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魔法科高校の有能な劣等生

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友と記憶

 
前書き
過去を失い記憶を失い自分を失った少年 無月 零は迷う。
以前の自分なら進めた道も今の自分では進めない。
そんな戸惑いと変化が少年の進む道を狂わし妨害する。 

 
「魔法の知識と言語能力は脳に残って記憶だけが消えた」

難しい考えが新たな問題と疑問を生み出し困惑する。
俺が記憶を失う前に発動した魔法が俺の記憶を代償に1人の少女を救った。
結果さえ見れば納得の出来る結末と言いたいが記憶を失った俺から見れば納得出来ない。

「自分の名前も家柄も友達も好きな物も嫌いな物も婚約者も(笑)」

「すいません覚えてません」

返す言葉が見当たらない。
記憶を失う前の俺に婚約者が存在していた事実を今の俺は信じ切れていない。
記憶を失う前の俺の立場は知らないが記憶を失う事を踏まえて話を進めて欲しかったと今の俺は思う。
しかも婚約者は俺が記憶を犠牲にして救った少女と、ロマンチックと言えば良いのか?

「不思議な話だよ。
言語能力と魔法の知識だけ脳に残ってるなんて」

「確かにお前の発動した魔法は全ての記憶を犠牲にして発動可能の鬼畜魔法。
お前の記憶の大半をサイオンに変換したとして知識と言語能力を失ってない」

医者と影は悩み黙り込む。
俺も話に参加したいが魔法の知識と言語能力以外全て脳から削除されているので参加出来ない。
普通なら記憶を失う前の俺が使った魔法が俺の魔法の知識に残っている筈だが覚えていない。

「奇跡?偶然?」

「偶然は考えられないけど奇跡なら信じられるかな」

「両方、同じだと思うけど?」

偶然と奇跡、聞き方からしたら違う様に聞こえるが考えれば余り違いが無いと俺は思う。
ま、奇跡と言われた方が嬉しいが。

「無月君の記憶、脳から完全に削除されてると考えるなら言語能力と魔法知識が残っている事自体、不自然だ。
あれ? でも、記憶を失った原因は漆黒氏の脳波干渉魔法だと影君、言ってなかったけ?」

「確か、、、前にジジが俺に脳波干渉魔法とか言ってたよな?」

疑問が生まれた。
俺の記憶が消えた原因は少女を婚約者を助ける為に犠牲にしたと言っていた。
だが、俺に脳波干渉魔法を使って記憶を操作し封印したか削除したと影は言っていた。
どちらも影の口から聞いた俺の記憶が消えた原因だが原因が2つ?

「原因はジジも関係している。
風香ちゃんを助ける為に魔法式を構築した張本人はジジだ」

「漆黒氏が?
でも、それならなんで無月の記憶が?」

「俺も余り覚えていないが魔法を発動した本人は・・だ」

雑音が聞こえた。
影が俺の名前を言ったのだろう。

「でも、漆黒氏の脳波干渉魔法は?」

「・・が記憶をサイオンに変換した直後、ジジは・・の頭に魔法を発動した」

「無月君が魔法式に記憶情報を構築した直後に漆黒氏が無月君の頭に魔法を?
でも、漆黒氏が無月君の頭に発動した魔法が何故、脳波干渉魔法だと?」

「ジジの十八番魔法だからだ」

影の顔付きが変わった。
怒りに満ち溢れた表情で今にでも爆発しそうなマグマに見える。
だが、俺には理解出来ない何で影は俺を助けるのだろう?

「漆黒氏の得意魔法は地盤のベクトルを利用した特殊魔法だと聞いたけど?
危険ランク最上級のSSS、魔法師の中でも指折りの天才」

「脳ある鷹は爪を隠すって言うだろ。
自分の得意分野の魔法を誰にも公開せず隠し持っていた」

ジジ、聞き覚えの有る言葉だ。
昔、自分が何度も何度も使った言葉だった気がする。
記憶の大半を失った俺が知る筈の無い過去を検索する滑稽だな。

「なら無月君が風香ちゃんを助けた後はまだ記憶が残っていた?」

「多分、確信も根拠も無いけど」

沈黙が訪れ黙り込む。
俺も話に積極的に参加したいが記憶を失った俺が話に参加しても邪魔なだけ。
でも、2人とも何でそんなに俺の為に?

「あの、すいません」

「なんだい?」

「先生のお名前、聞いてなかったんですけど?」

今更だが、俺は医者の名前を知らない。
3ヶ月前から俺を治療、看病してくれたらしいが名前を知らずいるのも変な気分だ。
よって俺は行き詰まった状況で医者の名前を聞く事にした。

「先生と呼ばれるなんて嬉しいね。
僕の名前は斎藤 磨寒、改めて宜しく」

「こちらこそ」

変人と思っていたが名前も変だ。
磨くに寒いと書いてみつる。
完璧に当て字だが、妙にカッコ良く聞こえる。

「磨寒って言うより先生って呼んでくれたら嬉しいな(笑)」

満面の笑顔で言ってくる。
どうやら目の前の変人 斎藤 磨寒は名前で呼ばれるよりは先生と呼ばれる方が嬉しいらしい。
変人と思っていたがやはり変人だ。

「わ、分かりました先生」

俺は変人 斎藤 磨寒を名前で呼ばず先生と呼ぶ事にした。
理由、多分、先生と言わなかった面倒くさそうだら。

「うん、ありがとう!」

大きな感謝の言葉と更に満面の笑顔が降りかかる。
相当、嬉しいみたいだ見てるコチラが疲れるので目を気付かれない程度に逸らす。

「変態が」

凄く痛い目で影は先生を見た。
目線の先にゴキブリが見えてるみたいに俺は見える。

「へ、変態!?
失礼な僕はノーマルタイプだよ!!」

「ノーマルタイプ?
先生と呼ばれただけで発情に似たキモイオーラを出せるお前が?」

笑わせるなと言いたげな笑いで先生を挑発する。
先生も怒りを堪え我慢しているが更に影は調子に乗る。

「大体、お前は元々が変人でしかも趣味が年下に先生と呼ばれウハウハする事ですとしか言えない残念な中年だろ?」

「ぼ、僕は20代だよ!
まだ、青年!」

口喧嘩が始まった。
2人とも禁止用語や変な言葉を言い合うが俺達以外、誰も居ないので止めない。
ていうか見ていて面白い。

「君だって無月君の為なら死んでも構わないとか中二臭い名言を大声で叫んだじゃない!」

「ば、馬鹿、・・が目の前に」

「あの時の影君は無月君を優しくお姫様だっこ。
まるで王子様気取りの男ヘェチ(笑)」

盛大で馬鹿げた口喧嘩は更に激しく見るだけで痛々しい物に変わり壮絶な戦いとなった。
俺はそれを見るだけで参加しなかった。
参加出来なかった訳じゃない。
何時か記憶を取り戻し皆で楽しむ為に態と参加しなかった。
それに見るだけで2人の口喧嘩は面白いからな(笑) 
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