| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

大陸の妖精

作者:sinの妖精
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

流星

ジェラール「来い、アルトレア・ウィルダント」


アルト「うぉぉおおお!!!!」


雄叫びを上げながらジェラールにもう突進するアルト


衝撃波をまとった拳をふるうがジェラールに受け流された



アルト「まだまだァ!!」


ジェラール「!!」


しかしアルトは即座に体制を立て直し、ジェラールの顔面を思い切り蹴り上げる


そのまま猛攻を続ける



アルト「メテオ・ウィザスター!!」


巨大な衝撃波がジェラールに直撃する


そしてアルトは、宙に吹き飛ぶジェラールに狙いを定めた



アルト「エストレア・グレイブ!!!!」


強力な重力波と衝撃波が同時にジェラールを押しつぶした


地面の水晶が少しばかり砕け、粉塵が舞う




ジェラール「それが本気か?」


煙の中からほぼ無傷の状態で現れたジェラールは、ボロボロになったコートを脱ぎ捨てて言った



アルト「今の攻撃でも・・・ほぼ無傷か・・・!!」


自分の最高の攻撃を受けてもなお、余裕の表情を見せるジェラールに対し、さすがのアルトも驚きを隠せないようだ



ジェラール「この手で消滅させちまう前に、お前の実力をこの手で試してみたかったんだが・・・〝大陸魔法〟を使えないんじゃ話にならんな」


アルト「〝大陸魔法〟・・・!!?」



ジェラール「そう、俺が使う天を司る〝天体魔法〟に匹敵する超魔法・・・それが地を司る〝大陸魔法〟だ」


煙を払いながらそう言ったジェラール



ジェラール「〝大陸魔法〟は真の力を引き出せば滅竜魔法以上の力を発揮する魔法だ・・・〝ウィルダント〟の血を引いているお前なら使えるかもしれないと警戒していたが・・・どうやら俺の思い過ごしだったようだな」


アルト「くっ・・ゴチャゴチャ言ってんじゃねえー!!」


そう叫んだアルトは再びジェラールに殴りかかる



ジェラール「よくも儀式の邪魔をしてくれたな、オレの〝天体魔法〟のチリにしてやるぞ」


するとジェラールの体が金色に光り輝く



ジェラール「流星(ミーティア)!!!!」


アルト「!!?」


ジェラールはすさまじい速さでアルトの背後へ回り込み、ひじ打ちをかます


そしてもう一度背後に回り込み、連続攻撃をたたき込む



アルト「くそっ・・速すぎる!!!」


アルトの周りには金色の光を纏ったジェラールが、かなりのスピードで飛び交っている



アルト「こういう時は目で追ってちゃ駄目だ・・感覚・・角度・・音・・タイミング・・全ての要素からジェラールが攻撃してくる場所を・・・」


目を閉じたアルトが集中し、ジェラールの攻撃タイミングを探る



アルト「そこだ!!!!」


察知したアルトがジェラールめがけて拳をふるう


しかし金色の光は更にスピードを増し、アルトのパンチを避ける



アルト「なっ・・まだ速くなれんのか!!?」


ジェラール「お前の攻撃など二度と当たらんよ」


アルト「ぐぁぁあああ!!」


再びジェラールの猛攻を浴び続けるアルト



アルト「ぐっ・・・こ・・こうなったらァァア!!」


ジェラール「何をしようと無駄だ、この俺のスピードをとらえる事は出来ない!!」


アルト「ぐっ・・うっ・・」


ジェラール「死ね!!」


ジェラールが背後からアルトに拳を直撃した瞬間


目にもとまらぬ速さで伸びてきたアルトの腕がジェラールの手首を掴む



ジェラール「!!?」


アルト「や・・やっと捕まえたぞ・・・ジェラール!!」


にやりと笑い、アルトが言った



ジェラール「(こいつ・・俺に殴られた瞬間を狙って・・・!!?)」


アルト「ォォオオおおお!!!」


そのままジェラールを振り回し、空中へ投げ飛ばす



アルト「ギルガ・ファングバイト!!!!」


双方の衝撃波がジェラールに直撃する


衝撃波が弾け飛び、大きな爆風を生み出す



アルト「どうだ、少しはダメージが・・・」


ジェラール「甘いな」


アルト「っ!!?」


爆風を消し飛ばして現れたジェラールは、ほとんどダメージを受けていなかった



ジェラール「分かったか?所詮、貴様程度の魔導士ではエルザを救うどころか、俺を倒す事すら出来んのだ」


アルト「!!!」


ジェラールの言葉を聞いたアルトがこの上ない怒りを感じる



アルト「このやろォォオ!!」


ジェラール「とどめだ、お前に本当の破壊魔法を見せてやろう」


そう言ったジェラールは自分に襲いかかってくるアルトに狙いを定める



ジェラール「七つの星に裁かれよ・・・七星剣(グランシャリオ)!!!!!」


すると七つの光が降り注ぎ、アルトに直撃した


その威力は水晶の塔の地面をいとも簡単に破壊してしまうほどだった



ジェラールの超魔法を喰らい、その場に倒れ込むアルト




ジェラール「隕石にも相当する破壊力を持った魔法なんだがな・・・よく体が残ったもんだ」


そして自分の魔法でえぐられた塔を見て言う



ジェラール「それにしても少しハデにやりすぎたか、これ以上Rシステムにダメージを与えるのはマズイな、魔力が漏洩しはじめている・・・急がねば・・・なあエルザ」


そう言ったジェラールが後ろを振り向きエルザの方を見ようとしたその直後



アルト「あ゛ぁ!!!」


アルトの拳がジェラールを遥か後方へとぶっ飛ばす



ジェラール「ぐぁあっ!!?」


水晶がぶっ飛ばされたジェラールの体と激突し、派手に砕け散る



ジェラール「(な・・なんだ今のパンチは・・・先ほどとは威力がまるで・・・!!!)」


アルト「誰がテメェに勝てないって!?・・・誰がエルザを救えないだと!!?」


魔力を噴き出させ、アルトは憤怒の表情を露わにした



ジェラール「き・・・貴様ァ・・・!!」


鼻から流れ出す血を拭い、アルトを睨みつけるジェラール



アルト「当たったな・・・攻撃」


大量の血を流しながらも、眦を決っしてジェラールを見据えるアルト



ジェラール「これ以上この塔の水晶を壊す事は許さん!!」


アルト「言っただろ!!!」


そう叫んだアルトは地面の水晶を殴り、砕く



アルト「エルザを泣かせるモンは全部壊す!!テメェも!!このバカげた塔も全部だ!!!」


アルトは衝撃波を発生させ、周りの水晶を全てたたき割る



ジェラール「よせ!!!!」


怒りを込め、身体を震わせながらアルトに向かって叫ぶジェラール



アルト「壊すのは得意なんだよ、エルザも含めフェアリーテイルの魔導士はな」


そう言ったアルトは再びジェラールと向かい合う



アルト「止めたきゃかかって来いよ星クズ野郎!!この塔ごと海に沈めてやる!!!」


ジェラール「このガキがぁ・・・・!!!!」


怒気の籠った表情を浮かべるジェラール


顔には複数の青筋が浮かび上がっており、とてつもない魔力が溢れ出ていた


 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧