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転生赤龍帝のマフィアな生活

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十一話:悪魔の駒

 
前書き
今回はバジル君メインです。
ある程度バジル君の方も書かないと話が進め辛いんでこれからも結構バジル君side書くと思います。
それでは本文です。










 

 

「ご主人様は私達の存在に気づいてらっしゃるの?」
「いや、主はまだ我らの存在に気づかれてないようだ。」
「では、我らの主がいつ訪れてもいいように我らの誓いの言葉を紡ごう。」
「ええ…いくわよ、みんな。」
「「「「「「ああ。」」」」」」」


「我、目覚めるは主により開かれし新たなる世界」


「苦痛を嗤い、蔑みに憂いながら辿り着きし境地」


「我、あらゆる苦しみの求道者となりて汝を新たなる世界へ誘おう―――」









「「「「「「我らは変態を極めし者なり!!!!!」」」」」」
「カッ消えろ!!!!!」

取りあえず、全力の炎で変態共を焼き払う。
しばらく見てないと思ったらなんで増殖してるんだよ!!?この変態共は!!!!!
まさかエルシャが他の歴代赤龍帝に布教でもしてたのか……恐ろしい。

「結成一番、カッ消して下さってありがとうございます!!!」
「「「「「「ありがとうございます!!!」」」」」」
「ドライグ!!!助けてくれ!!!こいつらは俺の手に負えねえ!!!!!」

なんだよ、カッ消されて体育会系のノリで『ありがとうございます!!!』って!!?
生まれて初めて身の毛がよだつという感覚を味わったぞ!!!??
超直感が俺に告げている……変態共(あいつら)はやばいと……。
ドライグ、神をも屠ると言われる、かの二天龍の力を見せてくれ!!!

「どうにか出来るならとうの昔になんとかしている……ドMの前では二天龍の力など無意味だ……以前に学んだだろう?相棒。」
「くっ!?頭が!!頭が割れる様に痛い!!!」

まずい!!思い出してはならない何かが思い出されようとしている!!?

「相棒、ゆっくりと深呼吸するんだ。そして全てを忘れろ、どうせこの世など諸行無常なのだ、いつかは終わるさ…終わるさ……。」

何かドライグが悟りを開きかけてる……でも結局祈るしか出来なくなってるし……。
何と言うか自然災害を前にした人間がいつかは終わると自己暗示をかけているようにしか見えない……。

「認められるか!!!俺は最強のボンゴレの為に最強にならねえといけねえんだ!!!変態なんぞに負けてたまるか!!!!!」
「そうです!!それでこそご主人様です!!!さあ、思う存分私達にお仕置き(ご褒美)を与えてください!!!!!」
「「「「「「お願いします!!!!!」」」」」」
「勝てる気がしねえよ!!!??」

ダメだ……心が折れそうだ……ドライグの言う通りもう全て忘れていつか終わるのを待つしかないのか?


『………殿、一誠殿!!起きてください!!!』
「はっ!!…………夢…だったのか?」
「授業中に寝てからうなされていたので心配しましたよ。」
「そうか……心配かけたな。」

よかった……あれは夢だったんだな、変態(エルシャ)が最近現れないから何かあるんじゃないかと疑っていたから見た夢なんだろうな、そうだ、そうに決まっている―――

(では復習を始めますよ『毒』と書いてなんと読みますか?)
(((((((ご褒美です!!!)))))))
(はい、正解です。次は―――)

夢じゃなかった……。




Sideバジル


一誠殿……一体どうしたのでしょうか?
授業中に突然うなされてから、明らかに精神的に疲労している……一体何を見たのでしょうか?普段はオカルト研究部には来ないのに今日は真っ先に来てクローム殿に膝枕をしてもらって横になっていますし……余程酷い夢を見たんでしょう。

「あら、バジル早いわね――って、一誠が倒れてる!?後、あなた誰!!?」
「兵藤クローム…です。お兄ちゃん…何だか辛そうだったから休んでもらってるの……。」
「そ、そうなのね……意外と繊細なのかしら一誠は。それと、ようこそオカルト研究部へ。」
「うん…勝手に入っててごめんなさい。」
「気にしなくていいわよ、一誠の妹なら別に問題はないわ。」
「ありがとう。」

なんでしょう?リアス殿――親方様が拙者を手招きして呼んでいます。

「なんでしょうか?親方様。」
「あの子本当に一誠の妹なの?似てないんだけど…主に性格が。」
「間違いなく一誠殿の妹だと聞いています。」
「私とお兄様以上に性格が違うわね……一誠が突然変異なのかしら?」
「あはは……。」

今の話を聞かれてたら間違いなく拙者の首が飛びます、物理的に。

「……お疲れ様です。」
「今日は小猫も早いわね。」
「あ…小猫ちゃん。」
「……クロームちゃん、さっきは麦チョコありがとうございました。……おいしかったです。」
「気にしないで…お兄ちゃんが私の為にコンビニにあるの全部買ってきちゃったから…一人じゃ食べきれなかったの。」

シスコンだ!!!
誰も言葉には出さなかったですが、恐らくこの場にいる全員の気持ちは一致していたでしょう。

「こ、小猫とクロームは知り合いなの?」
「……はい、一緒のクラスの友達です。」
「友達…。」
「そう、小猫と仲良くしてね。」
「うん…。」
「一誠と違って素直で可愛いわね、あなたオカルト研究部に入らない?」
「人の妹に手え出すんじゃねえ!!!」
「………そう言う意味で言ったわけじゃないんだけど。」
「お兄ちゃん…//////」

一誠殿はクローム殿を溺愛してるでござるな……この姿を見れば皆の評価もガラリと変わるのに……一誠殿は普段の行いで本来持っている優しさを台無しにしすぎです。まあ、それがなければ一誠殿とは呼べない気がしますが。

「部長、大公から連絡が―――あらあら、いらしてたんですか?」
「不服か?」
「いえいえ、嬉しい限りですよ。」
「ふん。」

そう言えば朱乃殿は他の方とは一誠殿を見る目が違うような気がします……何と言うか一誠殿に何かを見出そうとしているような…誰かとの共通点を探しているようなそんな気がします。

「それで、朱乃、大公の連絡と言うのは何?」
「はい、はぐれ悪魔の討伐の依頼です。」
「そう……バジルに悪魔の駒(イーヴィル・ピース)の特性を教えるいい機会ね。一誠、あなたも来る?」
「てめえらと慣れ合う気はねえ。」
「そ。それじゃあ祐斗が来たら行くわよ、バジル。」
「はい、親方様。」

悪魔の戦い方……早くお役に立てるように頑張らなければ。




今、拙者達ははぐれ悪魔がいると思われる廃墟に来ています。

「……血の匂い。」

小猫殿の言う通り漂ってくる血の匂いと何かが腐敗した匂い……余り気分のいいものではないですね。

「バジル、あなた戦闘経験はあるわよね?」
「はい、実際の殺し合いをした数は少ないですが、戦闘経験自体は多いです。」
「それなら心配はいらないわね。」
「……マフィアと言うからもっと血なまぐさいことをしていると思っていました。」

「あはは、ボンゴレはマフィアの中でもいいマフィアですよ。勢力自体が大きいので大体のことは交渉で解決できますしね。何より、今のボスである九代目が争うことを好みませんので。」
「その人って……一誠の父親よね?」
「はい。」
「どこで育て方を間違えたのかしら?」
「あはは……。」

まあ、普段の一誠殿は九代目とは正反対の人間に見えますよね。でも拙者は根っこのところは似ていると思います。一誠殿はファミリーである拙者を見捨てなかったようにファミリーを何よりも大切にする心。

そういうところは九代目の優しさを受け継いでいると思います。まあ……本当に身内限定ですけどね。だからこそほとんどのマフィアが敵対しようとせずにボンゴレの下につくようになってるんです。逆らえば報復し、従えば保護する、それが一誠殿のスタイル、本当の強者にのみに許される生き方……と言っても、本当のところは分かりませんけどね。

「不味そうな匂いがするぞ?だがうまそうな匂いもするぞ?」
「出来れば拙者は不味そうな方がいいですね。」
「僕もね。」
「あなた達……まあ、リラックスしてると思っておきましょうか。バジル、今回はあなたは下がっていて。」
「それはなぜでしょうか?」
「今回は悪魔の駒(イーヴィル・ピース)の特性をあなたに知ってもらう戦いですもの。あなたが戦う必要はないわ。」
「わかりました、親方様。」

そういうことなら後ろからの応援に集中させてもらいます。

「己の欲を満たすために主を殺したはぐれ悪魔、バイサー……大公の命よりあなたを消し飛ばすわ!!!」
「黙れ、小娘!!!直ぐに私の胃袋の中で後悔させてくれるわ!!!!!」
「出来るものならね!!祐斗!!!」
「はい!!」

親方様の声に祐斗殿は帯刀していた剣を引き抜き、恐らく常人では捉えることが出来ぬであろう速さで動いた。

「バジル、今から駒の特性について説明するわね。」
「はい。」

祐斗殿は非常に速い動きで敵を翻弄している、あれを捉えるのは一筋縄ではいきませんね。

「祐斗の駒の性質は『騎士』……騎士になった悪魔は速度が増すわ……そして祐斗の最大の武器は―――剣。」

ボトリと落ちるバイサーの腕―――祐斗殿が切り落としたのだ。

「ぎゃああああっ!!?」

バイサーが悲鳴をあげのたうち回っている間に小猫殿が近づいていた。

「小猫の特性は『戦車』。その性質は―――」

バイサーの巨大な足が小猫殿に襲い掛かる、あれでは踏みつぶされてしまいます!!!

「バカげた力と、圧倒的な防御力よ、あの程度じゃ小猫は潰せないわ。」
「……吹っ飛べ、えい…っ!!」

可愛い声と共に繰り出された可愛くない一撃はバイサーの巨体をいとも簡単に吹き飛ばした……小猫殿は余り怒らせない方がいいでござるな……。

「最後は朱乃よ。」
「あらあら、うふふ…分かりました、部長。」

朱乃殿の手からビリビリと電気のような物が発生する、あれは一体?

「朱乃の駒は『女王』……『女王』は『王』を除いた全ての特性を持つ、最強の駒。」

突如バイサーの頭上に現れる雷雲、そして次の瞬間には激しい落雷がバイサーを襲った。

「ぐぎゅうううう………。」
「あらあら、まだまだ元気ですわね。」

お、鬼でござる……。
その後も何度も何度も落雷を落とし続ける朱乃殿……その表情は―――

「うふふふふふふ。」

この上なく幸せそうです……。

「朱乃は魔力を使った攻撃が得意なの。特に彼女が得意なのが雷……そして何より、朱乃は究極のSだから!!!」
「出来れば知りたくなかったです……。」
「ふふふふふふ!!まだまだこれからですわよ!!!」
「…………拙者やっていけるか不安になりました。」
「大丈夫よ、朱乃は味方には優しいから。」

そうでなければ毎日が辛いです……いや、一誠殿の護衛も初めはこんな感じだったような気が。

「あら?そろそろ限界かしら?部長、とどめをお願いしますわ。」
「何か言い残したいことはあるかしら?」
「……殺せ。」
「そう…なら消し飛びなさい。」

親方様の手から黒と赤を混ぜたような魔力が発せられバイサーは消えた――いや、滅んだと言った方が正しいでしょうか?

「親方様、お疲れ様です。それで拙者の役割はいったい?」
「『兵士』よ。」

それでは結局特性が分からないままなのですが……。


Sideoutバジル




「……お兄ちゃん…携帯鳴ってる。」
「ああ……。」

なんだろうか?この嫌な予感はなんか凄まじくでたくないんだが……まあ、でる以外に道はないんだがな。携帯を開く。

『俺だ。』
『ゔおおおおおおい!!!!!報告だぜえっ!!!!!ボス―――』
『うぜえ!!!』

すぐさま携帯を切り投げ捨てる、灰にしなかっただけでも俺は良くやったと思う。
我慢した自分をほめてやりたい。

というかカスザメの奴どういうつもりだ?俺の鼓膜へのテロ攻撃か?
今すぐにでも自爆テロに変えてやりたいがあいにくあいつは今はイタリヤだ。
計画犯かあの野郎……次会ったらあのうざったらしい髪を全部引きちぎってからカッ消してやる。

「お兄ちゃん…また携帯鳴ってる。」
「ちっ……しょうがねえな。」

今度は十分に距離を取ってから聞けば問題はないはずだ。

『……俺だ。』
『あ、ボスー。ほら、スクアーロ、ちゃんと繋がってるじゃない。』
『ルッスーリアか……。』

ルッスーリアならうるさくないから耳に付けても大丈夫だな。

『カスザメに伝えておけ、次会ったらカッ消すとな。』
『なっ!!!??どういうことだあああっ!!!??』

直接携帯に吹き込まなくてもこの音量か……もっと他の事にエネルギー使えよな。

『あなた、電話で話すときぐらい声を落としなさいよ。そんな大きな声で話されたら、誰だってビックリするわー。』
『ゔおおおおい!!!これが俺の平常なんだから仕方ねえだろうがああああっ!!!!!』
『だからカッ消すんだよ、カスザメ。』
『ゔおおおおい!!!??』

『もお、これじゃあ全然、話が進まないじゃない。ボス、あたしから報告するわー。』
『さっさとしろ。』
『もお、焦らないの。ちゃんと報告してあげるから。』

それなら早く報告してくれよな、俺が気が短いのは知ってるだろ。

『ボスが探してたボンゴレ二世の至宝『虹の欠片』見つかったわよー。』
『でかした、俺の元に送れ。』
『はーい、了解したわ。それじゃあ、またねー、ボス。』

『虹の欠片』これがあればヴァリアーリングが作れる、そうすれば幹部共の力は上がるこれで俺の目指す最強のボンゴレにまた一歩近づいたな。
 
 

 
後書き
舞い戻ってきたエルシャ。主人公の精神はボロボロです。 
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