| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

魔法少女リリカルなのはStrikerS~赤き弓兵と青の槍兵

しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

本編
  三話~サーヴァント、その力は

 
前書き
久々の投稿で~す。

6/20改定 

 
side ヴィータ


目の前の男。その実力は相当なものだった。
デバイスをただの槍として扱っているにもかかわらず、押されている。


「アイゼン!」
[ギガントフォーム!!]


なればこそ、状況を打開するため一撃必殺を狙う。


「避けれるってんなら避けてみろ!」


でも、あいつは避けなかった。代わりに槍を投擲してくる。
アイゼンの一振りで槍を吹き飛ばす。そこで気づいた。


(……囮か!)


あいつの槍には転送機能があったはず、それを踏まえた上であたしの攻撃を誘導し………


「わりぃな、俺の勝ちだ」


後ろから声がした。




side ランス


ヴィータの攻撃はなかなかに鋭い。が、まだまだってとこか。それにしても、だ。
これはアーチャーとの模擬戦でも思ったことだが、ステータスが低い。やはり魔力が足りていないようで、それがどうにも動きを鈍らせる。
本来のステータスならばもっと余裕を持って戦えるのだが、文句を言っても始まらない。
さて、そろそろおわらせるか。


「アイゼン!」
[ギガントフォーム!!]


どうやら向こうもその気みたいだ。持っていた槌がずいぶんとでかいハンマーに代わる。


「避けれるってんなら避けてみろ!」


避けるのも、受け止めるのも骨が折れそうだ。ならば軌道を限定させる。
レッドブランチをヴィータめがけて投擲する。
当然はじかれるがそれも想定内。後ろを取ることに成功した。
手元にレッドブランチを転送。


「わりぃな、俺の勝ちだ」


背中へ一閃。勝負はついた。




side シグナム


「どうした?かかってこないのかエミヤ?」
「なに、簡単な話だよ。私から仕掛けるメリットが全くないからな」
「そうか、ならば……剣の騎士シグナム、参る!」


一撃目の袈裟斬りは右手の白い剣に防がれる。そこから胴薙ぎ、逆袈裟、突きと連撃を入れるがすべて紙一重で防がれる。
やはりこの男は強い。が、妙な感じがするのだ。ランスといいエミヤといい戦闘中に感じる違和感……彼らは何かを封じられているような感じがする。気にはなるが今は戦いに集中する時だ。


「レヴァンティン!」
[シュランゲフォルム!]


シュランゲフォームによる死角からの攻撃を行う。と、エミヤはこちらの予想をはるかに上回る行動をとった。なんと、両手の剣をこちらへと投擲してきたのだ。
何とか刀身を手元へ戻し、防ぐ。体勢を戻そうとした時、奴は堂々とした声色で言い放つ。


()()の勝ちだ」


その言葉と共にオレンジと桃色の閃光が私を襲った。


「……くっ、さすがにこれは予想できなかったぞ」
「あくまでチーム戦であることを利用させてもらっただけだ。1対1なら私が負けていたよ」


そう言いながらも、奴は『それでも負けはしない』と言いたげな顔をしていた。
だからこそ私もこう言ってやる。


「ならば明日続きをやるか?」
「……遠慮させてもらう」


食らいついてこない。どうやらランスとは違うようだ。


「フッ、やはりお前は奴とは違うな」
「アレと一緒にしないでくれ……」


げんなりとした様子でそういうエミヤ。


「なのはやティアナを抑えておく策がある、と言ったから奴の作戦に乗ったんだがな」
「奴の作戦はエリオに二人を狙わせることだろう。だが奴は私の目を舐めていたようだな。あの程度で隠した気になるなど甘い」


エミヤがそう言ったタイミングで、高町がこちらにやって来た。


「士郎君からの念話で場所が分かったから私がバインドで動きを封じておいたんだ。」
「今頃奴は驚いているだろうな……」




side キャロ


「……間に合いました!」


ランスさんの一撃は私が張ったシールドによって阻まれ、ヴィータ副隊長までは届きませんでした。でも、すごく重い一撃……二発は耐えられません……。


「おや、……お嬢ちゃん、やるなぁ」


それに、それだけでは終わりません。


「ディバイン………バスター――――!!」


私による威力強化付きのスバルさんの攻撃。これなら………!


「ふう、あぶねぇあぶねぇ」


と、思いましたが、効いてはいないようでした。


「効いてない!?」
「狙いはよかったが、もう少しだったな」


そんなランスさんを見たヴィータ副隊長は何かに気づいたように言いました。


「……槍の投擲による時間稼ぎか。でももうお前のデバイスのフレームはボロボロだろ?」
「確かにな。でもよ、ヴィータの嬢ちゃん。お前も満身創痍の二人をかばいながら俺とやれるか?」
「万全の状態じゃねえお前相手ならやれるさ」
「へっ、そうかい。なら……」


と、その時でした。


『シグナム副隊長チーム、脱落でーす』


「「「「え?」」」」


何が起きたのか、これでランスさんたちは脱落になりましたが……


「俺は食らってねーぞ?」


『シグナム副隊長が攻撃を食らいました~』


この声は……シャーリーさんでしょうか。
それより、


「「あのシグナムがか?」」


ランスさんとヴィータ副隊長はかなり驚いています。


『さあ、残りはなのはさんチームとヴィータ副隊長チームで~す。どちらも頑張ってくださいね~』


私も気にはなりましたが今はなのはさんチームに勝つことが先です!




side エリオ


決着は唐突だった。
僕はランスさんの指示通りになのはさんを狙い打てる位置に潜んでいたところをバインドで縛られ、身動きを封じられ、状況が分からなくなってしまった。
油断もしてなかったのに、どうして僕がいることがばれたんだろう………
と、そんなことを考えてる時にシグナム副隊長が攻撃を食らったという知らせを聞いた。
僕がもっと注意深くしていれば………!
そう思わずにはいられなかった。




side なのは


結局模擬戦はほぼ無傷の私たち三人と満身創痍のヴィータちゃん達では………結果は見えてるわけで。


「それじゃ解散ね~」


みんな隊舎に戻っていく。皆のんびりと帰っていく中で、ランス君だけは『相変わらずいけすかねぇ弓兵だ』と愚痴っていた。そんな中シャーリーが深刻な表情でこっちに来た。


「シャーリー、どうしたの?」
「……あっ、なのはさん。実は士郎さんとランスさんのデータなんですが………」


私も気になっていたこと。それはデータを見たときに更なる驚きを私に与えた。


「魔力ランク……Cかぁ。戦闘能力は明らかにAAAオーバーなんだけどね」
「ヴィータさんとの戦闘の時のランスさんの動きなんかフェイトさん以上ですよ!Cランクであの動きなんて……」


私やフェイトちゃんは理由を知っているが、彼女たちは知らない。
サーヴァントという英雄たちである彼らの本来の戦闘能力を見せてもらった時のデータでも魔力はCだった。
しかし、士郎君は剣を出すとき、ランス君は槍を投げる時にSクラスオーバーの魔力を観測してる。
故意にリミッターでもかけているのだろうか。聞いてみるべきかどうか悩む。
そんな私の様子を見たシャーリーが


「なのはさん、部隊長に相談してみたらどうですか?」
「そうだね、これは私一人の問題じゃないし。はやてちゃんの意見を聞かないとね。それと……」
「みんなのデバイスの事ですね?ご心配なく!完成間近ですよ~!士郎さんたちのもメンテで預かる際に強化を施します!!」
「そっか。たのしみだね」
「レイジングハートさんの協力のおかげですよ~」
[お安い御用です]


私も頑張らないとね、あの子たちのために!




side ランス


訓練も終わり、夜。現在、アーチャーと共に屋上にいる。その理由はというと。


「やはり貴様も気づいているか」
「あたりめぇだろ。魔力供給の少なさ、これは結構な問題だ。いくらマスターがかなりの魔力の持ち主でもサーヴァントを二人も一人で維持してんだ。こうなることぐらいは予想できたさ」


現在の俺らの状態についてだ。魔力がちゃんと供給されない。
とはいっても少量ではあるが供給自体はされている。


「私の方は宝具(無限の剣製)の発動は厳しいだろうな。貴様はどうだランサー?」
「真名解放は使えて6回ってとこだ」


お互いに宝具の開放も限定されたことを伝える。


「貴様は問題なさそうだな」
「お前はいろいろ出せるからそれでカバーしとけよ」
「便利な武器庫のように言うがな、約束された勝利の剣(エクスカリバー)などは出せんのだぞ……」
熾天覆う七つの円環(ロー・アイアス)やら偽・螺旋剣Ⅱ(カラドボルグ)出してる時点で充分だろ?」


俺の皮肉に対し、アーチャーはというと。


「それは……まあ、そうだが」



普通に答えた。
ほんとに変わるもんだな。
だが、とりあえずは……


「ま、今のままでも十分だってことだ」


(願わくば宝具を使うような事態が起こらなきゃいいんだがな………)


しかし、彼らはまだ知らない。そのような事態が裏で進んでいることを………

 
 

 
後書き
短めですが今回はこんなもんです

続きは未定です……

なるべく早くできるよう頑張ります

それではまた~ 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

感想を書く

この話の感想を書きましょう!




 
 
全て感想を見る:感想一覧