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ファンタシースターオンライン2 蒼穹の剣士

作者:竜胆
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第二十五話 休息

 
前書き
登場人物の武器紹介
エルシア
黒陰足刃・迦楼羅(かるら)
エルシアがナハト家に居候中にナハト流の技をいくつか習得し、彼女のバウンサー適正に合わせてナハト家の刀匠が造った魔装脚
彼女様にカスタマイズされており、物理攻撃を重視したステータスになってる

リン
金剛(こんごう)
リン専用の抜剣で、コンパクトな形で普段は納刀されているが、抜刀時に刀身が展開するという仕組みである。鞘に盾展開のカスタマイズがなされており、これまでの彼女の戦法を変えずに出来た代物である
(モデルはPSO2のコンゴウ)

 

 
昨日の凍土エリアの激闘から一夜明け、ジルベール達は学校に登校したが、カインという死神蜘蛛のメンバーにやられたキース達は大事を取って休みとなった




そして普段通りにアルティナと妹二人と一緒に登校するジルベール

その表情は何処か曇り掛かっていた


アーシア「にぃに…ねぇ、にぃに!」

ジルベール「ん?どうした?」
アーシアはやっぱり心配なのだろうか声をかけた

アーシア「にぃに…なんかこわいよ…ずっとこわいかおしてる…」
ジルベール「あ…」

ジルベールはカインと戦って凍土から帰還してからずっと無表情だったのである
それは一緒にいるアルティナも同じであった

アルティナ「ねえ…ジルも休む?」
リシア「そうだよお兄ちゃん!疲れてるんだよきっと!」

とアルティナとリシアが提案するが…

ジルベール「いや…大丈夫だ…ちょっと奴の事を考えてな…」
アルティナ「奴ってカインっていう人の事?」
ジルベール「ああ…」

ジルベールはカインの強さに疑問を抱いており、特に血の覚醒に似ていたあの赤黒いオーラが気になったのである
ルシード、カインが血の覚醒に目覚めたとなると、死神蜘蛛の連中はかなりの戦闘力を持っている奴等である


リシア「お兄ちゃん!考えても仕方ないよ!今を楽しく生きようよ!」
ジルベール「今を?」
アルティナ「そうよ、何時までもズルズルとそんな事考えてると疲れちゃうわ。だったら楽しんで疲れを吹き飛ばさないと」
アーシア「にぃにがげんきになるまで、あたしずっとにぃにのそばにいる!」


ジルベールは彼女と妹達の言葉に癒された、やっぱり家族は良い…

アルティナ「さ、行きましょ!遅れちゃうわ!」
ジルベール「ああ…」


こうして四人は再び歩き出した









学校に着くとすぐに結花理達にキース達の容態を聞かされた

ジルベールは一通り話し、説明した




結花理「すると、死神蜘蛛のNo.3とその部下らしき人が現れたと?」
ジルベール「ああ、No.3の奴は一対一では危ないが、多人数でかかればなんとかなる」
エルシア「でも…ジル君、そのカインっていう人…強いんでしょ…?」

ジルベールは少し考え
ジルベール「…ああ、とても敵わないと思う…」



リネア「ちょっと!ジルで敵わないんじゃ誰がそいつに勝てるのよ!」
リネアの言う通り、いまチームのメンバーで最強なのはジルベールである
そのジルベールでも敵わないとなれば誰が行っても負けると言うことである


アルト「生徒会長はどうかな?」
アテナ「……姉さん?勝てるんじゃない?…」
リネア「なんで無関心なのよ…」

SSランクのセルベリアやルディルアの二人ならばカインに敵う筈であるが
実際はやってみなければわからない

ジルベール「今回はやられたが…今度会った時は負けねぇ…絶対に俺が…」

そう拳を強く握り締めたジルベール

アルティナ「もう、何でもかんでも一人でしようなんて…全く昔と変わってないわね…」
アルティナは強く握り締めたジルベールの拳を自分の手で包んだ

アルティナ「あたし達、何のためにチーム創ったのよ…強い敵がいれば、皆でかかれば勝てるかもしれない」
エルシア「そうだよ!こっちにはジル君やゆかりんもそうだけど、真也もいるんだよ」
結花理「一人一人の力は、カインにとっては微々たる物ですが、力を合わせれば何十倍にもなりますわ」
アルト「その通り、今まで一人で頑張りすぎたのよ。たまには体休めたら?」
アテナ「…学校早退する?」
リネア「良いねぇ!ジル学校早退して家で休めば?」

と皆が励ましの言葉をくれた
ジルベールは今まで一人で何とかしようとしていたのである
それは仲間を傷付けたくなかった…
仲間が傷付く位なら、自分が傷付く方が良い…

仲間はいても、彼の優しさが原因で、結局は一人で戦っていたのだ


ジルベール「そうだな…言っとくが学校は休まんぞ、昼飯俺の好物が待ってるからな♪」

リネア「いや…理由それ?」



そしてジルベールは昼飯を食べて、午後は自由となっている為、アルティナと共に下校した


そしてその下校中







アルティナ「ねえ、ちょっと寄り道しない?」
ジルベール「寄り道?別に良いけど…」
アルティナ「よし、じゃあこっち!」

アルティナはジルベールの手を引っ張って歩き出した







着いたのはとあるゲームセンターであった


ジルベール「ゲームセンター?」
アルティナ「たまには良いんじゃない?こう言うの」
ジルベール「そうだな…お金も入ってるし…行くか」
アルティナ「うん!」

二人はゲームセンターの中に入っていった






アルティナ「ジル!そっちのゾンビお願い!」
ジルベール「任せろ!」

二人はシューティングゲームで二人プレイで遊んでいた

このゲームは10面まであるのだが、二人の絶妙なコンビネーションと正確な射撃でなんとノーダメージで8面までクリアしたのだった

アルティナは基本怖い物は嫌いなのだが、こう言うのは平気らしい


ジルベール「ふぅ…8面クリア」
アルティナ「ふふん♪あたしとジルのコンビだもん!当然よ♪」

何時の間にかギャラリーも出来ており、ゲーム機の周りに人が沢山いる


そして9面ノーミスでクリアし、最後の10面に差し掛かった

その光景にギャラリー達も固唾を飲んで見守っていた




そして10面スタート



最初はゾンビが大勢で襲いかかって来たが、正確なヘッドショットでゾンビ達を蹴散らし、時には手強い中ボスに二人で同じ弱点を狙い撃ちしたりして進んでいた

最後のボスはとにかく手強い、今まで到達したプレイヤーは少なく、ジルベール達が初めてだと言う



アルティナ「ああもう!堅いわね!」
ジルベール「にゃろ…」

二人は銃を乱射して体の各部位に銃弾叩き込んだが、装甲が堅くてダメージが通らなかった


そして



ジルベール「おっと!」

ジルベールのライフが一減ってしまった

アルティナ「ジル!?わわっ!!」
アルティナもライフが一つ減り、お互いライフが残り2



そして二人に何かしらのスイッチが入ってしまった

ジルベール「いい度胸じゃねぇか…?」

ジルベールがドスの利いた低い声で唸り

アルティナ「折角さぁ…ノーミスだったのに…」
アルティナも呪詛を含んだような声を出して

二人はモニターを見つめ、映っているその敵に向けて


ジルベール、アルティナ
「「死に晒せやァァァァァァァァッ!!!」」

そう叫ぶと同時に二人は物凄い勢いで銃を乱射して、一気にボスを倒してしまった

ゲームクリアの文字がモニターに映り、周りのギャラリーがざわめいた



そしてこのゲームセンターの伝説となってしまった二人であった…







その後は二人でカジノエリアに行き、それぞれ500枚のメダルを購入して遊びまくった


現在はラッピーのレースをしている

これは現代で言う競馬ゲームのような物であり、アークス内で人気のマスコットキャラクター、ラッピーが走ってその1位を予想して当てるという物であった
ラッピーは8匹いて、それぞれ番号が着いている


現在二人は…



ジルベール「うーん…やっぱここは青ラッピーかな?状態良さそうだし」
アルティナ「そうねぇ…だったら連複狙ってみようよ!」
ジルベール「ふむ……やってみるか!」

連複とは1位、2位を順位通りに当てるかなりの高難易度の方法で、倍率も高い

二人はその中でもかなりの倍率の組み合わせを予想した


連複

6-2



果たしてその結果は…






アルティナ「やったあ♪当たったぁぁっ!」
ジルベール「まさか当たるとは…」


二人の予想は見事的中し、大量のメダルを獲得した




アルティナ「よっし!これで交換できる!」
ジルベール「…あれか…」

ジルベールの目線とあるぬいぐるみに向けていた

アルティナが欲しがっていたのはリリーパ族のぬいぐるみである
リリーパ族はr惑星リリーパ全土に生息する生物で、ウサギの様な耳と愛らしい顔立ちが特徴の小さい生物である
ラッピーと同じ様にアークス内で人気のマスコットキャラクターである

ジルベール「お前…子供だな…」
アルティナ「い、いいじゃん!別に…ずっと欲しかったんだから…」

ジルベール「ふっ…」
少し笑ったジルベール
アルティナ「な、なによ?」
ジルベール「いや、単純にそういうアルティナも可愛いなと思っただけ」
アルティナ「ふぇっ!え、えと…か、可愛い!?///」

一気に顔が赤くなったアルティナ

ジルベール「さ、行こうぜ…あれ交換しに行くんだろ?」
ジルベール貯まったメダルを交換カウンターに持っていく
アルティナ「あ!ちょっと待ってよー!」

アルティナもジルベールの後に着いていった





交換カウンターでメダルを店員に見せて、リリーパ族のぬいぐるみをゲットした二人

アルティナ「わあっ!可愛いぃ…」
思いっきり抱き締めるアルティナ、余程気に入ったのだろう
ジルベール「それがあれば、俺がいなくても平気か?」
アルティナ「無理!!ジルがいないとあたし、ジル成分が不足して餓死しちゃうもん」
ジルベール「なんだ?そのジル成分ってのは…」
聞き慣れない単語が聞こえたジルベール、恐る恐る聞いてみた

アルティナ「ジル成分ってのは…ジルをあたしが抱き締めた時に注入する成分なの!」
ジルベール「…お前…エルに似てきたな…」
アルティナ「ぬえっ!?」
ジルベール「あいつも、この前一緒に風呂入った時…」


アルティナ「ちょっと待って!!!」
と大声を張り上げたアルティナ

アルティナ「誰と…お風呂入ったの?」
ジルベール「えと…エルとだけど…」

アルティナ「……」
アルティナは硬直してしまった
まさか…ジルベールのお風呂にエルシアが入っていたとは…


ジルベール「アルティナ…?」
アルティナ「ジル…あの…あのね、そ…その…」
ジルベール「何?てかどうして恥じらってるの?」

先程より赤くなったアルティナ、そして



アルティナ「一緒にお風呂入ろ!!!」
















ナハト家 浴場


ジルベール「な…なんで…こうなった…///」
アルティナ「だ、だって…その…///」


ジルベールとアルティナは二人で風呂に入っているのである

勿論二人とも素っ裸で何も着ていない




アルティナ「だ、だって…エルがジルと一緒に入ったんでしょ?」
ジルベール「あ、あいつは強引に入ったんだよ!」

アルティナ「それでも!彼女のあたしが一緒にお風呂入ってないなんて…あ、あたしが許さないなんだから!」

二人の顔は熟れたリンゴの様に真っ赤に染まっていた

ジルベール「!!……///」
突然ジルベール顔を背けた

アルティナ「ど、どうしたのよ…」

ジルベール「胸……見えてる…」

アルティナ「え!?」

アルティナの胸が見えてしまい、それで顔を背けたのだった
アルティナ「べ、別にあたしは構わないわよ!」

ジルベール「俺が構うんだよ!!」
と大声を上げるジルベール

突然アルティナは立ち上がった


湯の色は入浴剤の影響で乳白色の濁り湯になっているが、彼女が立ち上がったお陰で

ジルベール「ちょ!おい何やってんだよ!」

彼女の裸が目に入ってしまい、目を瞑ったジルベール

アルティナ「良いから!あたしの体見てよ…」

ジルベール「……」

ジルベールはそっと目を開けた

彼女の体は一言で言えば、綺麗という言葉が合うだろう

今まで女の子の体をまともに見たことがないジルベールにとってはつい見とれてしまう物であった

ジルベール「…あ…えと…その、綺麗…だな…」

アルティナ「じゃあ…ジルも見せて」
そう言ってジルベールは上半身だけを見せた

流石に下半身は女の子の前では晒したくなかった


アルティナ「ジル…傷が多い…」
ジルベール「……」

ジルベールの上半身は傷跡ばかりで、これまで彼がどれだけ無茶をしてきたのかがわかる
アルティナの目に涙が浮かんできた

アルティナ「こんなに…無茶をして…どうしてそこまでして…」

ジルベール「嬉しい傷なんだよ…」

アルティナの言葉を遮ってジルベールが言った

ジルベール「この傷は…これまでいろんな人を護った時に出来た傷だ…だから…嬉しい傷なんだよ…殆ど、アルティナを護った傷だ」

昔を思い出すように言ったジルベール


アルティナ「どうしてそこまでして…なんであたしの為にそこまで出来るのっ!?なんであたしなんかの為にそんなにしてくれるのよ!」

ついに泣き出してしまった

アルティナ「あたしなんか…ジルみたいに強くないし、ぐすっ…いつもジルに護られているだけなのに…なんでこんなあたしなんかの為に…」

ジルベール「もう言うなっ!!!」


そう叫んでジルベールはアルティナを抱き締めた

ジルベール「アルティナ…もうあたしなんかって言わないでくれ…俺はお前を護りたい…チームの皆も護りたい…俺は山ほどの人を護りたいんだ…だから…」

アルティナ「ジル…あたし……あたし…ジルがもう傷付くのは…いや…お願い…死なないで…」

アルティナはジルベールの腕の中で静かに言った

ジルベール「当たり前だ…アルティナ残して死ねるかよ…」
そう言って強く抱き締め合った二人…


その後、二人はお風呂から出て、大きな一つのバスタオルで体を拭き合い、寝巻きに着替えてジルベールのベットで一緒に寝た






アルティナ「ねえ、ジル…」
ジルベール「ん?」
アルティナ「あたしの裸見た料金…」

アルティナはジルベールにキスをした…

ジルベールもキスを受け入れ、深いキスになった…

ジルベール「…ふう…これが料金?」
アルティナ「うん♪」

ジルベール「じゃあ…俺も…」

アルティナ「んむっ!…っ…」
ジルベールもアルティナにキスをして、また深いキスになった

窓から射す月の光は横になってる二人を照らしていた…

そして二人は抱き合ったまま、深い眠りに就いた…







 
 

 
後書き
イメージ声優

ジルベール・ナハト 宮野真守
アルティナ・シュトラーフェ 井上麻里奈
リシア・ナハト 石原夏織
アーシア・ナハト 小倉唯
エルシア・ラトゥール 加藤英美里 ※変更
岬城結花理 茅野愛衣
アルト・クラレント 早見沙織
アテナ・スウェア 釘宮理恵 ※変更
リネア・ルーシェ 豊崎愛生 
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