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『ひとつ』

作者:零那
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『覚悟』


形が変わろうとも月が月で在る様に、僕は僕で在り続けたい。
変わらずに僕は僕のままで...

人の道は決まってる。
そう、偶然など無い。
すべてが必然である。
起こり得る災難はすべて、此の身に課せられた運命。

期待、信頼、依存。
そんなものはしない。
裏切られることがないから。
人は希望を持てば失望する。

...でも、其れは人として哀しい現実。
そして、逃避でもある。
決して本当の強さなどでは無い。

消えぬ傷など在って当然。
癒されないままの傷、開きっぱなしの傷。
痛くて痛くて耐えれない時もあった。
涙堪えながらも堪えきれずに泣き崩れた日々もあった。
でも、其れは生きてきた証拠。

どんなに失望しても、何かを望んでしまう。
どんなに傷ついても、何かを求めてしまう。
どんなに裏切られても、何かを信じてしまう。

すべてを諦めてしまう事は、何かを望んだりすることより難しい事だと解ったんだ。

此の身に降りかかる事すべては必然。
乗り越えていくしかないのだと解ったんだ。
何を想っても、何を怖がっても、逃げ場など無いと解ったんだ。

誰を羨んでみても、僕は僕でしかない。
他の誰にもなれはしない。
其れが哀しき現実。

 
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