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ソードアート・オンライン もう一人の主人公の物語

作者:マルバ
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■■SAO編 主人公:マルバ■■
はじまり◆序章
  序章 『リンク・スタート』

 
前書き
この作品を初めて読む方へ、「ソードアート・オンライン もう一人の主人公の物語」の世界へようこそ!
処女作のため、最初のころの文体が酷く読みにくいと思われます。新しく読み始める方は第三部(第十六話スタート)から読み始めることをおすすめします。
楽しんでいっていただければ嬉しいです。 

 
ずっと普通の一生を過ごすのだと思っていた。
僕は裕福な家庭に生まれたわけではないし、かといって貧乏な生活をしていたわけでもない。
普通に小学校を卒業し、中学校生活を過ごしていた。このまま高校を卒業して大学に進み、ちょっとした企業に就職して、普通の家庭をもって普通に死ぬのだと思っていた。そしてそんな自分がいやで仕方がなかった。僕は自分が生きる意味が欲しかったんだ。僕の代わりなんてどこにでもいる。僕ができて他の人ができないことなんてない、それがいやでいやで仕方なかった。

普通の人生を過ごしていること。それは今思えば幸運だったのかもしれない。
初めて僕の人生に普通じゃない出来事が起こったのは――中学校二年の入学式の日だった。
まだ鮮明に覚えている。音もなく近づく軽トラックの黄色いバンパー、凄まじい衝撃と一瞬の浮遊感。激痛、暗転する視界。僕は交通事故に遭い、一命こそ取り留めたものの右半身に麻痺が残ってしまった。
それからの一ヶ月は普通とは程遠いものだった。病院で天井を見つめるのと歩行訓練の繰り返し。医者によれば、麻痺の原因は不明で回復するかどうかもわからないということだった。
歩行訓練がよかったのか、僕はまた歩けるようになった。でも、右手はなかなか動くようにならなかった。文字が書けない。勉強が苦痛でしかなかった。唯一の趣味だったゲームも、ボタン操作ができなくて諦めなくてはならなかった。
あれほど嫌っていた普通の生活が懐かしくてたまらなかった。何度も、普通の生活を送れるように願ったけれど、それはいつまでたっても叶わなかった……。

そんな中、発売された新世代のゲーム機が――ナーヴギアだった。

また、自由に走り回れる。それも、何度も行きたいと願った、画面の向こう側の世界で。それを思っただけで、僕は胸が高鳴った。お年玉を使って、ゲーム機とソフトを揃えた。『リンク・スタート』と唱えた瞬間、自分の身体が、前みたいに――いや、前よりももっと――自由に動かせる、それだけで楽しかった。

そして、僕の『ゲームの世界で普通の生活を送る』という願いが叶う日がやってきた。
初のVRMMORPG、ソードアート・オンライン(SAO)の発売。松葉杖をついて、徹夜で並んで限定生産分を買いに行った。サービス開始時間まで待てずにナーヴギアをかぶり、目の前に表示された時計が時間になるのを秒読みして、なんのためらいもなく、僕は唱えた。

『リンク・スタート!!』 
 

 
後書き
まだ序章なのですぐに次の話を投稿します。 
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