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リリカルクエスト

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65日目 ゆういちはなかまをあずけた

はい、みんなが待ちに待ったドッジボール大会の日です。

特に俺は待ってませんので、隅っこで大人しく体操座りでもしておこう。

運動が得意な子達は、朝からハイテンションまたはスーパーハイテンションになってるよ。

あまり運動が得意ではない子達は、そのノリについて行けないのか、完全に分かれてるね。

まぁ、最初から外野にいたらいいでそ。

こういったイベントは、運動出来る子がヒーローになれる日なんだし、無駄に体力消耗したくないから頑張ってくれたまへ。





さて、開会式みたいなのも終わって、各クラスで作戦会議中です。

先生と運動得意な子達とで盛り上がってますな。

取りあえず、内野はそんな子達で固めて、外野はあまり得意ではない子の3人。

男女混合なので、好きな子にでもいい所を見せたいのか、まだスーパーハイテンションな奴いるな。

よくあそこまでテンション長続きするなと、感心するよ。

そんなこんなで編成が決まり、俺は晴れて外野になりましたっと。



なのは「すずかちゃんすご~い」

立花「殆ど1人で相手チーム当てたわね」

すずか「そんなすごくないよ」///

1試合目が終わりふたを開けてみれば、すずかの独壇場でした。

吸血鬼の身体能力炸裂で、いい所を見せようと張り切ってた男の子達の見せ場を奪ってる。

アリサ「すずかさまさまね 次も頼むわよ」

アリシア「これなら優勝出来るね~」

ファタリテ「姉さん 気が早い」

フェイト「油断は禁物」

既に男の子達の立場は無く、主導権はなのはグループが握ってる雰囲気だ。

2試合目、男の子達は見返そうと頑張るも空回りして、またすずかの独壇場。

3試合目も同じだ。

ふと、クラスの女の子に『月村さんすごいよね』と話しかけられ『そうだね』と話をしていると、背中を抓られた。

悠一「痛っ」

振り返ると、アリシアが頬を膨らませている。

ってか、記憶操作して俺の事に関心はないはずなのに、なんなんだ?

女の子に『どうしたのアリシアさん?』って聞かれるも無言で、

悠一「・・・何?」

ジーっと見つめられる。

少しして、ファタリテ達がアリシアを連れて行ったけど、ホントなんなんだろう?

以前みたいに、理不尽な状況にならないだけマシだが、仏ビームはやっぱインチキ技なのか?

どっかのギアスみたいに、強制力ありゃ~よかったのに。

結局、すずかの大活躍があり、うちのクラスが全勝で優勝した。

張りきってた男の子達は、ガックシと肩を落としてたのはそっとしておこう。





それから無事大会も終わり、昨日の約束で卵の弁償を貰いに来てる。

シグナム「約束の品だ すまなかったな」

1パック10個の卵をゲット。

これで用もないので立ち去ろうとすると、

シグナム「それと これは詫びの品だ 珍しい卵だと思うんだが よかったら受けとてくれ」

渡されたのは、どこで見つけて来たのか? 【まおうのたまご】だった。

寝てるのか警戒してるのか知らんが、まおうのたまごは大人しい。

シグナムは俺にこれを使って、魔王か何かに転生しろとでも言いたいのだろか?

【エンペラン】や【ジェネラル】もありゃ転生出来るかもしれんが、一体何になるかわからんから止めておこう。

まだ、ダーマの神殿で無難に転職した方が良いと思う。

【○○のこころ】ってアイテムがあるから、○○の気持ちになるでごぜーますよな感じで、モンスターにも転職出来ると思うしね。



ーヴォルケンリッター sideー

ザフィーラ「行ったか・・・」

シャマル「そうみたいね」

ザフィーラ「将 本当にあの少年は強いのか? そうは見受けられなかったぞ」

シャマル「魔力反応はありますが かなり低いですし にわかには信じられません」

ヴィータ「なんだよ 嘘をついてるって言いたいのかよ!?」

ザフィーラ「そうではない 将 それにお前がやられたと言うのだから 疑ってはいないが 実際に相手を見るとな・・・」

シャマル「そうですね でも 昨日感じた魔力 アレは何事かと思いました 彼は一体何者でしょうか?」

シグナム「それはわからん だが 杉田悠一 我等4人で掛かっても こちらが負けるだろうな それに恐らくまだ実力を隠してると思われる」

ヴィータ「っちょ ちょっと待てよシグナム 昨日のでも凄かったんだぞ!! 流石にアレ以上はないだろ!?」

シグナム「私もそう思いたいが 直感したんだよ」

ザフィーラ「将がそこまで言う少年か 主への害はないのか?」

シグナム「それもわからん そうなれば全力で主を守るだけだ」

ザフィーラ「そうだな 主の守護騎士たる我等の役目だ」

ヴィータ「そう言えば はやての容態はどうなんだ?」

シャマル「今は安定してるわ いつまた悪化するかわからないから 蒐集は出来るだけ早くした方がいいわね」

シグナム「主はやてとの約束を破ってまでしているのだ 知られれば余計な心労を与えるかもしれない 細心の注意を払ってくれ」

ザフィーラ「心得た」

シャマル「任せておいて」

ヴィータ「わ~ってるって」

シグナム「では 私とヴィータとザフィーラは蒐集に行ってくる 主の事は任せたぞシャマル」

シャマル「ええ いってらっしゃい」

ーヴォルケンリッター side endー



さて、この【まおうのたまご】どうしようか。

取りあえず、今必要もないので別荘の管理人こと、クライドさんに面倒を見て貰おうと箱庭の別荘にやって来ました。

クライド「やあ 悠一君こんにちは」

悠一「こんちわクライドさん みんなとうまくやれてます?」

クライド「ああ みんなとてもいい子にしてるよ それで今日はどうしたの?」

悠一「今日はこの子をお願いしようと思って」

まおうのたまごを出すと、

クライド「・・・これは!?」

悠一「ちょっと訳あって 引き取る事になったんです お願い出来ますか?」

クライド「ああ 勿論いいんだけど ちょっとこの子の雰囲気が・・・」

雰囲気? クライドさんは何かを思い浮かべた様な顔をして沈んでいたので、

悠一「どうしました?」

クライド「いや 何でもないんだ・・・ 少し昔を思い出してね」

そう言えば、白夜叉がクライドさんを表だって置いておけないとかなんとか言ってたけど、それと関係あるのだろうか?

あんま他人の事を詮索するのは気が引けるけど、

悠一「白夜叉が クライドさんは箱庭に漂着していたって言ってたけど 元はどこの世界の出身なんですか?」

クライド「それは・・・」

言い淀む様に顔を顰める。

悠一「あ 言いたくないなら別にいいです 俺だって聞かれたくない事ありますから」

クライド「すまない きっといつか話すよ」

悠一「いえ では この子をお願いしますね」

クライド「了解したよ ほら ここには君の仲間達がいるからおいで」

まおうのたまごは、クライドさんの人柄を理解したのか警戒を緩め、晴れて別荘の一員となった。


クライドさん・・・なんかモンスター爺さんじゃなく、モンスター兄さんが板についてきたな。

 
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