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FAIRY TAIL 忘却の最期

作者:大牟
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第18話 チェンジリング

フィオーレ王国

魔法が人々の生活に根付いている世界

だがしかし・・・

今回お見せするのは、とても不気味な魔法・・・

これからの30分間、あなたの意識はあなたの身体を離れ

その魔法の中へと

入っていくのです










「マスターはおられるか!」

ギルドに帰ってきて早々にマスターがいないか尋ねるエルザ

「お帰りなさい、島はどうだった?ちょっとは海で泳げたりした?」

「それどころではなかった」

「ミラさん空気読んで空気!」

「マスターは!」

「評議会の何たら会合とかなんとかがあるみたいで、昨日から出掛けてるぜ」

マカオがそう言った後、ナツ達は胸をなでおろす

「今んとこセーフ!」

「よし!じーさんが帰ってくるまでアレはねえな!」

「よかったよ~!オイラ達まだ地獄を見なくて済むよ~!」

「だからアレって何なのよ~!ああ気になる、ああ怖い!実態が分からないだけになおさら怖い~!!」

騒ぎ出すルーシィ達を

「静かにしていろ!!」

「「「ヒィ!?」」」

エルザが一喝した。

「マスターはいつ戻られるんだ!」

「多分、そろそろだと思うけど・・・」

「マスターが帰ればすぐに判断を仰ぐ、S級クエストに勝手に手を出した罪は罪
心の準備をしておけ」

「だからどういう心の準備をすればいいのよ~!!」

再び怯えるナツ達、そして尚更恐怖感が増すルーシィだった

「ま、しょうがねえな。それにしてもよ、ナツとグレイはともかくルーシィちゃんがあんな目に会っちゃうのか・・・・・・・・気の毒に」

「気の毒って・・・」

意味深に呟くワカバにナツとグレイが食って掛かる

「ワカバてめぇともかくってなんだともかくって!」

「そうだ、しかもナツと一緒にすんじゃねえ!」

「どういう意味だこら!!」

「言った通りの意味だよどこまで空気読めねぇんだお前は!!」

そこから喧嘩に発展していく

「漢には責任の取り方ってのがある。見せてもらうぞ、お前らの漢をな!」

「ひどいよ~何でオイラはそのともかくの中に入ってないんだよ~」

「だから、あんな目って何~!!」

叫ぶルーシィの後ろで、苦笑いで事を見ていたラスト

そこに

「あ、お帰り。」

同じギルドの魔導士、ラキが話しかけてきた

「ああ・・・ラキ、だったか?」

「うん。どう?S級で恐怖を脳髄から感じた気分は」

「・・・怖かったのかと言いたいのか?俺はそれほどでもなかったが・・・」

「へぇ」

マカロフが戻ってくるまでの間、ナツがリクエストボードを眺めていると

「お?なんか変な依頼があるぞ?」

不気味なデザインの依頼書を見つけた。

「ああナツ、お帰り」

「おおロキ」

「何?」

ルーシィが気になってナツに話しかけると

「ルーシィも帰ってきてたのか!?」

ロキがオーバーに驚く

「一緒に行ってたんだから当たり前でしょ?何でそこまでびびるの?」

「ああいやその」

逃げ出すロキだったが

「お前達!」

エルザにぶつかり床に倒れた

「今はそれどころではないだろ」

「あ~あちゃんと前見ないから・・・」

「弱すぎ」

注意するエルザを無視してナツが依頼書を手に取る

「え~と“この文字の意味を解いて下さい。解けたら50万J差し上げます”?すっげー50万だってよ!」

「あい!」

「文字の意味を解け?珍しい依頼だな」

グレイが依頼書に書かれてある文字を見る

「ってこれ古代文字じゃねえか!こんなの誰が読めんだよ」

「でも隣に現代語訳があるよ?」

「だからやめろと言っている」

「お、こっちは読めるぞ!」

「何々?」

気になったラキはラストの隣に並び依頼書を見る

「古代文字の解読依頼だ。」

「解けたら50万!?すっごい眼球が跳躍しそう!」

「・・・目が飛びでそうと言いたいのか?」

変な言い回しをするラキにラストは冷や汗を垂らす

「何々?ウゴテルラスチボロカミア・・・だぁぁぁぁ全然わかんねぇ!!」

ナツが叫ぶと、依頼書の周りにいたルーシィ達が虹色に輝きだした。

「何だありゃ?」

「へぇ、人間お仕置きの恐怖に耐えきれなくなると虹まで出るのか」

「何か違うだろそれ」

マカオとワカバのズレた会話の後、光が止んだ

「・・・寒い!」

そして、身体を震わせるグレイ

「は?氷使いが何で寒ぃんだ?」

「何コレ!体の中が異常に寒い~!」

雪山のど真ん中で全裸になっても平気なグレイが異常に寒がっているのを見て、マカオ達は首を傾げる

「な!?重て~!なんか胸の辺りが異常に重て~!!腰にくる~!!」

と、男口調になる腰を抑えるルーシィ

「どうしたんだルーシィ、声のトーンがやけに低いぞ?」

「え、そんなことn・・・えええぇぇぇぇぇ!?」

何故かグレイが返事をし、ルーシィの方を見て異常に驚く

「お?俺なんで倒れてたんだっけ?」

「フッ、ていうか僕は何で立ってるんだ?」

ロキとナツの口調がおかしくなっており、ナツはルーシィの方を見ると

「どあぁぁぁぁ!!?」

何故か一目散に逃げ出した

「おいナツ!何で俺の顔見て逃げ出して・・・・って何だこの声!?」

ルーシィは自分自身の声に違和感を感じていた

「な、何だ?俺メガネなんて掛けてたか?って何も見えないし!?」

「あれ?私メガネ掛けてないのによく見える。」

自分がメガネを掛けているのに疑問を感じているラキ
そして、女口調のラスト

「何だ、いつもとパターンが違うな・・・」

「一体何を騒いでいる!」

と、キリッとした声を上げたのは・・・・・・・・何故かハッピー

「うわ~ナツ見て見て!あれナツは?」

「あ、何だよ?つーか視界が暗ぇ!」

ナツを探すエルザに、何故か返事をしたロキ

「オイラの胸にかっちょい~おっぱいが二つ付いてるよ!ホラ!」

エルザは自分の胸を寄せて見せびらかし、男連中は興奮した声を上げた

「「「おおおお!!」」」

「な!?やめんかぁぁぁぁ!!」

そしてとび蹴りを仕掛けるハッピー

「あんまり痛くないよ」

しかし、鎧に阻まれ床に倒れた

「な、何だこの猫型体系は・・・というかこれは猫そのものだ!私は換装した覚えがないぞ!!」

そして自分が猫であることに戸惑っているハッピー

「コレ何がどうなってんの!?なんかとっても寒い~!!それになんであたしのそっくりさんがいるのよ~!!」

「あ?何の話だよ」

あまりの光景にギルドの全員がボーゼンとしていた。

「まだ気付かんのか!!」

そこに一喝したのはハッピー

「私達の心と体が・・・入れ替わっている!!」

「「「「「「えええぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!」」」」」」

やっと状況が掴めたのか全員が叫んだ

「どういうことだハッピー!」

「私はエルザだ!!」

「ハッピーはオイラだよ~!ロキひどいよ~!!」

「ああうるさい!!」

「ってことは・・・」

ここまでの状況を整理すると

ナツ←→ロキ

グレイ←→ルーシィ

ラスト←→ラキ

エルザ←→ハッピー

と、いう感じで入れ替わっているようだ。

「古代ウンペラー語の言語魔法、チェンジリングが発動したんじゃ」

大騒ぎの中、マカロフがギルドに帰ってきた

「マスター!」

「あの依頼書が原因じゃ、あの呪文を読み上げるとその周囲にいた人々の人格が入れ替わってしまう。これぞチェンジリングじゃ!」

「チェンジリング!?」

「おい、お前ナツなんだよな?」

「おお」

ルーシィ(グレイ)ロキ(ナツ)の胸倉を掴んだ

「テメェなんてことしやがった!!」

「知るか!依頼書ちょっと読み上げただけだろ!!つーか目の前暗ぇんだよ!!」

「やめんかルーシィ、いやグレイ。この呪文で入れ替わるのは人格だけではない。魔法も入れ替わるのじゃ」

「はぁ!?」

「最後にもう一つ!」

全員が、生唾を呑む

「チェンジリングは発動してから30分以内に呪文を解除できなければ未来永劫元には戻ることはない・・・という言い伝えがある」

時間がたてば元に戻ることができなくなる。

「「「「「「「えええええええ!?!?」」」」」」」

それを知り全員が悲鳴を上げた

「あ、あれから何分経った!?」

「16分、後14分ね」

と、ミラが冷静にそう言った

「じっちゃん!元に戻す魔法は!?」

「う~む、なんせ古代文字じゃからなぁ・・・わしゃそんな昔のことはよう・・・知らん!!」

解除方法がわからないと知ると入れ替わった全員開いた口が塞がらなかった

「S級クエスト破りのお仕置きを楽しみにしておったんじゃがな・・・これではどうにもならんわい。ま、せいぜい頑張る事じゃな」

薄情に言い残した後、マスターは外に出ていった

「なんてこったぁぁぁぁ!!ええいこうなったら」

と、ルーシィ(グレイ)が服を脱ごうとシャツを掴んだ

「「「おお!!」」」

「イヤァァァァァ!!それだけはやめてぇぇぇぇぇ!!!」

と、ルーシィ(グレイ)が脱ごうとするのを必死に止めるグレイ(ルーシィ)

「そっか、中身はグレイだから脱ぎ癖もそのままなんだ」

その光景を見て、エルザ(ハッピー)は何かを思いつく

「そっか!」

「え?」

「面白そうだな、やってみようっと!」

「お、おいやめろ!!」

「換装!換装!オイラも換装!!うわーい!!」

エルザ(ハッピー)は勝手にエルザの換装魔法を使い

「どじゃ~ん!」

スクール水着の恰好で釣竿を持ち、髪型はツインテール、そして髪飾りは魚

普段とは違う姿に換装した

「「「おお!これはこれで!!」」」

「やめろぉぉぉぉぉぉ!!!」

ハッピー(エルザ)エルザ(ハッピー)の暴挙をやめさせようと跳びかかるが

体格差がありすぎ、エルザ(ハッピー)の肘にぶつかる

「な、なんということだ・・・S級魔導士としてのプライドが・・・」

「あれ~おかしいなかっこいい鎧にするつもりだったのに」

「あはは・・・」

事を遠目から見ていたラキ(ラスト)だったが

「・・・ラスト」

ラスト(ラキ)が顔に影を作りながらラキ(ラスト)の肩を掴む

「どうしたラキ・・・・・・・・・・・あ!」

ラキ(ラスト)はラキがエロイ人間が嫌いだったということを思い出した

女の身体を得た男のやることは決まっている・・・

「だ、大丈夫だラキ!お前の身体をどうこうするつもりなんてないぞ!大体こんな状況になって一番落ち込んでるのはラキの方・・・」

「私の魔法、使ってみて!!」

と、見当違いのことを言われ

「は!?」

ラキ(ラスト)は驚く

「魔法も入れ替わるって言ってたじゃない?どうなるのか見てみたくって!」

何故か嬉しそうに言われて、ラキ(ラスト)は顔を引きつらせる

「はあ・・・わかった」

仕方なく、ラキ(ラスト)はラキの魔法
木の造形魔法を使ってみる事にする

「ええと確か造形魔法の構えは一緒だったはず・・・」

ラキ(ラスト)はグレイの様に造形魔法の構えをとり

木造形(ウッドメイク)牢獄(プリズン)!!」

木でできた牢屋を作ろうとしたが

できたのは

「あれ?」

「牢屋っていうか・・・虫かご?」

小さい木の籠ができあがった

一連の事を見てロキ(ナツ)が声を上げる

「わかった!確かに技が入れ替わるけど中途半端になっちまうんだ!!」

「おいロキ・・・じゃなくて・・・・・・・・中の奴」

「中の奴とか言うな!!なんだよ!!」

「お前の魔法はどうなってんだ?」

「え?」

「そういやそうだな、どんな風になるんだ?見てぇぞ」

エルフマンにそう言われロキ(ナツ)は魔法を使おうとした・・・・・・・・が

「わ、わかんねぇ・・・何も感じねえし何にも起きねぇ。なんかモヤモヤしてるだけだ」

「は?」

「なんだこのムズムズする感じはぁぁぁぁ!?」

不思議な感覚に襲われ頭を抱えるロキ(ナツ)

「そ、そう言われてみれば・・・・私も何か・・・」

と、ロキ(ナツ)と同じ事を言うラスト(ラキ)

「何だろう・・・DBをさっきから使おうとしてるのに全然できないし・・・何この変にフワフワする感じ・・・・・・・・・・何この全身に虫が群がっているような感覚は!!!」

「・・・・・全身ムズムズするって言いたいのか?」

「つーかこんな時に変な言い回しすんなよ」

「私はこういう喋り方が好きなの!!」

「誰か何とかしてくれぇぇぇぇ!!!」

そこに、逃げ出したナツ(ロキ)が、口から炎をダラダラと垂らして帰ってきた。

「何だその炎」

「ていうか涎だな」

「確かにちょっと中途半端ね」

「おお、空を飛ぶと言うのはこういう感じか」

と、ハッピー(エルザ)もハッピーの(エーラ)を試しに使っていた

「って、などと感心している場合じゃない!!もう時間がないぞ!!」

「一体どうしたら・・・・・はぁ」

グレイ(ルーシィ)がため息をつくと、口から氷がボロボロと零れてきた

「グレイ・・・いえルーシィ、口から氷が」

「ぐぇキモイ!!もうやだぁぁぁぁ!!」

「ルーちゃん!私に任せて!」

声のが聞こえてきた方を見ると

レビィとジェット、ドロイがいた

「レビィちゃん!」

「俺達チーム・シャドウギアが来たからには必ず元に戻してやるぜ!」

「ああ、安心しな!てことで」

「「頼むぜレビィ!!」」

「つまりレビィ一人でなんとかするってことね」

辛辣な事を言われたジェットとドロイが青筋を立てて苦笑い

「ありがとうレビィちゃん!」

「ルーちゃんのためだもん、頑張る!ルーちゃんの書いた小説、読者第一号になりたいから」

「うん!」

「よろしく頼む、レビィ」

「とにかく、ここはレビィに任せる!」

と、言ったハッピー(エルザ)の口には何故か魚があった

「な、何で私が魚を・・・」

「おいしいよ?」

と、エルザ(ハッピー)が口に魚を咥えて言った

レビィがチャンジリングの解読をする中

「「フレーフレー!レ・ビ・ィ!」」

ジェットとドロイは応援要員になっていた

解読している中、チェンジリングの制限時間が刻々と迫ってきている

入れ替わり組は焦りを覚えつつも、レビィが解読し終わるまで静かに待つしかなかった

「もしずっとこのままだったらどうする」

「あ?どうって何がだよ」

「この先この状態のまま仕事に行く気かよ」

「そりゃ元に戻らなかったらそうするしかねぇだろ」

ロキ(ナツ)ルーシィ(グレイ)の心配を余所に、エルザ(ハッピー)は楽観的だった

「オイラはそれでもいいと思うよ?だって黙ってたら見た目じゃわかんないわけだからね」

「お、おい!?」

「そういう問題じゃないでしょ!?このすっとこ猫!!あたしはそんなのいや~!」

グレイ(ルーシィ)に続いてラキ(ラスト)も口を開く

「俺だって、この恰好じゃ剣も握れないし・・・それにDBが使えないとなると色々問題が・・・」

グレイ(ルーシィ)ナツ(ロキ)ラキ(ラスト)がため息をつくと

炎と氷、木の屑が口から零れ落ちていった

「グレイ・・・じゃなかったルーシィ、それマジキモイぞ!?」

「あたしだって好きでこんなの口から出してるわけじゃないわよ!!」

「ラスト!あんた私の身体で変な事しないでよね!!」

「不可抗力だ!俺のせいじゃねえ!!」

ラキ(ラスト)グレイ(ルーシィ)は叫ぶと、ある事に気が付いた

「どうしたグレイ・・・じゃなくルーシィ

「これ大変よ!だって今のあたし達みんな技が中途半端になってるでしょ!?そんなんで仕事に行っても上手く行きっこないもん!!」

「ああ、これじゃ盗賊相手でも負けてしまいそうだ!」

「・・・ってことは・・・」

「今の私達は・・・」

「「「「「「「妖精の尻尾最弱のチーム!?!?」」」」」」」

想像してみよう




ロキ(ナツ)「い、行くぜハッピー!」

エルザ(ハッピー)「あい!」

グレイ(ルーシィ)「ア、アイスメイク~」

ルーシィ(グレイ)「ひ、開け!何とかの扉~!」

ラキ(ラスト)「け、剣が重い・・・あ、メガネ落とした何も見えん!?」

ハッピー(エルザ)「おお!空を飛ぶと言うのも楽しいものだな!」









全員が、かっこわる~と思い頭を抱えた

「やばい!!確かにそう言われりゃかなりやばい!!」

「何でそんな単純なことに今の今まで気付かなかったのだ!?やはり猫になってしまったせいか・・・」

「ひどいよ~!入れ替わってからのエルザはいちいち棘があるよ~!!」

エルザ(ハッピー)は泣きながら飛び上がると、そのままハッピー(エルザ)を押し潰してしまう

「ごあぁ!?」

「今何がやりたかったんだエルザ・・・じゃなくてハッピー」

「ひどい事言われたから、オイラこんなとこ出てってやる~って飛んでいこうとしたんだ・・・そしたら羽がなくて・・・羽がなくて転んじゃったんだ・・・・」

「わ、私が悪かった・・・分かったからどいて・・・ぐで」

「あ、わかった!!!」

レビィが声を上げ、ついにチェンジリングが解読できたと全員が集まった

「よっしゃ!魔法が解けるんだな!」

「よし、急げレビィ!!」

「この古代文字はね、“ここに永遠の入れ替わりを持って幸せをもたらす”って意味なの!」

「ここに永遠の入れ替わりを持って幸せをもたらす・・・・・・・・ん?」

「そんで!?」

「つまりこの魔法で入れ替わった人達は永遠に幸せに暮らせますって意味なの!あ~解けてよかった~!」

永遠に、という単語に全員がずっこけた

「ちょっと待て!!それじゃずっとこのままでいろってことじゃねーか!!」

「依頼書の意味がわかっただけだぜレビィ」

「あ!ホントだどうしよ!!」

「レビィちゃん!魔法が解けなきゃダメなのよ。きっと何か方法があるはずよ!裏の意味とかそういう奴!そこを重点的に調べてみて!」

「うん、頑張る!」

レビィは再び魔法の解読を始め

「「フレー、フレー!レ・ビ・ィ!」」

ジェットとドロイの応援が再び始まった

「あの応援チームかえってウザくないか?」

「いや、気合が入っていいと思うぞ!俺も参加したいくれぇだ!」

二人の応援する姿を見て、自分をやりたがるエルフマン

「違う・・・これじゃ言葉になってない・・・」

「後3分!」

「いやぁぁぁぁ!!」

マカオは何処から出したか立札に残り時間を書いて出していた

「ねぇラスト」

「ん?なんだラキ?」

「もし・・・このまま魔法が解けなかったら・・・私・・・」

そう呟くラスト(ラキ)を見て、ラキ(ラスト)は話しかける

「冷静になれラキ、やけになって変な気を起こすな。必ずレビィがなんとかする、だから最後まで諦めるな」

「え?今後この身体で生活することになるから剣術とか教えて欲しいと思ったんだけど」

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・は?」

真面目な表情が、一気に気の抜けた顔になるラスト

「あ、まさかHなこと考えてた!?」

「あ、いや違うそれは「みんな聞いてぇぇぇぇぇ!!ラストが入れ替わった私の身体でHな事しようとしてるわ!!!」

「誤解だぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

騒ぎ出すラスト(ラキ)を止めようと必死になるラキ(ラスト)だったが、刻々と時間は過ぎていく

「レビィまだか!?」

「もうこりゃマジやばいぞ、1分切った!!」

「テメェさっきから楽しんでねえかあ~ん!?」

「そ、そんなことないって・・・」

「もうちょっと・・・もうちょっとで分かりそうなんだけど・・・」

「ガンバレガンバレレ・ビ・ィ!!く~燃える~!!」

応援団に参加して張り切るエルフマン、普段の恰好が恰好だけに似合いすぎている

「おや、まだやっとたんか?」

そこにマカロフが戻ってきた

「じーさんホントに方法がねーのか!?このままじゃ俺達・・・」

「あ!!」

何かを思い出してマカロフが声を上げる

「マスター!?」

「・・・・・・・そう言われてもな~」

すっとぼけるかのようにな態度をとるマカロフにルーシィ(グレイ)

「ああもう間に合わねぇぇぇぇぇぇぇ!!!」

服を脱ごうとして

「だからそれだけはやめてって言ってるでしょう!!!」

「ギ、ギブ・・・」

グレイ(ルーシィ)にプロレス技で止められた

「どれだけ正確はわからんが・・・多分・・・後40秒!」

「多分って何だ多分って!!」

まだカウントを続けるマカオ

「一つ思い出したぞ!!」

「何ですか!?」

今度こそと思い入れ替わり組全員がマカロフのとこに集まる

「この魔法を解くときは確か一組づつしか解けないはずじゃ。いっぺんに全員を戻すのは無理だったはずじゃ」

ここでとんでもない事が発覚し、全員が驚愕した

「どのペアが最初だ!?」

「当然俺とロキだ!なあロキ!」

「そうだ!」

ナツ(ロキ)はないサングラスを上げる仕草をしてそう言った

「そうはいかないわ!最初はあたし達よ!」

「ちょっと待て!!俺達が先だ!!」

「そうよ!早く鞘に納めないといけないんだから!!」

ようするに、早く元に戻りたい・・・ということだ

「待て!!私がずっとこのままだと妖精の尻尾はどうなる!最初は私とハッピーだ!!」

「オイラはどっちでもいいよ」

最初にどのペアが戻るのか、どっちも譲らず争いが始まった

「み、醜い・・・」

「人間追い詰められるとこうも醜くなるのね」

「あと15秒!!」

「ああぁぁぁぁぁ!!!」

レビィが叫ぶ

「わかった!!!」

「12、11」

「レビィちゃん!!」

「こういうことなの!つまり説明するとね」

「9、8」

「オラァ!!!」

まだカウントするマカオをロキ(ナツ)が蹴り飛ばした

「レビィ!説明は後だ!!」

「わかった!!アルボロヤテスラルギゴーウ!

レビィが呪文を唱えると、チェンジリングが発動した時と同じ輝きが発生する

その光はギルドを包み、しばらくして光が治まった

「あ、元に戻った!!」

「俺もだ!やれやれ」

ルーシィとグレイのペアが元に戻った

レビィは、チェンジリングの逆さ読みをして魔法を解く方法を見つけたそうだ。

古代文字は数が少なく、逆さに読むことで逆の効力を持たせるようにしていたようだ

レビィの快挙にルーシィとグレイが喜んでいた・・・・・・・・・・・・が

「「と・・・・解けてねぇ!!!」」

ロキ(ナツ)ナツ(ロキ)が戻っていなかった

「「ええぇぇぇぇぇ!!」」

「お、俺達もだぞ!?まさか間に合わなかった!?」

「嫌~!!」

「私もだ!猫のままだぞ!!」

「オイラはどっちでもいいけどね!」

「「ええぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!」」

ナツとロキだけでなく、エルザとハッピー、ラストとラキも戻っていなかった

制限時間内に間に合わず、ルーシィとグレイだけ戻ったようだ

「そんなぁ!!どどどどうすりゃいいんだよ!レビィもう一回やってくれ!!!」

「あ、あれ・・・なんか微妙に間違えちゃった・・・・かも・・・」

レビィが唱えた呪文はアルボロヤテスラルギゴーウ
逆に読むとウゴギルラステヤロボルア
本当の呪文はウゴテルラスチボロカミア

この呪文を解くには
アミカロボチスラルテゴウと、唱えなければいけなかったのだ

「じゃあ俺達ずっとこのままかよ!!」

「そんなぁ!ずっと炎だだ漏れなんて嫌だ~!!」

「悪夢だ!悪夢以外の何物でもな~い!!!」

「オイラはどっちでもいいけどね~!!」

「そんな・・・これじゃ本懐が・・・・・・・・」

「いやぁぁぁぁ!このまま人生をやり直すなんていやぁぁぁ!!」

「・・・このまま生活するのは嫌って言いたいのか・・・」

元に戻らなかった一同は落胆した。

「まあまあ、他にも何か方法があるじゃろ・・・・・・・・・・・ん?」

声のする方を見ると

老人口調でマカロフの杖を肩にかけるミラ

「なんか・・・私背が縮んでない?」

オロオロしているマカロフがいた

「ま、まさかミラさん!?」

「じ、じーさんとミラが入れ替わってんぞ!?」

「なんというこのナイスバディ!うわっはっはっはっは!!}

「いやー!それだけはいやー!」

はしゃぐマカロフと恥ずかしがるミラ

それを見て、ハッピー(エルザ)は嫌な予感がした

「もしや・・・・・・・・・・・」

その予感は的中した

「漢は諦めが肝心だぞナツ!あん?この異常に酒臭い身体はなんでぃ?」

「何で!?何であたしがエルフマン!?ああ・・・なんだか急に酔いが醒めてきちゃった・・・・・きゃん!!」

エルフマンとカナが入れ替わり

「お、おいドロイ・・・・な!?」

「ん?何だよジェット・・・・え!?」

「「俺達入れ替わってんぞ!?」」

ジェットとドロイも入れ替わっていた

「お前らは入れ替わってもさして問題ないじゃろ」

「ひど!?」

あまりにもひどい事を言ったマカロフにラキ(ラスト)がツッコミをいれた

「それにしても・・・これはまた夢のようなナイスバディ!!」

ミラの身体を手に入れてはしゃいでセクシーポーズを取るミラ(マカロフ)

「きゃー!レビィなんとかしてー!!」

悲鳴を上げるマカロフ(ミラ)

そして、ギルドの全員が入れ替わって大騒動に発展した

「・・・・・・もう私の手には負えないです・・・・」

さすがのレビィもさじを投げたのだった

「わーい!みんな入れ替わったよ~!面白~い!」

「喜んでる場合じゃねー!!」












これは、空想の魔法ではありません。

彼らが暮らす日常のすぐ隣で

ほんの少しバランスが崩れた魔法



てなわけで、また次回















「「元に戻せぇぇぇぇ!!!」」

「「投げっぱなしで終わりかい!!」」

「あい!」




第18話 お・ち・ま・い
 
 

 
後書き
ハッピー先生のフェアリーテイル講座!!

今回は原作にいない同じギルドの魔導士、ラストを紹介するよ!

ラストはダークブリングと呼ばれる魔水晶で戦う魔導士なんだ

そのダークブリングにも色々種類があって効果も様々なんだって

いつもルーシィと一緒にいて、オイラ達より仕事に行く回数が多いんだ
これはもしかして、でぇきてぇる?

この講座は一回限りだよ 好評だと続くみたいだけどね ウパ!

起立、礼、あい!!



次回予告

ルーシィ「何コレ!?ギルドが壊れちゃってるわよ!!」

ラスト「はぁ、いつか壊すだろうなと思ってたが・・・まさか自分のギルドをこんなにするなんて・・・」

ルーシィ「や、やっぱりナツ・・・?」

ラスト「かもしれん」

ルーシィ「ていうか、あんた達どうやって元に戻ったの?」

ラスト「・・・・ある有名な薬剤師に、ね」


次回 幽鬼の支配者


ルーシィ「薬剤師?」

ラスト「エリクシルを開発したんだが・・・まあ詳しい事はいずれ話すよ」
 
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