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Muv-Luv Alternative 士魂の征く道

作者:司遼
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登場予定機体。

 
前書き
ネタバレ要素あるんで、嫌な人はスルーしてください。 

 
 不知火 乙壱型
「大流に揺れ動くさまは正に不知火、されどその輝きは命の灯」

 不知火壱型丙の改修型。機体の信号系アビオニクスを一新することで機体の情報処理能力の高精度化・高速化が成され、その分より緻密に燃料・出力系の電子制御が可能となり、機体の操作性・稼働時間の問題をクリアした機体。

 機体のOSは初期生産分の壱型丙の省エネOSの機動制御に、忠亮の機動制御データーを組み込み、衛士の操縦に対し能動的に介入補佐することで操作性を向上させるアップグレード版が装備されている。(通常の戦術機のOSは受動的処理であるため、そのあたりが斬新となっている。)
 ただし、これに伴いより高速で繊細な信号伝達が必要とされ機体のアビオニクスの刷新がなければ実現は不可能だった。

 後に、細かい改修を行われナイフシースやセンサー、フレーム構造、頭部レーダードーム・マストセンサーなど若干の装備変更後、富士教導隊に2001年一月に試験配備された。
 尚、富士教導隊の機体は電磁波吸収塗料とで漆黒に塗装されており、変更された各部の形状と合わされパッシブ限定ではあるがステルス性が付与されている。


 元ネタは不知火の元ネタである航空自衛隊のF-2戦闘機の性能向上型。
 因みにF-2戦闘機は機体が小さいため、構造的助長性は低いが搭載ミサイルとレーダーの換装などで性能強化を繰り返している機体。

 余談だが、F-2はF-16ベースだが、F-15・F-18ベースでの開発計画もあった。しかし、F-18は運用実績に欠き、信頼性に劣るうえに海軍仕様で不要な装備が多かったこと、F-15の改造型は価格高騰とF-15Jを配備している日本の場合、何らかの不具合が発生した場合、F-2・F-15の両方が使用不能になる可能性を危惧したリスクマネジメントによる結果の選定。

(ちなみにF-2とF-15では不運にも不具合が同時発生してF-4だけで国防を行っていた時期がある。)



 試製壱式 武御雷type―ATRX
 「異形の腸を糧に育ち、希望の糸を紡いで朽ちる―――祖は殲滅を定められし業物」

 ATRXのATはアドバンス・テクノロジーの略で、次世代戦術機用の技術検証機体。
 機体の耐久性が高いR型をベースに次世代戦術機の技術を検証する目的で制作された機体で潜在性能は他のR型を圧倒する。しかし、試作機特有の不安定さがあり挙動がピーキーであるため搭乗衛士には突発事態に対処する才能を求められる。
 この次世代とは、第三世代の次をつまりは第4世代を意味し内装を完全に一新している。

 第4世代の技術的方向性として検証されているのは次のとおりである。

 ・光刺激応答人工筋肉(フォトニック・カーボン・アクチェーター)実装※大阪大が実際に2012年に開発している
 ・ホーリーファイバーを用いた次世代OBLシステム(従来の光ファイバーに比べ、軽量かつデータ精度が高く、データ転送量は100倍から1000倍に及ぶ)※NTTが実際に開発済み。
 ・パワー・バイ・ライトシステム。(光送電システム)※アメリカでは送電を光ファイバーで行う計画があるらしい
 ・スマートスキン装甲システム
 ・電子励起燃料推進システム及び高効率電磁推進システムのハイブリット推進システム
 ・高度な電子戦装備。
 ・次世代マンマシーンインターフェースの採用。
 ・高性能リチウム電池・燃料電池に加え、高性能蓄電器(キャパシタ)を装備しての高効率稼働。
 ・次世代操縦インターフェースの実装

 この機体から得られたデータを用い、次期主力機の開発が行われる予定である。なお、この機体には二種類存在し通常の操縦システムで駆動する二号機と人機システムと呼ばれる特殊インターフェースを採用した一号機がある。

この人機システムとは戦術機に無意識や反射を持たせつつ、人と機械を一つにするシステムであり、欧州・米国で研究が進んでいるブレインマインマシーンインターフェースをさらに発展させたシステムである。

そのため、一号機の操縦にはパイロットに外科的な接続コネクタを施術する必要があり、機体自体にはイルカの脳をベースとした生体ユニットが組み込まれている。
これは戦術機に搭載されたイルカの脳を人間の小脳に見立て、衛士を大脳に見立てることで従来のシステムよりより衛士の負担を軽減しつつ一体化を強化している。

また、イルカの脳が使われた理由はイルカの脳は右脳と左脳が交互に睡眠をとる事で恒常的に働く性質を持つため、脳の完全な休止が存在しない性質と戦術機のレーダーやセンサー処理にイルカの脳が向いているためである。

これにより、搭乗衛士にはレーダーやセンサーによって得られた情報を触感に似た新たな感覚として伝達することが可能であり非常に高い空間認識力をもたらすに成功している。

なお、衛士と搭載脳の中繋ぎをしているのは新OSのために開発されたバイオコンピュータである。


 2001年7月ロールアウト。



 元ネタはお察しの通りATD-X心神(心神は精神と同意義らしいです、つまり日本の意思を表すってネーミングだったのではないかと個人推察)



 不知火弐型 J-MSIPS:
 「龍神の灯、祖は絶望の海に灯る水先案内の灯り、不滅の灯りなり」

 ユーコンで開発されていた不知火弐型のフェイズ2MSIPモジュールを再設計した機体。全体的に、装甲素材が日本独自の複合素材に変更されており大きく重量が減っている。

 外観的には両肩のスラスターが変更され、上下二連装となり、それぞれが別個に稼働するほか、肩の基部で前後にも稼働するようになったため、機動偏向に加え急制動・急加速にも肩部スラスターを用いられるようになったため、運動性が著しく向上している。
 尚、肩の前後面の装甲はスラスターの稼働と連動しその動きを阻害することは無いが、否応なしに耐久性が低下しているため二層式リアクティブ・アーマーと同種の効果を齎す積層複合装甲となっている。
モジュール構造となっているため脱着が容易にされている。

 あと、腕のナイフイースが大型化し小太刀である追撃刀を収納できるようになっている他、サブアームが大きく変更されているためそれを展開し固定兵装としても扱えるようなっている。

 さらに機体各部にキャパシタと新型アクチェーターを装備し、機体に掛かる負荷を電力変換し充電することが可能となり、さらに電力効率が向上している。
 之は交換された新型跳躍ユニットがジェットエンジンから電磁推進システムに交換されたため向上した消費電力を補うための処置の一つ、なお跳躍ユニットは4枚パドルによる三次元推力偏向ノズルが使用されている。

 また新型の兵装担架装備のためOSがアップデートされているほか、太腿外延部にアタッチメントが増設され武装や弾倉の追加搭載が可能となっている。
なお、予備弾倉は不知火Ⅱ型フェイズ2のように膝ではなく、太腿部前面に収納されている。

 既存の不知火を強化する関係から調達が容易であり、第4世代機或いは近代化改修型武御雷とのHi-Lowミックス構想のLowを担う予定で、多数の近代改修計画が上がっている。

 試作機2001年12月ロールアウト、2005年実戦配備予定。






 吹雪弐型、吹雪弐型J-MSIPS:景雲(開発コード)→正式名 LCF-00 テジャス(サンスクリット語で炎・光り輝くの意)
 「強風に吹き乱れる鋼は今や反撃の狼煙の輝ける火種となる」

 ちなみに、LCFはライトニング・コンバット・ファイターの略。元ネタはインドがアメリカからの技術協力を受けて完成させたLCAテジャス。この機体のエンジンが国産エンジン開発までの繋ぎとしてF-18系統と同じエンジンなのがF-18AXの設定の元ネタだと思う。

(マブラヴオルタでF-18AXの後に独自開発する機体が出れば恐らくテジャスになると思う。
 ちなみにアビオニクスはイスラエル系で、小型軽量戦闘機なのでもしかしたら、ラビに近い機体になるかもしれない。)


 主機換装と実戦装備を施せば実戦投入が可能であった吹雪に不知火弐型のMSIPSモジュールを部分的に装着した機体。
 之は不知火と吹雪が基幹を共通化させていた為に可能であった正に力技の機体、しかし正式採用に際しては強化モジュールは再設計される予定である。
 F-18E/F→F-18AXへの改修が不知火→不知火Ⅱ型への改修とほぼ同内容であったため、パーツの幾らかを共通化させる方向となる他、各国の独自兵装に加え東西両陣営の装備が入り混じった大東亜連合の軍備に対応するための柔軟な拡張性装備換装が可能なように仕様変更されている。(不知火弐型フェイズ3の影響が色濃いのはその為)
 これは混沌とした大東亜連合の装備の現状から、どれだけ装備を幅広く使いまわしつつ一元化するかという二律背反に対応するための策だが、不知火弐型フェイズ3の秘匿性からすれば驚きの対応だが、権力が政威軍監に集中しているが故の力技であると同時に、東南アジアへのプレゼンスを求めた日本帝国の外交の一つともいえる。(ソ連が戦術機を格安で各国に輸出しているのと同じ理由)


 弐型J-MSIPSでは外観上は吹雪の肩部・腰部モジュールが不知火Ⅱ型フェイズ2と酷似したモジュールに換装されつつナイフシースが大型化し、ネパール軍のククリナイフ、インドネシア軍のクリスなど多様なアジア圏の多様な大型短刀もアタッチメントの交換で装備できるように仕様変更され、インドネシア・インド・マレーシア各軍に配備されているSu-27のモーターブレードにも対応出来るように基部をユニバーサル規格化されている。(不知火Ⅱ型フェイズ3と同じ)
 更にレーダーの不足を補うため頭部ストレッチャーが拡大されて前方に突き出る角のようなマストセンサーが増設されている。これはSu-47の頭部を参考にしたもの。

 また、複合センサーの一体化が押し進められた為、ゴーグル型だが特殊半導体のセンサー・レーダー複合素子が用いられているため、走査時には横線が入る特殊なもの(要はガンダムの百式の目)
 そのため、戦術機としては武御雷と並んで異様な出で立ちとなっている。
 なお、この素子はATDーX計画で開発されたスマートスキン装甲と同種の技術。

 さらに跳躍ユニットは電磁・電熱ハイブリットエンジンに換装されているため従来のロケット・ジェット燃料を使用しなくなり燃料タンクである脚部内部は大容量高分子蓄電器に換装されている。(誘爆率の低下、耐久性向上に伴う整備コストの低下というメリットもある)
 このため、跳躍ユニット以外にも蓄電器の交換により稼働時間を強化することも可能となり拡張性が強化されている。

 日本帝国が採用する予定はなく、ユーコンテロ事件により開発を進めていた大東亜連合のF-18AXの喪失を受け独自開発が大きく後退した大東亜連合を支援するために日本帝国が政権交代に伴い、その全権代行を受けた政威軍監がシンガポールでの大東亜諸国会合により発したシャンゲリラ演説・第二次大東亜共同宣言に基づき開発を開始した機体。

 大東亜連合はその殆どがF-4・F-5などの第一世代機であるため、第三世代機をいきなり実戦配備しても機種転換に手間取ることや、第三世代機を乗りこなせる衛士の育成という日本帝国が吹雪を必要とした理由を同じくしている点や、日本帝国が産業拠点を東南アジアに移設していた為、即座に現地生産が可能な点が評価されて主機出力の調整で練習機から実戦配備機まで網羅可能な吹雪の輸出が決定された。

 尤も、日本の産業スタイルは現地に工場を建設すると現地住民に技術移転や雇用を生むライセンス生産に元来非常に近いため、事実上吹雪のライセンス生産となっている。

 しかし、最古の第三世代機であるためマイナーアップデートを繰り返しているとはいえ吹雪の性能は決して高い物とは言えず、その為日本帝国がXFJ計画での不知火二型の開発データを流用しての吹雪改修型の同時開発を吹雪の生産と並行し段階的に実戦配備を行う提案をし受諾される事となった。

 之には、XFJ計画に大東亜連合衛士が参加し、ブルーフラッグでは大東亜連合のガルーダ小隊を打ち破ったなどの実績もあった事があげられる。
 また東南アジアには諸島群が多く、良好な空力特性を持つ日本機が有利であり、同連合がF-5の改修などで日本帝国からの技術供与を受けていたが故の親和性の高さも一因として挙げられる。

 将来的には、実戦配備型吹雪は吹雪弐型に改修され、F-18AXとのHi-LOWミックス運用を行う予定である。

 機体特性としては不知火Ⅱ型とF-18AXが酷似していた上に、治金技術・半導体技術に秀でた日本が変更を加えた結果、オーストラリアのF-18HMRV双方の良いとこどりな上に第三世代機相当に過ぎない改修機ではなく、純然な第三世代機が次世代技術を適用させ性能向上を果たしたという類を見ない傑作機に仕上がっている。

 さらに第三世代機だというのにコスト面では最新ブロックF-16をむしろ下回るという良好なコストパフォーマンス。
 これは半導体が高性能化に伴い素子が小型化し、生産量が増加するという特性と、量産効果の双方があり、さらに超高張合金を初めとした最新複合素材の加工性の高さによるもの。(Sカーボン素材は限定的となり、リキッドメタル・超高張力合金など加工性の高い素材との複合になり軽量化・耐久性強化も押し進められている。)

 また、装備としては既に大東亜連合に流通している突撃砲各種と近接用装備としてインドのタルワールを参考に74式長刀の反りを大きくした新型長刀を装備し、高機動格闘戦闘に対応する。(コンセプト的には壱式迫撃刀に近い)




 2002年に試験運用開始、2005年実戦配備予定。


 AC-TSF/X-2黎明
「夜を切り裂くは夜明けの光。祖は夜光に非ず―――祖は曙光の刃、憤激の稲妻、金剛夜叉明王のなり」

 忠亮の戦術理論を元に第4世代技術とXFJ計画、飛鳥計画など日本帝国戦術機の全データを結集させて作られた第4世代戦術機概念試作機。


 ACはadvance conceptの略で次世代概念の意。でありクロスフレーム構想とスーパーチャージシステム構想を盛り込んだ次世代戦術機の先駆となる機体。

 一対多数での戦闘を念頭に置くがゆえに汎用性と耐久性に運動性が極限まで追求されており搭乗者である忠亮の技量と合わさり鬼神の如き戦闘力を発揮する。
 試作近接兵装三種及び、試作電磁投射突撃報を最大4問携行できる。ただし、従来兵装は一切装備できない(手腕に持って使用することは可能。)

 通常の跳躍ユニットに推力を一極集中させているのではなく全身にスラスターを分散配置し、けた外れの運動性を発揮し立体機動戦術を如何なる状況下でも行えるスーパーチャージ構想が採用されているのが特徴。(跳躍ユニット自体は本機も装備している)
ちなみにスーパーチャージは過給機のことではなく、医療の微細な毛細血管をつなぎ合わせて強い血流を生み出す技術。(全身の小型スラスターを毛細血管、機体そのものの合成モーメントを大血管の血流に見立てている)

基本コンセプトとして即応性と臨機応変さを追求しており、通常の跳躍ユニットのみに依存した戦闘機動では密集格闘戦時において跳躍ユニットの稼働を待たなくてはならないというデメリットがあるが黎明にそれは存在せずそのレスポンスは従来機の比ではない。

また、開発中の新型戦車のモジュール装甲の概念を導入しており本機体を素体として全身に設けられたハードポイントに追加武装やコンフォーマル装甲やスラスターを装着することで火力・防御力・持久力などを自在に調整が可能となっている。



 背には兵装担架・跳躍ユニット・追加コンデンサを兼ねるマルチロールユニットが追加装備されており、機体の機動性の向上に一役買っているほか、長刀に手腕武装を換装する際に手腕の移動範囲を短縮することが可能となっており、位置的にはYF-23の肩部兵装担架とほぼ同一箇所に武装が移動する。

 ただし、肩に武装が乗っているわけではないので、その分肩部推進剤積載量が増大しつつも動作による間接負荷は小さく、継戦能力が上がっている。
 なお、肩は不知火弐型 J-MSIPSのユニットの推進システム変更ヴァージョンであるため、外観は一緒。

 また、推進系は従来のジェット・ロケットのハイブリットとは異なり、比推力は高いが推力密度が低く高出力化が困難な電磁推進システムとS-11の技術を改良した電子励起素材を推進剤に使用した次世代ロケットとのハイブリット。
 電磁推進システムの燃料にエネルギー付与する際の限界を予め燃料にエネルギーを添加させておく電子励起燃料のハイブリッドで実用出力を得ている。

 この推進システムの採用と、機体各部に分散したブースターにより、稼働時間は4倍に向上しており、尚且つ酸素に頼った推進システムではないためハイヴ最深部での燃調を気にする必要がなくなり衛士の負担が軽減される。
 ただし、加速性と運動性の向上にともないF-15ACTVを上回るGが衛士に掛かるため、十分な教練を積み、下地を十全に積んだ衛士が零式強化装備と専用HMDを装備しどうにか乗れるレベル。

 まさにエースの為の機体。ただし、これは極限まで質を高めた衛士のみを戦場に送り、生還させるためというコンセプトで忠亮が設計したもので、即席兵士の戦場投入という国家の緩慢な自殺を抑制するための反抗の一つ。(ただし出力制限を掛ける事である程度難易度を操作もできる)
 因みに、最前線国家のトレンドに反し近接格闘兵装はすべて交換式の最低限の実装に留まっている。
 これは忠亮の迎撃よりも回避能力と機動力を優先すべきという戦術理論からきていると同時に、対人類戦闘に於いては格闘兵装はレーダー反面積を増大させるため不利に働く為である。
 
 
 

 参考にしたのは、コトブキヤプラモ フレームアームズ:バーゼラルド。
 というか、バーゼラルドベースに不知火っぽくしようかなぁ―――といろいろ改造してたら出来たちゃったやつ・………遊び過ぎて壊しちゃったけど。
 
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