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ヴァレストの泉

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常識外の普通の学生

豪雨が降り注いでいる
木々は強い水の衝撃によって仰け反り、海は荒波を起こし、風は豪風と化して人々を襲っていた
《原因不明の異常気象が発生し____ガガッ________ちゅ________》
テレビのアナウンサーの声が無非常に響く
津波が押し寄せる地域もあった
地震が発生する地域もあった
正に天地鳴動、人々は混乱し尽くしていた

そんな異常気象の時に、そんな地域の大黒柱とも言える存在があった
それは『ヴァレストの泉』と呼ばれていた
その泉の中心が、異様に光った
赤、青、緑、ピンク、白、黒、黄色…に見えるがこれは金だ
それらが転々と点滅している
グワッ!と何かが異様に開いた
『____時は、満ちた』



《________二日に渡った異常気象現象。人々は落ち着きを取り戻し、今は復旧作業に行っている模様です____。ですが、その現象で死者、行方不明者合わせて六千人を超える悲しき自体が生まれました。現場の________。》
テレビ画面は真っ暗になった
それは、テレビを見ていた青年の仕業である
「………くっだらね」
青年はリモコンをテーブルに乱暴に置き、学生鞄を持って外へ出た
泉湖市はその異常気象には会わなかった
いや、ただ単に地域が離れていただけだが
泉湖市は普通の生活を送っていた
普通に駄弁ったり、普通に学校に行ったりと、思い思いの一日を過ごしていた
だが
今学生鞄を持って”学校ではない別の所に行こうとする”青年はその生活に飽き飽きしていた
「…………くっだらねぇな」
青年はそう呟いた
黄色に近い髪を揺らし、黄金色に輝く瞳をギラギラとさせる
俄かに怖そうなイメージだ。いや、不良と言うべきか
「………何も面白くねぇ」
青年は愚痴愚痴言いながら、いつもの場所へ行った


いつもの場所は河川敷だった
ここは青年にとってお気に入りの場所だった
青年は寝転んで眼を閉じる
これで誰にも邪魔されずに寝れる____。そう思った矢先
「おいおい兄ちゃんよぉ〜」
薄汚い連中の声が聞こえた
青年が眼を開けると、そこにはガラの悪そうな男達がいた
「ここ、俺らのテリトリーなんだよぉ〜。だ、か、ら…金目の物置いてってどっか行ってくんな〜い?」
アヒャヒャヒャ‼︎と、下品な言葉を並べる輩
青年はハァ…と溜息を吐き
「テメェら」
「あ?」



「そこ、危ないぞ(・・ ・・・・)」

青年がそう言った直後


ドバァン‼︎と、男達は吹き飛んだ
それは青年の周りにいた男達であり、青年に近づいていなかった一般人は何も起こっていない
青年は起き上がって倒れた男達を見下した
「…………つまんねぇな」
青年は学生鞄を持って違う場所に向かった


彼の名前は櫻木洸牙(さくらいこうが)

常識外の力を持った、至って普通の学生である




 
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