| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

ガンダムビルドファイターズ ~try hope~

しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

ガンプラバトル部……?

放課後、俺は今下駄箱の所にいる。
何故俺がこんなところにいるかというと、時は遡ること三時間前だ。





ーーー――三時間前





「放課後一緒に部活見に行きましょう」

「ゴホッ!ガホッゴホッ!ゴホッ!ハァー………死ぬかと思った」

いきなり突然だったものだから、俺は口にいれていたエビフライを喉に詰まらせて、それをお茶で流し込んだ。
今は昼休み。何故かトウイとシノと弁当を食べている。

「大丈夫? 」

「生きてるかい? 」

「ああ。大丈夫だし、生きてる。でっ。さっきなんて言ってたっけ? 」

「だから、放課後一緒に部活見に行きましょうって言ったのよ」

なんで?

「どうせヒロヤ君暇でしょ?だったら、一緒に見て回ってきたら? 」

とニヤニヤしながら言ってきた。お前死ねよ。純粋に死ね。後心読むな。
チョップを頭に叩きつけ、シノに振り返り

「別にいいが、この馬鹿もいい? 」

と机に突っ伏しているトウイに指しながら言うと。

「別にいいわよ。多い方が楽しいし」

と笑顔で二つ返事で了承してくれました。
正直、女(美人)と二人で一緒にいても場が持たない!俺は女が少し苦手なのだ!

「まっ。頑張れヒロヤ君。………いろんな意味で」

親指たてて言ってきたので殴った。その衝撃で机から転がり落ちて逝きました。

「勝手に殺さないでよ!メガネ君!」

ちっ!還ってきたか。てかメガネ君呼ぶな!





ー---現在に至る





とまぁこんなわけで、下駄箱にいるわけです。集合が下駄箱なんで。

「にしても、どの部活を見て回るんだろ?下駄箱集合だから、外の部活か? 」

と考えていると、トウイとシノが来た。

「早いなヒロヤ君。何時からいたの? 」

「ごめんなさい。先生の頼まれ事で遅れちゃった」

と手を合わせて謝ってくるシノに、別にいいよと言って振り返った。

「で、どこの部活見るんだ?下駄箱集合って事は外の部活なんだろ?」

陸上部か?それともテニス?サッカーかソフトボール?あと他にもいっぱいあったし………。

「てか僕の質問無視しないでよ。ヒロヤ君」

「知らん! 」

「うっわひどっ! 」

「とりあえずついてきて」

外靴に履き替えたシノに、二人でついていった。





ーーー――





「んで、このボロッチィ部室の中で、なんの部活やってるの? 」

とシノに質問する。部室は所々に傷があって、ラクガキもされていた。今にも倒れそうな雰囲気だ。

「中に入って」

無視かニャロウ………。

「失礼しまーす! 」

「「失礼しまーす」」

入ると、机が六つ、ホワイトボード、冷蔵庫に本棚。

「本当になんの部活なんですかシノさん? 」

「ガンプラバトル部だけど?あと何で敬語なのか気になるんだけど」

はっ?何言ってんのこの子?

「すまん。もう一度言ってくれ」

「ガンプラバトル部だけど? 」

一語一句間違えずに言ってる。どうやら俺の耳は正常のようだ。

「異常じゃないから大丈夫だよ」

「いい加減心読むな」

そうしてると、別の部屋からの扉が開いた。

「おっ?入部希望者か?ようこそガンプラバトル部へ。とりあえず、茶と菓子を出すか」

と中年のおじさんが冷蔵庫に移動して、本当に茶と菓子を用意している。
シノの耳元にヒソヒソと話しかける。

「誰?顧問?つーか何故ガンプラ? 」

「質問は一つずつにしてほしいのだけども………。えーと、あの人はガンプラバトル部の顧問のムウさん。一応私の知り合いでもあるわ」

「ムウさん?先生じゃないのかよ?あと一つ質問に答えてないぞ」

「先生だけど、本人が『ムウさんと読んでくれ』って言ってたから」

「おーい!なにヒソヒソしてんだ?とりあえず座れ座れ 」

話してるとムウさんに呼ばれて、仕方なく椅子に座った。

「えー。まずガンプラバトル部の入部届はこれな」

と手元に入部届の紙が渡される。てかこれってまさか………。

「まあ、今はまだ仮入部期間だが、今すぐ書いて俺に出してくれても構わない」

「トウイ。どうする?これ入部させられる流れだぞ? 」

と耳元にヒソヒソとまた話しかける。

「別に大丈夫だよ。入る予定だったし」

「へーそうなんだ。……じゃねぇよ! 」

「落ち着け少年!ひとまず話を聞 こうじゃないか」

「あ、ああ。ひとまず落ち着く。あと少年って呼ぶな」

深呼吸をして、ムウさんのところをみると既に紙が二枚出されていた。

………………おい。お前らこの状況どうすればいいんだよ………。あと俺だけじゃん!シノとムウさんに関しては、キラキラした目線が痛い!痛いぜ!
とりあえず、ここは特攻するしかない!

「え~と。俺ガンプラバトルとかよくわかんないんで、ひとまず保留でお願いします………」

「そうか。ガンプラバトルを知らないのか……………なら実際に見てやってみるのが早いな」

はっ?

「バトルシステムは隣にあるらしいから、行きましょう」

はっ?はっ?

「ヒロヤ君。何事も経験だよ」

はっ?はっ?はっ?

と半ば強制的に連れていかれた。





ーーー――





「ところでえ~と。シノとトウイはガンプラバトルの経験は? 」

「あります」

「同じく! 」

と二人ともバックから変な機械を取り出した。
かくいう俺は、一人で椅子に座って見てます。居づらいです。ものすごく。このノリについていけません。

「ヒロヤ!しっかり見ておけよ! 」

そう言うと、ムウさんも変な機会を取り出して、バトルシステムにさした。

『プラフスキー粒子散布開始』

機械音声が流れると、バトルシステム上に粒子が飛び散り、平地ができた。

「おおっ! 」

『Please Set Your GUNPLA』

ムウさんは金色の機体(後から聞いたらアカツキ)をセットした。

『BATTLE START』

「ムウ!アカツキガンダム!出る! 」

そして、アカツキはフィールドに現れた。

アカツキがフィールドに出ると、敵機が現れた。
確か…ジンクスだったよな?

「ヒロヤ!見ておけよ! 」

そう言うと、アカツキはビームライフルをジンクスに向かって撃ちながら距離を積めていく。
ジンクスは近づかせないかのように、後退しながらアカツキにビームライフルを撃っている。

しばらくそうしていると、アカツキの腹部にジンクスのビームが当たった。

「やられた!? 」

「いいやまだだ! 」

ムウさんがそう言うと、アカツキは無傷でジンクスのライフルが破壊されていた。

「え?なんで? 」

「アカツキの特殊装甲、ヤタノカガミだよヒロヤ君」

「ヤタノカガミは、ビームを弾いたり、跳ね返したりできるの」

「ずるくねそれ? 」

俺がそう言うと、待ってましたと言わんばかりに

「けど、弱点はしっかりあるんだよね。ビーム系でもサーベルは防げないし、実弾実剣もだよ」

とメガネかけてないのに、わざわざエアメガネのズレを直してる。
本当に馬鹿なのかお前?

「いいから見てろよお前ら」

「「「すいません………」」」

アカツキはビームサーベルを左手に持ち、大きく振りかぶった。

「終わりだ! 」

ジンクスは真っ二つになり、撃破 された。

『BATTLE ENDED』

ムウさんはアカツキを手に持ち、こっちに来た。

「どうだ?面白そうだろ? 」

と俺に向かって聞いてきた。
正直かな~り面白そうに見えた。

「だったらやれば? 」

「黙ってろよお前」

「で、どうするの? 」

「……やってみるわ」





ーーー――





「とりあえず、今は部室内にあるガンプラから選んでくれ。トウイ、シノ。レクチャーしてやってくれ」

「わかりました」

「ムウさんは? 」

シノがムウさんに聞くと、ムウさんは隣の部屋の扉を開けて言った。

「眠いから、ちょっと隣で寝てくる」

おい!あんた顧問だよな!?教師だよな!?仕事してろよ!!
内心ツッコミをいれて、口には出さない。出さないよ俺!

「ツッコミいれてるのはわかってるから、ガンプラ選びなよ?」

言われなくてもわかってる。わかってるから、もういい加減に心読むな!読者も飽きてきてるから!

「で、どんなのがいいの? 」

ガンプラを見ながらシノが聞いてきた。

「う~ん。機動力と稼働がいいやつかな?あと剣持ってるの」

自分で言っといてなんだけど、そんなのあるのかな?

「なら、ガンダムエクシアかな。機動力もあるし、稼働もいいから。あと剣を七本もってる」

そういって俺に渡してきた。ちなみに俺は、知ってるガンダムシリーズはseedとooと初代だけだ。うろ覚えだけど。

「じゃ、それでいいや」

エクシアを受け取り、バトルシステムに移動する。

『プラフスキー粒子散布開始』

プラフスキー粒子が飛び散り、さっきと同じ平地のフィールドが現れた。

『Please Set Your GUNPLA』

ガンダムエクシアを台座に置き、コンソールを掴む。

『BATTLE START』

「サオトメ ヒロヤ!ガンダムエクシア、出る! 」

そう言い、エクシアをフィールドに出した。

アラームが鳴り、敵機を見つけた。

「ザクⅡか………。てかやっぱり思う通りに動かせないな」

エクシアはぎこちない動きで、地面を走っていた。

「まぁ、初心者だしね」

「仕方ないわよね」

お前ら……ぜってぇ見返してやる………!

そう意気込んでいると、ザクがマシンガンを撃ってきた。

「ニャロウ! 」

その場を回避して、GNビームライフルを撃って応戦するも………。

「当たらねぇ! 」

「初心者だからね」

「ホイホイ当たらないわよね」

なんか二人で酷い事言ってやがる………見てろよぉ~!

GNライフルをソードに切り替えてザクに接近する。ザクはマシンガンで撃ってきたが、シールドで防いで近づいていく。

「これで! 」

あと5mのところで斬りかかろうとすると、ザクはバズーカを持って撃ってきた。

ヤベェ!避けられない!

辛うじてシールドで防ぐが、近距離で受けたためシールドは破壊された。
体勢を立て直そうとすると、ザクはバズーカとマシンガンを同時に撃ってきて、うまく立て直せないでいる。
バズーカが当たりそうになり、GNソードをシールド代わりに受けるがすぐに破壊されて、エクシアは吹き飛ばされる。

「おーい!しっかりー! 」

「ファイトー! 」

「わかってるって! 」

距離が少しあるため、体勢を立て直した。操作にも慣れたし、どうするか………。
武器を確認すると、GNショートブレイド、GNロングブレイド、GNビームサーベル、GNマシンガン。
あとはトランザム機能か…。これはおそらくまだ扱いきれないだろうな。

「だったら! 」

GNビームサーベルを右手に持ち、ザクに突っ込んだ。

「ちょっ! 」

「なにやってるの!? 」

さっきまで押されていたから、これは無謀の行為だと思ったらしい。
ザクはマシンガンを撃ちながら、さらにバズーカを二連射してきた。

やれるか…?いや、やる!

接近していくと、マシンガンの弾がエクシアに当たろうとすると…。



























エクシアがマシンガンの弾をビームサーベルで弾いていた。

「おおおおっ! 」

次々来る弾を、ビームサーベルで弾きながら前に進んでいると、バズーカの弾がエクシアに向かっていた。

「はあぁっ! 」

エクシアは上に回転しながらバズーカの弾を切り裂いて前に進む。
ザクはバズーカを投げ捨て、アックスを引き抜こうとするが、エクシアはスピードにのり引き抜かれる前にザクを撃破した。

『BATTLE ENDED』





ーーー――





「ふぅー」

無謀な作戦だったけど、思いの外いけたなうん。自分でもビックリ!

「お疲れー」

ポカリを投げてきたのでそれをキャッチし。

「サンキュー」

「にしてもよくマシンガンに弾を弾いていたわね。初心者なのにビックリした」

俺もだよシノ。さっきも思ったが、本当にできるとは思わなかったもん。

「でっ、どうするの? 」

「どうするって、何がだよ? 」

「ガンプラバトル部。入るのかどうか」

ああそれね。入るかどうか。

「大丈夫。書いといて、出しといたわよ」

ちょっと待たんかーい!!

「何勝手に決めてんだよ!俺に選択権はないのか!? 」

「だってやるでしょ?楽しそうにやってたんだし」

えっ?そうなんすか?

「そうだよヒロヤ君。自覚なかったの?まったくこれだから…」

「ねえヒロヤ。一緒にガンプラバトル部に入りましょう」

「……ハァ…。わかったよ。よろしくな。トウイ、シノ」

「こちらこそ、よろしくね」


これが、俺の学園生活の幕開けであった。
 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧