かせねぇって言ってんだろ!!」

レーサーが俺たちを追いかけてくる。しかし

「アイスメイク………城壁(ランバート)!!」

「ぐほ」

グレイさんが巨大な氷の城壁を作り出しそれを止める

「グレイ」

「グレイさん!!」

「行けよ………こいつぁ俺がやるって言ったろ」

そういうグレイさんは肩で大きく息をしている

「けど………お前今ので魔力を使いすぎただろ!!」

「いいから行きやがれ!! ここは死んでも通さねぇ!!行け!!エルザのところに!!」

「うおおお~!! 必ずエルザを助けるからな!!」

「ナツさん!!」

走り出すナツさん。俺はどうすればいいんだ?

「シリル!! お前も行け!!ナツ一人じゃさすがに全員は運べねぇ!!」

「ぐっ」

確かに………そうだ………くそ

「グレイさん!! よろしくお願いします!!」

俺もウェンディを背負って走る。俺たちはエルザさんの元へと急いで走った


――――しばらく走ると

「うきゅぅ」

「ハッピー!! 起きたか!?」

「ナツ………ここどこ?」

どうやらハッピーが目を覚ましたようだ

「しゃべるな。しばらくこのまま休んでろ」

「でもジェラールが」

ジェラール?

「ジェラール…あのやろう、なんでこんなところにいやがるんだ?」

「あの………ナツさん?」

「なんだ?」

「ジェラールって………もしかして青い髪の顔に………タトゥーの入ったりしてる人ですか?」

「お前!! ジェラールを知ってるのか!?」

すごい勢いで迫ってくるナツさん。思わず立ち止まって後ずさりしてしまう

「あ………はい………小さいときに助けてもらって…」

「あいつが………助けた?」

ナツさんが驚いた顔をする

「だとしても………俺はあいつを許さねぇ!!エルザを泣かせたあいつは!!」

しかしすぐに怒りに満ちた顔になってしまう。エルザさんを泣かせたって……もしかして……噂で聞いたエーテリオンを落としたってことに何か関係あるのか?

『ナツくん。シリルちゃん』

少し雰囲気が悪くなってきたところで突然声が聞こえてくる

『聞こえるかい?』

「その声は………」

「ヒビキさん!! てかなんでちゃん付け!?」

俺もくん付けの方がいいよぉ………

『よかった………誰もつながらないから焦ってたんだ』

俺たちは辺りを見回すがどこにもヒビキさんらしき人影は見当たらない

「どこだ!?」

『静かに!!敵 の中におそろしく耳のいい奴がいる。僕たちの会話はつつぬけている可能性もある。だから君たちの頭に直接語りかけてるんだ』

「頭に語りかける?」

どういうことだ?

『ウェンディちゃんは?』

「ここにいる」

『よかった!! さすがだよ。これからこの場所までの地図を君の頭にアップロードする。急いで戻って来てくれ』

「なに言って………おおっ!?」

「なんですかこれ!? ヒビキさんたちのところまでの行き方がわかる!!」

「つーか元から知ってたみてーだ」

『急いでナツくん。シリルちゃん』

突然頭の中に現れた地図を頼りに俺たちは再び走り出す

「一体どうなってるんだこれ?」

「古文書(アーカイブ)ってのに関係してるんですかね?」

「次は右だな!!」

俺たちは地図の通りに走っていく
しばらく走ってきて大分目的地に近づいてきたとき突然

ドゴォン

すさまじい爆音が聞こえてきた

「なんだ?」

「ニルヴァーナでしょうか?」

その爆音はレーサーがリオンさんを巻き込んで自爆した音だったらしい

「シリル!! 今はとにかくエルザのところに行くぞ!!」

ナツさんは気を取り直して走り出す

「はい!!」

俺もそのあとをついて走っていく

―――――

「ゴール!!」

「着いたー!!」

俺たちはようやくエルザさんたちが待つところまで戻ってきた

「ナツ!!」

「シリルちゃん!!」

「どうなってんだ!?急に頭の中にここまでの地図が………」

「ヒビキさん………ちゃん付けは勘弁してください」

俺とナツさんがヒビキさんに言う

「それよりウェンディちゃんを」

「それよりって………いやいいんですけど」

俺は背負っていたウェンディを地面に下ろす

「ウェンディ? 起きて?」

俺はウェンディに声をかけるが全然起きそうにない

「起きろウェンディ!! 頼むエルザを助けてくれー!!」

「落ち着いてナツー!!」

「ナツさんウェンディがかわいそうです~!!」

ナツさんがウェンディをすごい勢いで揺するので俺とルーシィさんで止めようとする。しかしウェンディは徐々に目を開いていく

「あ!! ウェンディ!!」

「ひっ」

しかしウェンディはナツさんの顔を見ると後ずさりし頭を押さえる

「ごめんなさい………私………」

な………なんだ? どうしたんだ?

するとナツさんはウェンディに向かって土下座する

「今はそんなことどうでもいい!! エルザが毒ヘビにやられたんだ!!助けてくれ!!頼む!!」

「毒?」

ウェンディが俺を見る

「一応応急処置はしたんだけど俺じゃあ完全に治すのは無理なんだ」

「六魔将軍(オラシオンセイス)と戦うにはエルザさんの力が必要なんだ」

「お願い……エルザを助けて!!」

ルーシィさんもウェンディに頭を下げる

「も……もちろんです!! はい!! やります!!」

ウェンディがそう言うとナツさんは嬉しそうに笑顔に変わる

「よかったぁ~」

「いつまでのびてんのよ。だらしない!!」

「シャルルものびてたじゃん~」

そのとき気絶していた猫3人も目を覚ましたようだ
ウェンディはエルザさんに向かって治癒の魔法をかける。その顔は真剣そのものだが少し何か考えているように思ったのは俺だけだろうか?

しばらくウェンディが治療をすると

「終わりました。エルザさんの体から完全に毒は消えました」

「で!?」

額の汗を拭いながらウェンディは言う。そしてナツさんたちはエルザさんを見つめる。するとエルザさんの顔に少し血の気が戻ってきていた

「おっしゃー!!」

「やったー!!」

「あいさー!!」

喜びハイタッチするナツさんたち

シャルルとハッピーとセシリーもハイタッチしている

「お疲れさま。ウェンディ」

「ううん。シリルの応急処置がよかったからだよ」

ウェンディは笑顔で言う。いつもなら治癒魔法使うとすぐに倒れちゃうけど今日は大丈夫そうだ。少しでも負担を減らせたなら俺もよかったと思う。

「ウェンディ!!」

ナツさんがウェンディに手を出しウェンディは遠慮ぎみにハイタッチする

「ありがとな」

「しばらくは目を覚まさないかもですけど、もう大丈夫ですよ」

笑顔でナツさんが言うとウェンディは少しだけ落ち込みながら言う。本当にどうしたんだ?

「そっか!! シリルもありがとな!!」

「いえ。少ししか役立たなくてすみません」

ナツさんは俺にも手を出してくるので俺もハイタッチする

「いいこと? これ以上はウェンディにもシリルにも天空魔法を使わせないでちょうだい」

シャルルは腕を組みながら全員に言う

「この魔法は魔力をすっごくすっごく使うから負担が大きいんだよ~」

「私のことはいいの!! それより私………」

セシリーが言うとウェンディは少し被せぎみに言う。そしてまた暗い顔になってしまう

「あとはエルザさんが目覚めたら反撃のときだね」

「うん!! 打倒六魔将軍(オラシオンセイス)!!」

「おーっ!!ニルヴァーナは渡さないぞぉ!!」

全員ウェンディのことには気づかないのか話を進めていく。俺はウェンディに近づいていく

「何があったのか分からないけど…落ち込んでちゃダメだよウェンディ」

「シリル………」

「大丈夫!! 俺もシャルルもセシリーもついてるから!!」

俺はできる限りの笑みをウェンディに見せる。ウェンディはそれでも少し暗い表情は変わらなかったが

ピカッ

すると突然辺りが輝き出す

「何!?」

そちらを見ると黒い光が空に向かって伸びている

「黒い光の柱………」

「まさか………」

「あれは………」

「「「「「ニルヴァーナ!?」」」」」

「あれがニルヴァーナですか!?」

「まさか六魔将軍(オラシオンセイス)に先を越された!?」

「あの光………ジェラールがいる!!」

ナツさんは黒い光を見て言う。その表情はここに来るまでに見た怒りに満ちた顔だった

「ジェラール!? ナツ!! ジェラールってどういうこと!?」

ルーシィさんが聞くがナツさんはあの光に向かって走り出してしまう

「私の………私のせいだ………」

ウェンディはそれを見て涙目になる

「会わせる訳にはいかねぇんだ!!エルザには!!あいつは俺が………潰す!!」





 
 

 
後書き
いかがだったでしょうか?ちょっと物語の無理矢理感が否めませんが少しずつ改善していけるようにしていきたいと思います。 
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