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俺はやはり間違った選択をした

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彼女と俺が近すぎる

 
前書き
小説自体が消えていたみたいなので再度upさせて頂きました。
読んでくれていた方々、本当に申し訳ございませんでした。 

 
「はぁー」

俺は窓を見ながらため息をついた

今日もだるい1日が始まり、放課後にはあの忌々しい部活に顔を出さなければならない

相変わらず聖にはまだ一緒にいてやらなくてはいけないし進級してからというものろくな事が起こってない

だが俺が憂鬱な理由はもう2つある

その内の1つが朝のSHRの時、放課後に席替えのくじ引きをすると発表された事だ

俺にとっては後ろの方の端の席が獲得できれば良いがくじ引きという時点でその確率はかなり低い

今の席は廊下から2列目の一番後ろというなかなか良い席だったので移動しなくてはならないというのは残念だ

俺のような立場が弱い人間は端にいるのが一番だ

そうすれば余計な被害に被ることもなく学校生活を送れる

上位カースト構成員の近くの席になろうものなら俺は夏休みまでに死んでいるだろう

よって今回の席替えは俺の生死を分かつ大事なものだ

そしてもう1つの憂鬱な理由は今朝聖が言い放った言葉だ

SHRが終わったあと聖が俺の席に近づいて来てこう言ったのだ

「近くの席になろうな!」

それだけ言うと聖は席に戻っていった

というよりくじ引きで席を選ぶことなどできるのだろうか?

そもそもなぜ俺はあいつと席が近くならなければならないんだ

高町達は聖の変りようは認めてきているし、もう少しで俺はお役御免のはずだ

それに聖は単体でも学年の上位にいる生徒だ

あいつの周りに居たら俺に良いことは確実に起こらないだろう

とにかく俺は聖とは絶対に近くにならないように天に祈った

☆☆☆

放課後

遂に時は来た

俺の生死を分かつ運命のくじ引きが今始まる

とかっこよく言ってみたものの実際は普通のくじ引きがだ

出席番号順にクジを引いていくという至ってシンプルなもの

俺は、は行なので後ろのほうだが後二人で俺の番になる

前の2人がクジを引き終わりとうとう俺の番になった。

余計な願い事をしたところでいい事が起こらないのはわかりきっているので、適当にクジを引いて席に戻る。

席に戻った俺はクジの番号を確認した。

書かれている数字は26。黒板に目をやって同じ番号を探す。

(よし!)

俺は見つけた番号の位置を見て心の中で少しだけガッツポーズをしてしまった。

なんと教室の一番左端だったのだ。

いやー、今日の俺は運あるなー。今年の運全部使い切っちゃった感じ。

後は落ちてくしかないな。南無三。

そんなことを考えていると全員がクジを引き終わり席を移動し始める。

俺も席を移動しようと立ち上がったその瞬間、ある思いが頭をよぎった。

俺は確かに最後尾一番端という最高の席を勝ち取ったが、右隣には誰が来るのだろう。

このクラスでは女子の列と男子の列と別れないため、希に女子や男子が固まっていたりする場所が存在する。

聖だけは勘弁してくれ。

そう願いながら俺は席に着く。

クラスの中のざわめきが収まり、糸井先生が口を開いた。

「よし。では明日からはこの席で授業を受けてもらう。解散」

解散の号令と共にまた教室内が騒がしくなる。

そんな中、俺に声をかけた生徒がいた。

どうせ聖だろうと目だけを動かして横を見るが、どうもこの時の俺は少し浮かれていたのだろう。いつもの俺なら気づいた筈だ。それが女子の発する澄んだ声だと。

「えっと、高町なのはって言います。明日からよろしくね」

高町なのははそれだけ言うと俺の前から小走りで居なくなる。

どうやら俺の隣は大変な事になってしまったようだ。

 
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