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リリカルアドベンチャーGT~奇跡と優しさの軌跡~

作者:setuna
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第十話 時空管理局

 
前書き
大輔達が時空管理局と接触。
ユーノ「リリカルアドベンチャー、始まります」 

 
大輔達は再び、ビルの屋上でジュエルシードを探していた。
大輔「見つからねえな」
大輔が溜め息を吐きながら辺りを見回した。
フェイト「もう1度、強制発動…は駄目?」
大輔「駄目だ。またあんな目に合うのはごめんだぜ。俺もまだ死にたくねえもん…」






























はやて「ワームモン、はい、あーん」
ワームモン[あーんっ…美味しい!!]
はやて「ほんまに?よかった~」
ワームモンに箸やフォークを使う事は出来ない。
犬食いは行儀が悪いと言うことではやてが食べさせている。
ワームモンは小さい口いっぱいにはやての作った料理を食べてくれる。
賢「そんなに焦らなくても誰も取ったりしないよ」
しばらくしてワームモンがひっくり返っていた。
はやて「ワームモン?」
ワームモン[お腹一杯!!]
賢「そんなにがっついて食べるからだよ」
食事を口に運びながら苦笑する賢。
最近だが、笑える回数が増えてきたような気がする。
多分、この温かな雰囲気がそうさせるのだろう。






























ブイモン[そういえばさ、最近フェイトに空の飛び方を教わってるんだ]
大輔「は?お前、デジモンなのに?」
ブイモン[うん、でもどういう訳か、フェイトやなのはみたいな攻撃魔法とかは出来ないんだよなあ。空を飛ぶくらいしか出来ないんだ。色々試したんだけど]
恐らくは、次元漂流した際にジュエルシードのエネルギーを取り込んだことで魔力を得たのだろう。
身体は以前より軽く感じるし、進化した後の負担もかなり小さくなっている。
ブイモン[俺はまだまだ強くなる]
その時、大輔達がジュエルシードの波動を感じた。
アルフ「ジュエルシードが発動した!!」
ジュエルシードの波動を感じたアルフが叫んだ。
大輔「デジメンタルアップ!!」
ブイモン[ブイモンアーマー進化!燃え上がる勇気!フレイドラモン!!]
ブイモンがフレイドラモンにアーマー進化し、大輔とフェイトと共にジュエルシードの元に向かって飛び立つ。
































賢「それじゃあ行ってくるよ。」
はやて「夕飯までには帰ってくるんやで?」
賢「うん」
賢もジュエルシードの波動を感じ取り、ワームモンを連れて、八神家を後にして、ジュエルシードの元に向かった。






























ジュエルシードの反応があった場所、海鳴臨海公園では、ジュエルシードによって怪物と化した木が動き出そうとしていた。
なのはと共にその場に駆けつけたユーノが直ぐさま結界を発動させた。
同時に大輔達も到着した。
大輔「あれはジュエルシードの影響で怪物化したのか?」
フェイト「多分ね、あの子達もいる。」
フェイトの視線がなのはを捉えた。
大輔「よし、あいつの相手は俺がする。」
フェイト「え?でも…」
大輔「心配すんなよ。それに1人で背負うなって言ったよな?」
フェイト「うん…気をつけて…」
大輔「ああ…」
大輔は地面に降りると、奴との相性がいいであろう、フレイドラモンの甲冑を身に纏う。
ユーノ「まさか、大輔さんはあれに1人で戦うつもりなのか!?無茶だ!!」
なのは「大丈夫だよ。ユーノ君。」
ユーノ「なのは?」
なのは「大輔さんは強いよ。」
遼「そうだな。まあ、楽勝だろ。」
大輔の実力は戦ったことのあるなのはと遼が良く分かっていた。
木の怪物の根元が罅割れ、根が触手のように襲い掛かってくる。
大輔「ナックルファイア!!」
拳から放たれた炎が、根に炸裂し、残った根はガントレットの爪で切り裂いていく。
しかし、新たに出て来た根が大輔を覆う。
アルフ「大輔!!」
フェイト「大丈夫、大輔は無事だよ」
アルフ「え…?フェイト、分かるのかい?」
フェイト「うん、私は大輔を信じてるから」
大輔「フレイムシールド」
フェイトがそう言うのと同時に大輔は炎の膜を纏い、それを焼き払う。
大輔「クローエクスプレス!!」
ガントレットの鈎爪を怪物に向けて勢いよく繰り出すが、バリアで防がれた。
アルフ「あいつ生意気にバリアなんか張りやがったよ!!」
フェイト「今までより強い…」
フェイトはバルディッシュを握る手に力を篭めた。
フレイドラモン[大丈夫だ。大輔はあんな奴には負けない]
フレイドラモンがフェイトを安心させるように言う。
フェイト「そうだね」
フレイドラモン[それに…]
大輔に向けて、再び伸ばされる根を緑色の影が切り刻む。
大輔「一乗寺!!」
賢「…助けに来たよ本宮君、テスタロッサさん」
笑みを浮かべて現れたのは賢とスティングモン、両手の甲から飛び出たスパイクを構えた。
大輔「…じゃあ、一乗寺。俺が強烈なのを奴に喰らわせるから、気を引き付けといてくれ」
賢「…分かった。スティングモンはフレイドラモンと一緒にテスタロッサさん達を」
大輔がライドラモンの甲冑に換装し、少し距離を取る。
賢「ムーンシューター!!」
掌大の大きさの魔力弾を放ち、根を迎撃。
賢「スパイキングフィニッシュ!!」
魔力で形成したスパイクで貫こうとしたが、バリアで妨げられたが、バリアに罅が入る。
フェイト「バリアに罅が!!」
フレイドラモン[今だ大輔!!]
大輔は一気に怪物に向けて駆け出す。
一気に怪物との距離を縮めると、フレイドラモンの甲冑に換装。
ライドラモンの甲冑の機動力とフレイドラモンの甲冑の攻撃力を合わせた一撃。
大輔「ファイアロケット!!」
炎を纏った体当たりはバリアを粉砕し、怪物を灰燼と化した。
アルフ「やった…あいつらやったよフェイト!!」
フェイト「凄い…凄いよ2人共!!」
簡単に怪物を倒した二人に、フェイトとアルフは色めき立ち、フレイドラモンとスティングモンは当然のような表情をした。
フレイドラモン[さあ、フェイト。ジュエルシードの封印を]
フェイト「うん!!」
なのはもレイジングハートをジュエルシードに向ける。
なのは「ジュエルシード、シリアル7!!」
なのは、フェイト「「封印!!」」
なのはとフェイトが同時にジュエルシードを封印する。
光と共に封印されるジュエルシード。
そのジュエルシードを挟んで、フェイトとなのはは睨み合う。
フェイト「…ジュエルシードには、衝撃を与えたらいけないみたいだ」
なのは「うん。夕べみたいな事になったら、私のレイジングハートも、フェイトちゃんのバルディッシュも可哀相だもんね」
フェイト「だけど…譲れないから」
フェイトはそう言うとバルディッシュを構え、バルディッシュがデバイスフォームになる。
なのは「私は…フェイトちゃんと話をしたいだけなんだけど」
なのはのレイジングハートもデバイスモードになる。
なのは「私が勝ったら…ただの甘ったれた子じゃないって分かってもらえたら…お話…聞いてくれる?」
なのはの真剣な表情に、フェイトは小さく頷いた。
フェイトとなのはは同時に動き、お互いのデバイスを振りかぶった。
それが同時に振り下ろされ、激突するかと思われた時、2人の間に光が迸り、魔法陣が現れる。
そして、何者かがレイジングハートを素手で掴み、バルディッシュをデバイスで受け止めた。
?「ストップだ!!ここでの戦闘は危険すぎる!!」
受け止められたなのはとフェイトは呆然としている。
?「時空管理局執務官、クロノ・ハラオウンだ!!詳しい事情を聞かせてもらおうか」
そこにいたのは大輔と賢と同じくらいの背丈の黒髪の少年だった。
ユーノ「時空管理局?」
ユーノが呟く。
クロノ「まずは2人共武器を引くんだ」
クロノと名乗った少年はなのはとフェイトにそう命令する。
3人は地面に降りていく。
クロノ「このまま戦闘行為を続けるなら…」
アルフ「フェイト!大輔!フレイドラモン!撤退するよ!!」
賢「テスタロッサさん!!」
賢がジュエルシードを拾い上げ、フェイトに投げ渡す。
大輔「早く逃げろ!!」
フェイト「う、うん!!」
フェイトはジュエルシードを持って逃げようと背中を向けた。
クロノ「そうはさせるか!!」
クロノがフェイトに向けて、魔力弾を放った。
フレイドラモン[しまった!!]
魔力弾がフェイトに直撃するかと思われた瞬間。
遼「女の子には優しくしないと駄目だぜ坊や?」
間に入った遼が剣で魔力弾を弾いた。
フェイト「あ…」
遼「ほら、早く逃げな」
アルフ「フェイト!!早く!!」
アルフに急かされ、フェイトはその場を離れていく。
クロノ「貴様!!」
賢「ヘルスクイーズ!!」
甲冑の頭部の触手が伸びて、クロノを拘束する。
クロノ「しまった!!」
賢「悪いですが、暴れられると厄介なので、魔力を吸収させて貰います。」
触手が触れた部分から魔力が急激に吸われたクロノは暴れる前に脱力した。
クロノ「ぐっ…」
大輔「魔力吸収なんて凄い技持ってるな」
遼「敵としては戦いたくないな」
賢「まあ、これもスティングモンの力でもあるんですよ。それでどうします?」
遼「ん?」
大輔「ジュエルシードの回収作業を妨害した挙げ句、作業者に危害を加えようとしたこいつのことだよ」
大輔が指差すのはギリギリまで魔力を吸収されたことで、まともに身体を動かすことも出来ないクロノ。
遼「とにかくこいつが何者かを問い詰めないとな。おい、坊や」
屈んで、こちらを睨んでくるクロノと目線を合わせる。
遼「お前何者だよ?」
クロノ「くっ…貴様らっ…自分達が何をしているのか分かっているのか…!!」
遼「ん?ジュエルシードの回収作業を妨害した挙げ句、作業者、しかも女の子に危害を加えようとした大馬鹿野郎に正当防衛の鉄槌を下しただけですが、何か?」
クロノ「…くっ!!」
確かに先に攻撃を仕掛けたのはクロノなので、遼の言う通り正当防衛が成り立つ。
遼「お前の質問には答えたんだからお前も答えろよ。お前何者?」
クロノ「先ほど名乗っただろう!!僕は時空管理局執務官、クロノ・ハラオウンだ。君達の行動は公務執行妨害に当たるぞ!!」
大輔「時空管理局…フェイトが言っていたあれか…とにかく俺と同い年のくせして上から目線が気に入らねえな!」
クロノ「失礼な!僕は14歳だ!!」
それを聞いた遼と大輔と賢は固まる。
遼「何!?14歳!?じゃあお前、俺と同い年だってのか!!?」
大輔「そんな馬鹿な!!俺より3つも年上!?背なんて、なのはとどっこいどっこいじゃねえか!?嘘つくな年齢詐称野郎!!」
賢、遼「「ぷっ」」
クロノ「ぐはっ!!」
賢と遼が吹き出し、大輔の発言がクロノの心に深く突き刺さる。
クロノは同年代の男子に比べて低い。
下手をしたら小学生よりも。
なのは「だ、大輔さん!!いくら本当のことでも可哀相だよ!!(悪気無し)」
ユーノ「大輔さん、本当のことでも言っていいことと悪いことがありますよ。後、賢さんも遼さんも笑わないで下さい。(悪気無し)」
ツカイモン[まあ、確かになのはと身長は変わらないが(悪気無し)]
2人と1匹の発言にクロノがうなだれる。
恐らくフォローの為に言ったのだろうが、逆にとどめになっていることを自覚していない。
自覚が無いからこそ、その言葉には遠慮が無いのだ。
ドルモン[君君、いくら大人ぶりたいからって年齢詐称はいけないんじゃない。]
遼「こらこらドルモン、坊やは身長や実年齢を気にする多感な年頃なんだ。それ以上酷いことを言うんじゃない。」
大輔「いや、あんたも言ってること目茶苦茶酷いです」
ブイモン、ワームモン[[ぷっ]]
退化したブイモンとワームモンが吹き出した。
大輔「…どうしたもんか……」
大輔がボソッと呟いた。
?『ちょっといいかしら?』
空中に画面が現れ、女性が映る。
大輔「あんた誰だ?」
?『私は、時空管理局提督、リンディ・ハラオウンよ』
大輔「また時空管理局か…」
リンディ『…それにしてもあなた達、うちの執務官のコンプレックスを見事に抉ってくれちゃって。ほらクロノ、しゃんとなさい』
リンディがクロノに声をかける。
クロノ「は、はい、艦長。」
クロノは何とか復活したようだ。
クロノ「艦長、申し訳ありません。1人を取り逃がし、ロストロギアも奪われてしまいました。」
リンディ『まあ、ロストロギアの暴走が防がれただけでもよしとしましょう。それで、あなたの言うとおり、こちらにも落ち度があるわ。執行妨害については不問にするから、あなた達の詳しい話を聞かせてくれないかしら?クロノ、彼等をアースラに連れて来てもらえる?』
クロノ「了解しました」
賢「ああ…はやてに怒られる…」
大輔「仕方ねえよ。覚悟を決めろよ一乗寺」
これが大輔達の時空管理局との出会いであった。
 
 

 
後書き
遼が参戦したことで更に扱いが悪くなったという。 
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