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ワンピース*海賊と海軍、七武海と白髭。「永久の愛を」《1st》

作者:斎藤海月
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第二章
新たな旅
  出航。6

『船を退けろボアハンコック!!!



我々の任務の邪魔をする気かぁぁ!?』



受話器越しから蛆虫海軍の怒鳴り声が聞こえてくると


いつもの強気でわがままな性格に戻ったハンコックも言い返した



ハンコック『言いがかりは止せ、


わらわはただ道を譲りとうないだけじゃ』


ナミ「何この人・・・!凄い!!」


レオン『この性格がたまにうざいんだけどな』


リノ「まじでそれ」


チョッパー「そ、そう・・・なのか・・・」



レオンとふたりしてチョッパーの言葉に溜息をつきながらも頷く



海軍『何というわがまま!』


ハンコック『駄目なのか?』



何か男たちの黄色い声がきもいんですけど


さすがハンコックさんと言うべきなんだけど


それよりも男たちの黄色い声を沈めて貰いたいのですがハンコックさん!!



ハンコック『ルフィ、リノ!今のうちじゃ!』


ルフィ「助かった・・・!今の内に出航だ!」


ナミ「あの七武海と知り合いなの?」


ルフィ「あ~俺、女ヶ島に飛ばされたから皆友達なんだ」


ウソップ「女ヶ島って伝説の女だらけの島なんだろ・・・?


本当にそんなのがあったのかぁ・・・」


リノ「コイツがハンコックの部屋にいた時はまじで殺気沸いたけどね」


ルフィ「だからあん時は・・・!」



ハンコック姉妹にとって忌まわしき背中の紋章を・・・!


あたしが部屋に行くまで何があったかは知らないけど、


あの事だけは絶対に許さないんだから!!!!



あたし達のすぐ隣でコックが蛆虫船長の胸ぐらを掴んで


泣きながら何かを言っていた



・・・何かこの二年間、オカマランドとかに居たとか言ってるけど


オカマランドとか絶対に行きたくない場所だわ



ハンコック『リノ』


リノ『ん?何?』



受話器から静かなハンコックの声が聞こえ、


レオンもハンコックの声に耳を傾けた



ハンコック『この二年でお主が元気になってくれて本当に良かった』


リノ『・・・皆のおかげでね。


でももしかしたら・・・一番影響力があったのは・・・』


ハンコック『ん?』



――――蛆虫船長、だったりしてね。



二年前の話かぁ・・・。


いきなりハンコックから電話がかかってきたとか思ったら蛆虫船長で(笑)


何か飯を食わねーとどーのこーのっつってたなぁ(笑)


あの時は本当・・・何が言いたいのコイツ、意味分かんない状態だったけど



〝俺はお前を守る〟



って言われた時はバカにしないでって気持ちも強かったけど


それとは裏腹に心配してくれて嬉しかったなっていう自分がいたんだよね。



蛆虫船長もエースの死であたし以上に傷ついて悲しんで、


それでもすぐに立ち直る事が出来た蛆虫船長に八つ当たりしたんだ



まあ・・・あいつのおかげで〝あんな蛆虫野郎に守られてたまるか!!〟


とか思ってやっと一歩前進出来たようが気がしたんだよね(笑)



リノ『なんでもない(笑)』



・・・蛆虫船長は蛆虫船長なりに強く、大きく立派に成長した


あたしも少しは成長できてたらいいんだけどな



レオン『途中で止められると気になるんだが』


ハンコック『わらわもじゃ』


リノ『そんなたいした話じゃないから気にすんな』



受話器の中からもレオンもふたりして何か言いたげそうな顔をすると


先にハンコックがため息をついて、


その後にレオンが軽く笑って首を横に振った



ハンコック『話が長くなってしまったが・・・

ふたりを近くで見れるのはこれで最後になりそうじゃ』


リノ『最後なんて言わないの』


レオン『リノの言う通りだ』



あたしが小さく頷くとレオンも頷いた



レオン『なんだかんだ言って世話になったなハンコック』


ハンコック『レオン、お主にお礼を言われる日が来るとは思わなかったぞ』


レオン『俺でも礼ぐらい言う』


リノ『言わないからハンコックも驚いてるんでしょ(笑)』



あたしぐらいにしかお礼を言わないレオンが


あたし以外の人間にお礼を言った事であたしも少し驚いてるし


あたし以上にハンコックが受話器の向こうで驚いてた



リノ『けど・・・ハンコック今まで・・・色々と本当にありがとね』


ハンコック『気にするな。リノ、レオン・・・・・・―――――気をつけて行って来い』


リノ『・・・・・・行ってきます』


レオン『行ってくる』


ハンコック『ああ』



静かに、優しくそう言ったハンコックの言葉が最後で電話は切れた


そして受話器を戻して上着のポケットに入れた直後、


クルっと振り返って静かに息を吸って吐いた



レオン『・・・大丈夫か?』


リノ「大丈夫・・・もう迷惑はかけないから」


レオン『迷惑など気にするものか。

お前はお前らしくいろ・・・俺はお前の後をついて行くだけだから』


リノ「!・・・ありがと、レオン」



・・・レオンが傍に居てくれるだけで、


それだけであたしは救われてるんだよ。



リノ「話、始まるよ」



ニコっと微笑んでレオンから蛆虫船長を見ると


静かに頷いた蛆虫船長が話し始めた



ルフィ「そんじゃあ・・・野郎どもォォォォオ!!!


ずっと話したかった事が山程あるんだけど・・・


とにかくだ!二年間も俺の我侭に付き合ってくれてありがとう」


サンジ「今に始まった我侭かよ」


ウソップ「まったくだー お前はずっとそうなんだよ」


ルフィ「ニッヒヒヒヒヒ!」



コーティングされたライオンちゃんが少しずつ沈み始めると



ルフィ「帆を張れェェェェェ出航だああああああああ!!!!!!」



「「「おおおォォォォ!!!!」」」



帆を張った事でライオンちゃんが海の中へ潜るかのように沈んだ



ルフィ「行くぞォォォ!!!魚人島ォォォォ!!!!!!」



――――こうしてあたしは、新たな仲間と共に冒険という名の旅に出る事になった 
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