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Ghost trick

作者:夜光蝶
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忍び寄る影

ムウマの探索をしていた麦わらの一味のゾロとフランキー。

フランキー「…って!あの野郎何処行きやがった!?」

お馴染みの方向音痴に翻弄されるフランキー。

ゾロ「フランキーの奴、何処行ったんだ?」

その頃、自分が迷子とも知らずに辺りを見渡すゾロ。

ゾロ「何処だ此処?」

賑やかな街の中に居た筈が、何故か自然に囲まれた森の中に迷い込んでいた。

ゾロ「!!?」

その時、彼の目に映ったのは、幼い頃に亡くなった筈の少女の後ろ姿だった。

ゾロ「…くいな…?」

記憶の底に埋まっていた彼女の名前を呼ぶ。

くいな「……どうして…」

ゾロ「っ!!」

すると、一瞬で彼の目の前に現れ馬乗りになって首を締める。

くいな「…どうして…どうして貴方だけ…ズルい…」

その言葉に重みを感じたゾロは体が硬直した。

と、その時…

―バーンッ!―

一髪の銃声が鳴り響き、急所に銃弾が命中した。

『可哀想に、その子に縛られてるんだね』

ゾロ「!!!」

現れたのは、黒いコートを纏う黒髪の女だった。

『けど、もう大丈夫。約束は断ち切られた』

ゾロ「約、束…」

体を起こし、冷たい手が温かい頬にスルリとなぞられた。

『おいでゾロ。苦しみの無い理想郷へ』

彼の温かい手は導かれる様に、彼女の冷たい手を掴んだ。

to be continued

 
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