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ひねくれヒーロー

作者:無花果
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活動的な馬鹿


活動的な馬鹿より恐ろしいものはない。
-ゲーテ-

 


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活動的な馬鹿






まさか担当上忍までもが転生者だとは思いもしなかった

第六班は転生者集団、完全なイレギュラーだ


自分の問題の元ネタを指摘され、机に不貞寝していたシナイ先生だったが気力を持ちなおしたらしく座り直す


「と、とりあえず自己紹介!自己紹介しようそうしよう
 まじらず シナイ、元中学二年女子、木の葉創設以前に生まれた
 それでもう一度死んで転生したんだが・・・皆は?」


中二か、病気は発症してないだろうな

いや、発症してたらもうちょっと世界が変わってるか


「・・・志村イカリ、大学三年男子、霧に生まれ後にトリップしてきた
 現在は志村ダンゾウの養子となっている
 好きなものはきのこ料理、嫌いなものは・・・サメだ」


「え、TS?しかもダンゾウ・・・!?
  
 あと霧でサメってなんか思い浮かぶ方がおられるのですが・・・」


想像通りであってると思う

軽く、というより間違いなくトラウマになってるだろうな


「じゃ、次オレね
 油女シュロはぴちぴち女子高生、うちは夫妻と同期で転生しなおしてこうなった!
 シノの従兄弟で蜂使い、好きなものは海鮮鍋とはちみつ、嫌いなものは薬草カレー
 いやーカレーの不味さに油女一族滅べばいいと思ったね」


「ここにもTS・・・だと・・・?
 ・・・油女一族にしてはやかましい・・・いや騒がしいな」


言い直しても意味変わってないぞ

確かに五月蠅いけど


「・・・ねたみ コン、元は男子高校生、人柱力として生まれてトリップしてきた
 尾獣は封印されちまったからただのガキだ
 好きなものは・・・雑炊、嫌いなものは油っこいもの
 TS2人とそのままが2人か」


「なんかチートっぽいのがいるな・・・」


残念ながらそんな力はない 

じっくり観察されてもオレはチートじゃないんだ


「なんだよある程度覚悟も経験もありそうな奴じゃないか・・・
 ・・・いいよもう合格で」



「「「試験しろよ」」」



「・・・じゃ、私はアカデミー内で隠れるから見つけろ
 一番最初に見つけたやつを合格にしてやる
 では、散!」


諦めたように溜息をつき、目にも止まらぬ早業でこの場から消え去った


「・・・一番最初って・・・」

「どう考えても仲間割れを誘発してないか」

「裏の裏、って奴かもな?」


・・・多分、チームワークを見るつもりじゃないのかな

しかし、あの人話聞いてたのかな


「ここにこのシュロ様が居るっていうのに・・・」


服の陰からありとあらゆる蜂が飛び出してくる

命じない限り決して人を刺すことはないが、大量にいると怖い


「よっしゃ蜂子、蜂美、蜂蟻、まじらずシナイを見つけ出せ!」


蜂なのか蟻なのか


「口寄せ・・・遠見水晶」


バッグから口寄せ用巻物を取り出し水晶を呼び出す

・・・それ、三代目が使ってたやつじゃないか?


「養父に誕生日プレゼントに強請った類似品だ」


甘くないかなダンゾウ

遠見水晶でアカデミーの教室を写し出し、不審そうなものがあればそこへ蜂を派遣させ確認させる

・・・


「ちょっと行ってくる」


「分かった、何をしてくるかわからんから気をつけろ」



教室からでてしばし歩き続ける

気配は消さない、足音も出るがまま

校内に残っている教師からはいつ吐血するかびくびくされる


職員室についた

おもむろに扉を開き、目当ての人物を探す

良かった戻ってきてる


「イルカ先生」


お目当ての人物は我らがイルカ先生

昼頃に三代目と昼食取りに行ってたから、職員室に戻ってきているか不安だったが大丈夫らしい


「どうしたコン?担当上忍の先生はどうした?」


「ちょっと先生にお願いがあるんですが・・・」





















 











このまじらず シナイ、影の薄さはシノクラス

幼少期より最後まで見つけてもらえず泣く泣く帰宅した思い出ばかりだ


懐かしいな、私の下忍合格試験もかくれんぼだった

違うのは隠れるのが私達生徒側だったというところか・・・


感傷を振りはらい、気を引き締める

油女一族の蟲を警戒して、匂いのキツイ保健室に隠れてみた

名家はこういう風に対策が取りやすいが、残る2人がどう出るか

原作を知っているということは仲間割れしないだろう

見るからにイカリという子は後方支援型、コン・・・あの子何なんだろう

人柱力って探索・・・感知出来るっけな

恐らく戦闘がメイン、囮役と見る


各人の予測をつけこちらからも様子を見なければと口寄せでタンチョウツルのチョーさんを呼び出す

千里眼持ちのチョーさんを介して教室の様子を伺う

・・・?

コンがいない?


—ピンポンパンポーン—

—緊急放送、緊急放送—

—まじらず上忍、アカデミー内におりましたら至急職員室まで来られたし—

—繰り返します、まじらず上忍、至急職員室までお越しください—

—緊急放送、おわり—

—ピンポンパンポーン—



・・・緊急放送!?

しかもこの妙に聞き覚えのある声は・・・うみのイルカか!?

三代目の信頼厚い謎の中忍(あいつ絶対中忍じゃねーよ)が緊急放送だと!?

ま、まさか昨日の任務にミスでもあったのだろうか

急いで職員室まで走りこむ

勢いよく扉を開け放つと、キョトンとした顔のうみのイルカがいた


「放送を聞いて参りま「みっけ」・・・した・・・?」





彼の膝に座る幼子・・・いや違う、さっき会ったコンだ

理解した




「私って、ほんとバカ」


「・・・うん、本当に来ると思わなかった」


「コン、まじらず上忍、一体何がどうなってるんですか」






















「というわけで、合格していいよ君たち」


仁王立ちで合格を告げられる

真面目に頑張っていたシュロとイカリが不憫だ


「・・・釈然としない」


「五月蠅い五月蠅い!明日から早速任務・・・と言いたいところだが・・・
 だがしかし、お前らは体力が全然足りない
 みっちり基礎を仕込んでから任務に移るぞ」


「まぁ術とか覚えてても一度生まれ直してるからな
 ガキ並の体力しかねーや」


そんなこと言われたらオレの体力ダメダメじゃないか


「とりあえず明日は昼に演習場に集合
 夜には拷問部の見学に行くから」


「は?」


「視覚から鍛えないとな」




そして翌日、宣言通り夜に拷問部へ行き・・・森乃イビキが冷や汗かいて見守る中見学した

それからというもの、忍びの裏とも言える凄惨な現場を見学させられることとなる

・・・スパルタ、なんてもんじゃない



 
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