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IS 〈インフィニット・ストラトス〉 飛び立つ光

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女だらけの外界の学校

「ではSHRを始めます皆さん1年間宜しくお願いします」

教卓の前で眼鏡を掛けた童顔の女性が声を上げて、SHRを始めるが、生徒である全員が無視をする
生徒の反応に女性は涙になってしまう。

「え~っと・・・では自己紹介をお願いします・・・」

そんな教室の中には本来居る筈のない一人の男がいた。その男は黒髪と金髪の二つの色の髪をした藍色の瞳をしている
霧雨 閃輝だった

時は少々時を遡り・・・河城 にとりの工房

「へ?俺がIS学園に?」

閃輝は兄のいきなり言葉に呆然とする、その兄である闇夜は新聞を広げて閃輝の前に突き出す

「?これ文々。新聞じゃないね・・・『世界初!男でありながらISを動かした少年!!』
・・・これって・・・もしかしなくても外界の・・・」
「そ、俺が先日紫さんの用で外界に出た時買ったものだ」

閃輝は改めて新聞を読み始めた

「『世界初男でありながらISを動かした少年は未だに行方が知れず捜索中』
・・・そりゃ見つかる訳ないっしょ・・・幻想郷に居るんだから・・・」

閃輝は新聞を閉じて能力で新聞が風化する時間を速めて新聞を消滅された

「でもなんでさ?」
「そりゃ外界でもうケジメを着けて来てもいいだろ?
外界の友人にも何かあるだろ?「闇夜~そこにある基盤取って~」はいはいほらっ」

闇夜は、にとりに基盤を渡しながら言う。が閃輝の記憶には、既に友人の顔処か名前すら残っていない
幻想郷での生活が様々な意味で、濃厚なものであり楽しい物であったからだが、理由はそれだけではない。
外界の事を思い出すと、必ず織斑 千冬に辿り着いてしまい、精神状況が悪くなってしまう。そこで医者でもある闇夜は
閃輝の外界での記憶を、抹消し、精神健康に保つことにしたのだ。

「・・・って言っても友達の顔も名前も覚えてないんだよね。
遊んだ記憶も全部抜け落ちてるし・・・まっどうせろくな思い出じゃないから良いけど
「よし出来た!!」・・・てかにとりさんは何作ってるの?」

にとりは大きな声を上げる。そして、闇夜と手を取り合い喜び合う

「ふっふっふ・・・流石私と闇夜の設計だよ。予想以上の物が出来たよ。いいね、いいねぇ、最高だねこれは!!」
「流石にやりすぎた感が歪めないが・・・楽しかったな♪」

にとりと闇夜は機嫌が良さそうに完成した物を見つめている

「ねぇ~何が出来たの~?」
「「よくぞ聞いてくれた!さあさあ見るが良い!!」」

にとりと闇夜は、左右に分かれてその間から、にとりと闇夜が作り上げた物が見えてきた
それは机に置かれており光を放っている指輪だった。

「・・・指輪?」
「「ちっちっち!!」」

にとりと闇夜は、人差し指を左右に揺らしながら舌を鳴らし音を出す。

「な、なに?」
「これはただの指輪ではないのだ!」
「これはなんと俺とにとりが作り上げたISなのだ!!」
「ええ~!!!??」

閃輝は思わず驚愕する。闇夜は稀に外界に出る為に、ISの存在も知っているがにとりは外界に出る訳も無い。
しかも実物を見た事もなく詳しく調べた事もないを作り上げた二人の技術力に驚いた。

「でも正確に言えばISとは全く違うんだよね」
「ああ。ISのコアとか実物見た事無いしだから」

確かに闇夜はISを知ってはいるがそこまで詳しく知っている訳ではない

「ISじゃなくてPEかな?」
「PEって・・・何処かで聞いたような・・・」

閃輝が思い浮かべたのは外界で世界的な人気を誇ったゲームである。閃輝も大好きであったものである

「PEのPって幻想郷のP?」
「勿論。幻想は英語でPhantasm。因みにEは進化だ。でIS学園ではこれを専用機にしてくれ」
「でも・・・」

閃輝は幻想郷から出たくないのか渋る。自分一人の能力では幻想郷と外界を行き来出来ないからである。
外界をひどく嫌う閃輝は、幻想郷から出たくないようだ。

「大丈夫だ、お前の能力で光速の限界を越えればこっちに帰ってこれる」
「え!?マジ!?」

閃輝は思わぬ答えが帰ってきて驚く

「大本気だ」
「・・・じゃあ力試しって事で行ってくるよ」
「良く言ったね、じゃレクチャーするから此方来て」

その後、にとりと闇夜にレクチャーを受け、定期的に帰ってくるという事で外界に出た閃輝である

・・・そして、今現在はIS学園の教室でSHRを受けている閃輝である

「(・・・なんでこんなに注目されなきゃいけないんだ・・・)」

閃輝はクラスの中の女子の全員の視線を集めていた。それもそのはず女性しか動かせないはずのISを動かした男がいるのだから

「では・・・霧雨君、自己紹介お願いします」
「はい」

閃輝は座っていた席から立ち上がった。
完全にクラス全員の視線を集めている閃輝だが、まったく狼狽える様子を見せない
幻想郷ではこれ以上の人数の前で、幾度も踊りをやったり演奏をしたからだ。

「霧雨 閃輝です
何か知りませんけどISを動かしてしまいここに来ました。
正直、あまり他人と会話する事は苦手ですからあまりいっぺんに話しかけないでください」

閃輝は言い切るが女子達はまだ何か期待しているような瞳で閃輝を見る

「え~・・・取り敢えず皆さん宜しくお願いします」

閃輝はそう言って席に着くと女子達は何故かガッカリした

「あの・・・以上ですか?」
「?はい以上ですけど?」

童顔の先生に言われるが閃輝は、これ以上何を話して良いか解らないでの切り上げた。
以上と言われてもこれ以上話すことなど、ないのだ。自分の家族の話をする気はないし、趣味も話す気もない。
これでも十分な自己紹介だろうと思っているからだ。すると、後ろから何かが、閃輝の頭に向かうが閃輝はそれを
指で弾き、教室の後ろの壁に吹き飛ばす。

「なんですかいきなり・・・それでも教師ですか・・・」

閃輝は鋭い目つきで自分に攻撃してきた者を睨みつける。その人物は・・・嘗ての閃輝の姉 織斑 千冬だった

「お前の自己紹介に問題があったからだ、織斑」
「問題って・・・自分に言える事言って、尚且つ問題発言してないぜ俺は・・・
ってかおれの名字は織斑じゃねぇ。霧雨だ」

閃輝は冷静に受け答えて自分は霧雨だという、その言葉に軽いショックを受ける千冬

「っ・・・お前は私の弟の・・・織斑 一夏だ・・・」

「え?織斑?」
「千冬さんの弟さん・・・?」
「でも名字違うよね?それに名前も」

その言葉に教室内の女子達は困惑の声を上げる

「はぁ?何言ってるの?俺は霧雨 閃輝。
そんな名前でもないし織斑っていう名字でもない。人違いです」

そう言って閃輝は席に着いた。
千冬はそのまま教卓の前に着いて挨拶しSHRを終わらせ童顔の山田先生と教室を出た
閃輝は席に着いたままの体制を維持して読書を楽しんでいた
そんな閃輝を廊下から教室の端から女子達が見つめていた。がそんな中閃輝に近づく一人の女子がいた

「ちょっといいか?」
「・・・?」

閃輝は顔だけをそちらに向ける。そこにいたのはかつての友人、篠ノ之 箒だった

「何?」
「話がある」
「・・・解ったよ・・・」

閃輝は本に栞を挟んで閉じ机の中に押し込み箒の後に続いて廊下を歩き始めた。階段を上り遂には屋上に出た

「で・・・何の用だ?」
「そ、それは・・・ひ、久しぶりだな・・・一夏・・・///」

箒は恥ずかしがる様な態度を取りながら閃輝に言葉を伝える

「お前まで俺をそう言うか・・・俺は一夏という名ではない。霧雨 閃輝だ」

閃輝は一夏と名を間違われて不快に思ったように言った。箒はそれに驚いた

「どうしたいうのだ!一夏!!?何故お前は霧雨という名字に変わっている!?何故なんだ一夏!!!??」
「だから俺は閃輝だ・・・それに・・・」

閃輝は呆れたように息を吐き箒を見た

「お前は誰だ?」
「な!?私を覚えていないのか!?一夏!!?」

箒はあまりの衝撃に大声をだし身体を大きく震わせる

「ああ。もしあった事があるとしたら俺にとってはどうでも良い事だ」

そう言って閃輝は震える箒を残して屋上から去って行った 
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