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ファンタシースターオンライン2 the bluestory

作者:Sノワール
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第二話 岩の鎧の熊

 
前書き
用語説明
PA(フォトンアーツ)
それぞれのクラスの必殺技の様なもので、PAディスクでPAを登録し、任意のタイミングで発動可能である
しかし、フォース、テクター、バウンサーの場合はPAディスクの内容がテクニックである(バウンサーはPA発動可能)

フォトン
この世界に必要不可欠な物質、目には見えないが、具現化、粒子化する事で様々な事に対応出来る
アークスの武器にはこのフォトンが必要で、これが使えないと戦えない。つまり、人間がこのフォトンを扱えないとアークスそのものになれない
 

 
惑星ナベリウス 森林エリア 5-D

久々に幼馴染みと再開したジルベール

彼は懐かしさと共に彼女達を見守っていた




今回は彼女達のサブクラス認定許可証を得る為に、ロックベアと呼ばれる中型原生生物を討伐し、これを三人と協力して行うという内容である






ラナ「ねぇねぇ~ジルっち、ロックベアってどんなの?」


ジルベール「まぁ…そんな大した相手ではない…奴の攻撃方法は全部肉弾戦だから、落ち着いて攻撃を避ければ良い」

フィーリア「なら…大丈夫そう…ですね…」


ジルベール「フィーリア、ロックベアは頭部が弱点だ、そこをライフルで打ち続ければ良い」


リリア「あんたさ、ロックベア倒した事ある?」


ジルベール「もう50体は倒している」


リリア「ごっ!50!?」

ジルベール「静かに!!」


ジルベールはリリアの口を手でふさいだ


リリア「ムグッ!?ムム…」


ジルベール「来るぞ…」



フィーリア「え?な、何が来るんですか!?」

ラナ「もしかして…」


ジルベールはとある方向を見つめ


ジルベール「ロックベアだ!!」




突如茂みから出てきた大きな獣人の様なエネミーが姿を現した


これがロックベアである



体長は大きい個体で3m程あるが、その動きは鈍重で、素早くないが硬い岩で出来たその拳は破壊力は抜群である

また体の至る所にも岩の鎧が施されており、これを使っての攻撃を仕掛けてくる


フィーリア「お、大きいですね…」

早速上がり症のフィーリアが震え出した



リリア「ふん!やってやるわよ!」


気合いを入れ、大剣を構えるリリア


ラナ「とっつげきーーーー!!」


といきなりラナがロックベアに突っ込んだ


ジルベール「馬鹿!!何も考えなしに突っ込むな!!」





その叫びも届かず、ラナはガンスラッシュを大上段に振り上げ


ラナ「やああああっ!!」


ガキィン!!


ラナ「いぎっ!?か、硬っ!?」

ラナは硬い岩の鎧に刃が当たった為、手が痺れた


そのラナにロックベアは剛拳一発を喰らわせようと右腕を大きく振りかぶった

リリア「こんの…突撃馬鹿!!」


リリアがすかさずロックベアの足に大剣を強打した

突然の衝撃に振りかぶった右腕を体制を整えるため地面に突いた


フィーリア「そこっ!」


フィーリアがロックベアの頭部に無数の銃弾を浴びせた

比較的脆い頭部に銃弾が命中した為、大きくよろけた


ラナ「もー一発!」


ラナもガンスラッシュのPA、「エイミングショット」で強力な銃弾を放った

しかし、何処を狙っているのか地面に命中した



リリア「馬鹿!!何処狙ってるのよ!!」


ラナ「あっちゃあ…反動でぶれた…」


リリア「あんた射撃苦手でしょ?慣れないことするんじゃないわよ」

ラナ「同じく射撃が苦手なリリアに言われたくないね」


リリア「何!?」

突然言い争いを始めた二人

バコッ!!


リリア「いたっ!!」

ラナ「ムギュ!!」

と二人の頭に鉄拳制裁




ジルベール「お前ら…許可証発行しないぞ?」



ラナ、リリア「「それだけは絶対いや!!!」」


ユニゾンで吠える


フィーリア「お、お二人様っ!!!前!!!」


と二人が振り向いたらロックベアが咆哮を上げ、両手を天に突き出した




ジルベール「さあ、ここからだぞ…お前ら、気を引き締めな」


「「「了解!!!」」」


三人は再びロックベア対峙した





フィーリア「当たって!!」


フィーリアがウィークバレットを装備し、ロックベアの弱点の頭部に命中させた


ウィークバレットは命中させた部位を脆くさせ、防御力を低下させる特殊なバレットである


そしてラナがロックベアの頭部にガンスラッシュで斬りかかろうとしたが、ロックベアはそれに反応し、豪腕でラナを弾き飛ばした

リリアも大剣を大上段に振り上げ、ロックベアの頭部に降り下ろそうとしたが、ロックベアの腕が大剣を防ぎ、残った腕でリリアの腹部を殴った


リリア「がっ…!!」


吹き飛ばされたリリアは空中で受け身を取り、着地した


リリア「何よ…さっきと動きが違う…」


ジルベール「奴の体力が50%以下を切った証だ、動きが速くなるから気をつけて」



今のロックベアは自らを奮い起たせ、攻撃力、速度がアップしている状態である


リリア「フィーリア!もう一回ウィークお願い!」

フィーリア「はい!」


フィーリアは再びウィークバレットを装填し


フィーリア「狙い撃ちます!!」


放ったウィークバレットは見事にロックベアの頭部に命中した


速度が上がっているロックベアの頭部に命中させるのはかなり難しい


それ故彼女の射撃が正確であることがわかる



ラナ「おおー!今日のフィーリアは緊張でガチガチじゃないね」


フィーリア「い、いつも緊張で固まってる訳ではありませんよ!」



リリア「もらったぁあああっ!!」


リリアはロックベアの頭部に大剣のPA、『ノヴァストライク』を叩き込んだ

ノヴァストライクは遠心力を利用して重い一撃を与える威力の高いPAである


ノヴァストライクによって怯んだロックベアに

ラナ「そーれっ!!」

ラナがガンスラッシュのPA、『レイジダンス』を放った


レイジダンスはスラッシュモードで突きを連続で放ち、その後至近距離で銃撃を浴びせるPAである


ロックベアの弱点、頭部に連続で突かれたロックベアの体力がもう底を尽きかけていた


リリア「フィーリア!止めよ!」


フィーリア「は、はい!」


フィーリアはアサルトライフルのPA、『グレネードシェル』を放った


その名の通り、榴弾を一発放つ単純なPAだが、弾自体がグレネードなので弾速は遅い

しかし爆発によって周囲を攻撃できる為、対集団戦に効果があるが、大型エネミーにも効果がある


放たれたグレネードシェルはロックベアの頭部に見事命中


しかし、爆煙が晴れ、そこにはロックベアがいなかった


フィーリア「え!?ど、どこ?」

リリア「フィーリア!!上!!」


フィーリアが上を見ると上空高く飛んでいるロックベアがいた


そしてロックベアが大の字になって急降下してきた


フィーリア「きゃあっ!!!」


間一髪回避したが、その巨体が着地した地点は大きく窪み、衝撃波がフィーリアを襲った


リリア「こんのぉおおっ!!!」

ラナ「これで止めっ!!!」


リリアとラナがそれぞれ全力の一撃をロックベアに与え、遂にロックベアはうつ伏せのまま倒れた






フィーリア「っ……やったの…ですか?」


リリア「フィーリア!大丈夫!?」

リリアとラナは倒れているフィーリアの下へ向かった


フィーリア「はい…何とか…それに…倒したんですね」


ラナ「そうだよ!あたし達倒したんだよ!」

フィーリア「よ、よかったぁ…」



ジルベール「まぁ…危ない所もあったが…良くやったな」


ジルベールが歩いてきて三人を労った


ラナ「ねぇジルっち、これで…」


ラナが恐る恐る例の件を聞いた


ジルベール「ああ、問題ない…後で許可証発行する」



「「「やったー( ≧∀≦)ノ!!!」」」



三人は一斉に喜びを爆発させた


それを見守るジルベールも少し笑顔になった


ジルベール「さあ、戻るまでがクエストだぞ」


ジルベールはその場に転送装置「テレパイプ」を設置し、四人はテレパイプの中へ入り、消えた











アークスシップ ゲートロビー




アークスシップはアークスの拠点となる移民船である


その大部分は居住エリアが多く、人口が多いシップだと1000万人はいるだろう


そのアークスシップの中にもう一つのエリアがアークスの施設である


ロビーは出撃ゲートや、クエスト関係のカウンターがあるゲートエリア


武器や装備品を扱い、一般市民の買い物が出来るショップエリア


アークスの疲れを癒すために作られた娯楽エリア、カジノエリア

の3つに別れている




アークスシップ4 ゲートエリア 出撃ゲート付近


出撃ゲートから惑星ナベリウスでロックベアを倒した少女三人と、それを見ていた少年一人が出てきた



ラナ「うーんっと!やっと帰ってこれたー」


リリア「流石のあたしもヘトヘトよ…」


フィーリア「そうですね…いたっ!!」


フィーリアが突然踞った


リリア「フィーリア!?大丈夫!?」


ジルベール「メディカルセンターに、早く!!」


ジルベールが冷静に指示し、フィーリアはメディカルセンターの一室に運ばれた



そこでジルベールは彼女の体を触診した


ジルベール「む?ここか?」

ジルベールがフィーリアの右足にあったやや青墨になった所を軽く押した


フィーリア「いっ!?いたたたっ!!」


涙目になって痛がったフィーリア

どうやらここが患部だろう


とそこにメディカルナースの人が入ってきた


「恐らく打撲でしょうね…強く地面に打ち付けたのが原因でしょう…三日間は安静にしてくださいね」


フィーリア「は、はい…ありがとうございました」


フィーリアは松葉杖を貰い、それを使って歩いた


リリア「ごめん…フィーリア…もっと早く奴が上に逃げたっ言えば…」


フィーリア「いえ…リリア先輩のせいじゃ無いです…私が不甲斐ないばかりでこんな…」


ラナ「ねぇ…そんな湿っぽいのやめよーよ!これでさ、サブクラス認定許可証発行してくれるからさ」



ラナが無邪気に笑った


それに釣られ、リリアとフィーリアも笑顔になる

リリア「ん?あれジルは?」


フィーリア「そう言えば…」


ラナ「何処行ったの?」


先程までいたジルベールが突如いなくなり、辺りを探す三人





ppppppp!


リリア「ん?誰?」

突然リリアの通信デバイスが鳴った



リリア「はいもしもし?」


ジルベール「おー、やっぱお前ら変えてなかったんだ番号」


リリア「ちょ!?え!?ジル!!??」


突然のジルベールの通信に驚くリリア


ジルベール「あー、なんやかんやで疲れたから簡潔に話すわ…お前らのサブクラス認定許可証は発行しといたからさ、後でクラスカウンターにでも行ってサブクラス設定しとけ、はい以上!」


p……




とジルベールの通信が終わった…


リリア「本当に簡潔すぎてこっちが困るわ…」


と静かにツッコミをした










アークスシップ ショップエリア



ジルベールはショップエリアのステージ広場のとある一角へと足を運んでいた


そこには全身が黒いフレームのキャストがいた



ジルベール「おーい、おっさーん!」


「む?おおジルか!任務終わりか?」


ジルベールにおっさんと呼ばれたこのキャストの男性

名前はジグ


アークスシップ一の武器製作の達人で、刀匠である


おまけにジルベールの刀をオーダーメイドで作った人物である



彼の作る武器は非常に高性能かつ、その人の戦闘スタイルに合わせて製作するので扱い易く、予約がかなり立て込んでいる




ジグ「ジルよ、お前の新しい剣が出来たぞい!」


ジルベール「本当!?」


ジグ「これじゃ!」


ジグが取り出したのは二振りの剣であった


全体的なフォルムは片刃の刃にその刃の部分が蒼い光を放っていて刀身は真っ黒い

段平状のフォルムは日本刀を思わせるが、幅広な刀身と日本刀の特徴の反りがない


試しにジルベールはその双剣を持った


重さ、長さ、重心の位置、そして持ち手の感覚…何れもジルベールの手に合い、自然と彼は笑みを浮かべた



ジグ「どうやら完璧のようじゃの」


ジルベール「ああ、完璧過ぎるぜ…言葉が出ないや…」


ジグ「刀匠として、お主程の剣士の武器を作れてワシは幸せじゃの」


ジルベール「それは言い過ぎだよ…俺なんかあの三英雄に勝てないって」


ジグ「そうかのう?いい加減そんな謙遜はやめて堂々と振る舞ったらどうかの?『蒼穹の剣士』」

蒼穹の剣士はジルベールの通り名でもある


これは二年前、ジルベールがアークスになって間もない頃に、アークス戦技大会という催しがあった

そこでジルベールは圧倒的な強さを見せ付けたのだ


そして当時の彼が全身蒼い衣装を来ていた為、蒼穹の剣士という通り名が生まれたのだ

この蒼穹の剣士=ジルベール・ナハトという名前はアークス内では知る人ぞ知る程の有名である




ジルベール「はは…蒼穹の剣士か…なんかそれ聞くとプレッシャーに押し潰されそうだよ…」

ジグ「良く言うわい!ワシにだってプレッシャーのかかる武器製作を依頼しおってからに…」


ジルベール「プレッシャーなんて…人にかける位なら飯にかけるわ!」



この二人はついつい長話をしてしまう間柄である


暫くその場に二人の笑い声が響いたのだった








そして暫くして








「お久しぶりっす!!!せんぱぁぁぁぁぁぁあああああい!!!」


ジルベールの後方から大声を上げて抱き付こうとしている少女が猛ダッシュで来た



ジルベール「ふん!( `_ゝ´)!」


グワシッ!!!

ジルベールは吶喊してきた少女の頭をアイアンクローで掴んだ


ジルベール「おい…いつもいつもいきなり抱き付くなって言ってるよな?ルカ」


ルカ「むぐぐ…強烈なアイアンクロー…でも!このラナ・ハーベスター、絶対に耐えて見せるぅぅ!!!」


ジルベール「で、何をしに来た?」


ジルベールがアイアンクローの拘束を解いた


ルカと呼ばれる少女は、ジルベールの一歳年下でフィーリアと同い年

茶色の短いツインテールの髪で、顔立ちは大きい瞳の活発な感じである
頭に結んでいるリボンが特徴の女の子である


「おいゴルァ!勝手に何処かに行くんじゃねぇ!!!」


とルカの後ろからドスの利いた声が響いた


声の持ち主は長身で、金髪の髪色でいかに不良っぽい顔立ちである

(モデルはファイナルファンタジー零式のナイン)

ジルベール「すまないな、イグナス…こいつの世話を押し付けちゃって」

イグナス「おいおい…お前の後輩扱いづらいって!もう少し躾しとけや!」

ルカ「イグナス先輩、バカだから何度も聞いても『そこらで暴れろ!』だけですもん!」


イグナス「ぁあん!?何か言ったかゴルァ!!!」

ジルベール「イグナス…いちいちそんな言葉にキレるな…」


イグナスはとにかく気が短く、キレやすい

しかし、彼の戦闘能力はジルベールに匹敵する程の実力者である

所謂、脳筋である



ジグ「おお!そうじゃ!イグナス、お主の槍出来たぞい!」

とジグが思い出した様に言った

イグナス「本当かジジィ!?」


ジルベール「お前…オーダーメイドしてたのか?」


イグナス「ああ、今の槍何かよ、その…合わねぇんだよ…手に」


そしてジグが取り出した一本の槍

フレームの色は

長さは2m程で、穂先は大きな刃が右に、左に鉤爪のような突起、先端には槍の刃がついていた


所謂、ハルバートと呼ばれる形状である


イグナス「良いぜ…この感じ…俺の手に合うぜ!」


とその場で槍えお振り回し始めたイグナス


ルカ「わわっ!?危ない!!」


ジルベール「イグナス!場所考えろ!」


イグナス「ん?おっとすまねぇ、つい昂っちまった」


ジグ「はっはっは…お主らは元気じゃのう」








 
 

 
後書き
新キャラ

イグナス・シュラウド 年齢18 種族 ヒューマン 性別 男 クラス ハンター/ファイター
イメージ声優 小野大輔


ジルベールとコンビを組む少年で幼なじみ
背丈は180~190程あり、手足のリーチが長く、それを活かしての広範囲攻撃が可能で対集団戦に強い
しかし、頭脳はラナに勝るとも劣らない程のバカ
性格は物凄く短気で、ちょっとやそっとの事ですぐぶちギレる
おまけに口が悪く、まさに不良


ルカ・ハーベスター 年齢17歳 種族ヒューマン 性別 女 クラス バウンサー/フォース
イメージ声優 大久保瑠美

ジルベールの幼なじみで現在、ジルベールとイグナスのパーティーに入っているバウンサーの少女
抜群の運動神経と高いテクニック適性を活かしてのジェットブーツの連撃、そしてテクニックの連携攻撃が得意
ジルベールの事を物凄く慕っており、彼の事を先輩と呼ぶ
性格は元気が絶えない非常に明るい性格
 
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