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リリカルクエスト

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22日目 ゆういちはせいかくへんこうできなかった

はい、そんな訳で今、時の庭園だっけ? テスタ母のいる所に来てます。

テスタ姉がテスタ母に、サーチャーの映像を見せている。

映像を見終わると、テスタ母は真剣な顔をして、何を思案してるのか目を閉じて、



プレシア「悠一君 アリシア・・・を生き返らせて下さい」



あれ~? プレシアってこんな人だっけ? 

何かもっと黒いイメージがあったが、転生者のテスタ姉の影響で、変わったんだろうか?

話してみると、良い意味で母親って感じしかしない。

ジュエルシードの件を聞いても、『娘達が私とアリシアを思って・・・』『本当は危ない事はして欲しくない』と言い、姉妹を心配している。

管理局の事を聞くと、『安全管理の出来てない実験でアリシアを失ったけど ファタリテとフェイト 2人の娘が出来た』と、姉妹を(いつく)しんでいる。

ただ、管理局には不信感を募らせているみたいだ。

テスタ母との会談の中、テスタ母は体調が思わしくないのか、床に伏せてしまった。

姉妹にリニス・アルフがテスタ母に駆け寄り、ベットに運ぶ。

姉の件をするよりも先に、母を助ける方が優先じゃないかと思い、

悠一「リニスさん これを煎じて プレシアさんに飲ませてください」

ふくろから【パデキアのねっこ】を取り出して、リニスに渡す。

リニス「悠一君 これは?」

リニスが不安そうに聞くが、

悠一「それは 俺が知ってる中で どんな病気にも効くと言われている薬草です」

パデキアのねっこは、あらゆる病を治すと言う、DQのこれまた素敵アイテムだ。

これが効かないとなると、残る薬は【超万能薬】位しか思いつかないけど、パデキアのねっこ程の効能を期待出来ない。

効果を見たさ加減でパデキアを渡したけど、テスタ母もサンズ・オブ・タイムで若返らせる予定。

リニス「わかりました!」

急ぎ足でリニスは部屋から出て行き、俺達も今はテスタ母に出来る事が無いので、寝室から出た。





暫くして、リニスが俺達の所にやって来て、

リニス「悠一君 貰った薬草でプレシアの容体が良くなりました」

ほ~流石どんな病気も治すと言われる万能薬、効果あって良かった。

テスタ姉妹は、リニスの言葉に安堵し、喜んでいる。

まぁテスタ母も、1日寝てれば体調はある程度回復すると思う。

話しの続きはまた明日にでもすればいいだろう。

俺は明日も学校があるので、リニスにパデキアのねっこを3個渡し、テスタ母の容体が悪化したら使う様にといい、一先(ひとま)ず家に帰る事にした。
―――――
―――




翌日学校に行くと、昨日の件がまだ尾を引いているのか、クラスからの視線が痛い。

今日は放課後に、またテスタ家に行かないといけないので、余計なトラブルは遠慮被りたい。

なら学校を休めばいんじゃね?って思うかもしれないけど、休んだら休んだで詮索されるだろうし、怪しまれるかもしれないのだ。

なので、各休憩時間は幸せってなんだろう?と【かいうんのほん】を読んで過ごす事にしたが、時折高町グループに話しかけられるも、無難に流してたらバニングスに怒られ、下校時にまた引き摺られる形で連行された。

本を読んだ結果、運が高すぎるのか、性格は【しあわせもの】に変わりませんでした。





家に帰ると、リビングにテスタ姉がいて、帰宅早々今度はテスタ家の庭園に連行される。

最近は連行するのが流行りなのか?と、何かを諦めた今日この頃。



庭園に着くと、テスタ母が起き上がっていて、大分回復したのか顔色も良く、

プレシア「悠一君ありがとう お蔭で体調もいいわ」

それはなにより、こっちも道具の効果を1つ知れたし、お互いにWIN-WINだ。

プレシア「・・・それで アリシアの事なんだけど」

昨日出来なかった本題に話を移り、

プレシア「本当に生き返らせる事が出来るの?」

サーチャーの映像を見ても、半信半疑なんだろう。

母親の心配を余所に、姉妹たちは、

テスタ姉妹「「悠一なら大丈夫」」

どこからそんな信頼が来てるんだろう? テスタ姉は先日のゲマ戦の事を話しだしてるし、テスタ妹は相槌を打っている。

アルフはテスタ妹が信じてるんだから私も信じるなんて言ってる。

信頼されるのは、素直に嬉しいけどさ、本人の許可なく人の事を話すのは止めようよ。

ウッカリを発動されて、また変な事になって貰っては困るからね。 (TωT)

プレシア「そうね ファタリテとフェイトがそこまで信じてるんだもの 母さんも信じるわ!」

テスタ家の話し合いも終わったので、俺はリュカに言った同じ事を説明する。
―――――
―――




プレシア「アリシアの身体は 私が当時のまま保存してるわ」

そう言って、テスタ母は娘を安置している部屋に案内してくれたので、俺はアリシアの状態をダモーレで確認すると、パパスさん程時間経過をしてないので安堵した。

俺が助けたいと思ってやったことだから仕方ないけど、あれだけの長時間MP消費の激しい魔法を使い続けたら、本気で死ねる。

MPはエルフののみぐすりでなんとかなったけど、約半日休憩無しでぶっ続けよ?

人に半日間全力で走り続けろって言う様なもんだから、テスタ母を若返らせる予定もあり、何度もしたいと思わない。

まぁ、テスタ長女は冷凍保存されてるのか、死後1年位の状態だから、そんなに負担にはならない。

そして、長女を安置してる装置から運び出し、

悠一「それでは始めます いいですか?」

テスタ家「「「「「お願い(します)」」」」」

家族から許可も得たので、

悠一「サンズ・オブ・タイム」

早速テスタ長女を甦らせる儀式?を始めた。






パパスさんの時とは違い、小一時間位で時間の巻き戻しは終わり、俺は長女の胸の上で十字を切りながら、

悠一「ザオリク」

テスタ一家の期待の籠った眼差しを受けながら、死者蘇生呪文を唱えると、パパスさんの時と同様に、長女の身体が赤く生気を帯び始め、

アリシア「・・・お兄ちゃんは誰? お母さんは? ファタリテとフェイトは?」

テスタ長女は(よみがえ)り、家族の事を呼んでいた。

その声にいち早く反応したテスタ母が、テスタ長女に駆け寄り、

プレシア「・・・アリシア!!」

涙しながら長女を抱きしめ、テスタ次女三女も、

テスタ姉妹「「姉さん!!」」

一緒になって喜び合っている。

何故死んでる間に出来て知らないはずの、次女ファタリテと三女フェイトの名前が出て来たのかとテスタ母が疑問を投げかけると、

アリシア「2人の妹が出来た夢をみたんだよ~」

だそうで、現状をすんなり受け止める長女。

そして、リニスとアルフも一緒になり、喜び合っている。



今更だけど、長女って次女達より幼い事に気付く。

まぁあとは、テスタ母と同様に年齢を合わせて上げれば、この1件も終わりだろうと、安易な考えをしている俺であった。

 
 

 
後書き
悠一の性格は設定してませんが、なんとなく察してあげてください。
かいうんのほんは3から。
パデキアのねっこは4とヤンガスからです。
管理局員がDQ世界の魔王達に挑んだ事があり、その話もいずれ出す予定です。
次話もテスタロッサ家予定です。

 
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