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遊戯王ARCーⅤ 〜波瀾万丈、HERO使い少女の転生記〜

作者:ざびー
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六話 ネオ↑沢渡さん!だ。

 
前書き
「沢渡さん!今度のカード、マジ強すぎっすよ!」
沢渡「チッチッチッ、強いのはカードじゃない。本当に強いのは、この俺……」
「沢渡さぁん!!」
沢渡「オゥ、イエース」

と、冒頭からふざけましたo(_ _)o ペコッ♪。某沢渡さんとはこんな方です。GXのオジャまんじょうめ並のネタキャラかと……。

以後、お見知りおきを〜〜。






 

 
side徹

姉ちゃんの無茶振りで沢渡さんとデュエルすることになった僕なのだが……。


「さぁて、この俺、沢渡……いや、新たなカードを手にしパワーアップしたネオ・沢渡が君に直々に手ほどきをしてあげよう。」

「さすがっす!沢渡さん!見ず知らずの後輩にも優しく接するなんて、先輩の鑑っす!」

ただの自慢だろ……。

「だろだろ〜。それがこの俺……」

「「「ネオ!沢渡さん!!」」」

「………………」

と、まぁこんな感じです。僕は一体どーすれば?

は?取り巻きに混ざって来い?お前が行けよ……。

「ま、前座はこのくらいにしておいて始めようか。準備はいいかな、徹くん?」

「……あ、はい。いつでもどーぞ」

なんでこうLDSの生徒ってこう上から目線の人ばっかりなのだろうか。まぁ、この場合はネオ?沢渡……さんが年上だから仕方ないか。

そーいえば、エクシーズとか、シンクロって使っていいのかな?普段は姉ちゃんに禁止されているけど…………

「「デュエル!」」

徹LIFE4000 沢渡LIFE4000

「先行は君にあげよう。」

「ども、モンスター一伏せ、カード二枚伏せてターンエンド。」

まぁ、先行ならやることはこれくらいだ。後攻のが欲しかったなー

「慎重なターン運びでいいじゃないか。けど、それじゃあ勝てないぞ。ドロー。相手の魔法・罠ゾーンにカードが二枚以上存在するとき【氷帝家臣 エッシャー】を特殊召喚できる。来い、エッシャー。さらに手札から【デビルズ・サンクチュアリ】を発動し、俺の場にメタルデビル・トークンを特殊召喚だ」

「お、くるかくるか!沢渡さんの新モンスター!」

「ノー!俺の名はネオ沢渡だ!」

場に一気に二体ものモンスターが並び、それに取り巻きが反応し囃し立てる。観戦している姉ちゃん達は白けている。

たかが二体……。それくらい僕でもできる。言わないけど……。

ついでに姉ちゃんならワンターンフォーエクストラモンスターや無限ループデッキ破壊とかやってくる。それ比べたら二体同時召喚なんて甘いよ!極甘だよ!地獄甘だよ!

「俺は二体のモンスターをリリースし、こいつをアドバンス召喚するぜ!来い、【凍氷帝 メビウス】!!」

「キターー!さすがっす!ネオ沢渡さん!」

「ワー、スゴイナー……。」

氷帝メビウスの上位互換。効果は破壊できる魔法・罠のカード枚数が二枚から三枚に増えただけ。それなら、大嵐打てよと思うのは僕だけ?

「そして、メビウスのアドバンス召喚に成功した時、魔法・罠カードを三枚まで破壊する。俺は君の伏せカード二枚を破壊だ。さらに水属性モンスターをリリースして召喚している時、この効果で選択されたカードは発動できない。やれ、メビウス!ブリザード・デストラクション!」

吹雪が吹き荒れ、宙に巨大な氷麗が形成され、僕の伏せカードを貫く。

あぁ⁉︎僕のカードが⁉︎……な〜んてね♪

「墓地へと送られた【おジャマジック】の効果発動!デッキから黄色、緑、黒のおジャマをそれぞれ一枚ずつ手札に加える。」

「はっ、そんな雑魚モンスター、手札に加えたところでどうにもならないさ」

「その雑魚モンスターにやられたのはどこの誰だっけ?」

真澄さんが鋭いツッコミを入れる

「あ、あれは俺がペンデュラムカードを持ってなかっただけで……」

「えぇ⁉︎沢渡さん、榊遊矢からペンデュラムカード騙し取って、持ってたじゃん⁉︎」

…………なんのことだろう?ワケがわからないよ。

「えぇい!煩い煩い!メビウスでセットモンスターに攻撃!インペリアル・チャージ!」

うわー、この人完全な八つ当たりだよ。ヤダなー……。

「ん……破壊された青おジャマの効果でデッキからおジャマと名のつくカード二枚を手札に加えられる。僕は【おジャマ・カントリー】と【おジャマジック】を手札に。」

沢渡さんの行動は全て裏目に出て、僕の手札が潤っていく。

「カードを二枚伏せてターンエンドだ。」

「僕ターン、ドロー。さて、どーしよかな?」

僕の手札は現在八枚。ネオ⁉︎沢渡さんは一枚圧倒的なハンドアドがあるのだが、あの伏せカードが気になる。まぁ、やる事は一つだけど。

「まずはフィールド魔法【おジャマ・カントリー】発動。さらにカントリーの効果で手札を一枚捨てて、墓地のおジャマを特殊召喚できる。僕は【おジャマジック】捨てて、青おジャマを特殊召喚。さらに墓地へと送られた【おジャマジック】の効果でデッキから黄色、緑、黒おジャマを手札に加える。」

さて、これで手札はなんと九枚!ヤバイね、スゴイね!

「ふん、そんなに手札を増やしたところでうち六枚は効果を持たない屑カード。そんなのを多く手札にあったところで何になる」

(ほぉー、私の弟を侮辱しますかね……。殺すか……)

殺気を感じ、姉ちゃんの方を向くと視認はできないが修羅になる5秒前と言った感じのオーラを纏っていた。僕の視線に気付くと沢渡さんを指さした後、親指で首を掻っ切る真似をする。

こ、コレ負けたら殺される⁉︎や、ヤババババ!!

だらだらと額を大量の汗が伝う。

「どうしたの優希、そんな嬉しそうな顔して……?」

姉ちゃんの異変に気付いた真澄さんだが、弟がデュエルしているところを見て、嬉しがっていると勘違いする。そんなのじゃないから!よく見て!目が笑ってないから!

「ん?どーした?君、俺に怖気づいたのか?」

前髪をかきあげならそういう沢渡さん。

いや、違います。沢渡さん、あなたじゃなくて、姉ちゃんが怖いんです!

「……な、なんでもごじゃいません」

おう、恐怖のあまり噛んじゃったよ……。そんなことより、早く終わらせよう。現在進行形で僕のSAN値が削られてるんだから……。

「【手札抹殺】発動。互いに手札を全て捨て、捨てた分だけドローする。僕は八枚ドロー。よし、来た」

「ちっ、手札交換か……。」

「なるほどね。おジャマジックで手札を増やし、抹殺で交換。なかなかいいコンボじゃない。」

「そーそー。けどね、それだけじゃあ、ないよ」

真澄さんの指摘をうけ、姉ちゃんが不適に笑う。いや、嗤う……。

「手札から【トライワイト・ゾーン】発動!墓地からレベル2以下の通常モンスターを三体まで特殊召喚できる。僕は黄色、緑、黒おジャマを特殊召喚!」

「そんな雑魚揃えたところで何になる!」

どうしてこの人はこんなにも負けフラグを建築していくのだろうか?まぁ、いいや。

「チューナーモンスター【デブリドラゴン】を召喚。こいつは召喚した時、墓地から攻撃力500以下のモンスターを特殊召喚できるけど、僕の場は埋まってるから発動できない。」

「何⁉︎チューナーだと!」

ほぼ空気と化していた刃君が驚きの声をあげる。他のLDS生も同様に驚いている。

「僕はレベル4のチューナー【デブリドラゴン】にレベル2のおジャマ黄色、緑、黒の三体をチューニング!!」

デブリドラゴンは4つの緑の輪っかに分かれ、おジャマを潜り抜けると強烈な閃光が起こり、光の柱の中から白い竜が登場する。

「天よ!運命よ!事象の理よ!廻る天輪に載せ此処に結実せよ!我が決闘竜よ!五千年の沈黙を破り、光と共に降臨せよ!シンクロ召喚!レベル10【天穹覇龍 ドラゴアセンション】!!!」

白い神々しい光を放ちながら、僕の目の前へと降臨したドラゴン。ドラゴアセンションが放つ存在感でメビウスなんて霞んで見える。

「な、シンクロ召喚……だと、しかもレベル10」

シンクロ召喚コースの主席、刃さんが声にならない声をあげる。確かに僕も姉ちゃんにこのモンスターを出せれた時は同じようなリアクションをした。

「ドラゴアセンションの効果発動!シンクロ召喚した時、このカードの攻撃力は手札一枚につき、800ポイントアップする。僕の手札は七枚。よって5600ポイントアップし、ドラゴアセンションの攻撃力は8600!」

「な、は、8600だと⁉︎計算が間違っているぞ、君。」

少し焦りつつも訂正をする沢渡さん。だが、これであってるんだな〜

「いんや、これであってるよ。ドラゴアセンションの効果は攻撃力が加算される効果。けど、おジャマカントリーの効果で守備力が攻撃力に置き換わってるから、元々の攻撃力が3,000になるって、そこに5600ポイントが加算されるってこと。わかったかな?ネオ(・・)沢渡さん?」

説明ありがと、姉ちゃん……。だけど、それ以上あの人を煽らないで⁉︎

「じゃあ、バトル。ドラゴアセンションでメビウスを攻撃!超次元昇天葬(アルティッメット・アセンディング・ウェーブ)!!」

「させるか!【ガード・ブロック】発動!これで戦闘ダメージは無効だ。」

沢渡さんへの衝撃は透明な障壁によって防がれる。

あーあ、もったいない。ワンショットキルできたのに。

「そして、リバースカード・オープン【アイス・レイジ・ショット】!!これは水族モンスターを戦闘破壊した相手モンスターを選択し、破壊できる。さらにそのモンスターの攻撃力分のダメージを与える!」

巨大な氷塊がドラゴアセンションを貫き、破壊する。

「なぜをシンクロ召喚知っているのかはわからんが所詮、宝の持ち腐れ。やはり勝つ人は勝つべくして勝つんだよ、君」

わはははと高笑いするネオ沢渡。

まだ終わってないんですけど…………

白煙が晴れるとピンピンした姿の徹。そして、無傷なライフ。

「な、なんだと⁉︎」

「なんだとって言われても……ドラゴアセンションの元々の攻撃力0だし。」

明らかなプレイングミス……。真澄さんたちは溜息を吐くと、

「まぁ、沢渡だし……」

と一言。なかなか手厳しい。

「ドラゴアセンションが相手によって破壊された時、墓地にシンクロ素材が一通り揃ってる時そのモンスターを特殊召喚できる!天翔輪廻(ヘブンス・リンカーネーション)!」

ドラゴアセンションが光の柱となり、その中からシンクロ素材となったモンスター達が召喚される。

「僕はデブリドラゴンとおジャマ三兄弟を攻撃表示で特殊召喚!この召喚はバトルフェイズ中のため、攻撃権はまだ残っている。これで、終わり!デブリドラゴンとおジャマ三兄弟でダイレクトアタック!」

「がふっ⁉︎ゲフッ!ゴフッ!がはっ⁉︎」

見事に四連撃が綺麗に決まり、情けない事をあげつつ、吹っ飛ばされる。

沢渡LP4000→0

お、ジャストキル。やったね♪

嬉しくて、つい小さくガッツポーズをする



「ほぅ、面白いな。あの二人……」

僕達のデュエルを影から見ている人物がいるとは知らずに…………。














◆◇◆

「あんた何、年下に負けてるのよ」

デュエルが終わるや否や、真澄のキツイ一言が飛ぶ。

「て、手加減していただけだ。本気を出せば一ダメージを食らわずに勝てた!」

見苦しくも言い訳を始める沢渡ェ……。周りの生徒や取り巻き達も呆れている。

「見苦しいぞ!負けは負けだ、素直に認めるべきだ」

突如怒声が私達が居るフリーデュエルスペースに響き渡り、沢渡は直立不動となり、動かなくなる。そして、その発信源となった人物を見るや否や真澄たち、LDS生は背筋をピンと伸ばす。

軍隊かよ……。てか、誰?

首を傾げている私達の方を向くと刃物のような鋭い視線に思わずどきりとする。

「すまなかったな。少々、見苦しいところを見せてしまった。ところで君達は、見ない顔だが、見学生か?」

少し表情を緩めると私達の事を尋ねてくる。

「えぇ……まぁ、そうですが……」

ここ(LDS)の社長の赤馬 零児さんよ。」

あんた、誰だよと言おうとした時、小声で教えてくれた。

心を読むな、ますみん!てか、社長かよ。某社長のように無茶苦茶な人でなければいいが……。この人も『粉砕!玉砕!大喝采!ワハハ!』なんてやらない……よね?

そんな事を考えているとますみんに脇腹をつつかれる。自己紹介しろってか?

「えーと、神崎 優希です。こっちが弟の徹です。」

「ども。」

手短に挨拶だけ済ます。

「君たちのデュエルを見せてもらった。彼らは仮にもこの熟のトップデュエリストなのだが、それを容易くのしてしまうとはな。君達のような優秀な子にぜひ来てもらいたいのだが、どうかね?」

私に尋ねてきてはいるが、入れと目で威圧されている……気がする。

「……他のところも幾つか見学する予定なので。それらを見てから決めるつもりです。」

差し障りない返答をする。社長はそうかと一言だけ、呟く。

「では、また。今度会える時はデュエルでもしよう」

そう言い残すとデュエルフィールドから立ち去ってしまう。そして、彼の姿が見えなくなった瞬間、緊張が途切れ、大きく息を吐き出す。相当緊張していたらしい。

「よかったわね、優希。社長のおメガネにかかったみたいよ」

「全然、よくないし……。あの一瞬で物凄くSAN値を削られたわ。」

その後、真澄たちにお別れを言うと徹を連れて帰路につく。

あぁ、ここには着たくないなと呟くと徹も同感のようだった。やはり原因はあの社長だろうか?まぁ、ともかく明日もう一つ見学してから決めよう。







 
 

 
後書き
アニメでの沢渡と取り巻きとの掛け合いがうまく再現できたか心配です。

ついでに作中に登場した【アイス・レイジ・ショット】の効果を載せておきます。未OCG化のカードを使う予定なのでその場合は後書きで載せておこうと思います。

ランキングで【遊戯王ARCーⅤ 波瀾万丈 HERO使い少女の転生記】が5位に入ったよ!!(* ̄▽ ̄*)にゃは。読んでくださっているみなさま方本当にありがとうございますo(_ _)o ペコッ♪

【アイス・レイジ・ショット】未OCG
通常罠
①:自分フィールドの水族モンスターを戦闘で破壊した相手モンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターを破壊し、その攻撃力分のダメージを相手に与える。 
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