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バカとテストと白銀(ぎん)の姫君

作者:相模
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第一章 小問集合(order a la carte)
  宛藤堂カヲル 第二学年F対D 戦闘詳報

 
前書き
11/8 ごめんなさい、数学が若干(論理的には破綻レベル)のミスをしていました。
艦コレのとある重巡洋艦ではありませんが
「見ないで……見ないでぇ!!」
 

 
作成 Dクラス参謀部
Fクラスとの対戦におけるDクラスの戦略と作戦についてのレポート。

事前準備
Fクラスと我がDクラスとの戦力比は約4:7の状態で開始されたものと予想し、戦力を配置。
(戦後坂本君に問いかけたところ遠からず、との答えが返ってきた。)
・階段を用いて他の階を経由してFクラスに突入する強襲案が出てくるも戦力が足りず、また部隊ごとの各個撃破を恐れ断念。
・Fクラスがこちらに勝つには奇襲を仕掛けてくるものと想定。守備兵力を多めに配置すべきとの案を採用。

当日
13;30試召戦争、戦端開く。
・正面から戦えばこちらが押し込むことが出きると判断し、短期決戦の為に渡り廊下の突破を計る。
14;04
Fクラス、吉井明久の(社会的な)命をかけた活躍により防衛線突破ならず。戦死11名との報告 対してFクラスの戦死は18名とのこと。
14;10
新校舎側に戦力を置き、波状攻撃を仕掛け敵が疲弊してくる終盤で一気に叩き込むという作戦を急遽採用、即刻伝達編成開始。
14;26
第一波(総勢19名)攻撃準備が整う、攻撃を開始。
14;49
渡り廊下から第一波撤退(戦死6名)、続けて第二波攻撃開始(総勢17名)。
15;03
第二波撤退(戦死7名)、第三波(総勢20名)攻撃開始。
15;23
第三波撤退(戦死1名)、第四波を編成するもその次の第五波で切り上げる方針が決定。
15;28
第四波より渡り廊下の敵防衛戦に一端穴をあけることに成功との報告あり。即時に第五波と新校舎階段守備隊と本陣守備隊の一部に攻撃命令を伝達。
回復試験受験者も終わり次第参戦せよという命令発布。
本陣も連動して前線へとゆっくり移動開始
15;30
銀髪女子の召還獣が機関銃を乱射しているとの報告あり。
一気に四人戦死との報告。
15;32
渡り廊下にFクラス代表突出、足掻きに出たと判断し味方本陣を新校舎階段前へ設営
15;33
Fクラス奇襲部隊、本陣へ突入開始 本陣の戦力が封じられる。
15;34
Fクラス姫路により本陣壊滅、代表も討ち取られ即刻戦闘終結。

敗北の原因
・敵戦力の見誤り 具体的に妃宮と姫路という二強の存在を知らなかった。
・波状攻撃を最初から仕掛けるべきだった。計算上最高で八回までは保証できた。後は回復試験次第でどうとでも出来たと予測できる。
・Fクラス代表が突出したからといって味方の本陣を前線に進めた。
→恐らく進めなくとも本陣壊滅までの時間がもう少し遅れたぐらいだろう。

次回の為に
・波状攻撃はどのようにすれば巧くつなげられるか。
・二強(一部でWP(二人の姫)との呼び名が発生)の封じ込め。
→Aクラスと戦争を行うならどうすべきかの研究に通じるだろう
・本陣のありようを考えるべき

講義
数学
第二回目
A、B、Cはそれぞれは相異なる自然数である。
それぞれに以下のような特徴を持つ。
(A+B)をCで割ったときの余りは1である。
(B+C)をAで割ったときの余りは1である。
(C+A)をBで割ったときの余りは1である。
このような(A,B,C)を求めよ

この問題はA,B,Cにおいて対称性を持っています。
対称性とは式の中の文字を入れ替えても成立するような式のことを言います。
吉井君、考えることを放棄しないでください。
対称性の簡単な例を出しますね。
例えばX+Yという式でXとYを交換しますとY+Xになります。
これはX+Yから変わっていない。すなわち不変であるということです。
今回はこれぐらいの理解でいいでしょう。
さて、今ABCはそれぞれ異なりますから、A≦B≦Cとしてもこの問題では対称性を失いません。
この様な性質を対称性と呼んでいるのです。
さて、この問題では余りしか指定されていませんので商を決めて割り算の式にします。
(A+B)=CK+1 ー①
(B+C)=AL+1 ー②  K,L,Mはそれぞれ自然数です。
(C+A)=BM+1 ー③
条件においてA≦B≦Cですから①は次のように変換することができます。
CK+1=A+B≦2C
この式からK=1だと断言できます。
どうして、ですか?K=2の時を考えてください。
2×C+1=2Cと成ってしまい明らかに成立しませんよね。
K≧2の場合、上のようなことが起こりますので消去法的にK=1と言えますね。
よって①の式は次のように書き表されます。
A+B-1=C ー⑥
この式を②③に代入しますと次の式がそれぞれ得られます。
A+2B-1=AL+1 ー④
B+2A-1=BM+1 ー⑤
さっきのCで行ったのと同じようにMをA≦B≦Cを用いて絞り込みます。
BM+2=2A+B≦3B
ですから結果的にM=1,2と成ります。
M=1の時、⑤よりA=1、⑥よりB=Cとなるのでこれは不適です。
なのでM=2となります。
このとき⑤からB=2A-2 ー⑦と出てきます。
④に代入するとA(5-L)=6となります。
A≧0ですから(A,5ーL)の可能性は(6,1)(3,2)(2,3)の三つとなりますが、(A,L)=(6,4)(3,3)(2,2)と書き直せますね。
ではそれぞれのAの値を⑥、⑦に代入しますと(A,B,C)は次のように求まります。
(A,B,C)=(6,10,15)(3,4,6)(2,2,3)
(2,2,3)の組だけはA≦B≦Cを満たしていませんので除外します。
(A,B,C)=(6,10,15)(3,4,6)
ここで答案を終えるのは詰めが甘いですよ?
最後にA≦B≦Cという条件は私たちが付け加えた条件なのですから、すべての(A,B,C)の組み合わせを示していませんのですから。
なので答えは以下のようになります。
(A,B,C)=(3,4,6)(3,6,4)(4,3,6)(4,6,3)(6,3,4)(6,4,3)(6,10,15)(6,15,10)(10,6,15)(10,15,6)(15,6,10)(15,10,6)
以上12通り。 
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