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ハイスクールD×D大和の不死鳥

作者:sou×yuki
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3転生悪魔

昨日は散々なめにあったな何であれ2日ぶりの学校だ。

 登校してからイッセーにリアス先輩が放課後話があるから、「使いが来るから放課後まで待ってろと言っておいた。

 そして、放課後。イケメン王子こと木場祐斗が俺とイッセーの教室を訪ねてきて、「リアス・グレモリー先輩の使いできたんだ」と言われ、俺たちは木場の後ろに続いてリアス先輩の下へ連れて行かれることになった。











<イッセー>


 昨日の晩。デートした公園で黒い羽根の生えた、そう、夕麻ちゃんの背中に生えていたような黒い羽根をつけたスーツ姿の男に襲われ、腹に大穴をあけられて、リアス先輩とヤマトが目の前に現れるというヘンな夢を見た。

 まあ、夢だと思っていたんだけど、翌朝、昨日休んだヤマトからリアス先輩からの伝言で話があるから放課後に「使いが来るから放課後まで待ってろ」って言われた。

 やっぱり昨日の出来事は夢じゃなかったみたいだ。

 そして、放課後まで待っていると、教室の外から女の子たちの騒ぐ声が聞こえてきた。

 教室のドアを開けて入ってきたのはイケメン王子こと木場祐斗だった。

 木場は俺の席までやってきて「リアス・グレモリー先輩の使いできたんだ」と言ってきた。

 しかも、ヤマトの席にも行ってヤマトを後ろに従えて俺のところに戻ってきたし、ヤマトの言っていた使いって木場の事だったんだな。

 俺は、リアス先輩を待たせることは出来ないと、立ち上がって木場とヤマトの後ろについて歩き廊下を歩く事になったんだが、女共の「木場に近づくな」という非難の声や「木場×兵藤、兵藤×木場」とかいう悪夢のようなカップリングで妄想を繰り広げる方々の視線を受けた……。

 木場につれられて歩いていると旧校舎へと入り、オカルト研究会とかいう看板を掲げた部屋に通された。

「部長、連れてきました」

「ええ、入ってちょうだい」

 部屋の中からリアス先輩の声が聞こえてきた。そう、夢の中と全く同じ綺麗で透き通るような声だ。

 木場が戸を開け、続いて部屋の中に入ると、部屋の内装の異質さに驚いたが、ソファーの上で黙々とケーキを食べている少女が目に入った。

 なぜこんなところに1年生の塔城
(とうじょう)
小猫
(こねこ)
ちゃんがいるんだ!

 ロリ顔で、小柄な体躯、一見小学生にしか見えない我が高校の1年生で、女生徒たちからの人気も高いマスコット的な存在が、何故こんなところに!

 ん? シャワーの音が聞こえる。

 期待を込めて顔を音のほうへ向けると、室内の奥にはシャワーカーテン。しかも、女性の肢体がシルエットとして浮かんでいた。

 ま、まさか、リアス先輩っ……!?

「部長、これを」

 ん? カーテンの奥からリアス先輩の声とは違う女性の声が聞こえてきた。

「ありがとう、朱乃」

 カーテンから着替えている音が聞こえる。この薄いカーテンの裏側ではリアス先輩が着替えているんだろう。

「……いやらしい顔」

 ぼそりと呟く声。声のした方向には塔城小猫ちゃんの姿があった。俺は視線をそちらに送るが、小柄な一年生はケーキを食べているだけだった。

リアス先輩が着替えてカーテンから出てきた。

 そしてリアス先輩は俺とイッセーを向かい側の席に座らせて、悪魔に転生させた経緯などを話し始めた。











「夕麻ちゃんは堕天使で、俺の中にある 神  器 
(セイクリッド・ギア)
が目的で近づいてきて、俺を殺した。そのあとにリアス先輩がやってきて、死んだ俺を悪魔に転生させた……」

 イッセーがショックを受けたように呟いた。

 まあ、初めての彼女に騙されたんだし、良くも悪くも純粋だから、精神的に辛いだろう。

「ええ。あと、ヤマトもあなたと同じように堕天使に殺されかけてたから、悪魔に転生させたの」

あれは死ぬかと思った

「そう言えば! ヤマトはなんで公園にいたんだ?」

「ああ、お前のデートが気になって尾行してたんだけど、お前がいきなり腹を刺されるから驚いて、草むらからでたら、夕麻ちゃんに刺された」

「じゃあ、俺のまきぞいで死んだのか……」

 イッセーが落ち込んだように呟いた。

「それは違うぞ? 俺がかってに尾行しなんだから、お前のせいじゃない」

「ヤマト……」

 イッセーは感動したような目を向けてくる。まあ悪魔になっちまったのはお前のせいとも言えるけどさ。

「それと、昨日の晩にあなたがスーツを着た堕天使に大怪我負わされたとき、ヤマトの家で治療したからヤマトにお礼を言っておきなさい」

 リアス先輩が紅茶を飲みながらイッセーに言うと、イッセーは涙を流しながら感激したように手を握って、お礼を言ってきた。

「ありがとう、ヤマト! お前のおかげで死なずに済んだ!」

「えっと……どういたしまして」

「とりあえず、イッセーの神器を出してみましょう」

「神器?」

「ええ。堕天使があなたを殺そうとした理由ね」

「あの……、どうやって出せばいいんですか?」

「目を閉じて、あなたの中で一番強いと感じる何かを心の中で想像してみてちょうだい」

「い、一番強い存在……、ド○ゴン・ボールの孫悟○かな」

「では、それを想像して、その人が一番強く見える姿を思い浮かべるのよ」

 リアス先輩はイッセーを急かすように呟く。

 急かされたイッセーは、やけくそぎみに立ち上がって元○玉の構えをした

「なんだこれ!?」

 イッセーが拳を戻し動かなくなった。

 いつのまにかイッセー左腕に赤い籠手が着いていた。

「それが神器。あなたのものよ。一度ちゃんと発現できれば、あとはあなたの意思で発現可能になるわ。あなたはその神器を危険視されて、堕天使―――天野夕麻に殺されたの」

「これが俺の神器……」

「ええ、そうよ。じゃあ、とりあえずは悪魔になりたてのあなたたちに、悪魔について少し話しましょうか」

 リアス先輩は軽く微笑み、現在の悪魔について語り出した。

・数百年前に冥界と天界で大規模な戦争が起きて、4大魔王や大勢の純潔悪魔が死んだこと。

・戦争で勢力が激減したので、欠員を補うために、俺やイッセーのような人間や他の種族を下僕として引き込むシステムが作られたこと。

・転生悪魔でも、大勢の人間と契約し、願いを叶え、対価を貰い実績を積んでいくと、出世できて爵位を貰える事。


 純粋な一般人であった俺とイッセーには初めて聞くことばかりで、リアス先輩が話ごとに驚いていた。

「ということは俺も上級悪魔になれば下僕を持って、自分のハーレムを作ることが出来るんですか!?」

 イッセーが立ち上がって大声で訊ねると、リアス先輩は「それは、あなたの努力しだいね」と頷いた。

「くくく! ハーレム王に俺は……なるっ!!!」

 イッセーは両手を振り上げて宣言した。ていうか、いくらなんでも単純すぎるだろう……。












 イッセーと共に改めてオカルト研のメンバーと自己紹介を それから、『新人悪魔』としてとりあえず、今日の夜からチラシ配りをやるそうです。 
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