| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

剣の世界で拳を振るう

しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

植物伐採と俺無双

このアインクラッド第一層には、《リトルネペント》と言うモンスターが存在する。
やつらは森に生息し、個体、実付き、花付きと大きく三種類に分けられる。
件のモンスターはそれといって強くはない。
しかし、実付きが持つ実を破壊した場合、仲間を呼び出すと言うビックリトラップがあるのだ。
呼び出される仲間は制限がなく、(タゲ)いが外れるまで逃げるか、倒し続けるかのどちらかになる。
後者の場合、POPするよりも早く全滅させなくてはならないが、一層の段階では難しいことこの上ない。


「おっらぁ!」

まぁ、何が言いたいのかと言えばレベリングに最適と言うことである。

「オラオラオラオラ!」

上段蹴りから腰の拳を抜刀して斬り降ろし、そのまま回転して踵落とし。
破裂するようなエフェクトと共にガラスの粒子の如く天へと上っていく。

「わっははははははははは!」

約2時間前に実付きを発見して速攻で破壊した。
それから休まずに狩り続けて今では結構レベルもあがっている。
因みにLV15。

リトルネペントの攻撃は主に二種類。
持ち前の触手で攻撃するか、体当たりかのどちらかだ。

「ふっ!ほっ!てりゃぁ!」

動きは全て単調なので、避けながら攻撃することも容易いのだ。

「まだまだ行くぞコラぁ!」

今日から徹夜するのだと決めているのだ。
これから少なくとも3日はこのまま戦い続けるつもりである。














――――3日後。

「ぜぇ…はぁ…ふぅあ!」

満身創痍。
HPは減ってないものの、疲れは蓄積されている。
段々動きが鈍くなってきて、そろそろ攻撃に当たりそうである。

リトルネペントの数は6体程。
終わらすには逃げるか殺るかしかない。
よって――

「もう一踏ん張りだ!」

全匹倒すことにする。

「ふっ!せい!オラァ!」

先ず一体目。
掌挺で打ち上げ上段回し蹴りで地面に叩きつける。
そのまま回りながら剣を腰から抜いて突き立てる。

「そ…りゃあ!」

二体目に直ぐ様接近して前蹴りで宙へ浮かす。
そして横凪ぎに一閃し倒す。

「ふっ!おっと…」

左右にリトルネペントが位置取り、同時に触手を振り回す。
空かさずバックステップで回避し、再び接近する。

「華宵刀斬!」

足元を横凪ぎに切り払い、顔を狙って剣を突き刺す。
そのまま凪ぎはらって横に一閃。
現実での技であり、俺が編み出した技でもある。

「遅い!」

もう一体の方に蹴りを御見舞いし、倒れたところへ踏み潰す。
地団駄を踏むように何度も踏み潰し、倒した。

「残り二体!荒雷天脚!」

一体を切り上げつつ蹴り上げ、宙へと飛ばす。
剣を突き刺して踏み台にし、跳躍。
回転しながらリトルネペントの腹部?に蹴り込んで地面に叩きつけた。
叩きつけられたリトルネペントは、地面についた瞬間に破裂し、
残す一体となる。

「んん!?何だぁ!?」

残りの一体は体から緑色のオーラを放ち始めた。
そして今まで二本だった触手が四本になり、奇声を上げながら突っ込んできた。

『キシャァ!キシャッ!キシャア!』

ブンブンと振り回される触手は二本の時と違って避けずらさが倍である。
辛うじて避けるものの、段々と掠り始めて来た。

「あ!ぶ!ねぇ!なぁ!コラぁ!」

最後の連撃をしゃがんで回避し、その要領で足払いを仕掛ける。
ドサリと倒れたところへすかさず蹴りを放ち、間を取る。

「はぁ…はぁ…何かすげぇ。
こんなの見たことねぇな。所謂イレギュラーか…」

跳ね起きの様に飛び上がって俺と対峙するリトルネペント希少種(仮)。

「ふ、ふ、ふぅ……」

息を整えつつ相手を見る。
厄介なのは触手。
俺の防御力は紙同然。
ならば――――

「攻撃させなきゃいいじゃない!」

俺は真っ直ぐリトルネペント希少種(仮)に走りだし、振りかざされた触手を根元から切断する。
一瞬で四本を切り落とし、回し蹴りを顔面に打ち込んだ。

「まだ俺のバトルフェイズは終了してないぜ!」

『キシャッ!?』

お!こいつ反応しやがった!

「テンションアップ!オラァ!」

俺はガゼルパンチの様にアッパーをしてリトルネペント希少種(仮)打ち上げる。
そして――

「無ー駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄…無駄ぁ!!!」

――――有名なラッシュを御見舞いしてやった。

パァンッ と、リトルネペントが弾けて経験値、コル、アイテムのシステムメッセージが表示される。
そしてそれと同時にレベルアップのファンファーレが鳴り響く。

「ん、レベルアップか。
……何だこれ?アイテム?」

習得アイテムの所に《オーラ・グローブ》と言う名前が表示されていた。

「…装備品?……籠手か」

俺はそのアイテムをクリックし、詳細を見てみた。

《オーラ・グローブ》

STR10%UP AGI5%UP

武器使用可

「すっご!やぁった!良い物ゲット!」

どうやら防具と武器の兼用だったようで、俺のスタイルにピッタリのドロップ品だった。
俺は早速装備をして見る。

「何これ困る」

手には確りと籠手が装備されている。
しかし、その籠手から青色のオーラが吹き出ているのだ。
見た目カッコいいが、人前に出れば確実にバレる。
そうなれば必ずアイツがやって来るだろう。

「……暫く封印だな」

俺はアイテムウインドウを開き、何かあった時のためにショートカットに登録しておくのだった。 
 

 
後書き
PN.Ken:LV21
武器:アニールブレード(+4)
防具:頭:なし
体:ブロンズウェア
腕:シールグローブ(オーラ・グローブ)
足:ブーツ
飾:なし


STR:563
VIT:402
DEX:201
AGI:433

Skill

片手長剣(421)
投剣(162)
索敵(456)
武器防御(203)(反らし込み)
戦闘回復(136)


 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

感想を書く

この話の感想を書きましょう!




 
 
全て感想を見る:感想一覧