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魔法少女リリカルなのはStrikerS~青年と機動六課物語~

作者:雪月花
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第8話『第一回模擬戦 後編』

カズマ「スバル!バラバラに攻めるな!エリオと上手く連携を取って動け!」

スバル「うん!わかった!」


 ったく、あのガジェットドローン……本当に見た目以上に手強いな。
スバルとエリオの攻撃をいとも簡単にかわしやがった。


ティア「カズマ!ボーっとしない!いくわよ!」

カズマ「お、おう。キャロ威力強化頼む」

キャロ「はい!ケリュケイオン!」

ケリュケイオン[Boost up Burret Power]


 おお!?なんか力がわいてくる!これが、補助魔法の効果か……すげぇ~な。


ティア「いくわよ、カズマ!」

カズマ「ああ!」

ティア&カズマ「シュート!!!」


 よしっ、狙いは完璧威力も申し分ない……これで終わっ――――てない!?


カズマ「…な!?」

ティア「バリア?!」

キャロ「違います、これはフィールド系!」

スバル「ま、魔力が消された!?」


 そう、俺とティアの狙撃は確かにガジェットにあたった……はずなのだが本体には傷一つついていない。
そこまで強度があるのか?あの、フィールドは!


なのは『そうそう、ガジェットドローンにはちょっと厄介な性質があるの。それが攻撃魔法をかき消す、アンチマギリングフィールド……通称AMF。普通の射撃は通用しないよ』


 AMF……やっかな能力を備えてやがるな。
 っていうかなのはさん、先に教えておいてくださいよ……。


なのは『それに―――』


 なのはさんが説明している間もスバルがウィングロードを展開してガジェットを追いかけている。
なにやってんだ!あの馬鹿!


カズマ「スバル!深追いすんな!」

なのは『AMFを全開にされると――――』


 ガジェットが光を放つとスバルのウィングロードが途中で途切れた。


スバル「きゃぁぁぁぁぁーーー!!!!」


 そのままのスピードで吹っ飛んで向かいにあったビルに激突したスバル……まあ、あいつは頑丈だから大丈夫だろう……たぶん。


なのは『ああいう風に飛翔や足場作り、移動系魔法の運用も困難になる』


 おいおい、マジかよ。
なんだよ、そのチートくさい効果は!……ったく作った奴絶対性格悪いだろ。


シャーリー『まあ、訓練場ではみんなのデバイスにちょっと工夫をして擬似的に再現してるだけなんだけどね。でも、現物からデータを取ってるからかなり本物に近いよ』

なんは『対抗する手段はいくつかあるけど、まずはどうすればいいか素早く考えて素早く動いてみて』


 簡単に言ってくれるな、なのはさんは……。
 だけど……普通に射撃は出来ないし全開にされたら無闇に近づけない……。
ああもう!これなら普通の魔導士を相手にしていた方が楽だよ、コンチクショ!とは言っても俺的には方法が思いついて無いわけでもないからな。


カズマ「なあ、ティアはアレを何とかする方法はあるか?」

ティア「まあ、いくつか思いついてはいるけど?……あんたは?」

カズマ「俺も一応はある。キャロはどうだ?」

キャロ「はい、試してみたいのがいくつかあります」

カズマ「よし、それなら……エリオ、スバル聞こえるか?」

スバル『聞こえてるよ』

エリオ『こっちも大丈夫です』


 俺はエリオとスバルに通信を繋ぐ、どうやらスバルは無事のようだ。やれやれ、心配させやがって。


カズマ「よし、それならお前らにガジェットの足止めを頼みたい。もし、出来れば数を減らしてくれるとより助かる」

スバル『オーケー、任せておいて』

エリオ『やってみます』

カズマ「良い返事だ。二人とも頼むぞ」


 二人からの返事を聞いてから通信を切る。さて、時間ももったいないし急いでやりますか…。









 魔法少女リリカルなのはStrikerS~青年と機動六課物語~
 第8話『第一回模擬戦 後編』









 sideシャリオ・フィニーノ









シャーリー「いや~、みんなよく走りますね」


 私は、モニターでみんなの様子を見ながら呟くこれなら凄く良いデータが取れそう。


なのは「まだまだ危なっかしくてドキドキものだけどね」


 そう言いながらもなのはさんの顔は楽しそうに微笑んでいる。


なのは「ところでシャーリー、データの方はどう?」

シャーリー「良いのが取れてますよ。これなら、5機とも良い子に仕上がりますよ。レイジングハートさんも手伝ってくださいね?」

レイジングハート[All rigth]


 この調子なら、5人に凄く合った設定でデバイスが作れそう。
カズマくんには定期メンテナスをするようにきつく……きつ~く!言っておかないとね。









 sideカズマ・キサラギ









カズマ「……ん?」

ティア「どうしたのよ、カズマ?」

カズマ「いや………なんか少し悪寒が……」

ティア「はぁ?馬鹿なこと言ってないで、集中しなさい」

カズマ「へいへい」


 そうだな、まずは模擬戦を終わらせる事だけを考えるか…。


キャロ「フリード、ブラストフレア!」

フリード「きゅく~っ!」


 フリードの口に炎が集まり一つの球体となる、なんかかっこいいな。


キャロ「ファイア!」


 炎の玉が三体のガジェット目掛けて飛んでいく、なるほど魔法攻撃は通らなくても物理的攻撃や熱は通るかもしれな――――って効いてない!?
いや、わざと少し外したのか?


キャロ「我が求めるは戒めるモノ捕らえるモノ。言の葉に答える鋼鉄の縛鎖。錬鉄召還!アルケミックチェーン!!!」


 地面に魔法陣が浮かび上がりそこから複数の鎖が現れガジェットを捕らえる。
おお!?召還魔法ってこんな風にも使えるんだな。そんな中一体だけそれから逃れる、あれが、俺の獲物か。


キャロ「カズマさん、お願いします!」

カズマ「ああ、任せろ!」


 短く告げると俺は残りのガジェットの後を追うために屋上を蹴って、ポケットから小型のカプセルを取り出し投げる。


カズマ「こい!スザク!」


 スザクを出現させてその上に乗りガジェットの後を追いながら杖をガジェットに向ける。
俺の射撃から逃げられると思うなよ!


カズマ「……魔力弾生成!」


 構えた杖の先にいくつかの魔力弾で円を作りさらにそれぞれの魔力弾から杖先に集中させる。
 ものの数秒で魔力は一つに集まり狙いを定める。


カズマ「これでも、くらえ!イビジブルバスター!」


 それを一気に射出しガジェットめがけて一直線、だが当然AMFのせいで本体にはとどいていない。


カズマ「うぉぉぉぉぉぉっ!!!」


 そんなのはお構いなしで撃ち続ける、するとガジェットのAMFが徐々に弱くなってくる。
最後には貫通して破壊完了……と。









 sideシャリオ・フィニーノ









シャーリー「ひやぁ~……擬人的に作ったとはいえAMFを貫通させるなんて思いもしませんでしたよ。あれで魔力ランクBなんですか?」


 私は、モニターを見ながら驚いている。それを見て横で見ているなのはさん。


なのは「まあ、まだまだ荒削りだしね。それに、彼ならあの新デバイスを使いこなせると私は思うんだよね」

シャーリー「あのデバイス………をですか?まあ、そうかもしれませんけど、あれはまだ開発途中ですよ?」

なのは「そうなんだ………ちなみにどこまで出来てるの?」

シャーリー「本体の構造は大体できています。ですけどAIとそのスペックがどうも上手くいかないんですよね」

なのは「それなら、私のデバイスを元にしてみたらどうかな?」

シャーリー「レイジングハートさんのをですか?………それなら上手く行くかもしれません。早速このあと試してみましょう」


 これから、忙しくなりそう。









 sideカズマ・キサラギ









カズマ「ふぅ~……終わったか…」


 ガジェットの破壊を確認した後俺はその場に座り込んでティア達に通信を入れた。


カズマ「ティア、こっちは片づいた。そっちはどうだ?」

ティア『こっちも終わったわ。後はあんたが戻ってくればOKよ』

カズマ「りょ~かい。一応敵が残ってないか辺りをサーチしてから戻るよ」

ティア『わっかた。急ぎなさいよ?』

カズマ「はいはい。………さて―――ととっ」


 ティアとの通信を切った後に立ち上がろうとするが半分くらい立つと足から力が抜けて再びその場に座り込む。


カズマ「ありゃりゃ……魔力を使いすぎたみたいだな。……情けないな俺…」


 まっ、遅かったら迎えに来るだろそれまで待ってればいいか……。
ふぁ~あ……眠い。やっぱり徹夜明けは辛いよ……な………zzzzz。










 side高町なのは









なのは「………まったく、心配して探しに来てみれば…」


 ティアナからカズマくんだけ帰ってきていない言われたから探しに来てみれば……。


なのは「まあ、あれだけ大量の魔力を消費すればとうぜんかな?どうしよっか、レイジングハート」

レイジングハート[とりあえず起こした方がよろしいのでは?]

なのは「そうだよね。お~い、カズマく~ん、お~き~て~」

カズマ「うぅ~ん……あと24時間……」


 どんだけ寝る気なの?カズマくん……。
 って言うか、起きてない?

なのは「お~き~な~さ~い~!」

カズマ「……イタイ…」


 起きないなら実力行使、ほっぺを抓ってみる。
すると、痛がって眉をひそめながら目を開ける……だけど焦点が合っていない。


なのは「起きた?カズマくん」

カズマ「なのは……さん?」

なのは「うん。そうだよ」

カズマ「……なのはさん」


 再び私の名前を呼ぶとカズマくんの手が私に伸びてきて抱き寄せる。
そして、カズマくんの顔が徐々に私の顔に近づいてくる。こ、これってもしかしてキ、キス!?


なのは「えっ!?ちょ、ちょっと!?カズマk―――」

ティア「なーにしてんのよ!あんたはー!!」

カズマ「ぶるふぇあ!?」


 突然現れたティアナの蹴りが炸裂してカズマくんは吹っ飛ばされてビルに激突する。
助かったのかな?これって……それよりカズマくんは生きてるかな……。


ティア「はぁ…はぁ…はぁ…なにやってんのよ!この色魔が!なのはさん、大丈夫でしたか?」

なのは「う……うん。それよりもカズマくんが……」

ティア「ああ、大丈夫ですよ。それより、なのはさんエリオとキャロと先に戻っててください。あたしとスバルはカズマを回収してから戻りますから」

なのは「え、で…でも……」

スバル「大丈夫ですから。エリオ、キャロよろしくね」

エリオ「は、はい」

キャロ「行きましょう、なのはさん」









 sideカズマ・キサラギ









カズマ「いたたたたぁ~………い、いったい何が起こったんだ?」


 体中のの痛みに耐えながら体を起こす。すると"カチャリ"と何かを向けられる音が聞こえ視線を向けるとそこにはアンカーガンを構えたティアとニコニコと怖い笑顔をしているスバルの姿があった。


カズマ「あの~……ティアナさん?なんでアンカーガンを俺に向けているのでしょうか…?」

ティア「自分の胸に手を当てて考えてみなさい」

カズマ「はぁ?」


 言っている事の意味がよくわからないな……これは逃げた方が良さそうだな……って、うおぉ!?
逃げようとしていた俺の体にはいつの間にかバインドが巻かれていた。

う……動けない。


スバル「駄目だよ~カズマ。逃げようとしちゃあ…」

カズマ「てめぇ、スバル!ティア!俺に何の恨みがあるんだ!?」

ティア「恨み……ですて?だから……それは、自分の胸に聞けって言ってるでしょ!クロスファイヤー―――」

スバル「そうだよ!カズマ!リボルバー――――」

カズマ「ちょ、ちょっとま――――」

スバル&ティア「シュート!!」

カズマ「ぎゃぁぁぁぁー!?」 
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