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歌集「春雪花」

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6



 溜め息の

  吐きて見上げし

    早春の

 想いし我に

    雪は降るなり



 春らしい日和が一転し、かなりの降雪があった日。出掛けた先でも、彼の影を追ってしまう自分がいる…。
 自嘲しつつ見上げた空から、止め処なく雪は降る。まるで私には関係しないと言うようで、ただただ…溜め息を洩らすだけ…。



 苦しみに

  待つことさえ

   儘ならず

 この身ぞ朽ちて

     死へと誘え



 同日の真夜中に詠んだ歌。楽になりたい…そう思う程に、彼の笑顔が脳裏に過る…。そしてまた一人で苦しみ、死を望む自分と生を投げ出せない自分とが葛藤する…。


 
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