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魔法少女リリカルなのは ~優しき仮面をつけし破壊者~

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StrikerS編
  87話:キレると怖い人っているよね

 
前書き
 
 遅れてしまって、本当に申し訳ありませぇぇぇぇぇんっ!!(スライディング土下座)

 久々のアップとなります。今回はアニメ本編八話途中までです。
 色々言い訳をさせていただくと、大学の課題(二冊の本の要約と感想)を進めていたり、Twitterのbot強化してたり一新してたり、バイトが忙しかったりなど……なんて、ほんとにただの言い訳ですね、すいません。

 後書きにはアンケートもご用意しているので、どうか最後まで読んでいただけると嬉しいです。
  

 
 





 破壊されたガジェットの破片がそこら中に転がり、爆発の影響で焦げた草花が煙を上げる。
 その破片を拾い上げる本局の局員達。彼らは主に現場検証などを行う調査員だ。地球で言う、警察の鑑識のような役割をするチームだ。


「―――えっと、報告は以上かな?」


 その傍らで六課の制服を着こんでいるなのはとフェイトと話す、バリアジャケットを着たままのフォワード陣四人。


「現場検証は調査班がやってくれるけど、皆も協力してあげてね? しばらく待機して何もないようなら、撤退だから」
「「「はい」」」
「で…ティアナは…」


 手に持つボードに書かれた事を読み終えたなのはは、四人の返事を聞くと、先程から視線を下に向けて沈黙しているティアナに目を向けた。
 心配になったスバルは横目でティアナに視線を向けるが、なのはは笑みを浮かべながら口を開いた。


「……ちょっと、私とお散歩しようか」
「………はい…」
























「―――報告は以上です」
「わかりました、ありがとうございます。引き続き調査の方をお願いします」
「はい」


 調査班の報告を聞き終えて、報告書を受け取る。報告を終えた調査員は一度敬礼してから、その場から離れて行った。
 ふぅ、と一度息を吐いて周りを見ると、見知った顔が二人。しかも一人は、久しぶりに見る顔だった。


「あ、士」
「フェイト、それに…」
「久しぶりだね、士」


 並んで歩く二人の内の一人はフェイト、そしてもう一人は……眼鏡をかけた青年、ユーノ・スクライアだった。


「よう、フェレットもどき」
「それまだ言うの…?」
「おそらくお前と俺がダチな限り、永遠に続くな」
「それはひどいね…」


 共に成長した所為か、このやり取りも恒例な感じになってきた。こいつもこいつで慣れてきたのか、返しが上手くなっていやがる。


「そういえば、なのはは?」
「あ…なのはは……ティアナと一緒、だと思う」
「……そうか…」


 ミスショットの事、なのはも聞いたんだな。一言二言何か言ってくれるだろうな。それで変わればいいんだが……


「フェイトちゃ~ん! 士く~ん!」
「なのは…!」


 すると、噂をすればなんとやら、とでも言いたげに森の方からなのはが姿を現した。


「説教は終わったか?」
「説教って……そこまで言ってないよ。士君が多少言ってくれたみたいだから、深くは言わなかったよ」
「そうか?」


 と言っても、俺の方もそんなに厳しく言ってないんだけどな……


「丁度良かった。アコース査察官が戻られるまで、ユーノ先生の護衛を頼まれてるんだ。交代、お願いできる?」
「了解!」
「エリオ、キャロ。現場見分、手伝ってくれるかな?」
「あ、はい!」
「今行きます!」
「それじゃ、また後でね」


 フェイトはそう言い残し、エリオとキャロを連れて別の場所に向かっていった。


「―――じゃあ、俺も行きますか」
「あれ? ユーノ君と話してたんじゃないの?」
「あぁ? 別にこいつと話す話題なんて、これと言って持ち合わせてねぇからな。二人で話して来い、久しぶりなんだろ?」
「それを言うなら君ともなんだけどね」


 俺はいいんだよ、と言い残して、背中を向けて手を振りながら別の場所に向かった。


「―――士さん」
「ん? ティアナか…」


 その途中、おそらくなのはに説教されたのであろうティアナが、森から現れて後ろから話しかけてきた。
 ティアナの表情は沈み込んでいて、視線を下に向けていた。


「なんだ? 仕事の方は行かなくていいのか?」
「…少し、時間いただけますか?」
「―――嫌だ」
「……え…?」


 なんかマイナスな話し始めそうな雰囲気だったので、取りあえず断っておいた。


「どうせ謝罪の言葉でも並べるつもりだったんだろ?」
「ど、どうしてそれを…」
「そりゃあお前、俺はお前よりも長く生きて、長く人を見てきたからな。それなりにわかるんだよ」


 そう言い、後ろにいるティアナと向かい合う。そして腰に手を当て、不満気な表情を露わにする。


「お前な、謝るぐらいなら最初っからやるんじゃねぇ! 怪我人が出てからじゃ遅ぇんだかんな!」
「は、はい…! すみま―――」
「だから、謝るなっつってるだろがドアホ! 終いにはキレんぞバカが!」
「はいぃ!(もうキレてると思いますが…!)」


 あぁ、畜生! 話してると余計にイライラしてくるな、もう!


「取りあえず! 俺が言ったことの意味は分かってるな?」
「は、はい。なのはさんにも、同じような事を言われました…」
「ならよし。それを忘れないようにな」


 そんじゃ、行ってよし。と言って再びティアナに背中を向けた。


「現場見分、スバルと変わってこい。多分もうしばらくすると終わりだから、最後までしっかりやってけよ」
「は、はい……」


 ティアナは静かに返事を返し、そのまま別の場所へ向かって行った。

 しばらくするとロングアーチから連絡が入り、六課メンバーは隊舎の方へ戻ることになった。
























 時は既に夕暮れ時、六課の隊舎に戻った士は残っていた仕事を終わらせ、自室に戻っていた。


「お、士~!」
「ん? ヴィータ。それになのはにフェイト、シグナムとシャーリーも。どうした、こんな大所帯で?」
「何、ちょっとした話だ」


 その途中で、一つのテーブルを囲む五人の姿を見つけた。その中の一人、ヴィータに声を掛けられた。


「そうだ、士。ティアナについて、何か知らないか?」
「ティアナについてだぁ?」
「あいつが強さを求める理由についてだ」
「―――っ!」


 ティアナの事について聞いてきたヴィータの言葉に、士は初めはおちゃらけたような返事を返したが、その次の言葉を聞いた瞬間表情を変えた。


「…? どうかしたか?」
「……いや、なんでもない。悪いが、先に戻るわ」


 士はそう言って、その場から去っていった。眉を寄せたまま去っていった士に、ヴィータだけでなくシャーリーやシグナムも不思議に思った。


「なんだ、あいつ。明らかに変だったよな?」
「あぁ。高町、士は何か知っているのか?」
「……知ってるどころじゃ、ないんだよ」


 暗い顔で話すなのはの言葉に、再び首をかしげる三人。なのはの隣に座るフェイトも、なのはと同じく事情を知っている為か、なのはと同じように暗い表情をしていた。


「ヴィータちゃん、GM事件って知ってるよね?」
「あ、あぁ、勿論だ。GM(ガイアメモリ)事件だろ?」


 ヴィータの言葉に、真剣な表情のまま頷くなのは。その様子にシグナムも額にシワを作った。
 隣に座っていたシャーリーは、すぐにモニターを展開し情報を表示する。


「GM事件。約六年前にミッドチルダで起きた大きな事件の一つ。大ショッカーによって作られたガイアメモリがミッドチルダに配られ、その中で数々の事件が起きた。その後一年半後に、士副隊長や『陸のエースオブエース』アイク・ヴォーデンさん達の活躍によって解決された事件、ですよね?」
「その事件がきっかけで、門寺が前にいた部隊―――『特策隊』の設立が決まった。そう聞いているが?」
「うん、その通りだよ」


 そう、怪人が起こす事件を主に受け持つ部隊、『特別対策部隊』。その設立の大きな要因となったのが、シャーリーの言った通り『GM事件』だ。
 この事件を解決に導いた功績によって『特策隊』は設立され、その部隊長にアイク・ヴォーデンが、副部隊長に士が選ばれたのだ。


「それで、その事件の発端になったのが―――ティーダさんの殉職なの」
「はぁ…?」
「高町、どういう事だそれは?」


 シグナムにそう言われ、なのははポツポツと話始める。












 ティーダが殉職する前の最後の任務。違法魔導士集団を追跡するというものだったが、士は当時はまだ武装隊に所属しており、この任務にも参加していた。まぁ怪人の関わりがない事件では『ディケイド』の力を使う事は禁止されているが。
 この任務の前にも、一度ティーダと同じ仕事をしていた事もあり、二人の仲は良い方だった。

 そんな中、逃走する違法魔導士を追跡している途中一人だけ別ルートで逃走し始めたのだ。士も含めた数人は集団の方を、ティーダ一人は別ルートで逃げる魔導士を追う事となった。

 結果的にグループの方は抑える事が出来た。しかし、その最中にトリスが妙な反応をキャッチ、士は途中でティーダの援護へと向かった。
 だが、士が到着した時にはもう、ティーダは致命傷を受けていた。違法魔導士もティーダが倒れている間に逃走してしまい、その場には既にいなかった。

 ティーダはその後病院に運ばれたが、結局亡くなってしまった。逃走した魔導士もそのまま捕まえられず、任務は終わってしまった。

 そしてティーダが追った違法魔導士が使ったのが―――ガイアメモリだと言われているのだ。











『士…ありゃぁ、確かに化けモンだな…』
『ティーダ、もうしゃべるな! すぐに病院へ…!』
『気を付けろよ、士。俺が追っていた奴…メモリーみたいなの、使っていた…』
『っ……だから、もう黙ってろって!』

『あいつ、一人にしちまうなぁ……士…悪いけど、あいつの事気にかけてやって、くれないか…?』
『ざけんな! そんなのお前が…!』
『頼む、ぜ……』
『おい、ティーダ! 起きろ、ティーダァァァッ!』





「士、どうしたんスか? 屋上まで来てずっと黄昏て」
「ん? あぁ、辛気臭かったか。悪いな」
「いや、そんな意味で言ったつもりじゃないんだけどな…」


 六課の本部隊舎の屋上に上がっていた士は、柵の上に腕を乗せながら夕暮れ時の空をボ~ッと眺めていた。
 ヘリの整備中にそれを見かけたヴァイスが、後ろから声をかけた。それに気づいた士は体を起こし、ヴァイスと向き合ってそう言った。


「何、少しだけ昔を懐かしんだだけだ。ヘリの整備の方はどうだ?」
「そっちはいいんだが…士、ちょっといいか?」
「ん~? っと…」


 ヴァイスに話しかける士。しかしヴァイスはそれに答えることなく、士に何かを放ってきた。
 それはいわゆる単眼鏡のような形のもの。ヴァイスが使うスコープだった。


「それであそこ、覗いてくれないか?」
「あぁ? お前、覗きとかそんな趣味あったのかよ?」
「違うわ! そうじゃなくて…」
「はいはい、見ればいいんだろ?」


 ヴァイスに言われた通り、士はスコープを覗き込み指定された場所を見た。

 ―――するとそこには、木々に囲まれた場所で密かに自主練をしているティアナの姿があった。


「―――っ!」
「かれこれ二時間近くは経ってる。その間休憩の一つもなしだ」
「なんだと…?」


 二時間。こっちに戻ってきてから今までに経った時間と同じだ。それはつまり、彼女がこっちに戻ってきたのとほぼ同時に始めたということだ。
 士は数秒間スコープを覗き込んだまま固まった後、ヴァイスに投げて返した。


「ヴァイス、ヘリの整備はもう少し掛かるか?」
「そうッスね…もう少しは」
「だったら、もうしばらくティアナの事を見ていてやってくれないか? あまりに長くやるようなら、止めてやってくれ」
「いいッスけど……士が行けばいいんじゃないか?」


 ヴァイスがそう言うが、士は降参とでもいうように手を上げた。


「止めてくれ、キャラじゃない。それに最初に見つけたのはお前だ。それに、お前の方が説得力あるんじゃねぇの?」
「っ……そう言われると、自身ないな…」
「無理矢理に止めなくてもいいさ。ただ忠告ぐらいはしておいてくれ」


 先輩だろ、銃を扱う者としての。笑いながら士がそう言うと、ヴァイスが渋い顔をする。


「それこそ止めてくれよ、俺はとうの昔に銃を捨てた」
「どうかな? お前も男だ、一度手にした銃を簡単に捨てられる訳がない」
「ぐっ…でも、俺は…」
「まぁ、それはいいや。とにかく、ティアナの事を頼むぞ」
「あ、ちょっと…!」


 士はそう言って、ヴァイスの制止の声を背中に受けながら屋上から出ていった。





  
 

 
後書き
 
 とまぁ、こんな感じで中途半端なところで終わってしまいました。

 それで、アンケートの件ですが……アンケートっていうより、作者個人の疑問みたいな感じですが。
 今後の展開として、各作品のサブライダーを用意したいと思っています。そこで、今現在の構想なんですが……

 クウガ→一条さんを出す訳にもいかないのでなし
 アギト→G3
 龍騎→ナイト
 ファイズ→カイザorデルタ
 ブレイド→ギャレンorカリス
 響鬼→威吹鬼の予定
 カブト→ガタック
 電王→ゼロノス
 キバ→イクサ
 W→アクセル
 オーズ→バース
 フォーゼ→メテオ
 ウィザード→ビースト

 と考えています。
 ここで質問ですが、ブレイドのサブライダーとファイズのサブライダーをどっちにしようか迷っています。皆さんはどちらがいいでしょうか?

 一応期間は次回に投稿するまで、感想で答えていただけると嬉しいのですが、Twitterでも募集するのでそちらでも答えられます。他にも「これならどうだ」などの指摘もしていただけると嬉しいです。
 できるだけ多くの回答をいただけると大変嬉しいです。よろしくお願いします。

 感想や誤字脱字の報告、よろしくお願いします。また次回も時間がかかってしまうかもしれませんが、首を長くしてお待ちしていてください。
 では、また次回まで。バイバ~イ(^_^)ノシ
  
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