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ユキアンのネタ倉庫 ハイスクールD×D

作者:ユキアン
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赤龍帝な日々




あ〜、あの神め、今度会う事があれば恨み言を受け付けてもらうからな!!覚悟してろよ!!

「五月蝿いわ!!黙って食われろ!!」

目の前の狼っぽい動物の首を噛みちぎる。そのまま力つきて倒れる狼の肉を食らって腹を満たす。むぅ、焼いた方が美味かったか?前回は焼いたら臭くて食えた物じゃなかったが。

次は南の方に行ってみるか。川がそっちの方に流れていっていたから海か湖でもあれば良いんだがな。翼を広げて空を飛び川沿いを移動する。たまに同族である龍の縄張りを通る事もあり、何度も戦闘になるがオレの能力の前にどうする事も出来ずに、その命を散らしていく。

海まで辿り着いたオレは海の幸を堪能し、またもや縄張りを荒らされて怒った海竜を食い殺す。はぁ〜、面倒だし疲れるから戦いたくないと言うのに。やはりこの目立つ巨体が悪いのだろうか?ちょっと人間に変化出来ないか試すか。諦めたらそこで試合終了だ。どうせ寿命は腐る程あるんだからな。

肉体変化を完璧に行える様になるまで五百年かかった。同種の龍以外になんか悪魔っぽい奴らからも襲われ始めて三百年程忙しい時期があったからな。人の姿を得たオレはそのまま悪魔の街で普通に暮らしている。日雇いの仕事であぶく銭を得て、そのまま安さと早さが売りの大衆食堂などで同じ様な奴らと飯を食ったり風俗に連れ込まれたりなど、前世に近い生活環境を得た。それから結構な時間が流れた気がする。

このままこんな風に生きるのも良いかと考えだした頃、悪魔と天使と堕天使で戦争が起こったそうだ。まあここら辺は辺境だし、軍事拠点がある訳でもないので安全だと思ってフラグを建ててみる。







何も起こらずに戦争は激化し、あっちこっちで戦火が広がり疎開してくる者がいる位オレの暮らしている街は平和だ。多少混乱が見受けられたりするが、そこら辺は仕方ないと割り切ろう。

オレは貯金を崩しながらも疎開してきた者達が最低限の暮らしていけるだけの建物を仕事仲間達と共に次々と建てていった。疎開してきた者の中で変に元気な奴らを殴って従わせながら治安維持の為の見回りも行う。

小さな子供達や女性には郊外に趣味で作っていた畑に案内して畑を耕せさせて種をまかせる。それから必要な養分を計算して肥料を蒔き、オレの固有の力で一気に成長させて収穫して配給として配る。

とりあえずこれで食うのには困らないだろう。そうすりゃあ、少しは混乱は治まるだろう。そう思い、今日も日雇いの仕事に励みながら住民のまとめ役みたいなことをしている。





オレは数年に一度、腹を満たす為に街を離れて魔獣狩りを行う。戦争中ではあるが、オレも食わなければ生きていけない。顔見知りの奴らに一声かけてから街を離れて久々の狩りに精を出す。数日後、街に戻ってくると

「おい、これは何の冗談だよ」

面影すら無い程に破壊し尽くされた街と、弄ばれたかの様な死体の山が広がっていた。オレはすぐに街に駆けつけて生存者を捜す。大声を上げ、瓦礫を吹き飛ばし、必死に捜した。そして、ようやくの事で8歳位の死にかけの子供を見つけた。

「おい、何があった!!」

「……あっ、なな…….はね、てんし」

「おい、しっかりしろ、死ぬな!!」

目の前でその子供は死んでしまった。聞き出せたのは七枚羽の天使。だが、それだけ聞ければ十分だ。

「仇はとってやる。安心して眠れ」

本来の龍の姿で街の上空からブレスを吐いて、全てを土に帰す。そして全力で飛翔する。目指すは天使と悪魔の最前線だ。




前方に天使と悪魔の軍勢が見えてきた。同時に今の今までオレの固有能力を使ってまで抑えていた魔力を全て解放し、咆哮をあげる。

「GUOOOOOOOOOOOOOOO!!!!」

戦場の注目がオレに集り、それらを無視して中央に降り立つ。

「貴様らに宣言する。七枚羽の天使、奴はオレに喧嘩を売った。よってオレは天使がオレに喧嘩を売ったと判断し、ここに殲滅を宣言する!!」

宣言と同時に天使が固まっている場所に威力を捨て、広範囲に放射するブレスを吐き、倍化の力(・・・・)で強化を施す。一瞬にして勝敗は決した。9割の天使が一撃の下に消滅したのだから。

「今生き延びている天使は戻って上に報告しろ!!貴様らはこのオレに喧嘩を売ったのだと理解しろ!!貴様らはその為だけに生かされたのだ!!行け!!」

逃げ帰っていく天使を睨み続け、最後の一人が見えなくなるまで視線を外さない。それが終われば今度は悪魔達と対峙する。

「この軍の責任者は誰だ?」

視線が一箇所に集る。そこにいたのは一人の少女だった。

「えっ?私?隊長は、負傷してる?他に上級士官は、戦死してるの?嘘!?」

「混乱している所悪いが、お前が今の所の責任者と認識して良いんだな?」

「ええっと、一応そうなります?セラフォルー・シトリーです。お名前の方をお尋ねしても?」

「オレか?ふむ、かなり以前になるがこう呼ばれていたな。赤龍帝」

その言葉に驚いている悪魔達にもう一度告げる。

「オレは赤龍帝、赤龍帝ドライグだ!!」
 
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