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魔法少女リリカルなのはStrikerS~赤き弓兵と青の槍兵

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本編
  四話~剣の丘

 
前書き
はやてが見ている夢の話になります。
視点はほぼずっとはやて、タイトルで誰のことを夢見てるかはお分かりいただけると思います。 

 
………夢を見ていた。




無数の剣の突き刺さる丘の夢。



その剣のどれも煌びやかな装飾の施された逸品であることは素人の私にもわかった。



だが、その剣には違和感があった。



何か不思議な違和感が。



詳しくはわからないがこの剣はこの世界とつながっている、と思った。



なぜそう思うのかはわからない。


でも、そう思った。



そんな時、不意に何かが聞こえる。


――――I am the bone of my sword.(体は  剣で  出来ている。)



………誰かの声。聞き覚えがある誰かの。



――――Steel is my body,and fire is my blood.(血潮は  鉄で、   心は  硝子。)



………これは……何?詩のように聞こえる。



――――I have created over a thousand blades.(幾たびの  戦場を  越えて  不敗。)



………何か……とても悲しい……(うた)



――――Unknown to Death.(ただ  一度の敗走もなく、)


――――Nor known to Life.(ただ  一度の理解もされない。)




………悲しき運命(フェイト)を背負った人の(うた)




――――Have withstood pain to create many weapons.(彼の者は  常に独り、  剣の丘で  勝利に酔う。)



………ここが、そうなのだろうか。その者が独りでいる丘なのだろうか。




――――Yet,those hands will never hold anything.(故に、   生涯に  意味はなく。)



意味のない生涯。そんな悲しいことがあっていいのか。



――――So as I pray,Unlimited Blade Works.(その体は、   きっと  剣で出来ていた。)



丘のてっぺんに人影を見た。その人は………




無数の剣に体を貫かれていた。その姿が、自分の知っている誰かと似ている気がして………





そこで、夢は途切れた。












…………………………………






「………またこの夢や」



最近よく見る夢。今日はやけに記憶に残っている。


一体なんなのだろうか。



「体は剣で出来ている…………か」



この夢は士郎たちが来てから見るようになったもの。彼らに関係するものなのか………?



「……アホらし。やめよやめよ」



考えたってわかるはずがないのだ。だったらあまり気にしない方がいい。



そう、割り切った。








……………………………………………………








「ねぇはやてちゃん。少し疲れてるように見えるけど、大丈夫?」




なのはちゃんとフェイトちゃんと久しぶりの一緒の昼食中に、なのはちゃんからそんなことを言われた。



「はやて、ちゃんと寝てる?学生時代はよくゲームとかで徹夜してたから心配だよ………」



方向性が少しずれてるがフェイトちゃんも心配してくれている。


………ゲームで徹夜は確かにしてたので言い返せない。



「いやな、これは変な夢のせいで疲れてるというか………」



「「へ、変な夢?」」



そう言って二人は自分の胸部、もといおっぱいを抱く。


いくら中学の時に寝惚けてみんなの前で揉んだからって警戒しすぎ………



そしてその豊満なおっぱいが腕の中で形を歪めている様は………何とも眼福である。



と、話がずれてしまった。



「二人が想像したようなR-18的内容やないで!」



「そ、そそ、そんな想像してないよ!」


「……に、にゃははは………」




とても分かりやすい二人である。




「そんなHなことやなくて………悲しい夢や」


「………もしかして……」



「リインフォースの夢やない。気ぃ使わんでええ」



「どんな夢なの……?」



「丘の夢、その丘にいる一人の男の夢や」



「丘にいる男の人の夢………悲しい夢なの?」



「夢ん中でな、悲しい詩が聞こえるんよ。体は剣で出来ている………だったかな?誰にも理解されず、常に一人でいる、そんな感じの詩や」



「常に一人………か。それはとっても悲しい夢だね」



「でもなんでそんな夢を見るんだろうね?」


「私もわからんのよ……」



そのあとはフォワードたちの話などをし、なのはちゃん達と別れた。






side 士郎




「そうか、マスターはアレ(・・)を見ているのか………」



偶然聞こえた会話は私の世界(無限の剣製)についての事だった。



「悲しい詩、か。的を射た言葉だな」


そう言って笑う彼の顔は、とても自嘲的なものだった。

 
 

 
後書き
二日連続更新です。

ガジェット戦はまだか!という方も大勢いらっしゃるでしょう。

作者は戦闘シーン書くの苦手です。

というわけで次は時間かかりまくると思いますがご了承ください。

それでは~ 
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