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八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる

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第十四話 今度はメイドさん、本当に色々な人が来るその三

「そうした人がいたりするから」
「絶対のヒーローていないの」
「そうじゃない人もいるのよ」
 こう話すのだった。
「そういうことなの」
「わかったわ、そのこともね」
「いい人もいるけれど」
「癖のある人もいるのね」
「善人と言えない人もね」
 いるということをだ、詩織さんはイタワットさんに話していた。そしてそのことを話してからだった。イタワットさんは頷いてから言った。
「覚えておくわね」
「そうしてくれるのね」
「うん、それとサイドカーだけれど」
 イタワットさんはここでこうしたことも言った、今度はサイドカーのことだった。
「実家でも売ってるけれど」
「あれも格好いいしね」
「ええ、ただ運転は難しいのよ」
 こう詩織さんに話すのだった。
「横にもう一両あるからその分ね」
「車体が重いからよね」
「そうなの、その一両が影響して動きにくくもなるし」
 このこともあってというのだ。
「運転は難しいのよ」
「いいことばかりじゃないのね」
「こけにくいけれど」
 それでもというのだ。
「カーブも難しいから」
「普通のバイクとはまた違うのね」
「そうなのよ、だから私はどっちかっていうとね」
「普通の方?」
「そう、そっちのバイクの方が好きよ」
 そちらの方がというのだ。
「運転するのなら」
「そうなのね」
「ええ、私が一番好きなのは七五〇よ」
 僕は横で聞いていてある話を思い出したその話は昔週刊少年チャンピオンでやっていた七五〇ライダーという漫画だ。
 そしてイタワットさんもだ、笑って言った。
「私七五〇ライダーなのよ」
「七五〇ライダー?」
「日本にあった漫画だけれど」
「ちょっと。知らないわ」
「ううん、昔の漫画だしね」
「何処の雑誌で連載してたの?」
「ええと、確かね」
 ここで僕は言おうと思ったがイタワットさんはその前に言った。
「週刊少年チャンピオンよ」
「あの雑誌ね」
「詩織ちゃんも読んでるのね」
「そうよ、ただね」
「ただ?」
「私はあまり読んでないわね」
 僕はその話を聞いてそうだろうと思った、何しろチャンピオンは週刊少年チャンピオンだ、女の子はあまり読まない。
 それでだ、詩織さんの言うことは納得した。
「私はどっちかっていうと少女漫画派よ」
「日本の」
「インドネシアでも日本の少女漫画読んでるわよね」
「一応ね、けれど私は少年漫画も読むのよ」
「チャンピオンとか」
「サンデーとかマガジンもね」
 何故かジャンプはなかった、僕はその中ではサンデーが一番好きだ。関係のない話だけれど。
「ああいう雑誌もあるわよ」
「やっぱり向こうの言葉よね」
「ええ、私は日本語も読めるけれど」
 このことは当然だった、インドネシアにあっては。
「インドネシア語になってるわよ」
「やっぱりそうなのね」
「アメリカでもそうだヨ」
「中国でもある」
 ジューンさんと水蓮さんもこうイタワットさんに言った。
「日本の漫画は英語訳されてるヨ」
「漢字ばかりある」
「うちもよ」
「勿論タイでもそうよ」
 ダエさんとラブポーンさんもそれぞれイタワットさんに言って話に入って来た。
「ベトナム語ね、今のね」
「タイ語で書かれてるよ」
「やっぱりそうなるわよね」
 詩織さんも皆の話を聞いて納得した顔で頷いていた。
「それぞれのお国でね」
「そうだな、考える時の頭の中の言葉もな」 
 留美さんがここでこう言った。
「それぞれの国の言語で、だしな」
「あっ、そういえばそうよね」
 美沙さんが留美さんの今の言葉に頷いてこう言った。 
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