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Fate/staynight/the/crossovermoment

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聖杯戦争逆光編
  終末の禁忌

 
前書き
前回の続きです。
合間合間に重要キャラの話を混ぜ込んでます(笑)読みにくいかも知れませんがご了承下さい。
感想が聞きたいのでコメントください!! 

 
無限の『loop』は無限に永遠に続く。終末を迎えない『物語』を彼は何年繰り返したのか?
想像を超えた時間を彼は・・・・何を思って過ごしたのか?
「今回の聖杯戦争はルール変更『アップデート』で状況が変わった」
「状況・・・ですか?」
俺 神崎 斬叶は疑問を抱いた。聖杯戦争は元々狂った『死のデスゲーム』チェスバンの上でピエロを演じる強者決定戦ゲームだ。勝ち残った魔術師、共に闘い抜いた英霊にはご褒美が与えられるが実際定かじゃない。本当に聖杯は存在するのか?疑問を抱けば無限に疑問を抱ける。モオズ・アカラトは第3回聖杯戦争で優勝を果したらしい?が当時の話をモオズ・アカラトは教えてくれない。
「誰の決めた『ルール』か知らないけど・・・聖杯に参加出来る人数上限が廃止。
天に選ばれた者が聖杯戦争に参加を許される」
「上限を廃止?」
「以前迄の聖杯戦争は英霊のクラスに合わせて魔術師が聖杯戦争に選ばれたの。
でも・・・今回の聖杯戦争では人数は関係ない」
遠坂 凛は渋い表情で言う。遠坂 凛は以前の聖杯戦争に参加した魔術師と聞いているが俺は彼女の事を全く知らない。解ってる事は『アーチャー』の『マスター』夜桜 叶の師匠で・・・俺と同じ高校に通ってる事だけだ。
「人数制限を廃止した聖杯戦争は危険極まりないわ。
天に選ばれた者=魔術師以外の人でも構わない。
選ばれた人間は強制的に『マスター』の証『霊呪』を授けられると同時に英霊が召喚される」
「無茶苦茶なルール変更ですね。
人数無制限の聖杯戦争・・・・想像を絶する修羅場が予想されますね」
夜桜 叶は蜜柑の皮を綺麗に綺麗に剥きながら会話に参加する。
「でも・・・メリットも存在するのよ」
「メリット?
シャンプーの?」
「んな訳・ないでしょ!!」
遠坂の拳が俺の腹に直撃する。激痛、以前『アーチャー』が遠坂の一撃で表情を曇らせた理由が解るぜ。
真面目に返答したんだが洒落に聞こえたのか?
「今回の聖杯戦争は『英霊』を倒せば『マスター』の証『霊呪』が消える仕組なの。
『マスター』の霊呪を壊す方が本当は楽で良いけどね。
マスターの姿が見えない場合の対処方で『英霊』を倒す。倒せば敵マスターは聖杯戦争からリタイアで終了!」
「今回の聖杯戦争は・・・更に『マスター』『英霊』の協力が不可欠なんですね。
成程成程、勉強になります!」
聖杯戦争参加者 夜桜 叶は巨大なメモ用紙を取り出しメモを取る。聖杯戦争は一歩間違えば死に繋がるデスゲームだ。聖杯戦争で生き残った人間の教訓は勉強になる。
「でも・・・今回の聖杯戦争は聖杯戦争に関係ない魔術師も標的になる」
「?」
「誰でも天に選ばれた人間が聖杯戦争に参加出来る。
誰でも聖杯戦争に参加出来る資格が有るの。聖杯の望む『マスター』は僅かでも魔力を感じれば即刻・・・殺すでしょうね」
寒気が悪寒が身体全体に流れた。俺は傍観者だ。聖杯戦争を見届ける者だ。参加してる訳じゃない。
でも・・・敵は躊躇しない。僅かほんの僅かでも魔力を感知されれば殺す。以前、俺は・・・それで殺され掛けた。魔術回路『LOST・ZERO』が能力で一命を取り留め、新たな能力に覚醒したが殺され掛けた事実は変わらない。
「一般人が虐殺される事も想定。
一応、一般人に手を出せばルール上では聖杯戦争に必要ない部外者と判断され失格なんだけど失格を拒めば失格を取り消せるの」
「失格の無効化ですか」
「罪の重さを甘く見ると・・・人間は誰でも殺す」
英霊『アーチャー』は言う。
「自分の意思で失格を取消す。
その場合は他の『マスター』が一時的に協力、共同戦線で部外者を排除する。
殺すか・・・霊呪を破壊するかの二択で部外者は聖杯戦争を降りる」
聖杯は望を叶える願望器と言われているが生き残った者は聖杯に何を願ったのか?モオズ・アカラトは何を願ったのか?今現在参加者の人間達は何を望んで聖杯戦争に挑んでいるのか?傍観者の俺には解らない。聖杯戦争をモオズ・アカラトと見届ける俺 神崎 斬叶には絶対に解らない。逃げた償いを返せない吸血鬼モドキの俺に・・・知る権利なんて・・・ないんだ。
「聖杯戦争参加者は手に『霊呪』を宿してる。
それを元に『マスター』か判断するのが傍観者の『重要な仕事』よ」
落ち込んだ俺を見て遠坂は言った。
「君は君の役割が有る。
君が何を隠してるのか知らないけど・・・クヨクヨしても何も変わらないわ」
俺は・・・・数年前と何も変わらない。身体は成長した心も成長した頭脳も成長した魔術回路も成長した魔力も成長した。以前の俺は『現在』『過去』『未来』を捨て違う自分を見出した。救われた命を地に返す。必要な物を集める為に犠牲・・・殺した。大義名分?建前?論外だ。案外、俺は『アーチャー』と何も変わらない『偽善者』かもな。守る為に『殺す』繰り返された現実を犠牲に・・・俺は変わった。以前と何も変わらないが何か変わった。
自分では気付けない『何か』が俺の中で変わった。
「聖杯を勝ち取る魔術師は誰なのか〜楽しみニャ〜」
炬燵の下で丸く防御体制を保ったモオズ・アカラトは寝言を呟いた。
「呑気に気ままね」
モオズ・アカラトが現世に留まる理由は『真聖杯戦争』に出現する可能性を持った英霊を見定める為だ。今回の聖杯戦争終了後『真聖杯戦争』が開幕するらしい?が聖杯戦争優勝者 聖杯戦争で活躍した英霊のみ参加出来る強者の宴らしく。普通の『英霊』は参加出来ない。
遠坂 凛『アーチャー』も知らない『真聖杯戦争』の実態は、どんな物なのか?

記憶を曖昧に単純に合理化出来れば脳内スペックは優れるのか?記憶を削除・感情を削除すれば魔術師の才能は開花するのか?魔術師に成れば『世界』を把握出来るのか?魔術回路を自身に『埋め込めば』魔術師に成れるのか?
稀に魔術回路を別の空間、別の世界に魔術回路を『保管』する変わった魔術師が存在する。自分の意思に関係なく勝手に自然に魔術回路が魔術師を離れ孤立する。魔術回路は魔術師に必要不可欠な商売道具、必要不可欠な魔術回路が魔術師を離れる?謎は深く浅い。魔術回路を元に魔力を供給『魔術』を行使出来る。魔術回路は魔術師を結ぶバイパスだ。魔術師と魔術回路が繋がってれば魔術は扱える。自分の元を離れても自分の世界を壊しても、確かな『繋がり』が有れば魔術回路は機能する。不確かな理論、魔術師が永遠に悩み続ける無限の謎は終焉を迎えない。
別世界に魔術回路を移す実験が試された。被検体の魔術師は特殊な魔術回路を体内に宿した『イレギュラー』被検体で扱うには惜しい素材を彼等はゴミの様に扱った。魔術回路にnoiseをぶち込む実験、魔術回路に複雑な魔力を供給させる実験、魔術回路に別の魔術回路を移植する『禁忌』を犯してまで彼等は実験を続けた。魔術回路を隔離、別の所に移植する実験は失敗の連続。成功には届かない不完全のサンプルが幾つか完成した。望んた結果には遠く及ばない被験者は数々の成功を収めた。変な話だ。拷問に近い日々が拷問に近い実験が彼等を輝かせ裏の世界で魔術師の世界で栄光を勝ち取る成功者を名乗る。失敗作は成功者以上の完成を導き、彼等は最高の力『魔術』を手に入れた。彼等は人間を辞めた。人間以上で人間未満の生物『吸血鬼』無限の魔力・不死の心臓・永遠の寿命を彼等は対価を支払い勝ち取った。対価の内容は『聖杯戦争』の『継続』聖杯戦争を束ねる実行委員会を設立、裏で聖杯戦争を支配するのが彼等の役目でも有る。彼等『吸血鬼』は自我を保った吸血鬼だ。肉体を魔術回路を脳を吸血鬼化させた吸血鬼モドキの出来損ない。朽ちない肉体は死を知らない。人間の感情を保った状態で吸血鬼化は人間が望んだ結果だ。研究の失敗作は人間達が望んだ完成形態、故に彼等は人間を超える。対価を支払い生き続ける彼等は無敵に近い。人間を辞めても『彼等』は魔術師『魔術回路』を備えた万能な生物『吸血鬼』を超えた『吸血鬼』その名を『bloodcross』弱点が存在しない彼等は・・・・孤独だ。
「聖杯戦争のルールを変えた?」
聖杯戦争を仕切る『bloodcross』の一人『ユマ・ロスリア』は驚いた表情で言った。
失敗作の一人は呆れた表情で言葉を返した。
「毎回、同じルールで繰り返すと駒が飽きる。
今回は趣向を変え、新たに別の駒とルールを加えた」
「私達は『神』の命に従い行動する。
お前の権限でルール変更が認められるのか?」
「認められないね」
スラリと自然体で返した。
彼の名は『ラカンド・シアス』失敗作『bloodcross』の一人だ。聖杯戦争の状況を把握する有能で優秀な吸血鬼モドキは『神』に申請せず。勝手に聖杯戦争のルールを書き換えた張本人だ。
「え?・・・大丈夫なのか?」
「多分」
「多分って!?
君は何を・・・」
投げ出された長方形の塊に言葉を遮られた。その長方形の塊には文字が掘られていた。
『今回の聖杯戦争は今迄の聖杯戦争で最高に盛り上がる。
宴の花火は打ち上がった。余興は最後に笑った奴が勝利する』
最初、『ラカンド・シアス』は意味を理解出来ず困惑した。
が、意味を理解する。今回の聖杯戦争に出場する英雄を英霊を魔術師を思い出す。今回の聖杯戦争は前回の聖杯戦争で失敗を重ねた成功を重ねた『奴』が参加する。真の聖杯戦争の開幕は必然『最後』の晩餐は開かれる。
「奴は『神』が恐る『宝具』の所有者だ。
神を殺す為に創られた『槍』神が求める『決戦』は僕達の手で彩る」
codename『神』吸血鬼モドキ達に吸血鬼の力を与えた『最強』『最恐』『最凶』の魔術師。
大層なcodename『神』は神の存在を否定する。神を信じない『神』は何故、神を名乗るのか?簡単だ。『神』は『神』を創世する者に成りたいからだ。bloodcrossを人間の進化系を創り出した『神』は慢心する。神は敵を知らない。何者も『神』を超える者が存在しないからだ。神は危険を求めている。自分の敵を天敵をライバルを『神』は求めている。
「僕は僕達は『神』に恩を返す。
災厄のプレゼントと共にね」

学生服が窮屈だ。最近は私服姿で行動する機会が多かったので堅苦しい学校の制服は変な気分に・・・重い肩を馴染ませ足を動かす。魔術回路は安定冗長、暴走する心配性は感じない。暴走する危険性が怖くて登校を控えたんだが、休み過ぎたかね?
「体調は大丈夫?」
先輩 遠坂 凛は俺のダルイオーラを見て言う。
「絶好調・・・と言いたいですが。
不調と好調の境目ですかね」
「要するにダルイのね」
「まぁ・そうです」
通学路が久しく感じられる。非現実を求めた自分が歩いた道、以前の俺が普通に歩いた道だ。非常識を求めた以前の俺が普通に違和感を感じず『普通』に歩いた普通の通学路だ。変化を迎えた人間の心情は変化を迎える前の人間に比べ別の物に感じられる程に・・・視界がクリアだ。
「魔術回路の方は?」
「今は・・・・落ち着いてます」
今は・・・・・だ。俺は俺自身の魔術回路を扱えない。言い方を変えれば完全に扱えば暴走の危険のリスクが高まる。望んだ力はじゃじゃ馬で暴れ馬だ。二つの特性を含んだ魔術回路は命令を受付けず中途半端な行動を取る。
「魔術回路が不完全・・・『アーチャー』は時期に慣れるって言ってたけど。
慣れは訪れるのかしら?」
「アイツは俺以上に投影に長けた魔術師です。
奴の言葉は信用出来ます」
「ふ〜ん」
遠坂は意味有りげに言う。
「君は彼に似てるわね」
「彼?」
「名前は言えないけどね。
例えると・・・『馬鹿』で良いわ」
酷い言い方だ。その『馬鹿』が俺に似ていると言ったが俺は遠坂の目には馬鹿に見えてるのか?
「馬鹿は変な魔術師でね。
魔術を自分の為に修得せず他人の為に修得する位『馬鹿』で真面目で・・・聖杯戦争に参加した事も有るんだけど。参加する理由が『犠牲を出さない・無駄な殺生が許せない』変で偽善者な魔術師に君は似てる」
「偽善者・・・ですか」
「前回の聖杯戦争には私も参加してたの。
英霊は『アーチャー』叶の英霊『アーチャー』と同一の変わった『馬鹿』に似た英霊は『馬鹿』が嫌い。逆の『馬鹿』も『アーチャー』が嫌いでね。顔を合わせる度に喧嘩、喧嘩する程、仲が良いっ言うけど『馬鹿』と『アーチャー』の仲は凄く悪い。互いに似てる部分が互を嫌う理由かもね」
「似た部分?」
「彼等は外見は・・・似てる方だけど・・心が似てるの」
空を見上げ・・・遠坂は呟く様に。
「彼等は互を意見が食い違う。でも・・目指す道は同じで自然と『アーチャー』は『馬鹿』が魔術回路に不具合が生じた時、助けた。『馬鹿』の魔術回路は複雑で検査は面倒なタイプだけど『アーチャー』は一瞬で不具合の原因を突き止めた。」
話の内容を・・・俺は知ってる?
一部、一部を知ってる?
「彼等は互を認めない。でも・・・行動は互が困る程に同じで互を嫌う程、彼等は等しい存在なんだ。
愚痴の『馬鹿』が零した言葉がね。奴は嫌い・・・でも信用出来る奴だ・・・嫌い・・だけどな(笑)」
その会話の内容を俺は・・・知ってる。
師匠が修行の合間に話してた話と似てる?

鍵が掛けられた部屋を彼は開いた。
師匠と『アーチャー』が似てる。以前から似てると疑問に思ってた疑問が確信に変わる。『馬鹿』の正体『アーチャー』の正体。前回の聖杯戦争で『師匠』と共に勝ち残った英霊を

 
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