リリカルアドベンチャーGT～奇跡と優しさの軌跡～

最悪のクリスマス第二弾 

大輔「それじゃあ次はどれだ爺?」

ゲンナイ『次はこれじゃ』

そう言って画面を変えるゲンナイ。
子供達が画面を見ると、ダークケーブルと同化したどす黒いエネルギーを纏うエテモンにメタルグレイモンが押されている場面。

大輔「これエテモンか?」

賢「メタルグレイモンがエテモンに押されている。大輔から聞いていた話と違うな」

確か太一のパートナーデジモンのグレイモンが超進化して、メタルグレイモンとなり、ギガデストロイヤーで一撃必殺したのではなかったのだろうか?

大輔「次の相手はエテモンかよ。またオカマザルの相手をすることになるとは…」

そう言ってデジヴァイスを構える大輔と賢。

フェイト「行ってらっしゃい大輔」

はやて「気をつけて行くんやで賢兄」

大輔、賢「「ああ」」

二人の言葉に大輔と賢は穏やかな笑みを浮かべて頷いた。
そしてタイムゲートを潜る二人。

ヴィータ「それにしても…こうも簡単に過去に行けるなんてデジタルワールドって何でもありなんだな。」

なのは「うーん、デジタルワールドに関係することだけにだと思うよ?それ以外にそれだけの力を使うわけないし」

ユーノ「うん。」

リインフォース「テスタロッサ、チビモンに…触れてもいいだろうか?」

フェイト「え?チビモンに?別にいいよ。チビモンが嫌じゃないのなら」

チビモン［いいよ～］

チビモンからの了承を受け、リインフォースは恐る恐るチビモンの頭に掌を置く。

チビモン［リインフォースの手、ひんやりしてる］

リインフォース「あ、すまない。嫌だっただろうか?」

チビモン［ううん、ハシャいで暑かったから気持ちいいや］

リインフォース「そ、そうか…良かった」

チビモンの頭を撫でているうちに自分にもパートナーデジモンがいればと考えてしまった。


































そして過去のサーバ大陸に着いた大輔と賢は急いでメタルグレイモンとエテモンが死闘を繰り広げている場所に向かう。

大輔「行くぞライドラモン!!」

ライドラモン［OK大輔］

賢「行くぞスティングモン」

スティングモン［ああ、賢。乗るんだ］

ライドラモン、スティングモンに乗ると、一気に突き進む。






























エテモン［ダークスピリッツ!!］

メタルグレイモン［うわあああああ!!］

エテモンの暗黒球を受けたメタルグレイモンが仰向けに倒れる。

太一「メタルグレイモン!!」

エテモン［言ったでしょー?ちょっと進化くらいでアチキに勝てる訳ないって］

嘲笑を浮かべるエテモンに悔しげに顔をしかめる太一。
とどめを刺すために、暗黒球を生み出すエテモン。

エテモン［終わりよ、ダークスピリッツ!!］

太一とメタルグレイモンに迫る暗黒球。
思わず目を瞑る太一とメタルグレイモン。

スティングモン［ムーンシューター!!］

光球が暗黒球を相殺し、エテモンの顔面にフレイドラモンが蹴りを入れ、吹き飛ばす。

大輔「全く。鍛えていないからこんな奴に苦戦するんですよ!!」

太一「大輔…それと…」

賢「賢です。とどめはあなたに任せます。僕達がエテモンを弱らせます!!」

エテモン［誰だか知らないけど、あんた達がアチキに敵うわけ…ぶっ!?］

フレイドラモンとスティングモンの蹴りが同時にエテモンの顔面に炸裂する。

フレイドラモン［黙れ、お前の声も歌も聞きたくない。存在さえ無視したいくらいなんだ。］

スティングモン［その天狗の鼻をへし折ってやろう。二度と図に乗れないようにな］

エテモン［舐めんじゃないわよ!ダークスピリッ］

フレイドラモン［そらそらそらそらそらあ!!］

エテモンが暗黒球を生み出す前にフレイドラモンがエテモンの鳩尾に連続で拳を繰り出す。
そしてスティングモンはフレイドラモンに続くように連続蹴りを繰り出した。

エテモン［ぎゃふ!?］

フレイドラモン［必殺技を初っ端から使おうとするから隙が出来るんだ馬鹿が!!オーバードライブ、パワー全開!!くたばれ!!］

エテモンの脳天にオーバードライブで強化された肘を叩き込んだ。
鈍器で殴った物より凄い音がした。

ズウゥゥゥン…!!

凄まじい轟音と共にエテモンが地面に落下。
そしてフレイドラモンはエテモンの頭を掴み、無理やり上げる。

フレイドラモン［今の俺達にお前なんかが相手になるか!!キング･オブ･デジモン?身の程を知れ!!］

バシバシバシバシバシバシバシバシバシバシバシバシバシバシバシバシバシバシバシバシバシバシバシバシバシバシバシバシバシバシバシバシバシバシバシバシバシバシバシバシバシバシバシバシバシバシバシバシバシバシバシバシバシバシバシバシバシバシバシバシバシバシッッッ!!!

強烈な往復ビンタを数十発喰らわせ、回し蹴りをエテモンに喰らわせ、吹き飛ばす。

スティングモン［今だ!!ギガデストロイヤーを奴に喰らわせるんだ!!］

太一「あ、ああ!!メタルグレイモン!!」

メタルグレイモン［ギガデストロイヤー!!］

メタルグレイモンの必殺技がエテモンに炸裂した。
大輔と賢、フレイドラモンとスティングモンは巻き込まれないように退避し、エテモンのダークケーブルによって発生したブラックホールに太一とメタルグレイモンが飲み込まれたのを確認すると、元の時代に帰るのだった。

ヤマト「太一!!」

空「太一ぃっ!!」

そして状況を理解したヤマト達は、口々に太一の名前を呼ぶ。
けれど、仲間である少年の返事はなかった。

丈「そ、そう言えば、大輔君と賢君って子は…?」

光子郎「そ、そう言えば…デビモンの時といい…彼らは一体…?」

光子郎の疑問に答えられる者など誰もいなかった。 

エテモン撃破。