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FAIRY TAIL 魔道を歩む忍

作者:コロナ
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日常
  第四十一話 病弱の少女

リサーナたちがエドラスから帰還してから数日。皆の怪我も当然癒えていたのだが、キョウは違い、天照の使用と須佐能乎の酷使。須佐能乎は身体の細胞全てに負担が掛かるというリスクがある。しかし須佐能乎を
使い続けることでそのリスクは無くなっていく。まだ使用回数が少なかったキョウはまだリスクが強かったため宴にも出れずにずっと街外れの森に住んでいる妖精の尻尾(フェアリーテイル)専属の薬剤師、『ポーリュシカ』の家でずっと治療を受けていた

「全く‥どうやったらあんな体にあるんだい?身体中の骨にヒビが入ってたよ」

ポーリュシカは呆れてキョウへ言う

「仕方ないだろう。身体に負担が掛かる術を使ったんだ」

目をそらし言い訳をするキョウ

「これだから忍び一族は‥‥それより右目の義眼の調子はどうだい?」

キョウはキズによって失った右目にかなり精巧な義眼を作ってもらっていた

「ああ。それなりにな。しかし何故オレにここまでしてくれる?」

「あんたの母親には借りがあるからね。それを返しているつもりさ」

「そうか。母さんにな‥‥それになぜオレが忍び一族と知っている?」

「そんなの見ればわかるさ。マカロフだって気づいているだろうよ。さ!!もう傷は癒えたんだ、とっとと出ておいき!!私は人間が嫌いだからね!!」

ポーリュシカはそう怒鳴りキョウの背中を押し家から追い出した

「ったく。荒々しいババアだな‥‥」

「聞こえてるよ!!!」

ポーリュシカの投げた花瓶がキョウの頭に直撃した。それにキョウは愚痴をこぼす

「病み上がりにやることか‥‥?ま、ありがとなばあさん」

キョウはポーリュシカに礼を言いそこを後にした





キョウの後ろ姿を見てポーリュシカは呟く

「全く‥あんた達夫婦、どっちに似たんだろうかね‥‥?」





ーーーーーーーー




フェアリーテイルギルド内

「キョウ、大丈夫かなぁ?」

リサーナがキョウの心配をする。それにポーリュシカの事を知らないウェンディはなぜかと思う

「え?どうしてですか?確かギルドの薬剤師さんのトコへ行ったんですよね」

「そうなんだけど、その薬剤師が問題なんだよね‥‥」

ウェンディが頭に「?」を浮かべ小首を傾げる

「そ‥そんなに怖い人なんですか‥‥」

ウェンディがしゅんとしてしまう中
二人の会話にマカロフが割って入る

「心配をすることはないぞい。さっきポーリュシカのやつから連絡があってな、もうじきここへ来るそうじゃからな」

マカロフの言葉を聞きウェンディの表情がパアアッと明るくなる

「ホントですか!?」

「フフッ、エドラスのウェンディもそうだったけど、こっちのウェンディもキョウにべた惚れなのかなぁ〜?」

イッキにウェンディの顔がリンゴのように赤くなる。リサーナのからかいに続きカナもそれに加わる

「顔を赤くしちゃって。可愛いィ〜」

ウェンディの頬をツンツンと突くカナ

「まったく。ウェンディをこれ以上からかうのは止してもらおうか」

そこに現れたのは話題になった人物キョウ

「キ、キョウさん///!?」

何か慌ただしくするウェンディ

「何をそんなに慌てているんだ?」

「聞いてよキョウ。ウェンディがね〜」

カナが言いかけたがウェンディが慌ててそれを止めた



そこにマカロフが一枚の依頼書を持ってキョウに話し掛けた

「戻ったかキョウ」

「じいさんか。なんだ?その依頼書は?」

マカロフが手に持っている依頼書に目が入ったキョウはそれを訪ねる

「評議院からの依頼でな。ほれ」

とキョウにその依頼書を手渡した

「退院したばかりですまんが行ってくれんか?」

それを読んだキョウは頷きギルドを出て行った。その際にウェンディが私も行きますと言うが

「悪いな。これはオレだけの依頼のようだ。悪いがお前は連れて行けん」

ウェンディはシュンとしてしまうが

「安心しろ。別に危険な仕事じゃない」

とウェンディ頭を撫でた。当のウェンディはニッコリ笑顔で納得した











キョウside

ポーリュシカのばあさんのトコから出てギルドに着いたら急にこの依頼書を渡された。その依頼書を見ると
依頼書は匿名。報酬が500万Jと中々高い。というよりかなり高い、高すぎる。内容を見てみると、「あなた一人で来てください。アカシアの街の大病院で待っています」と書かれていた。と下にはROBERTSとサインがしてあった。しかしロバーツといえば、ルーシィの実家の『ハートフィリア鉄道』と肩を並べるほどの大企業『ロバーツ不動産』がある。ルーシィのトコのはもうないが。それにしてもそんなに大企業の人からの依頼とはな。そうこうしているうちにマグノリア駅に着いた。列車に乗り込みアカシアの街を目指す。アカシアの街は前に行ったヒイラギの一つ手前の駅で降りる。と言ってもアカシアからヒイラギまではかなり距離がある。またあの道をウェンディと一緒に歩きたいものだ。物思いにふけているとあっという間にアカシアの街に到着した

「ここがアカシアか」

来た事のない土地に戸惑う。それに肝心なことに病院場所がわからない。取り敢えず近くにいた出っ歯のおっさんに道を聞いた

「すまないこの病院の場所を教えてもらえないか?」

すると出っ歯のおっさんは

「おう!!ええで、ええで!!」

出っ歯のおっさんは自分から道案内すると言ってきた。オレはそれに従い付いて行くことにした

「そんで兄ちゃん。なんでこの街来よったん?」

「仕事でな」

おっさんは「そかそか」と言い歩き続ける。それからというもの病院に着くまで出っ歯のおっさんは喋ることを止めずに絶えず何か喋っていた

「ここが病院や!!兄ちゃん。道案内してやったんさかい金払わんかい!!」

これはまた。自分から案内するとか言っておいて何なんだ?この出っ歯。まあいい、さっさと払ってしまおう

「いくらだ?」

「そうやなぁ。しめて5000J!!どや!!?」

「まあいいだろう。得したなおっさん」

「へへへ。まいどぉ」

そうしておっさんは街に消えていった。おっさんは去り際に

「ちぇっ。お見通しやったんか。まあええわ。儲けた、儲けた」




出っ歯のおっさんと別れたオレは受付へ向かう

「すまないが、この依頼者を出した人はどの部屋だ?」

受付の看護婦は少しポーっとなっていた

「はっ!す、すみません!!今案内しますね!!」

と慌てて席を立ちオレの前にきた看護婦についていくと個室に案内された

「アリサさーん。お客さんが観えましたよ」

と扉をノックしそれを知らせる。中から「どうぞ」と女性の声が聞こえる。部屋の中に入るとベッドに座る女性がいた。メガネをかけ、木々の若葉みたいに爽やかな緑の髪。そして整った顔。そんな女性がオレに一体何のようなのだろうか

「あんたは?」

「私はアリサと言います。遠いところをわざわざありがとうございます」

丁寧に挨拶された

「オレはキョウ。で?オレに会いたいって何の用なんだ?」

するとアリサはオレから目を逸らし頬をりんごのように赤らめ、モジモジと何かを言いたそうにしている

「い‥いえ‥‥あの‥その‥‥‥///」

顔が赤くなってるぞ。大丈夫なのか?

「わ‥わたし‥‥あなたに一目惚れしてしまったの!!」

衝撃の言葉だった。一目惚れだと!?

「オレはあんたと会ったことはないぞ。なのに何故だ?」

「いえ‥以前外出許可が下りた時にお父様とマグノリアに行ったことがあったのです。そこであなたを見かけて‥‥」

「そういうことか。だがオレはーーー」

「お慕いしている方がいることは分かっています。ですがあなたにこれを言わないといけないと思いまして‥‥」

なるほど。分かっていたのか。自分の心のモヤを取りたかったんだな

「じゃあこれでーーー」

「まて。これだけで報酬は受け取れん」

「えっ?」

何をキョトンとしているんだ

「これだけで500万Jは受け取れん。他に何かオレにやってもらいたい事はあるか?」

彼女はうーんと悩んで出した答えはーーー

「で、では私の夢を叶えてください」

彼女の夢を叶えること。

「夢?」

「はい。私の夢は魔導士になる事でした。でも幼い頃から病気だった私は魔導士になる事は出来ませんでした。だからーーー」

「いやそれは無理だな」

「な、なんで!?」

「魔導士は無理でも魔導士ギルドになら入れる。ギルドは魔導士じゃなくても入れるんだよ。訳を話せばじいさんも分かってくれるだろう」

「ホントですか!!?」

彼女の表情が一気に明るくなった。相当嬉しいんだろう

「看護婦さんには外出許可は出ています。早く行きましょう!!!」

もはやテンションMAXのアリサ。オレは部屋から出てアリサの支度が終わるのを待ち一緒に病院を出た

side out

三人称side

病弱の少女アリサ。その夢を叶えるためにキョウは妖精の尻尾(フェアリーテイル)のあるマグノリアを目指し列車に乗っていた

「それはそうとアリサ。マグノリアとアカシアはかなり距離があるぞ。大丈夫なのか?」

「はい大丈夫です。いざとなったらあちらのお医者さんに診てもらうよう、手配してもらいましたから」

やはり大企業のお嬢様。そんな中アリサはフェアリーテイルについてキョウに問いかけた

「フェアリーテイルってどんなトコなんですか?」

「まぁ、簡単に言えばやかましいギルドだな」

「やかましい?」

「ああ。あるやつはしょっちゅう物壊すし、喧嘩するし、暴れるだの。めちゃくちゃだ」

アリサはそれを聞き、フフッと笑った







そしてマグノリア。キョウとアリサはともに歩きフェアリーテイルへと向かう。キョウにとってはとんぼ返りだったが本人はそれを気にしてはいないようだ

「着いたぞ。ここが妖精の尻尾(フェアリーテイル)だ」

ギルドを見たアリサは目を輝かせていた








ギルド内。いつも通りに騒がしかったのだがーーー

「オーーイ!!みんな、キョウが女連れて帰ってきたぞ!!!」

「えっ!!?」

それに真っ先に反応したのがウェンディだった

「今戻った」

「お‥お邪魔します‥‥」

二人は周りの反応を気にせずにマカロフの元へ行った

「おー帰ったか。ん?そのお嬢さんは?」

「アリサと言います」

「じいさん。こいつを今日一日だけこのギルドに入れてやってくれないか?」

「どういうことじゃ?」

しかしここで乱入者が現れる。それはーーー

「キョウ!!!貴様、ウェンディがいながら浮気とは許せんぞ!!!」

顔が鬼のようになったらエルザとーーー

「そうよそうよ!!」

と便乗してきたルーシィだった

「ま、まて!!落ち着け二人とも!!理由を聞け理由を!!」

そこにアリサが止めに入った

「私がここに連れてくるように頼んだです。私は幼い頃から病気で、ずっと病室にこもってました。だから魔導士ギルドにずっと憧れてたんです。だから今日一日だけ魔導士としてお願いできないかと伺ったんです」

それを聞いたエルザとルーシィはーーー

「そうか。そういう事だったんだな。すまない。少し暑くなりすぎてしまったようだ」

「私もごめんね‥‥」




キョウたちから離れたところで、

「だってさ。よかったわねウェンディ」

「はい!!」

とリサーナとウェンディだった




マカロフはむ〜んと悩むとアリサを見てニカッと笑い

「そういう事なら入れない理由はない!!アリサ!お主は今日一日とは言わず、これからもフェアリーテイルの魔導士じゃ!!!歓迎するぞい!!」

その後はアリサが加わったことによる宴が始まった。キョウは男連中から質問攻めにされアリサとウェンディはどうやら仲良くなったようだ。ギルダーツがエロい目でアリサを見ると女連中から睨まれ、なぜかナツとグレイが喧嘩、ミラジェーンとアリサがステージへ立ち歌を歌う。アリサの美しい鈴のような歌声で観客を虜にしたりとそれはそれは楽しい宴となった。そしてアリサが帰る時間となってしまう

「みなさん。今日は本当に楽しかったです。どうもありがとうございました」

礼儀正しく深々とお辞儀をするアリサ。後ろには黒いスーツを着た大柄の男が高級魔導四輪車で迎えに来ていた

「ああ。また会いに行く」

「それで報酬なのですがーー」

「それはいらん」

「え!?」

「お前が楽しめたのであればそれでいい」

「わかりました。それではーーーー」.

去り際にアリサがキョウの頬にーー

チュッ

と軽く口づけをした。当然キョウも周りのみんなもポカーンとなる。アリサは笑顔で去っていった

「やはりキョウ!!アリサとはそういう関係だったのか!!!」

「キョウさんのバカーーー!!」

「ご、誤解だウェンディ!!」

「キョウ〜おめえやるようになったじゃねえか」

「うるせえよおっさん!!!」

ウェンディの誤解を解くのに少しばかり時間がかかりそうだ。そして夜は更けていった
























ここで戦闘でも起きたのだろうか。岩場だった場所の所々にクレーターができ、岩も破壊されていた。ここに三つの人影があった。しかし一つはぐったりと横たわっていた

「なぁ〜んだ。四尾の人柱力って聞いたからどんなに強いか楽しみにしてたのになぁ。大したことなかったー」

一人は子供みたいな喋り方の女性

「それはそうとこいつもう老人だからヘタしたら死ぬとこだったじゃない。あたしの仕事を増やすんじゃないよ」

一人は大人びた喋り方の女性。そこに一人の思念体が現れる

『四尾が狩れたな。あちらもすでに二尾と六尾を捕獲した。』

「ああそうかい。で?次は?」

『次は九尾だ。都合のいいことに今は魔導士ギルドに所属している』

「魔導士ギルド?人柱力がかい?」

「珍しいこともあるんだねぇ〜」

『ギルドの名は妖精の尻尾(フェアリーテイル)。そして人柱力の名はうちはキョウ』

妖精の尻尾(フェアリーテイル)。うふふっ。また会える。ミラジェーンに‥‥うふふっ‥‥」

不敵に笑う子供じみた女

「そうか‥よりによって妖精の尻尾(フェアリーテイル)にねえ‥‥で?いつやるんだい?」

『それは奴が決める。お前たちはそれまで待機だ』

そう言い残して思念体は消え去った






先ほどの岩場とは違う場所。戦闘があった形跡もなくただ静かに風の音だけがその場を支配していた

「ヤツラモ四尾ノホカクガオワッタヨウダナ‥‥」

「みたいだねぇ」

そう言うのは"ゼツ"。左半身が黒でもう片方が白で顔の周りにアロエのようなトゲトゲしたものがある、人とかけ離れた容姿をしている

「やっとか。奴らにしては遅かったな」

「で?次の標的はどいつなんです?"コウガ"さん」

コウガと呼ばれたその男は赤い髪が特徴的な人物

妖精の尻尾(フェアリーテイル)だそうだ。あそこには滅龍魔導士(ドラゴンスレイヤー)が三人いると聞く。お前も久々に楽しい戦いが出来るんじゃないか?"レイ"」

レインと呼ばれた青髪の男は答える

「ああ。少々楽しみができた。それにーーー」

「それになんだ?レイ」

図太い声で問いかけるのはアレス。大柄の男で背中に自分の背丈くらいある剣を担いでいる

「なんでもない」

「お前たち、話はそこまでだ。まずは"ライラ"達と合流する。行くぞ」

コウガの号令に従いアレスとレイはそれについていきその場から三つの人影が消えた

第四十一話 完
 
 

 
後書き
前に感想版で人柱力と尾獣は出さないと書いたのですが、出すということにしました。ご了承ください。
これとは別に、この話で初めて6,000字超えました 
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