| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

居候兄貴

作者:さのしん
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
次ページ > 目次
 

居候生活

家を飛び出た私はしばらく幼馴染の家に居候生活をした。
同じ校区の友人の家に母と二人で転がり込んだのだ。
小学生でも明らかにおかしな状況であるということは気付いていたが、時が経てばまた家族5人で生活するんだろう。そう信じていた。

しかし、居候生活は私を不幸に突き落としたのだ。
いじめの始まりである。

転がり込んだ友人がついクラスメイトに私が転がり込んでいることを漏らしてしまった。
すると学年中に私が家を失ったということが広がり、1週間もしないうちにひどいいじめを受けるようになってしまった。

小学生にとって家の無い、父もいない存在は物珍しい存在だったのだろう。
いじめと闘いながらの生活も始まってしまったのだ。

私と母はそのタイミングでいつまでも世話にはなれないと20キロほど離れた祖母の家(母の実家)へと転がり込んだ。
しかし、祖母も母も車の免許を持っておらず毎朝祖母の家で生活している叔父に学校まで送迎してもらっていた。
20キロといえば往復で1時間30分程度かかる道のりである。
毎朝毎朝早くから送迎してくれた叔父は文句のひとつも言わなかった。
私のことを本当の家族のように心配してくれて、想ってくれていた。

だが、これでさえもいじめっ子にとってはいじめるネタになってしまうのだった。
当然小学校への自家用車での送迎は基本的にはNGになっている。
私が車で登校していることを知ったいじめっ子は私に卑怯者というレッテルを貼り付けた。

だんだんとエスカレートしていくいじめは母や親戚には相談することが出来なかった。
母は私との生活でみるみるうちに痩せていることに気付いていたから、これ以上苦労をかけたくなかった。
親戚に相談してもどうせ母の耳に入るだろう。と一人でいじめと向き合うことを決めた。
 
次ページ > 目次
ページ上へ戻る
ツイートする
 

感想を書く

この話の感想を書きましょう!




 
 
全て感想を見る:感想一覧