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『自分:第1章』

作者:零那
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『入居当日』

3階の部屋。
今日から此処が零那の家。
自分のお金で借りた家。
買い揃えた物達。
此処で生きていく。

物を整理して、御飯は上で用意してくれたらしく、お邪魔した。
その日、そのままユウは帰って来ずに上で寝た。
零那と娘は我が家で寝た。
チャント寝れる状態やし。
何の為に別居したんか解ってないユウに苛ついた。
一生10万円取られ続けても良いんならもう知らんけん。
内緒で渡してる小遣いもやらん。
早く自由になって欲しくて、惨めな環境から抜け出させてあげたくて...
だから別居したのに。
迷惑やった?
意味無かった?
マザコンやけん離れたく無いん?
なんなら10万円払い続けてソッチ居ったらええわ。
零那は娘と2人でコッチに別居するけん。
...近過ぎたか。
いっそ遠くに行けば良かった?
距離の問題でも無いか。
わざわざ孫と引き離すつもり無くて此処でえっか...ってなったんやけど。

マザコンは見て見ぬフリしてきた。
一般常識で言う家族愛やコミュニケーションの度合いが解らんかったし。
母親が風呂入ってるの知ってて乱入したり、マダ服着て無いのに平気で自分も脱ぎだしたり...
親子だからこそ、敢えて裸を見に行くのは変態としか思えんかった。


どうしても、あの異常変態の養父みたいな感覚と似たようなモノを感じてしまって辛かった...
生理的に無理な対象になる。
それはあまりにも哀しいと思った零那は蓋をした。
見てないことにしてた。
何も知らんフリをしてた。

 
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