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『自分:第1章』

作者:零那
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『逃亡』

ユウからの電話。
文化祭があるって。
来れたら来てって。
一緒にまわろうって。
ごっつ嬉しかった。
いつも一緒の友達周りと居るときも、恥ずかしいからって話す事は殆ど無かった。
基本的に放置されてた。
でも、学校で一緒にってなると、周り相当居るよね...
それでも一緒に廻るとか出来るん?
行けるかどうかは解らんって言った。
でも、友達に連絡して協力してもらった。
ビックリさそうって事で、行くって言わずに行く。


文化祭当日、家出する。
同時に、龍を棄てる。
話し合いが出来るとは思えんし、逃亡。
家やか知らん筈やし。


普段いっつも一緒に遊んでる友達。
その中で、ユウと同じ高校に通ってるのは1人。
涼君。
話した。
校内で待ち合わす。

ユウは、店することになったらしい。
やから一緒に居ろうって。


一応、近所に怪しまれんように、着替えとか少なく小さい鞄で出た。
母さんには置き手紙してきた。
文化祭行ってきます!って。


高松のオッチャンと兄ちゃんにも報告した。
そしたら、フェリー降りたら居た。
駅に行く間、少し話した。


零那は逃げる。
龍から。
母さんから。
現実から。
それが精一杯。
間違いだと解ってる。
最低。

でも...
限界だった。
自分の居場所が欲しい。


特急降りて懐かしい場所に帰って来た。
居場所を作りたい場所。
必死で居場所を作った場所。
また此処で居場所が欲しい。
良くも悪くも、思い出がそこらじゅうに溢れてて、自然と涙が出る。
帰って来たい場所。
迎え入れて欲しい場所。
自分の居場所にしたい処...。

 
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