| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

Fate/staynight/the/crossovermoment

しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

正義

 
前書き
前回の続きです。
感想が聞きたいのでコメント下さい!! 

 
彼の身体は剣で構成されていた。
心は鋼、信念は鉄、彼の人生は完璧に近い望まれた結果が生み出した結末を迎えた。
正義、自身の正義を信じ悪を切り裂いた。
苦しんでいる人間に救いの手を安らぎを求める人間に力を「正義のヒーロー」気取りの彼は殺した。
殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して正義を貫いた。
弱者を守る為に悪を殲滅する為に自分の欲を満たす為に彼は殺した。
何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も剣を振るい悪の息の根を止めた。
建前で罪を重ねた強者、悪を数え切れない人間を殺した。
建前で悪「人間」を殺した。
彼は自分の罪を理解した上で「人間」を殺して殺して殺して殺して殺して殺して彼は生き延びた。
数多の戦場を駆け巡り彼は力「投影」を振るった。
彼は世界を救い一度は本当の救世主「正義のヒーロー」の地位に登り詰め満身した。
自分が世界を救った本当の「正義のヒーロー」に成れた。
殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して救って救って救って救って救って救って救って終わる。
彼は自覚している。自分は本当は「正義のヒーロー」じゃない、本当は「薄汚れた殺戮者」と彼は知っていた。
救って人間の数と殺して人間の数は圧倒的に救った人間の方が多い。
世界の危機を救ったのだ救った人間の数が多いのは当然と言える。
でも、救われなかった人間の数は殺した人間より多い。
救う為に犠牲にした。勝つ為に犠牲した。守る為に犠牲にした。
全人類と一人の人間を秤に掛けてはらない。彼が「正義のヒーロー」に憧れ学んだ結果が犠牲だ。
例え、愛する人間でも、例え、親友でも、例え、生涯を共に歩んだ「人間」でも全人類を護る為なら犠牲にした。
救える命を無視した。助けられる命を無視した。敵を殺した。
剣を振るい彼は人間、同類を殺して殺して殺して殺して殺して殺し尽くした。
目の前で仲間が殺されても目の前で家族を殺されても彼は剣を振るい殺した。
何度も何度も何度も剣を振るい最後は彼以外の人間は戦場から消えた。
仲間の屍、弱者の屍、助けた救った人間の屍の山の上に彼は立っていた。
彼は殺しに快楽なんて感じない。なのに彼は屍の上で笑っていた。
無意識に心の底から彼は笑い泣いた。
気付いていた。でも、信じられない。信じたくない。彼の勝手な思想が「殺した」
最後の結末は彼の望んだ結末で罪を償う最高の結末で彼自信を開放する「終末」だった。
信じていた信頼していた仲間に裏切られ救った人間達から罵倒と石を投げ捨てられ彼は言った。

「私は・・・・・・・救えたか?」

彼が最後に残した言葉の意味は分からなかった。
でも、彼が最後の最後まで望んでいた「 」は理解出来た。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

目を覚ませば知らない天井が広がっていた。
知らない部屋、知らないベットの上、知らない匂いが、俺の脳を刺激する。

「目、覚めた?」

女の子の声?

「オ〜〜〜〜〜イ?
生きてる?」

濡れたタオルを額に広げ、俺の目を見つめる。

「アンタ、泣いてんの?」

少女は俺の目を見て戸惑った。
自分では泣いてるのか分からない。でも、悲しい気持ちで胸が引き裂かれそうで・・・・・・・
俺は彼の夢を見ていた。彼の夢は真実の夢なのか悲劇の夢なのか偽りの夢なのか判断出来ない。
でも、真実で彼の彼が人間だった頃の記憶「夢」なら、彼は孤独だ。

「泣いてるのかな・・・」

彼は世界を救う為に戦い理性を失った。
彼が悪なのか善なのか、俺には分からない。
彼の夢は世界を救う「正義のヒーロー」彼が実現したい実現したかった「夢」は「 」で全人類の「 」だ。
俺の師匠と似た夢、理想的で実現不可能に近い夢を彼は実現した。
実現の代償が彼の命でも彼は諦めず前に進んだ。

「泣いてる、泣いてるわよ!」

なんで、大声で言うんだよ?
相変わらず体は動かないが耳は声を音を拾っている。
近くで大声で言われると耳が痛い。

「あぁぁ!!モォオ!」

少女はハンカチをポケットから取り出し、俺の涙を拭いた。
念入りにハンカチで俺の目元をゴシゴシと拭く。そこで俺はようやく泣いていた実感が湧いてきた。

「ありがとう・・・・・」

「感謝の言葉が足りん。
後、感謝するなら、アイツにしなさい」

少女の背後に見覚え有る男が出現する。

「アーチャー?」

自分でも以外だが・・・・・・驚かない。
助けられた実感と自分が無様に助けられた事実を脳裏に浮かべるが彼の助けが俺の窮地を救った。
なら、感謝するのが最低限の筋だ。

「助けて・・くれて・ありがとな」

「礼には及ばんさ」

彼は呆れた顔で言った。

「本当に不思議な少年だよ、君は」

「不思議?」

「致命傷、即死の一撃で絶命せず。
自力で治癒する。
不思議と言わずなんと言う?」

致命傷、即死の一撃?
その一言で思い出した。

「俺・・・・・死んだ・・・死ぬ・・・・なんで・・・俺?」

致命傷、一撃で確実に死に至る一撃で俺は生きている?
大量の出血で首を切られて意識が薄れて、アーチャーが助けて、俺は・・・・・?

「自己回復魔術の類で回復した線が妥当だけど。
即死の攻撃で回復が間に合う訳、ないわよね?」

「一人の男を除いて・・・だが」

英霊「アーチャー」は微妙な表情で言った。
その表情は自分で自分を語ってる様な感じで弓兵には似合わない表情だ。

「かもね。
彼の再生能力に匹敵するかも」

「と言っても聖剣の鞘の能力だがね」

「彼の能力が聖剣の鞘の能力を底上げしたから・・・彼自身の能力と言っても良いわ」

アーチャーはやれやれと言いたげな表情だが反論はしなかった。

「あの・・・・貴女は・・・・誰ですか?」

段々と通常の神崎 斬叶に戻ってきた。
思考回路回復、脳内完全覚醒、記憶ロード完了。

「私?私は遠坂 凛 」

「遠坂・・・・さん。
色々と有難う御座います」

首には包帯が巻かれていた。
遠坂と名乗る少女が俺の為にキツキツに巻いてくれたんだろう。
少しキツく巻き過ぎの気がするが彼女なりの配慮と考え苦しむ喉の違和感を我慢して会話を続ける。

「態度が私と凛では違うのか?」

「初対面の人は敬語が当然、しかも、会話相手は女性だ」

見る限りの憶測だが、俺の一つ二つ歳上と見える。
大人びた雰囲気と子供じみた雰囲気を兼ね備える遠坂 凛は不思議系&おっちょこちょい属性を含んだレアキャラと読むが見た目と裏腹感なので実際、彼女が本当に推測通りの人間かは不明だが大抵、人間なんて見た目通りだ。

「なんか・・調子狂うわね。
紳士ポク、言われると〜〜〜〜〜」

「変・・・ですか?」

「別に、変じゃないんだけど、」

「凛は普通男子会話経験の経験が薄いんでね。
気にしないで会話を続けてくれ」

「別に、そういう意味じゃない!!」

凛の鋭い拳がアーチャーの腹に直撃する。
痛みに免疫が有るアーチャーでさえ、一瞬、顔を歪める程の一撃なのか!?

「あ、あ、ハハハハ」

なんとも言えない状況だな。
知らない天井から知らない少女、それに普通に会話してる「アーチャー」と少女が疑問を膨らませる。
「アーチャー」の「マスター」は夜桜 叶と名乗る少女の筈だ。
なのに違う全く知らない少女と共に行動してるのは、なんで?

「凛さ〜〜ん?
どの部屋ですか〜〜?」

あれ?夜桜 叶の声?

「一番奥の部屋!!
何度、言ったら分かるの!?」

「す、すいません」

ドタドタと騒がしい音が廊下から聞こえる。
そして部屋のドアが勢い良く開けられた。

「お粥、出来ました!」

エプロン装備の夜桜 叶は熱々の出来立てらしき、お粥をを持っていた。

「アンタ、小皿に入れて持ってくる選択肢はなかったの?」

「アハハハハ、急いでたんで鍋で持ってきました。
小皿は皆の分、有るんで皆で食べましょう」

気が利くのか天然なのか、俺から見れば天然の分類だが遠坂 凛とアーチャーは慣れているのか対応が雑だった。
アーチャーは無言でマスターの元に歩き手伝い始めた。
その手付きは慣れているのか違和感を感じない自然な手付きで意外感を覚えた。

「はい、凛師匠の分。
はい、アーチャーの分。
はい、えっと?誰だったけ?」

「神崎 斬叶だ」

「あ、そうそう神崎君!
はい、どうぞ」

湯気を立て食欲を唆る良い匂いが俺の食欲を刺激する。
俺は空腹感を他人に悟られぬ様に自然と手渡された、お粥とスプーンを受け取った。
具は卵とネギで構成されたシンプルな、お粥だが、とても美味そうだ。

「頂きます」

食欲をギリギリまで我慢したが、抑えられない食欲が暴走する。
一口、お粥を口に入れると。

「美味しい・・・・・」

二口目もパクリと口に放り込む。

「美味しい!」

ガツガツと口に放り込む。
他人の料理なんて師匠の手料理以来だが夜桜 叶、恐るべし!
師匠の料理テクには敵わないが俺と歳が大差ない女の子なら充分過ぎる美味さだ。

「料理の完成度、旨味、隠し味の生姜、唐辛子。
私には及ばないが充分だ」

「褒めてるのよね・・・・・?」

「褒めているさ」

「ありがと・・・・」

褒めている判断された夜桜 叶は嬉しそうだ。
自分の料理が褒められたんだ嬉しくて当然だ。

「ふむふむ、美味いわね。
今度、私に教えてくれる?」

「はい!!
師匠の願いなら、なんでも聞きます!」

「あ、ありがと」

師匠?今頃だが夜桜 叶は遠坂 凛を師匠と呼んでいる?

「・・・遠坂さんは魔術師なんですか?」

唐突に言うが返答は期待しない。
急に魔術師とか言われて、はい、そうですよ〜。なんて言う奴は魔術師失格だ。

「ええ、魔術師よ」

前言撤回、彼女は魔術師です!
魔術師でもバレても構わない魔術師とかいても全然不思議じゃないよね?
てか、夜桜 叶が俺の素性をある程度は知ってるんだ。
夜桜 叶の師匠 遠坂 凛が俺の素性を知ってても不思議ない。

「君も魔術師でしょ?」

「はい」

「特別な家系の魔術師 神崎 斬叶。
得意魔術は投影で趣味は家でゴロゴロと」

え、なんで俺の趣味知ってんの?

「師匠、知ってるんですか!?」

「アンタが私に教えたんでしょ!
まぁ、ちょっと尾行して情報を集めたけど」

尾行して情報を集めた?
俺は何時も周囲を警戒して日常を過ごしている。
見られている視線を感じたなら気付く筈だが?

「変な猫と過ごしている時間が長く大抵は変な猫と一緒」

「変な猫じゃないニャ!
モオズ・アカラトニャ!」

え、モオズ・アカラト!?
ベットの下から突然、飛び出したモオズ・アカラトは遠坂 凛の頭をペシと叩く。
加減された一撃なのだが?

「い、い、痛〜〜〜〜い!」

加減していてもモオズ・アカラトは最強の英霊なのだ。
手加減しても魔術師でも人間なのだ加減しても充分過ぎる位、痛い。

「凛が悪いと言いたいが。
モオズ・アカラトよ。
もう少し手加減出来んのか?」

「手加減したニャ!」

「君の一撃は屋敷を破壊しかねない。
言葉の一撃なら言葉で返すのが筋だと思うが?」

反論出来ないのか黙り込む。
そして渋々、

「ごめんニャ」

「え、あ、うん?」

「でも、次に言ったら」

鋭く尖った爪がキラリと光る。
言葉じゃない仕草で語ってる。

「す、すいません」

何故か遠坂 凛が謝る。
変な展開だが、そんな展開に俺は慣れてきた。
自分でも分かってる。慣れない慣れられない空気、展開に慣れている自分が心の済に居る。
普段の自分じゃない他の自分が形を変え自分に出てる。
変化が与えた新たな人格、変化が出した結論が耐性、抗体を俺の中で構成した。

「身体の調子は・・・・どうニャ」

心配そうにモオズ・アカラトは言う。

「大丈夫だよ。
怪我は遠坂さんが治療してくれたから」

首元の包帯を見せ安心させようと思ったが。

「私は治療なんかしてない」

「?」

「君は、君が自分で治癒したの。
さっき、言ったんだけど、寝惚けてた?」

俺は・・・死んでたのか?

「君は一度死んだ。
だが、生きている」

アーチャーは俺の首元を見て言った。

「私が屋敷に着く前に君は大量出血で死んだ。
運が良い方だと、私は思ったがね。
即死の一度を受けて数分、長生き出来んだからね」

「俺は・・・・死んだ」

変な奴に鞭で首を斬られ大量の血が消失した。
俺自身、死んだと思った。一般的知識を知っていれば死んだと思うのが自然だ。
でも、今、俺は生きている。

「首元の傷は塞がっている。
首元の包帯は魔術の類を抑える特別な魔術具で、魔力と魔術を抑えている」

「俺の?」

「君と同等の投影魔術師を知ってるんでね。
保険だよ保険」

魔術回路、魔力バイパス・オン。
全身の回路から魔力を収縮、指元に集める。
が、指元で消えた。

「首元の保険を外さん限り、君は魔術を使えない」

俺の行動を観察してアーチャーは言った。

「出来れば極力、使うなニャ」

モオズ・アカラトは静かな声で告げた。
深刻な表情でモオズ・アカラトは・・・・・・

「君の魔術は危険なんだニャ。
使えば使う程、強化されるニャ。
でも、強化される度に神崎 斬叶!
君の身体を心を蝕むニャ!!」
















 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

感想を書く

この話の感想を書きましょう!




 
 
全て感想を見る:感想一覧