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フレッシュ&スウィート フルーツプリキュア!

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ウエスターこそ裏切り者
  第7話 ***?

 
前書き
 このストーリーで真の裏切り者が誰か発覚します。また、せつなとラブ、お互いの関係は大きく進展するものの、高校生と社会人では、とても友情を受け入れる関係にはなりません。
 商店街の福引を始め宝くじなど、くじで大当たりを引くことが「幸せの素」ではありません!逆に、個人情報を知られ強盗団の襲撃を受け、死に至らしめ一気に不幸のドン底に落とされる場合があります。本当の幸せの素は、第18話に登場します。 

 
 
 ラビリンス総統官邸内謁見の間 

「バカモーン。一体、何をやっておる。どいつもこいつもプリキュアに手をこまねきおって。」
 「申し訳ございません。平日ならば、通学する学校が別々だから、1人ずつ始末できると考えたのですが、まさか、2人の伝説のプリキュアがいつでも出動態勢を取っているとは、考えていませんでした。」
 「.........。」
 「ウェスターよ、何も返答は無いのか。ヤワな怪物しか出現できないからではないのか。イースが行った犬型大怪獣による大破壊と比較すればな。」
 「トホホ。」
 「相手が6人では、新たに怪物を繰り出せる幹部が追加で必要だな。」
 「メビウス様。」
 「どうした、イース。」
 「変身前のプリキュアと出会う機会を作り出し、親しくなってそのスキにリンクルンを奪い取って、変身を阻止し、変身前の状態で始末するのはいかがでしょうか。」
 「なるほど。」
 「イース中将、スウィーツ王国はいつでもリンクルンを再発行できるのではないか。」
 「何を言うウェスター、奪い取った直後だぞ。再発行する間も無いはずだ。」
 「ヘェ~、そうか。」
 「いや待て。イースよ、提案を聞こう。」
 「占いの館で得割料金を設定し、学生たちの訪問を増やします。更にお得な会員カードサービ
スを実施し、会員登録の際、個人情報記載させ、それを収集してデータ化します。そして、そのデータからプリキュア隊メンバーの所在をつかみ、更なる接触を試み、隙を見せるチャンスをうかがいます。」
 「なるほど、考えたものだ。我が国ラビリンスにとって、世界征服を目指すには、世界中の個人情報が欲しいワケだから、占いの館の顧客データの提出は大きな前進になるぞ。流石はイースだ。」
 「ハッ。」
 「ケッ。」
 「どうしたウェスター、イースに勝る提言があるのか。」
 「いいえ、ありません。」
 「高卒の頭ではな。」
 「相分かった。占いの館宣伝広告予算をノーザ財務相に頼んで用意しておくぞ。では、行くが良
い。」
 「ハッ。」
 軍3幹部は謁見の間から去った。そして、控え室へ向かった。

 総統官邸内幹部控室

 「うまく行くのか。」
 「やってみないと分からないよ。」
 「俺は乗る気はないぜ、フンガー。」
 「ウェスター、またフランケンシュタインのマネか。」
 「やっぱり俺、怪物を放ちまくって破壊しまっくた方が手っ取り早いと考えるぜ。あばよ。」
 ウェスターは控え室から去って行った。
 「短絡的な奴め。」
 「また変な事を考えていなけれは良いのだが。とりあえず、日本国へワープして準備しよう。」
 「OK。」

 数日後、占いの館

 幹部だけでなく、多数のラビリンス軍兵士がいます。
 「チラシ広告が刷り上がったぞ。これから、イースが言った場所で2人以上のチームで配布を行
う。」
 「ハッ。」
 「それでは配布場所を発表する。都営地下鉄三田線西台、高島平、新高島平の3駅の駅前界隈。
東武東上線東武練馬、下赤塚、成増の3駅の駅前界隈。四ツ葉高校、徳丸高校、大東京文化大学3校の校門前界隈、以上。」
 「ハッ。」
 イースはノーサー、ニューウェスターの3人で四ツ葉高校正門前で配布することになった。一方、サウラーは、女性戦闘員2人を連れ大東京文化大学で配布することにした。

 大東京文化大学正門

 「良いかね、君たちは男子大学生対象に配布してくれ。僕は、女子大生対象に配布するから。頼んだぞ。」
 「はい。」
 こうして、大東京文化大学正門でのチラシ配布が始まった。数分後、女性戦闘員が男子大学生に対して順調に配布する中、1人の美人女子大生が姿を現した。
 「お願いします。」
 「あら、良い男ね。」
 サウラーこと南瞬は、例の美人女子大生にチラシを渡した。

 四ツ葉高校放課後

 「いやあ~ぁ。やっと終わった~ぁ。」
 「ラブちゃんどお。カオルちゃんのドーナツカフェへ行かない。」
 「うん、行く行く。」

 四ツ葉高校正門前

 イース他女幹部2人が日本人になりすまして待ち構えていた。
 イースこと東せつなをはじめ、ノーサーこと北繭螺、ニューウェスターこと西文子の3人であった。
 「四ツ葉高校の学生たち出て来たわよ。」
 「そのうち来るでしょ。ラブって言う女の子。」
 「占い料学割100円ですからね。関心は無いとは言わさないわよ。」
 「さあ、配布するわよ。」
 「ハッ。」
 四ツ葉高校の学生たちが出て来た。
 「お願いしま~す。」
 「お願いしま~す。」
 「ねえ、本当に安いわね。行ってみようか。」
 「行こ行こ。」
 学生たちの一部は、占いの館へ真っ先に向かった。そして、ラブと由美が校門を出ようとしてい
た。
 「お願いしま~す。」
 「お願いしま~す。」
 ラブはイースこと東せつなから、由美は西文子からそれぞれチラシを受け取った。このまま、ラブと由美は赤塚公園へ向かった。
 「お願いします。」
 「うわっ、綺麗なお姉さん。」
 チラシを受け取った人物は、男子高生で御子柴健人だった。繭螺の容姿にデレデレである。

 赤塚公園へ向かう沿道

 「うわっ、安い。」
 「ねえ、明日、土曜日だから行ってみる。」
 「その前に、カオルちゃんに相談してみよう。」
 ラブと由美は、そのまま赤塚公園へ向かった。 

 赤塚公園内ドーナツカフェ

 「カオルちゃ~ん。」
 「いらっしゃい、お嬢ちゃんたち。今日は何でい。」
 「いつものドーナツセット。」
 「350円でい。」
 「500円お預かり。150円のお返しでい。400円お預かり。50円お返しでい。毎度あり。」
 ラブと由美は、購入したドーナツセットをトレーに乗せ、付近にあるテーブルに着いた。
 「いただきまあ~す。」
 「ングングングング。ゴクゴクゴクゴク。」
 「おいしい。」
 「おいしいわ。」
 「ミキタン、ブッキー今頃どこかなぁ。」
 「この時間なら、巣鴨駅にいるんじゃない。」

 JR巣鴨駅

 美希は、駅舎前で後続の電車で向っている祈里を待っている。
 東側のJRの線路を見ていると、後続の山手線外回りの電車が到着していた。
 しばらくして
 「ミキタン、待った。」
 「ううーん。」
 「ラブちゃん、由美ちゃんと一緒に例のドーナツカフェで待っているらしいよ。」
 「そうか。じゃあ、今日も高島平駅で下車ね。」
 「ミキタン、一緒に行こう。」
 「うん。」
 美希と祈里は再び、巣鴨駅の駅舎に入り、直ぐ左側にあるエスカレーターに乗って地下鉄巣鴨駅へ向かった。
 地下鉄駅到着後

 美希と祈里は、都営地下鉄連絡改札口を通過した。
 「ピッ.....ピッ....。」
 プラットホームへ向かった。

 再び、四ツ葉高校正門前では

 「学生さんが少なくなって来たわ。ここを切り上げて高島平駅へ向かうわ。」
 「ハッ。」
 ラビリンスの3人は高島平駅へ向かった。途中、赤塚公園北側へ立ち寄ることにした。

 数分後、ドーナツカフェ

 「あら、先程のお嬢さん。」
 「あなたは。」
 「今日は占いの館へ向かわないの。」
 「明日にします。」
 「今日は、他の学校へ通うお友達を待ち合わせているの。」
 「そうです。」
 「仕方ないわね。」
 せつな、繭螺、文子の3人は移動販売車の方へ向かった。
 「オッ、綺麗なお嬢さんたち。いらっしゃい。」
 「お持ち帰りでお願い。」
 「フレンチクルーラーとチョコレート3つずつね。」
 「毎度あり。合計で900円でい。」
 カオルちゃんは、注文のドーナツ6個、袋に詰めて渡した。
 「1000円のお預かり。100円のお返しでい。毎度あり。」
 ラビリンスの女3人は公園から去って行った。
 「ところで、四ツ葉高校のお嬢ちゃんたち、例の青と黄色のブレザーを着たお嬢ちゃんたちお待ちでい。」
 「うん。これ、見てよ、カオルちゃん。」
 ラブは、カオルちゃんにチラシを渡した。
 「何でい。占いの学割だって~え。」
 「どう言う風の吹き回しかしら、よりによって、学割を設けるなんて。」
 「怪しいぜ。奴らの狙いは個人情報ではないか。くれぐれも気を付けるんでい。」
 「ところで、カオルちゃん。あのチラシを配っているお姉さんたちどう思うの。」
 「こんな美女、滅多に見ないでい。芸能人でも似ているようでい。」
 「誰に。」
 「希崎ジェシカと吉沢明歩と西野翔。」
 「由美、聞いたことある。」
 「吉沢明歩知っているわ。確かAV女優で、深夜のバラエティー番組のおねマスによく出てるわ。」
 「AV女優って、直ぐ裸になっちゃう子じゃない。」
 「アハハハハハハハハハハ。」
 「べらんべい。芸能界では格落ちしているが、それでも美女でい。」
 「そうなの。」
 「ああ、男たちの間では、人気が高いんでい。」

 数分後、高島平駅前界隈

 既に配布を行っているグループと女3人が合流した。
 「これはせつな様、繭螺様、文子様。お疲れ様です。」
 「ここは、これからだろ。」
 「そうですね。夕方のラッシュ時に大量の降客に期待が持てますから。」
 「それでは、配布に加わるわ。」
 「畏まりました。」

 高島平駅構内プラットホーム

 2人が乗った地下鉄が接近して来た。
 「キューーーーーッキューーーーッキューーーーキューーーーーウーーーーーゥーーーーッ。プシュ、ピンポンピンポン。」
 「ピューーーッピューーーッ。」
 「高島平、高島平。4番線西高島平行き電車です。」
 美希と祈里は階段を降り、改札口を通過した。
 「ピッ....ピッ。」
 「さあ、着いたわね。」
 「ミキタン、駅舎の出入口。」
 「何か配っているみたいね。とりあえず、公園へ向かうわよ。」
 「うん。」
 美希と祈里は駅舎を出た。そして....。
 「お願いしまあ~す。」
 「お願いしまあ~す。」
 美希は繭螺から、祈里はせつなからそれぞれ、チラシを受け取った。

 幹線道路を横断後

 「何、占い学割100円。」
 「どう言う風の吹き回し。とりあえず、ラブたちに会ってみよう。」
 「そうだね。ラブちゃんたちも手にしてるかもね。」
 美希と祈里は赤塚公園へ向かった。

 数分後、ドーナツカフェ

 「ラブ、由美。」
 「ミキターン、ブッキーーーィ。」
 「待ってわよ。これを見て。」
 「あたしたちも手にしているわ。」
 「やっぱり。どう、明日土曜日だから一緒に行かない。」
 「学校も休みだし行ってみようか。」
 「決まりね。」
 こうして、明日の約束をしたラブたち4人、一斉に家路へ向かった。

 その夜桃園家では

 「タルト、明日土曜日だから占いの館へ行くことにしたの。」
 「そうでっか。いやな予感がしまっせ。」
 「何で。」
 「学割の名目で集めた個人情報、どう利用してくるか分からへんで。」
 「そうなの。」
 「キュアキュア。」

 翌朝

 ラブ、美希、祈里、由美の4人は赤塚公園北側で集合していた。
 「さあ、皆行くわよ。」
 「うん。」
 「気を付けるんでい。」
 4人は南下し深い森へ入って行った。

 占いの館館外出入口付近

 「すごい行列だわ。」
 「そんなに世の中が悪いのかねえ。」
 「長引く不況の影響で大学生が多いね。」
 「これも不幸のゲージが上昇した証だ。さあ、スタンバイするぞ。」
 「ハッ。」
 「ギギイーーーーッ。」

 一方、ラブたち4人は

 「うわっ、迷いそう。」
 「こんな、深いところにあるなんて。」
 「ねえ、あれ。」
 「うわあ~ぁ。こんなに並んでる。」
 「すごい人気ね。」
 「何だか大学生が多いわよ。」

 占いの館館内

 東せつな、北繭螺、西文子、南瞬の4人の占い師がそれぞれ割りあてられた個室で占いを行っている。まず、東せつなから。
 「何、就職が決まらないから占ってくれって。」
 「お願いします。せつな先生。」
 「大学では一体何を学んでた。」
 「経済学です。」
 「なるほど。就職は本当に厳しいぞ。では、占って進ぜよう。」
 せつなは占いを始めた。

 一方、繭螺は

 「大学生さん、何を占って欲しいの。」
 「就職ができるかどうかを....。」
 「相変わらず多いね。君は何の学問を学んできたの。」
 「経営学です。」
 「将来は社長を目指すの。」
 「その通りです。」
 「では、占って進ぜよう。」

 一方、文子は

 「君も大学生。何を占って欲しいの。」
 「就職先をどこで選ぼうか迷ってしまって。」
 「あら、贅沢な悩みね。ところで、大学で何を学んできたの。」
 「外国語学部で中国語を。」
 「それはすごいね。就職には不自由しないわね。中国は経済成長著しいわね。それでは、占って進ぜよう。」

 一方、瞬は

 「お嬢さん、こんにちは。」
 「こんにちは。」
 「君も大学生かね。」
 「はい、外国語学部で英語を学んでおります。」
 「何を占って欲しいのかな。」
 「就職で」
 「畏まりました。それでは、占って進ぜよう。」

 館外出入口付近

 ラブたち4人の順番が近付いていた。
 「いよいよ次だわ。」
 「ラブ、相当緊張しているね。」
 「リラックスよ。」
 「次の方。」
 「ハイ。」
 ラブは、ラビリンス軍兵士スタッフに案内されてせつなが待機する部屋へ入って行った。他の3人は以下の占い師が待機する部屋へ入って行った。
 美希=繭螺
 祈里=文子
 由美=瞬

 せつなのいる部屋では

 「失礼します。」
 「あら、女子高生。」
 「はじめまして。桃園ラブって言います。」
 「ラブ、変わった名前ね。普通、愛とか愛子とかと名前付けるけど。お婆ちゃんの方が該当する
名前でないかな。」
 「ゲッ、何で分かるの。」
 「あなたの名前を付けた両親の考え方から読み取ってみたわ。」
 「流石は名占い師。」
 「ところで、ラブちゃんは何を占いたいのかな。」
 「私、プロのダンサーになりたいの。なれるかどうか占って欲しいの。」
 「畏まりました。それでは、占って進ぜよう。」

 続いて繭螺のいる部屋では

 「失礼します。」
 「スタイルのいい子だね。それでも女子高生なの。」
 「ハイ。鳥越高校へ通う蒼乃美希と申します。」
 「鳥越高校。あの中野にある芸能人たちが通う学校。それで、何を占って欲しいの。」
 「あたし、プロのファッションモデルになれるかどうか占って欲しいの。」
 「お安い御用ね。それでは、占って進ぜよう。」

 続いて文子が占っている部屋では

 「こんにちは。」
 「知性がありそうな子ね。何を占って欲しいの。」
 「私、獣医になれるかどうか占って欲しいの。」
 「畏まりました。それでは、占って進ぜよう。」

 続いて瞬が占っている部屋では

 「何、彼氏に逢えるかって。」
 「お願い。占って。」
 「で、彼氏ってどんな(ひと)。」
 「麻生三郎と言います。現在、理科系の大学へ近所の賃貸住宅から通っております。」
 「そうか、遠方の大学へ通っていて逢えないのか。それでは、占って進ぜよう。」
 4人の占いの結果が出た。

 まず、せつなが占っている部屋から

 「出たぞ。ダンサーにはなれる。但し、高校は転校して通わなくてはならない。」
 「高校を転校しなければならないの。なぜ。」
 「都立の普通科だろ。欠席数と単位不足で落第する可能性大じゃ。」
 「そんなあ。ねえ、詳しいこと聞きたいから、明日、高島平駅前商店街にある喫茶店で会ってくれない。」
 「いいだろう。もちろん、別料金だぞ。」
 「ハイ、用意します。」
 「別料金1人学生1000円じゃ。」
 「ハイ。」

 続いて繭螺が占う部屋では

 「お母さんの教育が良いわね。鳥越高校へ通っているせいもあり、お友達が誘うダンスとの両立
もバッチリ良いねえ。何もかもうまく行くって感じ。美希さん、芸能活動頑張って。」
 「やったあ~。」

 続いて文子が占う部屋では

 「お友達と誘われたことない。獣医と言えども医師には違いないわ。学力の低下の懸念が出てい
るわ。」
 「やっぱり。ダンスやめないとだめかしら。」
 「そうでもないわよ。」

 続いて瞬が占う部屋では

 「ええっ、別れなさいって。」
 「盆と正月それと大型連休ぐらいしか実家に帰って来ないぞ。理科系は学問が厳しく、逢える機
会は全く無く。住んでいる地で彼女を新たに作る可能性大と出た。」
 「そんなあ。」

 こうして、4人の占いの結果が判明し、館の外へ出た。

 「ねえ、どうだった。」
 「私、納得していないわ。明日、せつな占い師を駅前商店街にある喫茶店へ誘い込んだから、詳しい話を聞こう。」
 「そうだね。」
 「ブッキーも何か言われたの。」
 「ダンスやめないと獣医にはなれないって。」
 「私は、次郎さんに逢えずあきらめろって。」
 「まあーーーーっ。とことん問い詰めないとダメよ。」

 その日の夜、桃園家では

 「そうでっか。ラブはん、プロダンサーになったら転校せなあきまへん。」
 「やっぱりそうなの。」
 「四ツ葉高校は都立の普通科でっせ。学問、付いて行けへん。ショー・イベントに出て学校休め
ばもちろん欠席。挙句の果ては落第でっせ。」
 「あか~んあか~ん。」
 「転校しなければならないの。」
 「そや。美希はんの通う鳥越高校なら、ショー・イベントに出て学校休んでも出席扱いしてくれ
まっせ。」
 「ミキタンの通う高校か。」
 「その時考えよう。」

 翌日

 「お母さんお母さん。お使いに行くよ。商店街で何が買うものない。」
 「またアレをやるつもり。あきらめが悪いわね。」
 「あきらめません。ゲットするまでは。」
 「うーーん、そうねえーーー。ふん、じゃあ、そこの花瓶に活ける花を買ってきてちょうだい。」
 「エヘッ、ラージャ。行って来まーーす。」
 ラブは、新高島平ファミリー商店街へ向けて出発した。

 高島平緑地公園 新高島平駅前付近
 
 「おーーーい、ミキタン、ブッキーーー。」
 「ラブちゃん。」
 「やっぱり、来たね。」
 今日は由美ちゃんが来なかった。
 「ラブ、これからどこへ行くの。」
 「新高島平駅北にある花屋さん。そこで、生花を購入してから福引会場へ向かうよ。ところで、由美は。」
 「由美ちゃんね、今日は、家のお手伝いで来れないそうよ。」
 「仕方がないわね。皆、行くわよ。」
 「うん。」
 ラブ、美希、祈里の3人は高島平駅北にある花屋へ向かった。

 新高島平駅北にある花屋店外

 ラブは店内へ入って行った。
 「エーーーと、じゃあ、これとこれとこれください。」
 「あたし、あんまり占いに頼り過ぎるのって、どうかと思うな。自分の運命は自分で切り拓くものじゃない。」
 「ミキタン、今日のラッキーアイテムはブレスレットよ。」
 「そうなの。ブレスレットを身に付けると良い事があるってテレビで言ってて。あーーーん、結局、占いに頼ちゃってるな。」
 「私、動物占いって好き。その人の性格が動物で分かるの。私はたぬきで天然なんだって。」
 「うふふふふっ、当たってる。」
 「ミキタンは、オシャレが大好きな黒豹よ。」
 「うへーーーっ。」
 ラブが店から出て来た。
 「お待たせ。もらってきたよ。ほらっ。」
 「補助券2枚だ。」
 「既に福引券2枚と補助券2枚あるから、ここで手にした補助券2枚でもう1回引けるわよ。」
 「そうか。補助券4枚で1回か。」
 「合計3回ね。」
 「じゃあ、行くわよ。」
 「うん、行こ行こう。」
 ラブたち3人は新高島平ファミリー商店街へ向かった。

 新高島平ファミリー商店街

 この商店街の他、クローバータウンストーリート内にある全ての商店街では、福引を開催しています。
 「カシャカシャカシャ、ポトン。」
 「はい、7等のハートペンダント。」
 「大当たりじゃないんだ。」
 「大当たりは、特等ハイブリッドカーと1等ヨーロッパ旅行です。」
 「ああ、残念。他は白玉でポケットティッシュばっかりだよ。」
 「ラブちゃんはそれがやりたいのね。」
 「そう、今日は最終日なの。今まで全部、白玉でポケットティッシュばかりで、今日こそ絶対、大当たりをゲットしたいんだ。」
 「ここだけでなく、クローバータウンストリートどこの商店街でも、大当たりを引いた人はまだいないわ。」
 「私、大当たりをゲットして親孝行したいんだ。」
 「賞品をプレゼントするの。」
 「うん。」
 ラブの出番が回ってきた。
 「ハイ。」
 「3回引けます。どうぞ。」
 「よお~~し、行くぞーー。」
 「ガシャガシャ。」
 「頑張れ、ラブ。」
 「ファイト。」
 「ガシャガシャガシャ、ポトン。」
 「はずれだ。2回目やるよ。」
 「ガシャガシャガシャ、ポトン。」
 「またはずれだ。もう、後が無いよう。」
 「フニャフニャガクッ。」
 「うわあーっ。」
 「ラブ、落ち着いて。」
 「まだ、1回あるわよ。」
 「じゃあ、もう1回行くよ。せーーーの。」
 「カシャカシャカシャカシャ。」
 「落ち着いて、ラブちゃん。」
 「うーーーーっ、出ろ。」
 「ガシャガシャガシャ、ポトン。」
 「色違いが出た。」
 「チリンチリンチリンチリン。」
 「おめでとうございます。5等、四つ葉のクローバーペンダントです。」
 「やったあ。」
 ラブは、ポケットティッシュ2個と四つ葉のクローバーペンダントを手に入れた。
 「ラブ、ペンダント見せて。」
 「うん。」
 「これが、5等四つ葉のクローバーペンダントか。追い詰められると引きが強いね。」
 「ラッキークローバーとも言うね。」
 「ねえ、喫茶店へ行かない。」
 「うん。」
 「さあ、行こ行こ。」
 その後、商店街内にある喫茶店へ向かった。

 商店街内喫茶店

 「いらっしゃい。ご注文は。」
 「ケーキセット3つ。」
 「お飲み物は。」
 「私、オレンジジュース。」
 「あたし、アイスティー。」
 「私、パイナップルジュース。」
 「畏まりました。」
 すると、ラブのリンクルンに着信が入った。
 「あっ、せつなだ。」
 「ラブちゃん、占いの先生呼び捨てにしていいの。」
 「もしもし、せつな。」
 「コラッ、無礼者。君は学生で私は社会人で占いの先生だぞ。」
 「すいません。」
 「商店街へ入った。誰か出て来て案内してくれないか。」
 「私が行きま~す。」
 「待っているぞ。」
 通話を切った。
 「間もなく来るわ。迎えに行って来る。」
 「行って来て。」
 ラブは喫茶店の外へ出た。

 商店街付近の大通り

 「あっ、せつなだ。」
 「せつなぁ~。」
 「ブチッ。」
 対面直後、ラブは両腕を出してせつなの両肩にかけた。
 「待っていたわよ、せつな。さあ、案内するわ。」
 「馴れ馴れしいね、あなた。その手を離して。それに呼び捨ては失礼だろ。君は学生、私は社会
人。立場をわきまえなさい。」
 「ごめんなさい。」
 その後、店へ案内した。

 商店街内喫茶店

 「いらっしゃいませ。」
 「連れて来たわ。」
 「機嫌悪いよ。」
 「ラブ、また呼び捨てにしたでしょ。」
 「その通りだ。」
 「せつなさんは占いの先生で社会人よ。無礼、失礼な言い方すると、それだけ自分が損して不幸
に陥るわよ。」
 「ゲッ、そうなの。」
 「フフフ。バカな女め。自分で不幸のゲージを上げてる。」
 「せつなさん、ごめんなさい。」
 「分かればよろしい。」
 「はい。」
 「ご注文は。」
 「ケーキセット。」
 「飲み物は。」
 「アイスコーヒー。」
 「畏まりました。」
 「君たち3人、昨日の内容について詳しく聞きたかったのだな。」
 「ハイ。」
 「1人学割千円だ。聞きたいのは誰だ。」
 「私、ラブ。」
 「私、祈里です。」
 「ハイ。」
 「これもお受け取りください。」
 「何だ、コレ。」
 「ラッキークローバーのペンダントです。」
 「そうか、いただいておくぞ。但し、これを手にしたからって、結果が好転するワケではないぞ。」
 「承知しております。」
 「よし。まずは、祈里から占って進ぜよう。」
 「ハイ。」
 せつなは占い始めた。そして....
 「出たぞ。結果は昨日、文子先生が言ったとおりじ90 ゃが。どうだ。」
 「ハイ。」
 「両立しようとするならば、必ず挫折する。獣医と言えども医師と同じ。高校在学中と言えども医大への受験勉強は並大抵ではない。まして、医大へ進学したら、知識だけでなく、医療技術まで
体得しなくてはならないから相当大変だぞ。分かるかな、祈里とやら。」
 「ハイ。」
 「せつな先生、やっぱり、ダンスをやめないと行けないの。」
 「いや、獣医の方をあきらめる手もある。むしろ、獣医をあきらめた方がかなり身軽になる。」
 「そうなの。」
 「次、ラブとやら、占って進ぜよう。」
 「ハイ。」
 せつなは、ラブを占い始めた。そして....
 「出たぞ。それでも、昨日と結果は変わらないぞ。」
 「やっぱり、転校なの。」
 「その通りじゃ。アマチュアのうちは今の高校に通っても構わないが、オーディション突破したら、プロになるワケだから、都立の普通科は通えんぞ。既に就職が内定したことになるからな。だから、芸能人が通う私立高校へ通わなくてはならぬ。」
 「でも、お父さんがどう言うか。学費もかかるし、交通費もいるし、行きはいつもお父さんと一緒だし、嫌だなあ。」
 「学業不振で落第になってもいいのか。」
 「それも嫌だ。」
 「ならば、学校やめれば。」
 「嫌だ。」
 「だから、礼儀作法知らずの下品な女になってしまうんじゃ。分かったな。人の意見に耳を傾け
ろ。」
 「分かったよ。」
 「とりあえず、オーディションに合格しなければ、今の学校に通ってよいぞ。合格したら、直ぐにでも転校の準備をするのじゃ。」
 「ハイ。」

 一方、商店街では西隼人が商店街をウロウロしていた。

 「何を怪物にしようか見つからないぜ。」
 今回、隼人はラビリンス携帯も持ってこなかった。」

 ラビリンス総統官邸内謁見の間

 「メビウス様、大変です。破壊された携帯電話を発見しました。」
 「これは、ウェスターの。」
 「はい、壊れた携帯電話です。それとメビウス様。」
 「何だ、言ってみろ。」
 「僕、ウェスターに脅されていました。」
 「何。」
 「彼の個人情報を脅しで削除されてしまいました。」
 「何と。許さん。どこへ行ってる。」
 「おそらく、日本国ではないかと。」
 「ノーザを呼べ。」
 「ハッ。」

 再び、喫茶店では

 ラブ、美希、祈里の3人は喫茶店を出ようとして飲食代を精算している最中です。ところが、ラブは花束入りショッピングバッグとリンクルンを忘れています。それに気が付いたせつなは行動を起こした。
 「チャンス。」
 「ういーーっ、ういいーーーっ。」
 「もらった。」
 「キュアーーキュアーーー。」
 「エッ。」
 シフォンがショッピングバッグから出て来て
 「プリップーーーーゥ(ダーーーメ)。」
 「うぐうぐうぐうぐっ。」
 「シフォン。」
 「ラブ、忘れたらダメでしょ。」
 「うっかり。」
 「シフォンちゃん、お腹空いているのでは。」
 「戻ろう。」
 3人は、元座っていたテーブルへ戻った。
 「シフォン。」
 「プリーーーッ。」
 「ちょっと待ってね。」
 ラブは、リンクルンを操作し始めた。キュアビタンが出現した。そして、シフォンに飲ませた。
 「よしよーーし。」
 「やっぱ、お腹空いてたんだね。」
 「今朝、しっかり与えたのにね。」
 「育ち盛りね。」
 「あたしの気配感じて。まさか。」
 「ねえ、せつなさん。」
 「この後、新高島平ファミリー商店街を廻ろうと思うの。」
 「ええー。」
 その後、せつなも飲食代を精算し4人全員、喫茶店を出た。

 新高島平ファミリー商店街

 高層建物の屋上から突然、西隼人が姿を現した。
 「フン。アイツ、何やってるんだ。」
 「ウホーーキャホーーホホーーッ。」
 「エエーイ、まどろっこしい。さっさとまとめて皆殺しにして、日本を俺のものすれば良いんだ。ところで、どれを不幸の材料にすれば良いんだ。」
 隼人は、新高島平近辺の景色を眺めた。すると、団地建物北隣にある緑地公園内にある時計塔に着目した。
 「よし、これだ。スイッチ・オーバー。」
 「ドロン。」
 「我が名はウェスター。日本どころか全パラレルワールドは俺のもの。ナケワメーケ6号、我に仕えよ。」
 「シューーーーーーーッ、ペタッ。」
 「ドロン。」
 「エッ。」
 「モクモクモクモク。」
 「ナーーーーケワメーーーケーーーェ、チクタク。」
 「あれは。」
 「ラビリンス。」
 「ウェスターか。余計な真似を。」
 「うわあーーーーっ。」
 「逃げろーーーー。」
 「キャーーーーッ。」
 「ナーーーーケワメーーーケーーーェ、チクタク。」
 ナケワメーケ6号はストップの魔法を唱えた。
 「カチカチカチカチカチカチカチカチ、チーーン、チーーン、チーーン、チーーン。」
 「あっ、何これ。」
 「止まっちゃた。」
 「あれ、動かない。」

 占いの館

 「ウーーーウーーーウーーーウーーー。」
 「緊急のサイレンだ。近くに何かあったらしい。」
 「ねえ、瞬先生。あのサイレンは何なの。」
 「緊急のサイレンです。ここは危険です。僕の部下の誘導に従って外へ出てください。」
 「はい。」

 館内の廊下

 「緊急事態発生、緊急事態発生。お客様は直ちに、係員の誘導に従って外へ出てください。幹部の先生方は直ちに、放送室へ急行してください。」
 瞬、繭螺、文子の各先生は、放送室へ急行した。

 館内放送室

 実は指令室でもある。3人の先生は、映し出されている映像を見始めた。
 「あれはイース中将。」
 「ウェスターめ、早まったことを。」

 新高島平ファミリー商店街

 「よくも任務を妨害しやがって。」
 「ガハハハハハッ。日本は俺のものだ。もっと泣け喚け。そして、皆、死にやがれ。」
 「せつなさん、逃げて。」
 「エッ、ええーーー。」
 せつなは皆と同じ方向へ逃げ始めた。
 「ウェスターめ、勝手なことをしよって、許せないわ。」
 「逃すか、イース。ヤレッ、ナケワメーケ6号。」
 「ナーーケワメーーーケーーーェ。」
 「ブーーーーン。」
 「キャアーーーッ。」

 スウィーツ王国ナノ研究所

 「何じゃ。自国の兵士を攻撃するとは。相当いかれてるの。」
 「この男、もう放置はできないですよ。」

 占いの館内指令室

 「大それたことを。」
 「敵と味方の区別もできないの。ママに報告を入れるわ。」

 新高島平ファミリー商店街

 「せつなさん。」
 「ウェスターめ、覚えてらっしゃい。上官を攻撃するとはどう言うことか、体に染み付かせて位教えてやる。」
 「せつなさんを守らなきゃ。」
 「うん。」
 ラブたち3人は、一斉にリンクルンを取り出し操作をし始めた。
 「チェンジ。プリキュア、ヒーーートアーーッッップ。」
 強制的着替えが始まった。

 一方、せつなは

 ラビリンス携帯で本国へ向けて通話を始めた。
 「メビウス様。」

 ラビリンス総統官邸内謁見の間

 「どうしたイース。何があった。」
 「ウェスターが任務を妨害する上、暴力を振るうの。」
 「何だと。任務を妨害する上に、暴行を働いていると。暴力は直接か、それとも、ナケワメーケを用いてか。」
 「ナケワメーケを用いてです。」
 「何と、厳罰に処せばなるまい。相分かった。ノーザにお願いしてウェスターの所在を突き止める。」
 「メビウス様。」
 「何だ。」
 「どうか、この私にウェスターと繰り出したナケワメーケを復讐したのですが。」
 「復讐したいと。」
 「はい。」
 「相分かった。思う存分復讐するが良い。」
 「ありがとうございます。」
 通話を切った。
 「ノーザ、来ていたのか。」
 「聞いてるざーます。彼が本国へワープしたのならば、ここへ来るよう仕向けたざーます。」
 「そうか。」
 「それと、証拠映像収集中ざーます。」
 「相分かった。奴が来るまで待つぞ。」
 「ハッ。」

 変身中の3人

 キュアベリーの目元にサファイアアイメイクが、キュアパインの目元にダイヤモンドアイメイクが、それぞれ、自動で施された。3人は変身を終えた。
 「ピンクのハートは愛ある印。」
 「パンッ。」
 「もぎたてフレッシュ、キュアピーチ。」
 「ブルーのハートは希望の印。」
 「パンッ。」
 「摘みたてフレッシュ、キュアベリー。」
 「イエローハートは祈りの印。」
 「パンッ。」
 「とれたてフレッシュ、キュアパイン。」
 「レッツ!プリキュア!」
 「あれ、目元に何かが。」
 「アイメイクが自動装着されたのよ。」
 「そうなの。」
 「なら、屋上にいるクソゴリラめがけて撃ってみようよ。」
 「OK。」
 「ピカッ。」
 「トリプル・プリキュア・アイビーーーーム。」
 「ピューーーーーーーーン。」

 高層住宅屋上にいるウェスターは

 「何だ。あの光は。」
 「うわっ。」
 辛うじて回避した。
 「ヘッ、こんなもの俺には当たらないぜ。」
 ところが、ウェスターはこのビームが追尾能力があることを知らない。
 「うわあっ。」
 「グサグサグサッ。」
 「イテテテテテッ。己、ナケワメーケ6号、プリキュアを始末しろ。」

 新高島平ファミリー商店街

 「ナーーケワメーーーケーーーェ。」
 「行くよ。」
 「OK。」
 「タアーーーッ。」

 一方、せつなは

 「ダブルスイッチ・オーバー。」
 「ボン、ボン。」
 「フフフッ。プリキュアに扮してみたわ。軍服改造だけどね。今のうちにウェスターのいる屋上へ向かうわ。」

 一方、フレッシュ3人は

 「ナーーケワメーーーケーーーェ、チクタク。」
 「カチカチカチカチ、チーーン。」
 「動けない。」
 ナケワメーケ6号はプリキュアの側へ近づき殴り始めた。
 「ボカン。」
 「キャーーーーッ。」
 なぜか、ストップの魔法効果も解けた。
 「今の何。」
 「ナーーケワメーーーケーーーェ、チクタク。」
 「カチカチカチカチ、チーーン。」
 「あっ、また。」
 「ボカン。」
 「キャーーーーッ。」
 「何が。」
 「何がどうなっているの。」
 「分かんないけど、アイツにあたしたちの動きが止められてるみたい。」
 「あの時計のせい。」

 高層住宅屋上

 偽プリキュアに扮したイースが到着し、ウェスターに見つからぬよう、階段へ通じる建物の影に潜めている。
 「スキを見せないかしら。背後から強烈な一撃を食らわせたい。」

 再び、フレッシュ3人は

 「ナーーケワメーーーケーーーェ。」
 「フレッシュ3人は、散り散りに動き始めた。ところが........。」
 「チクタク(タイムスリップ)。」
 タイムスリップの魔法を唱えた。
 「エッ、何。」
 「うううっ、今度は巻き戻し。」
 「ああ~~っ、あっ。」
 「バコン。」
 「キャーーーーッ。」

 高層住宅屋上

 「ガハハハハハッ。手も足も出まい。お前たちさっさと死にやがれ。あっ。」
 「バコン。」
 「ウギャアーーーッ。」
 「もう一発おまけ。」
 「チーーーン。」
 「ウギャア。ウグウグウグ。」
 「少尉のクセして、このあたしの任務を妨害か。」
 「そんなの知らねえぜ。」
 「何。」
 「ボコバコボコバコ。」
 「イテテテテテッ、イース、やめろ。」
 「あなたの暴挙、既にメビウス様のところへ精一杯、報告を入れたわ。」
 「そんなあ。」
 「オラア、食らいな。」
 「ドスン。」
 「ぎゃあーーーーー。」

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 ベリーとパインは倒れている。ところが、キュアピーチはナケワメーケ6号の振り子がある部分に潜り込んでいる。
 「ここで時魔法が作られているのね。」
 「ナケ。」
 すると、ピーチのリンクルンに着信が入った。
 「もしもしせつなさん、。」

 高層住宅屋上

 「犯人を捕まえたわ。ウェスターよ。」
 「あのクソゴリラね。で、どうするの。」
 「ここの男たちに身柄を引き渡してからこちらへ向かうわ。」
 「こちらへ向かうって大丈夫なの。」
 「ああ。その前に、ウェスターにストップの魔法をナケワメーケに唱えさせてくれる。」
 「うん、やってみる。」
 通話を切った。

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 「コンコン。」
 振り子を蹴っている。
 「さあ、やりな。ウェスターにストップだ。」
 「ナケ。」
 「ヤレッ。」
 「チクタク(ストップ)。」

 高層住宅屋上

 「カチカチカチカチ、チーーン。」
 ウェスターにストップがかかった。
 「背負って降りるわよ。男たちにリンチされな。」

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 「コンコン。」
 「ナケ。」
 「さあ、今度はベリーとパインにヘイストだ。」
 「ナーーケワメーーーケーーーェ。チクタク(ヘイスト)。」
 「ピューピューピューピュー。」
 「ちょっと何よ。」
 「いつもより俊敏に動いている。」
 「ベリー、パイン。一気に総攻撃かけるわよ。」
 「OK。」
 「ついでに、私にもヘイストだ。」
 「ナケ。」

 建物から出て来た偽プリキュアは

 「みんな。この男が犯人よ。警察へ突き出して。」
 「あなたは。」
 「あたしもプリキュア隊の一員よ。」
 「大分服装が違うけど。」
 「怪物を倒しに行くんでしょ。」
 「後は、俺達に任せてくれ。」
 「ありがとう。頼むね。」
 偽プリキュアは、フレッシュ3人のいる戦いの現場へ向かい始めた。
 「バコン。」
 「イテテテテテッ、何するんだよ。」
 「お前が犯人か。」
 「だったら、どうするんだ。」
 「取り押さえろ。」
 「冗談じゃねえぜ。」
 「あっ。」
 「いなくなった。」
 「何て奴。」

 ラビリンス総統官邸内謁見の間

 「シューーン。」
 ウェスターが姿を現した。
 「ウェスターよ。」
 「ゲッ、ここは。」
 「謁見の間ざーます。」
 「ウェスターよ。」
 「ハッ。」
 「わしは、貴様に『出撃せよ!』と、命令はしていないぞ。占いの館にあれだけ軍幹部の兵士が集まっているのに。」
 「ウェスター、リンクルンの奪い取りに成功したら、大規模な作戦を決行するはずだった。」
 「イースからの一報が届けば、一気に複数体ナケワメーケを繰り出し、日本国首都東京に総攻撃を仕掛け壊滅させ、日本をラビリンス領にする計画だった。」
 「貴様の身勝手三昧で作戦をぶち壊しやがって。」
 「そんなの知らねえ。」
 「携帯電話をぶっ壊すからざーますよ。」
 「俺、指も大きくて操作できねえ。」
 「無理もないな。そんな大柄な体してるからな。」
 「ウェスターよ。イースに暴力を振るったのは誠か。」
 「知らん。」
 「わらわたち上層部が何も知らないとお思いざーますか。ウェスター君、これをご覧になるざーます。」
 「何をみれって。」
 「ピンッ。」
 謁見の間中に複数のスクリーンが現れた。

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 3人はビュンビュン状態でナケワメーケ6号はトロトロ状態である。
 「トリプル・プリキュア・キィーーーック。」
 「バコーーン。」
 「ウゴーーーーーッ。」
 「ドスン。」
 「よし、あの魔法を唱えるよ。覚えたての。」
 「OK。」
 「トリプル・プリキュア・ストーーーーープ。」
 「カチカチカチカチ、チーーン。」
 ナケワメーケ6号の動きが止まった。
 「ベリー、パイン行くよ。」
 「うん。」
 「パン。」
 「悪いの悪いの飛んで行け、プリキュア。」
 「ラブサンシャイーーン。」
 「エスポワールシャワーーー。」
 「ヒーリングブレアーーー。」
 「ボンボンボン、シューーーーーーーッ。」
 ところが、ナケワメーケ6号は起き上がり抵抗をし始めた。
 「ナーーケワメーーーケーーーェ、チクタク。」
 「ああ~~っ。」

 ラビリンス総統官邸内謁見の間

 「逃すか、イース。ヤレッ、ナケワメーケ6号。」
 「ドスン。」
 「ナーーケワメーーーケーーーェ。」
 「ブーーーーン。」
 「キャーーーーッ。。」
 「パタン。」
 「ウェスターめ、覚えてらっしゃい。」
 「明白だぞ。」
 「そんなあ。」
 「次は、これをご覧になるざーます。」
 「ピンッ。」
 「オイ、エンジニアの坊っちゃんよ。俺のデータ削除せ。」
 「無茶ですよ。メビウス様の許可無しでこの作業はできません。」
 「何だと。」
 「うわあーーーー。く、苦しい。」
 「オラア。」
 「やめてください。ゲホッゲホッ。やりますよ。」
 「よし。」
 コンピュータ技術者は、ウェスターのデータ削除の作業を始めた。
 「明白だぞ。」
 「そんなあ。」
 すると、親衛隊は
 「カチャッカチャカチャカチャッ。」
 「何で手錠が。それに、足錠まで。」
 「自分が犯した犯罪に気付いていないな。」
 「何でだよ~ーーー。」
 「連れて行け。」
 「ハッ。」
 ウェスターは親衛隊に連行され、謁見の間から去り、投獄されたのであった。

 新高島平ファミリー商店街

 フレッシュ3人とナケワメーケ6号とのビームの押し問答が続いている。
 「楽しかったのに。せつなさんと一緒に笑って楽しい時間だったのに。」
 「エーーッ。」
 偽プリキュアに扮しているイースが姿を現した。
 「せつなさんを傷つけたウェスターのゴリラ野郎。許さないんだから。」
 偽プリキュアは、ベリーのビームをすり抜けてピーチの側まで来た。
 「良い事言ってくれるね。お手伝いしようかしら。」
 「何であなたが。」
 「プリキュアの真似事しようとしてるの。」
 「いや、ここはせつなさんを信じて任せるしかないわ。やって。」
 「良いのね。」
 「うん。」
 「やるわよ。」
 偽プリキュアに扮するイースは、ラビリンス携帯を出し操作を始めた。更に、ラビリンスの偵察妖精「ダークテルン」が姿を現した。
 「せつなさん、これは。」
 「ダークテルンよ。クロルンとも言うけどね。」
 「キィーーッ。」
 「フッ。」
 「ピューーーーン。」
 赤いハープが姿を現した。そして、受け取った。更に、クロルンがハープと合体した。
 「歌え、幸せのラプソディー、パッションハープ。」
 「バーーン。」
 「タンタンターアー、ポロローーン。」
 「バーーン。」
 「吹き荒れよ、幸せの嵐。プリキュア・ハピネスハリケーーーン。」
 「ピューーーーーーウ。」
 「ウッ。」
 「やったあ。弱まってる。」
 「ウソ。」
 「なぜ。」
 「皆、気合を入れて。」
 「OK。」
 「ハアーーーーーーーーーーッ。」
 「シュワーシュワーーーーー。」
 ナケワメーケ6号の討伐に成功した。時計塔は元の位置に戻った。
 「勝ったあ。」
 「信じられない。」
 「なぜ。」
 「せつなさん、ありがとう。」
 「すごい抱擁。」

 スウィーツ王国ナノ研究所

 「わしは認めんぞ。ラビリンスの女軍人がプリキュアに就任するなんて。」
 「長老。アカルンは無事です。彼女のもとへは行ってません。」
 「そうか。犯人じゃからの。プリキュアパレスも認めるワケないからの。」
 「確かイースは、全パラレルワールド60カ国から指名手配を受けているそうです。」
 「そんなアマに成れるワケ無いからの。」

 新高島平ファミリー商店街

 「プリキュア隊の皆さんありがとう。」
 「私達はここで、引き上げます。せつなさんはどう引き上げるの。」
 「とっておきの方法があるわ。」
 「それじゃあ皆さん、ここで失礼します。」
 フレッシュ3人は、空へ向けて飛び上がり引き上げた。一方、偽プリキュアに扮したイースは、ワープして去った。

 占いの館館外出入口付近 

 「シューーーッ。」
 「フフフッ、やっと着いたわ。スイッチ・オーバー。」
 「ボン。」
 「さあ、メビウス様に報告を入れるわよ。」
 偽プリキュアからイースに戻った東せつなは、占いの館へ戻って行った。

 占いの館

 「お帰りなさい、イース様。」
 「イース、大丈夫か。」
 「ああ、大丈夫だよ。」
 「ママにも報告を入れたわ。ウェスターの諸行、絶対に許せないから。」
 「そうか、繭螺。」
 「ウェスターは、本国で逮捕されたぞ。」
 「そうか、当然の報いよ。ところで、サウラー、これまで記録した。お客様の個人情報で名簿を作成するよ。」
 「ハッ。」
 イース、サウラー、繭螺及び文子の4人は、名簿の作成に入った。

 新高島平ファミリー商店街

 変身を解いたラブたち3人が戻って来た。
 「プリーーーッ。」
 「シフォン、待たせてごめんね。」
 「プリッ。」
 「ラブ、これからどうする。」
 「今日はここで解散だよ。お使いで購入した生花を花瓶に入れないとね。」
 「じゃあ、あたしたちも帰宅するわ。」
 「うん。」
 「バイバイ、ラブちゃん。」
 「バイバーーイ。」
 ラブ3人は解散し、家路へ向かった。

 桃園家

 「ただいま。」
 「お帰り。生花買ってきた。」
 「はい、ここに。」
 「じゃあ、花瓶に入れて。」
 「はい。」

 翌日の午後 占いの館

 「完成したわね。」
 「はい、イース様。」
 「イース、本国へ行くのか。」
 「もちろんよ。この名簿を渡しにね。」
 「イース様、お気をつけて。」
 「じゃあ、行ってくるよ。」

 赤塚公園

 電車で帰って来た美希と祈里の合流し、練習着に着替えた後、ダンスレッスンが始まった。

 更に数十分後

 「アハッ。」

 ダンスレッスンを終えて

 「ラブちゃん、いつも以上にパワー全開だね。何か良い事あった。」
 「はい、昨日、占いの館で占ってもらったら、良い結果が出たのです。」
 「そう。これからもレッスンに励むって。」
 「そうです。」
 「これからも、頑張ってよ。」
 「はい。」

 総統官邸内謁見の間

 「総統。イース様がお目にかかりたいと申し出ております。」
 「よし、通せ。」
 「ハッ。」
 イースが姿を現した。
 「メビウス様、ここに、占いの館の訪れたお客様の個人情報を収集した顧客名簿を提出します。」
 「ご苦労。」
 イースは、露払いの親衛隊員に名簿を渡し、露払いはメビウスに直接、名簿を渡した。
 「どれどれ、おおっ、すごいな。」
 「ハッ、この中にプリキュアに扮している女の子のデータもあります。」
 「そうか、でかしたぞ、イース。」
 「ハッ。」
 「プリキュアに扮している子は、何者かが分かるだけでもかなり大きい。日本をラビリンス領にできるのも、時間の問題となる。よくやった。イース、下がって良いぞ。」
 「ハッ。」
 イースは、謁見の間から去った。

 再び、赤塚公園では

 「アハッ、これからもっともっと楽しくなりそうだよ。」

 総統官邸内控室

 「これから、プリキュアにいつでも近付ける。これで、もっともっとメビウス様のお役に立てるわ。」

 完

 
 

 
後書き
 ラブたちの個人情報がラビリンスの手に行き渡ってしまった。今後、どう影響するのか。次回以降のストーリーを是非読んで、お確かめください。 
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