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エターナルトラベラー

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第六話

翌年、俺とソラは魔法学院に入学した。

慣れない寮生活に戸惑いながら何とか暮らしている。

この学院に入ってすぐさま見に行ったのはルイズの側に居るであろうチートオリ主。

名を、マルクス・ド・ミリアリアと言う。

こいつは最早疑いようも無く転生者だ。

何故なら平民を見下したりせず、この一年でちゃっかり食堂のマルトーさんと仲良くなっている。

良くある転生主人公のテンプレ的行動だ。

更に4系統全部スクウェアという有り得ない才能。

正に最強オリ主ですね。

顔の造形は言うまでも無く美形。

しかもコイツは失敗ばかりのルイズの魔法を失敗ではないと励ましている。

あー、もう。勘弁してくれ。

原作が壊れたらお前責任取ってくれるのかよ!?



入学からしばらく過ぎ、ようやく原作開始の時期が来た。

そう、二年生による、春の使い魔召喚の儀式である。

俺はこの学院に来るに当たってソラにこの世界のことについて全て話した。

ここがアニメや漫画の世界であるかもしれない事、そしてこれから起こるであろう事を。

記憶の書き出しなどを行わなかった俺は既に所々…というか大幅に抜け落ちていて、あらすじのような物しか覚えていなかったが覚えている限りの事を話した。

話し終えるとソラフィアは、

「それで?これからどうするの?」

とだけ聞いてきた。

「出来れば主人公達には関わらずに遠くからあのオリ主野郎が原作ブレイクしないように見張ると言った所か」

と告げるとソラは俺に協力してくれるようだ。


俺達は授業を抜け出し、ついに始まる召喚の儀式を猫の姿になって盗み見ている。




次々に召喚をして行く二年生達。

猫やオウム、蛇やカエルなど多数の使い魔が召喚される。

噂の四極のマルクス、つまりチートオリ主は大火竜を呼び出してたようだ。

背の高さが普通の竜の二倍ほどある。

ソルがあの火竜から感じる精霊の力の大きさを訴える。

恐らくオリ主特典で韻竜だろう。

どこまでも羨ましいやつだ。

召喚儀式も終わりが近づき、ルイズの番になり詠唱が開始される。

そして…

「私は心より求め訴えるわ、我が導きに答えなさい」

ドゴォォォォオン

爆発。

ルイズがサモンサーバントを使った結果、爆発したようだ。

煙が晴れるとそこに現れる人影。

横たわっている所を見ると気絶しているらしい。

この世界では見かけない服装。

俺にとっては懐かしくもある。

あれはサイトで間違いないのであろうか?

ぶっちゃけ二次元を三次元に置き換えられると最早キャラの判別なんて出来ません。

黒い髪や衣服などで日本人だろう事は間違いないが、サイトでない可能性も捨てられない。

俺やソラと言うイレギュラーがこの世界に居るのだ、多くの二次SSみたいにサイト以外のオリ主が召喚されたとも限らない。

しばらく様子を伺っていると、言葉の通じない少年に無理やりコントラクトサーヴァントを行使した。

つまりキス。

慌てふためく様子を見るにアレはサイトで間違いないようだ。

そして使い魔のルーンがその手に刻まれる事によってもがき苦しむサイト。

あー。

「あれは痛い」

俺は自身の左手をさすりながら呟いた。

そしてどうやらサイトは痛みで気絶したようだ。

このやり取りをみるに、うろ覚えだがこの展開はアニメか?

忘れたけど…

そしてルイズに近づいていくマルクス。

マルクスはルイズを励まし、その後レビテーションをサイトに掛けてやり、ルイズの部屋まで運んでいった。

俺は取り合えずサイトが召喚された事に安堵を覚えた。

これが別作品のキャラやサイト以外で原作ブレイクしたいオリ主だったら目も当てられない。

召喚の儀式も終えたので俺達はこっそりと自身の寮に帰る。

何はともあれついに原作が始まったのだった。



翌日食堂に行くとサイトを連れたルイズがやってきた。

朝から豪華な朝食を前に喜色満面なサイト。

しかし。

「ここに座れるのは貴族だけよ、平民のあんたはそっち」

ルイズが床を指差して言った。

「そんな」

そのやり取りを横で見ていたマルクスが嗜める。

「まあまあ、ルイズ。使い魔と言っても彼も人間なんだから、そのような扱いはどうかと思うな」

「マルクス…」

ルイズがたしなめられて言葉に詰まっている。

しかし、その声にはマルクスへの信頼が感じられる。

「サイト君だったか。ここでは何だから厨房に行ってみるといい、料理長のマルトーさんに俺から聞いてきたと言えばちゃんとした食事を与えてくれるはずさ」

「本当か!此処に来てからどうにも貴族って奴はえらそうな事ばかりいう奴で好きになれそうに無かったけど、あんたは別だ。
好きになれそうだぜ。俺はサイト。あんたは?」

「な!何あんた貴族になれなれしく名前なんて聞いているの!」

「いいじゃないかルイズ。俺は気にしないよ」

「でも」

「俺の名前はマルクス。マルクス・ド・ミリアリアと言う。マルクスでいいよ。よろしくね」

「ああ、こちらこそ」

そう言ったやり取りの後、サイトは食堂を出て、厨房の方へ歩いていった。

うん。

ルイズをたしなめサイトの好感を得る。

もう、これ見よがしに完璧なオリ主の行動に俺は内心何故俺はあの位置に居ないんだろうと思いながらも失笑を禁じえませんでした。

テンプレ乙。


食事を終えると二年生は召喚した使い魔とコミュニケーションを取るべく学園の庭でお茶会を開いている。

俺は今日も猫に変身してその光景を観察している。

隅の方で観察していると頭上から俺に声が掛けられた。

「あら、こんなところで使い魔を一人にして置くなんて。いったい誰の使い魔かしら?」

上を向くと赤毛のボイン…キュルケが俺を見下ろしている。

「ご主人様とはぐれたのかしら?私が連れて行ってあげるわ」

そう言って俺を問答無用で抱き上げる。

キュルケに抱き上げられて連れてこられたテラスで俺はキュルケの膝の上に乗せられている。

「あなた、いったい誰の使い魔なのかしら?それとも野良?」

そう話しかけながら俺の毛並みを撫でている。

ヤバイこれは気持ちいい。

は、いかんいかん。目的を忘れるな!

サイトの方をみると、原作通り給仕の真似事をしている。

その後ギーシュとのひと悶着の後原作通りサイトとギーシュの決闘という展開になった。

その騒ぎの乗じて俺はキュルケの元を離れ、人型に戻る。

その後ヴェストリの広場に集まる生徒達。

と言うか三色のマントが混合している所を見るに授業はいったいどうなっているのだろうね…

俺も人型で事態の推移を確認できるからいいけれど。

騒ぎを聞きつけてソラもヴェストリの広場にやって来た。

「アオ…」

隣に居るソラが心配そうに声を掛けてきた。

「大丈夫、サイトは勝つよ」

「そう」

勝つだろうけど勝ち方までは保障できない。

何ていったってあのオリ主野郎が居るのだから。

テンプレ的展開ならば恐らく…

「とりあえず、逃げずに来た事は、褒めてやろうじゃないか」

「誰が逃げるか」

ギーシュの物言いに威勢良く応えるサイト。

「さてと、では始めるか」

そう言ってバラの形をした自身の杖を振るうと、花びらが1つ零れ落ち、一体の青銅で出来た戦いの女神、ワルキューレがその姿を現した。

「な、なんだこりゃ?」

目の前に現れた予想もつかなかった物体に慌てふためくサイト。

「僕はメイジだ、だから魔法で戦う、よもや文句はあるまいね」

「て、てめえ」

不利を悟ったのか少し萎縮するサイト。

しかし。

「待ちたまえギーシュ」

その会話に割り込む奴が居た。

「なんだい?マルクス。よもや止めるつもりかい?」

そう、オリ主、マルクスだ。

「いいや、だが相手は丸腰の平民。それを一方的にいじめるのはどうかと俺は思うがね」

「ふむ」

「だからここは彼に平民の武器を与えてやっても良いのではないか?」

マルクスの言葉に少し考え込むギーシュ。

「それもそうだね」

そう言ってバラを一振り。

すると一振りの剣が現れる。

いやここは別に干渉するところじゃなくね?

サイトは怪我しないかもしれないがルイズとの仲も進展し…なるほど。

そういう訳か?

「その剣を掴んだら決闘開始だ。よく考えてその剣を掴みたまえ」

現れた剣をサイトは何の躊躇いも無く握る。

その後の展開は語ることも無い。

ガンダールヴのルーンを発動したサイトがギーシュのゴーレムを切り刻み、追加で出した6体のゴーレムすら瞬殺。

ギーシュに剣を突きつけて決闘終了。

その後ルイズが「ちょっとだけ見直したわ」とか言っていたような気がするが、そんな事は些細なことだ。


今の所は原作と大きな食い違いは無い。

だが、あからさまに原作に介入しようとしているマルクス。

こいつの行動如何によっては原作ブレイクも大いにありえる。

これは、これからも様子を伺う必要がありそうだ。


それからも学院で見かけるサイトの扱いは酷い物がある。

鞭は振るうわ、頭を踏みつけるわ、虐待もいい所。

まあ、本人にしてみれば人間ですらなく使い魔と言う事なのだろうが。

ライトノベルやアニメならば笑って見ている所だが、実際それを目の当たりにするとアレに惚れる奴の気が知れないくらい傲慢だ。

まあ、アレが普通の貴族の対応なのだろうけれど、元日本人としてはアレは無い。

恐らくサイトはルーンの効果と度重なる重度の危機によるつり橋効果でもあってあのルイズに惚れたと勘違いしたんじゃなかろうか?

様子を伺うにキュルケはサイトに興味を持ったようだ。

キュルケならマルクスに興味があるだろうと思っていたが、マルクスがキュルケ本人には余り興味が無い様子。

むしろタバサにモーションを掛けている素振りがある。

このロリコンめ。

現実世界ではタバサは俺の嫁とかいってたに違いない。


決闘騒ぎのあった最初の虚無の曜日。

朝早くからルイズとサイトが馬に乗って出かけていった。

おそらく王都まで剣を買いに出かけたのだろう。

なぜかマルクスも馬で併走しているのが気になるが、まあ、デルフリンガー入手は大丈夫だろう。

過去、俺も買いに行こうか迷ったけど我慢したしね。

恐らくマルクスもそんな愚行には及ぶまい。

しばらくするとサイトたちを追う様に風竜が飛んでいった。

恐らくキュルケとタバサだろう。

これでフーケフラグは成立したか?



その夜俺は自室で休んでいると、

ドゴンッ

遠くで壁を壊す音が聞こえてきた。

ルイズの爆発だろうか。


翌朝、職員全員と現場に居合わせたルイズ、キュルケ、タバサ、サイトそして恐らくオリ主パワーで居合わせたであろうマルクスを宝物庫に集め、オスマン学院長から宝物庫があらされ中にあった破壊の杖が盗まれた事が皆に告げられた。

俺はこっそり、又しても猫に変身して何食わぬ顔でその場に居合わせる。

教職員の罪の擦り付け合いから現場にいたルイズ、キュルケ、タバサ、マルクスの4人(サイトは使い魔なのでカウントされない)に事情を聞いている。

そんな時、オスマンの秘書であるロングビルが駆けつけた。

朝起きると宝物庫が荒らされていることに気づき、調査に出て、フーケと思しき人影の目撃証言を入手したそうだ。

黒ずくめのローブが此処から馬で4時間行った所の小屋に入っていったと近在の農民に聞いたとか。

いや、無いだろう?

気づけよ!

小屋の近くに居た農民に聞いたのなら馬で4時間の距離を朝から往復で8時間だぜ?

しかもルイズもルイズで。

「黒ずくめのローブ?それはフーケです。間違いありません」

とか言っちゃってるし…

アホでしょう?

黒ずくめのローブだけでフーケと決め付けるとか…

是非とも日本の推理小説をお貸ししたい。

…持ってないけど。

いかんいかん、俺はSEKKYOUを垂れるような人間には成らない!

その後、原作通りルイズ、キュルケ、タバサ、サイトの4人と、マルクスとロングビルを含めた6人で破壊の杖の奪還任務に着く流れとなった。


ルイズたちは馬車に乗りフーケを追っている。

俺とソラはドラゴンに変身して空からそれを追いかけている。

『マスター、もう少し高度を上げたほうがよろしいかと』

「どうかした?ソル」

『後方から風竜が一匹、此方に向けて飛んできています。恐らくあの青い髪の子の使い魔かと』

「あー、シルフィードね、了解。ソラ、いける?」

高度を上げても問題ないかと問いかける。

「大丈夫」

「解った」

そして俺達は一度高度をあげてシルフィードをやり過ごしその後ろを追いかけた。



何度か休憩を挟みながらルイズ達の後を追うこと4時間。

ようやく件の小屋が見えてくる。

俺とソラは猫に変身して林の陰に隠れて様子を伺う。

偵察のため剣を引き抜き小屋に近づいていたサイトがルイズ達と合流後、サイト達は小屋の中へ入っていく。

ルイズは見張りの為に小屋の外で待機のようだ。

それとは別に小屋から離れていく人物が居た。

ロングビルことフーケである。

折をみて巨大なゴーレムでけしかけるのだろう。

しばらくすると巨大なゴーレムが現れ小屋を襲った。

行き成り現れたゴーレムに慌てふためくルイズ達。

キュルケ、タバサは何発か魔法を当てた後、不利を悟ってシルフィードに跨り空へと退却。

ルイズはここぞとばかりに慣れない魔法を行使しようとルーンを唱えるがやはり失敗。

襲い掛かるゴーレムの攻撃から間一髪でサイトが助けに入り、そのままルイズは助けに降りてきたタバサの風竜に乗せられた上空へ。

「マルクス!サイト!」

風竜に連れられながらルイズは叫ぶ。

マルクスはサイトと一緒に地上に残ったようだ。

「悔しいからって泣くなよ馬鹿、何とかしてやりたくなるじゃねえかよ」

サイトが剣を構えゴーレムをにらめつける。

「本当だね」

同意するマルクス。

「何か作戦はあるか?」

サイトがマルクスに問う。

「そうだな、でかいの一発お見舞いしてやるから前衛を頼めるかい?」

「へ、了解」

了承の言葉と共にサイトはゴーレムへ掛ける。

その場に立ち止まりルーンの詠唱に入るマルクス。

上空では破壊の杖を持ち、タバサにレビテーションを掛けられて降りてこようとしているルイズ。

しかし。

「サイト君どきたまえ」

「おう!」

素早く距離を取るサイト。

「アルティメットフレア」

振られた杖の先から強大な炎の渦がゴーレムに直撃、跡形も無く消し飛ばす。

その爆風は凄まじい。

火・火・火・火のスクウェアスペル。

しかも使い手が尋常では無いためその威力は他の者が使うよりも遥かに強大だ。

その爆風に煽られ落下途中だったルイズはタバサのレビテーションの効果を途切れさせられて飛んでいく。

マジか!?

さすがにあのまま地面に叩きつけられたら死ぬような高さだぞ!?

タバサ達も爆風に煽られて体制を崩してしまってとてもルイズを助けるのに間に合わないし、サイトとマルクスは爆煙で見えていない。

俺は一瞬でドラゴンの姿になり空中を駆る。

「きゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」

絶叫を響かせて落下していくルイズ。

俺は何とか空中でその身を掴み、地面との激突を回避する。

「ぁぁぁぁぁぁぁぁっえ?」

地面との激突に恐怖していたルイズが何かにつかまれた事を感じ確認しようと後ろを振り返り、俺を見た。

ルイズが手放した破壊の杖は同じく飛んできたソラがキャッチしている。

俺は爆煙が張れる前にルイズを地面に無事に着地させる。

「銀色のドラゴン…」

ルイズの洩らしたその言葉にしまったと思いつつも、粉塵に紛れながら後退し、一瞬でその姿を猫に変えてその場を眩ました。

一体破壊されても諦めずに再度練成されたらしいゴーレムがまたもやサイト達を襲っている。

「っは、いけない。私はアレでゴーレムをやっつけるんだから」

ソラが置いていった破壊の杖を持ち、ゴーレムに飛び出していくルイズ。

その後の展開はほぼ原作通り。

使い方が解らないルイズからサイトが破壊の杖を取り上げ、発射。

崩れ落ちるゴーレム。

戦いが終わり、現れるロングビル。

そして破壊の杖を奪い、自身がフーケであると打ち明ける。

構えられた破壊の杖事ロケットランチャー。

サイトは単発と知っているゆえ怖がらず、フーケに近づき剣の柄で当身をして気絶させて一件落着。

「それにしても、よく無事だったわねルイズ」

と、キュルケが話し出した。

「何かあったのか?」

マルクスがキュルケに聞き返した。

「貴方の凄い魔法で落下途中のルイズが吹き飛ばされてしまったのよ。タバサも魔法の制御が効いていないようだったし」

キュルケの言葉にこくりと頷くタバサ。

「それは!?すまなかったルイズ。そんな事になるとは思いもよらず」

「え?ええ。大丈夫よ。銀色のドラゴンに助けてもらったから」

「銀色のドラゴン?」

いぶかしむキュルケ。

「一瞬しか見れなかったけど凄く綺麗な銀色だった」

「銀色ねぇ。そんな色のドラゴンなんて居たかしら?」

ルイズの返答に更に疑問を感じているキュルケ。

「マルクスはどう思う?」

「……え?あ。そんな色のドラゴン今までに確認されていないね……なんだ?銀色のドラゴンなんて知らない。イレギュラーか?」

最後の方は小声でそう洩らすマルクス。

「まあ、何はともあれフーケを捕まえて破壊の杖を取り戻したんだ。万々歳じゃないか」

サイトが細かい事はいいじゃないかと皆に言った。

「そうね」

そうして破壊の杖をめぐる事件は解決した。


しかし、問題はやはりあのオリ主野郎。

確かに俺やソラでは到底出来ないような威力の魔法だった。

四極という二つ名に恥じない物だっただろう。

だが!あの場面で使う必要は無かった。

本来居ないはずの人間がでしゃばり、流れを変えてしまった事で、ルイズが死ぬかもしれない事態に陥った。

俺が飛び出さなければルイズは死んでしまっていたかもしれない。

死なないまでもあの高さからの落下だ。

無事で済むはずも無い。

これは早急にマルクスを排除してしまわないとマズイ事になるかもしれない可能性が出てきた。

しかし、魔法の才や爵位などの関係で俺が奴を排除する事は難しい。

更にルイズやサイトといった主人公組のハートをキャッチしてしまっている点も捨て置けない。

現状打つ手は無いに等しい。

俺はまま成らない物だと憤りを感じながら、これからの事を思うと頭痛がする思いだった。 
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