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旧エクリプス(マブラヴ オルタネイティヴ編)

作者:cipher
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第11話 プロミネンス計画

■西暦1985年 1月24日
BETAがハンガリー領に侵入したが、サイクロプスで撃退する。
ブダペストハイヴ(H11:甲11号目標)は建設されず。

■西暦1985年 3月 1日
日本はオーストラリア、オセアニア諸国、南アジア諸国と経済協定を締結する。後の太平洋連邦の基礎になる。
帝国政府は西日本が戦場になった場合を想定し、国内の主要産業、各種重工業や製造業等の生産拠点を海外に新設する方針を固め、オセアニア圏、ニュージーランド、オーストラリア等の各国に工業プラントを相次いで建設する。

■西暦1985年 4月19日
ソ連は国家基幹機能のアラスカ移転が完了する。
政府機能や軍事施設に続き、基幹産業、各種生産基盤そして多くのロシア人の疎開が完了する。
以降ソ連軍は、ベーリング海を挟んだ極東ロシアを絶対防衛線として位置付け、国土奪還の戦いを続ける。

■西暦1985年 6月 8日
エクリプス社がデンマーク王国の許可を得て、グリーンランドの開発を開始する。

■西暦1985年 8月21日
仏はECTSFの主機選定で自国製主機の採用を強硬に主張する。
英、西独と対立し、翌年にECTSF計画から脱退する。

■西暦1985年10月 6日
エクリプス社は、戦略航空機動要塞開発計画(HI-MAERF)を完遂する。
ハイヴ攻略兵器 XG-70 凄乃皇(すさのお)(アークエンジェル)と専任護衛モビルスーツ GAT-X105 ストライクの試作機を公表する。
【GAT-X105 ストライク】


【GAT-X105+AQM/E-X01 エールストライク】


ストライクは小型核融合炉を搭載して、フェイズシフト装甲と対ビームシールドを装備している。武装は75mm対空バルカンシステム・イーゲルシュテルン✕2、対装甲コンバットナイフ・アーマーシュナイダー✕2、33mmレールガンが標準装備となる。
オプションのエールストライカーパックにはビームサーベル✕2が搭載されている。
尚、ストライクは第3世代機でエールストライクは第4世代機のモビルスーツである。

■西暦1986年 2月14日
米軍はF-16 ファイティングファルコンを配備開始する。
F-14、F-15の調達コスト高騰への対策として「Hi-Low-Mix」構想を策定した米国政府は、技術研究目的のLWTSF(Light Weight Tactical Surface Fighter)計画を実戦機開発に格上げし、ゼネラルダイノミクス社開発の第2世代戦術機F-16を完成させる。同機はF-5Eを更新する軽量戦術機として多くの国で採用された。

■西暦1986年 6月10日
アジアは中国と台湾が対BETA共闘条約に調印し、統一中華戦線が誕生する。

■西暦1986年 8月18日
日本は次期主力戦術機選定に関して、日米合同演習を実施する。
日本帝国の次期主力戦術機選定に向けた日米合同の異機種間戦闘訓練(DACT)が、矢臼別演習場で行われる。本演習に於いて帝国斯衛軍の巌谷大尉はF-4j改でF-15を破るとい快挙を成し遂げたが、GAT-X105 ストライクには両機とも相手にならなかった。

■西暦1986年 9月 1日
日本は帝国本土防衛軍を創設する。
帝国軍は戦線の本土接近を鑑み帝国軍参謀本部直轄の国内展開専任部隊・本土防衛軍を創設する。自国領の死守を戦略目標として軍組織を再編を行う。

■西暦1986年10月 4日
スウェーデンはJA-37 ビゲンを配備開始する。

■西暦1986年11月22日
EUは米国からのF-15、F-16輸出攻勢が強まる。
それに伴い、西独がECTSF計画の大幅な遅延を理由として、同計画からの撤退とF-15導入を示唆した。


西暦1986年12月 1日 仮想空間 日本帝国 エクリプス本社

Side ルカ・アンジェローニ

仮想空間内のエクリプス本社の会議室にて、米国、ソ連、中国を除く各国の代表が集まっていた。

ルカ・アンジェローニがエクリプス社を代表して挨拶を行う。

「皆さんこの場に御集まり頂いて光栄です。我が社は多国籍企業です。そこで先頃、発表したモビルスーツ・ストライクの情報を公開する用意があります。但し公開は先進戦術機技術開発(プロミネンス)計画に参入してくれる国や企業に限定します。各国はバラバラに戦術機を開発していますが、BETAの脅威に対して足並みを揃えて対処する必要があります。各国が新戦術機を開発する間、各国でストライクを販売する予定です。」

「おーっ!」

「公開と言うのは無償かね。」

「勿論、無償で行ないます。廉価版としてモビルスーツ・アストレイとF-15C イーグルに小型核融合炉を搭載した物も発売します。こちらはライセンス契約も可能となります。」

「おー!」

「我が社は米国と違って対BETAに対して儲けようとは思いません。」

Sideout

この後、プロミネンス計画の詳細が話し合われた。


■西暦1987年 1月10日
エクリプス社がGAT-X105 ストライクとMBF-M1A アストレイを発売する。

■西暦1987年 2月 1日
マクダエル社がエクリプス社の監修のもと、F-15M イーグルを発売する。また、エクリプス社でも各国でOEM生産を開始する。

■西暦1987年 3月 4日
プロミネンス計画に各国が参入する。開発場所として地中海ギガフロートと沖ノ鳥島ギガフロートがエクリプス社より提供される。
参加各国は第4世代戦術機の研究を開始する。米国のマクダエル社は、エクリプス社の傘下企業として参加が認められている。その他の米国企業は次世代戦術機生産技術の対外移転禁止の法案により参加が認められていない。

■西暦1987年 4月 1日
日本は琵琶湖運河の浚渫工事が始まる。
インド亜大陸の戦況悪化を重く見た日本帝国は、かねてより国連から要請されていた大陸派兵の検討を開始。それに伴い、帝国軍参謀本部直轄の国内展開専任部隊として本土防衛軍を創設するなど、将来予想されるBETA本土進攻への対応を開始する。琵琶湖運河にも再び脚光が浴びせられ、浚渫工事を着工する。
大阪湾・伊勢湾-琵琶湖-敦賀湾を結び、帝国海軍が保有する紀伊級戦艦(基準排水量70,000t級50サンチ砲戦艦)や30万tクラスのタンカーも通行可能とするため再整備された。

■西暦1987年 6月 8日
米国はF-18 ホーネットを配備開始する。

■西暦1987年 7月19日
ソ連はMiG-25 スピオトフォズを配備開始する。

■西暦1987年 9月 1日
日本帝国が中心となって太平洋連邦が成立する。

■西暦1987年11月10日
国連は太平洋連邦の日本帝国とオーストラリアの常任理事国入りを認めた。常任理事国が米英仏ソ中日豪の7カ国になる。
米国は日豪の拒否権は20年間凍結を提起したが欧州の後押しもあって拒否権の凍結は取り下げられた。

■西暦1987年12月 1日
国連軍にてストライクとM1Aアストレイが正式採用される。


西暦1987年12月 2日 日本帝国 千葉県 幕張総合技術研究所

Side マザー

「光輝さん、予定通り米国の国連での発言力が弱まりました。」

「後は帝国内部と中ソの改革だな。」

Sideout
 
 

 
後書き
原作開始まで、後14年です。
プロミネンス計画は国連主導ではなく、エクリプス社が主導しています。
米国はこれによって、他の諸国より技術が一世代遅れる事になります。 
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